有価証券報告書-第12期(2023/03/01-2024/02/29)

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2024/05/30 16:12
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、物価上昇による実質賃金の長期低迷によって、内需の牽引役である家計消費が伸び悩み、加えて人手不足やそれに伴う人件費上昇、エネルギー・原材料価格の高止まりが企業経営を圧迫、価格転嫁によって幾分持ち直しが進んでいるものの、当社の主要顧客である外食・小売などのサービス産業においては、先行き不透明な環境が続いております。
このような環境下、基幹サービスである顧客満足度覆面調査「ミステリーショッピングリサーチ(以下「MSR」という。)」の売上収益は、前第4四半期連結会計期間と比較し10.4%増、SaaSは2.9%増、コンサルティング・その他(以下「コンサル」という。)は8.1%増となっております。以上の結果、前第4四半期連結会計期間と比較し、売上収益で8.9%増、営業利益は20.6%減となりました。営業利益減少の主な要因は、物価高に伴うモニター謝礼の上昇、労務費の上昇及び前年同四半期に計上された当社対象の事業再構築補助金の計上期間が終了したことによります。
また、2024年1月12日に開示しました通期連結業績修正予想(注)に対して、売上収益は98.5%、営業利益は80.6%、親会社の所有者に帰属する当期利益は80.9%で着地しております。こちらの主な要因は第4四半期に発表された事業再構築補助金の採択率が当社の過去実績を下回ったこと、当連結会計年度より支援を開始した業務改善助成金の採択期間が各自治体の事情等で想定より後ろ倒しになったこと、及びモニター謝礼や労務費の上昇によります。
売上面では、前連結会計年度と比較し、MSRは海外調査が47.7%増と牽引し全体で4.1%増、SaaSが3.9%増、コンサルが27.6%増と伸長いたしましたが、第1四半期におけるMSRの一部大手顧客の契約満了に伴うマイナスをカバーし切れず、加えて第4四半期における補助金・助成金の採択率低下及び遅延によって予想を下回りました。また、モニター謝礼及び1レポートの生産にかかる労務費・外注費等の生産コストが想定以上に上昇したことで営業利益を圧迫いたしました。一方、当連結会計年度のMSR以外の売上構成比はコロナ前の最後の12カ月決算期であった2019年3月期の13.7%と比較し、32.6%となっており、コロナ禍以降に取り組んだ各種新サービスが成果を上げてきております。
受注高においては、前連結会計年度と比較しMSRが9.3%増、全体でも9.4%増となっております。
生産面では、物価上昇に伴うモニター謝礼の上昇、1レポートの生産にかかる労務費・外注費の増加に対応するため、顧客企業における価格転嫁がある程度許容されたことで収益基盤が回復しつつある現状を踏まえ、顧客との価格交渉及び調査条件の緩和による生産コストの低減に向けた交渉を進め、当社の基幹サービスであるMSRレポート数のコロナ前水準への回復と同時に、利益率の回復にも努めてまいります。
管理面では、前連結会計年度と比較し、原価が19.8%増、販売費及び一般管理費が2.4%増となりました。原価は、人員増及び昇給に伴う労務費の増加、モニター謝礼の上昇に加え、IT関連投資の拡大により増加いたしました。販売費及び一般管理費の増加は、主に旅費交通費や社内業務の一部外注にかかる報酬が増加したためです。
(注) 2024年1月12日開示の「2024年2月期通期連結業績予想の修正及び配当予想の修正に関するお知らせ」をご参照ください。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末と比べ183,227千円減少し、3,549,988千円となりました。
当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ46,407千円減少し、723,990千円となりました。
当連結会計年度末における資本は、前連結会計年度末に比べ136,820千円減少し、2,825,998千円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上収益2,391,172千円(前期比8.0%増)、営業利益179,661千円(同44.8%減)、税引前利益178,644千円(同44.9%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益114,366千円(同47.9%減)となりました。
なお、当社グループはミステリーショッピングリサーチ事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて336,455千円減少し、329,697千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による収入は、13,108千円(前期比6,685千円増)となりました。これは、税引前利益178,644千円、減価償却費及び償却費の計上87,620千円、営業債権及びその他の債権の増加額71,290千円、法人所得税の支払額156,221千円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による支出は、176,535千円(前期比104,783千円増)となりました。これは、無形資産の取得による支出126,752千円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による支出は、173,088千円(前期比169,066千円減)となりました。これは、短期借入金の純増額150,000千円、長期借入金の返済による支出69,472千円、自己株式の取得による支出213,649千円、配当金の支払額74,140千円等によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループでは、販売実績のほとんどが生産実績であることから、記載を省略しております。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントで示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
ミステリーショッピングリサーチ事業2,303,857105.8606,32694.6
合計2,303,857105.8606,32694.6

(注) 1.当社グループの事業は、ミステリーショッピングリサーチ事業の単一セグメントであります。
2.IFRSに基づく金額を記載しており、千円未満は四捨五入して記載しております。
3.受注残高には、翌連結会計年度に売上収益となる見込みの金額を記載しております。
4.子会社においては、受注から納品までの期間が短いため、上記金額に含めておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントで示すと、次のとおりであります。
(単位:千円)
セグメントの名称金額(千円)前年同期比(%)
ミステリーショッピングリサーチ事業2,391,172108.0
合計2,391,172108.0

(注) 1.当社グループの事業は、ミステリーショッピングリサーチ事業の単一セグメントであります。
2.IFRSに基づく金額を記載しており、千円未満は四捨五入して記載しております。
3.主要な販売先については、いずれも100分の10未満であるため、記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(以下「連結財務諸表規則」という。)第93条の規則によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針及び 注記 4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析
(資産合計)
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末と比べ183,227千円減少し、3,549,988千円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べ266,824千円減少し、952,864千円となりました。これは現金及び現金同等物が336,455千円減少、営業債権及びその他の債権が72,348千円増加したこと等によるものであります。
非流動資産は、前連結会計年度末に比べ83,597千円増加し、2,597,124千円となりました。これは有形固定資産が22,141千円、その他の無形資産が73,913千円増加したこと等によるものであります。
(負債合計)
当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ46,407千円減少し、723,990千円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末に比べ21,490千円減少し、705,779千円となりました。これは流動負債の借入金が80,528千円増加し、未払法人所得税等が96,712千円減少したこと等によるものであります。
非流動負債は、前連結会計年度末に比べ24,917千円減少し、18,212千円となりました。これは非流動負債のリース負債が24,917千円減少したこと等によるものであります。
(資本合計)
当連結会計年度末における資本は、前連結会計年度末に比べ136,820千円減少し、2,825,998千円となりました。
これは自己株式の取得による支出212,506千円、当期利益の計上113,924千円等によるものであります。
b.経営成績の分析
(売上収益)
前連結会計年度と比較し、MSRは海外調査が47.7%増と牽引し全体で4.1%増、SaaSが3.9%増、コンサルが27.6%増と伸長いたしましたが、第1四半期におけるMSRの一部大手顧客の契約満了に伴うマイナスをカバーし切れず、加えて第4四半期における補助金・助成金の採択率低下及び遅延によって予想を下回りました。
この結果、当連結会計年度の売上収益は2,391,172千円(前期比8.0%増)となりました。
(売上原価、売上総利益)
売上原価については、1,591,383千円(前期比19.8%増)となりました。人員増及び昇給に伴う労務費の増加、モニター謝礼の上昇に加え、IT関連投資の拡大により増加いたしました。
この結果、売上総利益は799,789千円(前期比9.6%減)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業損益)
販売費及び一般管理費については、655,007千円(前期比2.4%増)となりました。旅費交通費や社内業務の一部外注にかかる報酬が増加いたしました。
その他の収益は34,879千円発生しており、この結果、営業利益は179,661千円(前期比44.8%減)となりました。
(親会社の所有者に帰属する当期利益)
金融収益は52千円、金融費用は1,068千円発生しており、法人所得税費用64,720千円等を差し引いた結果、親会社の所有者に帰属する当期利益は114,366千円(前期比47.9%減)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況の分析
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
当社グループはキャッシュ・フローを重視した財務戦略を進めており、設備投資資金についても投資効率性などを分析した上で、原則として営業活動から得た収入を充当していく方針であります。
なお、キャッシュ・フロー指標のトレンドは以下のとおりであります。
前連結会計年度当連結会計年度
親会社所有者帰属持分比率(%)80.280.6
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)10.811.4
インタレスト・カバレッジ・レシオ4.021.8

(注) 親会社所有者帰属持分比率:(親会社の所有者に帰属する持分)÷(総資産)
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:(有利子負債)÷(キャッシュ・フロー)
インタレスト・カバレッジ・レシオ:(キャッシュ・フロー)÷(利払い)
1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.有利子負債は、連結財政状態計算書に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。
3.キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
4.利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
b.資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、モニターに対する謝礼原価やレポートチェックの外注委託費、労務費といった売上原価、人件費や旅費交通費、当社が提供する各種システムのデータサーバ費用等の販売費及び一般管理費であります。投資を目的とした資金需要は、什器備品や社内利用ソフトウェアの購入費用の他、当社がSaaSとして提供する商品群「tenpoket」のシステム開発費用であります。株主還元については、財務の健全性等に留意しつつ、配当政策に基づき実施してまいります。
上記運転資金及び投資資金につきましては、内部資金及び金融機関からの借入により資金調達を行っております。
当社グループは、中期の運転資金を確保する目的で、当社は2020年7月30日付けで株式会社三井住友銀行より500,000千円の借入を行っており、当連結会計年度末における借入金の残高は150,000千円であります。
また、機動的かつ安定的な資金調達手段を確保するとともに、財務基盤の一段の強化を図ることを目的として、主要取引金融機関との間で50,000千円の当座貸越契約を締結しております。この契約に基づく当連結会計年度末の借入実行残高はなく、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高329,697千円と合わせて、資金について十分な手元流動性を確保しているものと認識しております。
(3) 経営成績等に重要な影響を与える要因について
当社グループは、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、事業環境、事業内容、事業体制、同業他社等、様々なリスク要因が経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。そのため、当社グループは常に市場動向及び業界動向に注視しつつ、コンサル、生産管理、システム開発、統計解析業務に携わる人材並びに経営管理業務に携わる人材を確保・育成し、事業体制の強化はもとより管理体制の整備を進め、社会及び顧客のニーズに合ったサービスを展開していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因に適切な対応を図ってまいります。

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