有価証券報告書-第13期(2024/03/01-2025/02/28)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、物価上昇に伴う実質賃金の低迷や節約志向の高まりによって、内需の牽引役である家計消費が伸び悩んでいることに加え、人手不足に伴う人件費の上昇、国内企業物価の上昇などが企業経営を圧迫しており、当社の主要顧客である外食・小売などの内需型サービス産業においては、先行き不透明な環境が続いております。
このような環境下、基幹サービスである顧客満足度覆面調査「ミステリーショッピングリサーチ」(以下「MSR」という。)の売上収益は、前連結会計年度と比較し16.2%増となりました。今期の活動方針に「MSRの再構築」を掲げ取引拡大及び利益率の回復に傾注してきたことが功を奏し、年間調査数が7.3%増、国内における通常調査売上が11.6%増、海外関連調査売上は37.5%増と伸長したことが主な要因です。一方、SaaSは前連結会計年度と比較し7.5%減となりました。人手不足を背景に従業員エンゲージメント調査である「チームアンケート」は21.5%増となったものの、「tenpoket クラウド」契約からMSRやチームアンケートの個別契約への切替、「カスタマーリサーチ」の一部大手顧客の離脱による影響です。また、コンサルその他(以下「コンサル」という。)は、通常コンサルこそ増強してきた人員の戦力化により前期比3.2%増となったものの、補助金・助成金支援分野において採択率低下や審査の遅延が響き、全体で16.1%減となりました。以上の結果、売上収益で6.7%増、売上総利益で0.1%増となりました。
また、2024年4月8日に開示しました通期連結業績予想(注)に対して、売上収益は93.5%で着地しております。MSRは堅調に増加したものの、補助金・助成金コンサルが大幅減、チームアンケートや通常コンサルについても、期ズレの影響もあり予想に対して未達となりました。
受注高においては、前連結会計年度と比較し11.3%増となりました。MSRが19.7%増、SaaSも15.4%増と順調に推移した一方、補助金・助成金コンサルが56.1%減と大幅に減少、通常コンサルこそ21.0%増であったものの、人材紹介等の新規サービスの伸び悩みもあり、コンサルは17.1%減となりました。トータルの受注増によって、期首時点における受注残売上は前年同期比16.0%増の703百万円となっております。
生産面では、物価上昇に伴うモニター謝礼や労務費の増加に対応するため、顧客との価格交渉を進めることに加え、調査条件の緩和やサイトリニューアル、LINE活用等によるモニターの活性化、レポートチェックへのAI活用といった取り組みにより1レポートあたりの生産性向上に努めており、MSRの売上単価は前連結会計年度と比較し8.6%増、利益率も40.9%から43.9%へと回復基調にあります。また、成長分野である海外関連調査の増加を見据えたオペレーションの強化なども進めております。
管理面では、前連結会計年度と比較し、原価が10.1%増、販売費及び一般管理費が0.5%減となりました。原価は、納品レポート数の増加に伴うモニター謝礼の増加、人員増及び昇給に伴う労務費の増加、IT関連投資の拡大に加え、東南アジア地域の海外調査の増加によって調査外注費が1.3%の上昇といった要因により増加致しました。販売費及び一般管理費の増加は、人件費・賃借料・報酬などの上昇を広告宣伝費の抑制等で吸収した結果です。
以上のように、当社の業績についてコロナ禍前の水準に戻すための各種取り組みを実施し、取引拡大及び利益率の回復に努めておりますが、当初想定よりも収益計画に遅れが生じております。直近2期間において業績予想の未達が続いた状況を鑑み、当社ののれんについて、国際会計基準IAS第36号「資産の減損」に基づいて、将来の不確実性を考慮し保守的に回収可能価額を検討いたしました。その結果、回収可能価額が帳簿価額を下回ったため、のれんの減損損失398,309千円をその他の費用に計上いたしました。
(注) 2024年4月8日「2024年2月期決算短信(IFRS)」をご参照ください。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末と比べ171,711千円減少し、3,378,277千円となりました。
当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ102,406千円増加し、826,397千円となりました。
当連結会計年度末における資本は、前連結会計年度末に比べ274,118千円減少し、2,551,880千円となりました。
b.経営成績
以上の結果、のれんの減損損失の計上を含めた当連結会計年度の業績は、売上収益2,552,146千円(前年同期比6.7%増)、営業損失237,844千円(前年は179,661千円の営業利益)、税引前損失239,502千円(前年は178,644千円の税引前利益)、親会社の所有者に帰属する当期損失276,099千円(前年は114,366千円の親会社の所有者に帰属する当期利益)となりました。
なお、当社グループはミステリーショッピングリサーチ事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて249,232千円増加し、578,930千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による収入は、406,812千円(前期比393,704千円増)となりました。これは、税引前損失の計上239,502千円があったものの、減価償却費及び償却費の計上106,433千円、減損損失の計上398,309千円、営業債権及びその他の債権の減少額85,791千円、営業債務及びその他の債務の増加額17,543千円があったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による支出は、130,134千円(前期比46,401千円減)となりました。これは、無形資産の取得による支出124,964千円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による支出は、30,382千円(前期比142,706千円減)となりました。これは、リース負債の返済による支出33,372千円等によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループでは、販売実績のほとんどが生産実績であることから、記載を省略しております。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントで示すと、次のとおりであります。
(注) 1.当社グループの事業は、ミステリーショッピングリサーチ事業の単一セグメントであります。
2.IFRSに基づく金額を記載しており、千円未満は四捨五入して記載しております。
3.受注残高には、翌連結会計年度に売上収益となる見込みの金額を記載しております。
4.子会社においては、受注から納品までの期間が短いため、上記金額に含めておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントで示すと、次のとおりであります。
(単位:千円)
(注) 1.当社グループの事業は、ミステリーショッピングリサーチ事業の単一セグメントであります。
2.IFRSに基づく金額を記載しており、千円未満は四捨五入して記載しております。
3.主要な販売先については、いずれも100分の10未満であるため、記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(以下「連結財務諸表規則」という。)第312条の規則によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針及び 注記 4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析
(資産合計)
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末と比べ171,711千円減少し、3,378,277千円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べ135,639千円増加し、1,088,503千円となりました。これは営業債権及びその他の債権が86,148千円減少したものの、現金及び現金同等物が249,232千円増加したこと等によるものであります。
非流動資産は、前連結会計年度末に比べ307,350千円減少し、2,289,774千円となりました。これは主に使用権資産が26,876千円、その他の無形資産が58,944千円増加したものの、減損損失の計上によりのれんが398,309千円減少したこと等によるものであります。
(負債合計)
当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ102,406千円増加し、826,397千円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末に比べ72,455千円増加し、778,233千円となりました。これは営業債務及びその他の債務が17,522千円、未払法人所得税等が35,089千円増加したこと等によるものであります。
非流動負債は、前連結会計年度末に比べ29,952千円増加し、48,163千円となりました。これは非流動負債のリース負債が25,274千円増加したこと等によるものであります。
(資本合計)
当連結会計年度末における資本は、前連結会計年度末に比べ274,118千円減少し、2,551,880千円となりました。
これは当期損失の計上275,891千円等によるものであります。
b.経営成績の分析
(売上収益)
前連結会計年度と比較し、MSRは年間調査数が7.3%増、国内における通常調査売上が11.6%増、海外関連調査売上は37.5%増と伸長したことにより全体で16.2%増となりました。SaaSは「チームアンケート」が21.5%増となったものの、「tenpoket クラウド」契約からMSRやチームアンケートの個別契約への切替、「カスタマーリサーチ」の一部大手顧客の離脱等が影響し全体で7.5%減となりました。コンサルは通常コンサルこそ増強してきた人員の戦力化により前期比3.2%増となったものの、補助金・助成金支援分野において採択率低下や審査の遅延が響き、全体で16.1%減となりました。
この結果、当連結会計年度の売上収益は2,552,146千円(前期比6.7%増)となりました。
(売上原価、売上総利益)
売上原価については、1,751,413千円(前期比10.1%増)となりました。納品レポート数の増加に伴うモニター謝礼の増加、人員増及び昇給に伴う労務費の増加、IT関連投資の拡大に加え、東南アジア地域の海外調査の増加によって調査外注費が1.3%の上昇といった要因により増加致しました。
この結果、売上総利益は800,733千円(前期比0.1%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業損失)
販売費及び一般管理費については、651,610千円(前期比0.5%減)となりました。人件費・賃借料・報酬などの上昇を広告宣伝費の抑制等で吸収した結果です。
その他の収益は12,243千円、のれんの減損損失を含むその他の費用は399,210千円発生しており、この結果、営業損失は237,844千円(前期は179,661千円の営業利益)となりました。
(親会社の所有者に帰属する当期損失)
金融収益は409千円、金融費用は2,068千円発生しており、法人所得税費用36,388千円等を差し引いた結果、親会社の所有者に帰属する当期損失は276,099千円(前期は114,366千円の親会社の所有者に帰属する当期利益)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況の分析
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
当社グループはキャッシュ・フローを重視した財務戦略を進めており、設備投資資金についても投資効率性などを分析した上で、原則として営業活動から得た収入を充当していく方針であります。
なお、キャッシュ・フロー指標のトレンドは以下のとおりであります。
(注) 親会社所有者帰属持分比率:(親会社の所有者に帰属する持分)÷(総資産)
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:(有利子負債)÷(キャッシュ・フロー)
インタレスト・カバレッジ・レシオ:(キャッシュ・フロー)÷(利払い)
1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.有利子負債は、連結財政状態計算書に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。
3.キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
4.利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
b.資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、モニターに対する謝礼原価やレポートチェックの外注委託費、労務費といった売上原価、人件費や旅費交通費、当社が提供する各種システムのデータサーバ費用等の販売費及び一般管理費であります。投資を目的とした資金需要は、什器備品や社内利用ソフトウェアの購入費用の他、当社がSaaSとして提供する商品群「tenpoket」のシステム開発費用であります。株主還元については、財務の健全性等に留意しつつ、配当政策に基づき実施してまいります。
上記運転資金及び投資資金につきましては、内部資金及び金融機関からの借入により資金調達を行っております。
当社グループは効率的で安定した運転資金の調達を行うため、主要取引金融機関と総額500,000千円のコミットメントライン契約を締結しており、当該契約に基づく当連結会計年度末の借入実行残高は100,000千円であります。また、金融機関から短期借入金による調達を実施しており、短期借入金の当期末残高は45,840千円となりました。
加えて、機動的かつ安定的な資金調達手段を確保するとともに、財務基盤の一段の強化を図ることを目的として、金融機関との間で50,000千円の当座貸越契約を締結しております。この契約に基づく当連結会計年度末の借入実行残高はなく、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高578,930千円と合わせて、資金について十分な手元流動性を確保しているものと認識しております。
(3) 経営成績等に重要な影響を与える要因について
当社グループは、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、事業環境、事業内容、事業体制、同業他社等、様々なリスク要因が経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。そのため、当社グループは常に市場動向及び業界動向に注視しつつ、コンサル、生産管理、システム開発、統計解析業務に携わる人材並びに経営管理業務に携わる人材を確保・育成し、事業体制の強化はもとより管理体制の整備を進め、社会及び顧客のニーズに合ったサービスを展開していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因に適切な対応を図ってまいります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、物価上昇に伴う実質賃金の低迷や節約志向の高まりによって、内需の牽引役である家計消費が伸び悩んでいることに加え、人手不足に伴う人件費の上昇、国内企業物価の上昇などが企業経営を圧迫しており、当社の主要顧客である外食・小売などの内需型サービス産業においては、先行き不透明な環境が続いております。
このような環境下、基幹サービスである顧客満足度覆面調査「ミステリーショッピングリサーチ」(以下「MSR」という。)の売上収益は、前連結会計年度と比較し16.2%増となりました。今期の活動方針に「MSRの再構築」を掲げ取引拡大及び利益率の回復に傾注してきたことが功を奏し、年間調査数が7.3%増、国内における通常調査売上が11.6%増、海外関連調査売上は37.5%増と伸長したことが主な要因です。一方、SaaSは前連結会計年度と比較し7.5%減となりました。人手不足を背景に従業員エンゲージメント調査である「チームアンケート」は21.5%増となったものの、「tenpoket クラウド」契約からMSRやチームアンケートの個別契約への切替、「カスタマーリサーチ」の一部大手顧客の離脱による影響です。また、コンサルその他(以下「コンサル」という。)は、通常コンサルこそ増強してきた人員の戦力化により前期比3.2%増となったものの、補助金・助成金支援分野において採択率低下や審査の遅延が響き、全体で16.1%減となりました。以上の結果、売上収益で6.7%増、売上総利益で0.1%増となりました。
また、2024年4月8日に開示しました通期連結業績予想(注)に対して、売上収益は93.5%で着地しております。MSRは堅調に増加したものの、補助金・助成金コンサルが大幅減、チームアンケートや通常コンサルについても、期ズレの影響もあり予想に対して未達となりました。
受注高においては、前連結会計年度と比較し11.3%増となりました。MSRが19.7%増、SaaSも15.4%増と順調に推移した一方、補助金・助成金コンサルが56.1%減と大幅に減少、通常コンサルこそ21.0%増であったものの、人材紹介等の新規サービスの伸び悩みもあり、コンサルは17.1%減となりました。トータルの受注増によって、期首時点における受注残売上は前年同期比16.0%増の703百万円となっております。
生産面では、物価上昇に伴うモニター謝礼や労務費の増加に対応するため、顧客との価格交渉を進めることに加え、調査条件の緩和やサイトリニューアル、LINE活用等によるモニターの活性化、レポートチェックへのAI活用といった取り組みにより1レポートあたりの生産性向上に努めており、MSRの売上単価は前連結会計年度と比較し8.6%増、利益率も40.9%から43.9%へと回復基調にあります。また、成長分野である海外関連調査の増加を見据えたオペレーションの強化なども進めております。
管理面では、前連結会計年度と比較し、原価が10.1%増、販売費及び一般管理費が0.5%減となりました。原価は、納品レポート数の増加に伴うモニター謝礼の増加、人員増及び昇給に伴う労務費の増加、IT関連投資の拡大に加え、東南アジア地域の海外調査の増加によって調査外注費が1.3%の上昇といった要因により増加致しました。販売費及び一般管理費の増加は、人件費・賃借料・報酬などの上昇を広告宣伝費の抑制等で吸収した結果です。
以上のように、当社の業績についてコロナ禍前の水準に戻すための各種取り組みを実施し、取引拡大及び利益率の回復に努めておりますが、当初想定よりも収益計画に遅れが生じております。直近2期間において業績予想の未達が続いた状況を鑑み、当社ののれんについて、国際会計基準IAS第36号「資産の減損」に基づいて、将来の不確実性を考慮し保守的に回収可能価額を検討いたしました。その結果、回収可能価額が帳簿価額を下回ったため、のれんの減損損失398,309千円をその他の費用に計上いたしました。
(注) 2024年4月8日「2024年2月期決算短信(IFRS)」をご参照ください。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末と比べ171,711千円減少し、3,378,277千円となりました。
当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ102,406千円増加し、826,397千円となりました。
当連結会計年度末における資本は、前連結会計年度末に比べ274,118千円減少し、2,551,880千円となりました。
b.経営成績
以上の結果、のれんの減損損失の計上を含めた当連結会計年度の業績は、売上収益2,552,146千円(前年同期比6.7%増)、営業損失237,844千円(前年は179,661千円の営業利益)、税引前損失239,502千円(前年は178,644千円の税引前利益)、親会社の所有者に帰属する当期損失276,099千円(前年は114,366千円の親会社の所有者に帰属する当期利益)となりました。
なお、当社グループはミステリーショッピングリサーチ事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて249,232千円増加し、578,930千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による収入は、406,812千円(前期比393,704千円増)となりました。これは、税引前損失の計上239,502千円があったものの、減価償却費及び償却費の計上106,433千円、減損損失の計上398,309千円、営業債権及びその他の債権の減少額85,791千円、営業債務及びその他の債務の増加額17,543千円があったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による支出は、130,134千円(前期比46,401千円減)となりました。これは、無形資産の取得による支出124,964千円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による支出は、30,382千円(前期比142,706千円減)となりました。これは、リース負債の返済による支出33,372千円等によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループでは、販売実績のほとんどが生産実績であることから、記載を省略しております。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントで示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) |
| ミステリーショッピングリサーチ事業 | 2,563,296 | 111.3 | 703,367 | 116.0 |
| 合計 | 2,563,296 | 111.3 | 703,367 | 116.0 |
(注) 1.当社グループの事業は、ミステリーショッピングリサーチ事業の単一セグメントであります。
2.IFRSに基づく金額を記載しており、千円未満は四捨五入して記載しております。
3.受注残高には、翌連結会計年度に売上収益となる見込みの金額を記載しております。
4.子会社においては、受注から納品までの期間が短いため、上記金額に含めておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントで示すと、次のとおりであります。
(単位:千円)
| セグメントの名称 | 金額(千円) | 前年同期比(%) |
| ミステリーショッピングリサーチ事業 | 2,552,146 | 106.7 |
| 合計 | 2,552,146 | 106.7 |
(注) 1.当社グループの事業は、ミステリーショッピングリサーチ事業の単一セグメントであります。
2.IFRSに基づく金額を記載しており、千円未満は四捨五入して記載しております。
3.主要な販売先については、いずれも100分の10未満であるため、記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(以下「連結財務諸表規則」という。)第312条の規則によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針及び 注記 4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析
(資産合計)
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末と比べ171,711千円減少し、3,378,277千円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べ135,639千円増加し、1,088,503千円となりました。これは営業債権及びその他の債権が86,148千円減少したものの、現金及び現金同等物が249,232千円増加したこと等によるものであります。
非流動資産は、前連結会計年度末に比べ307,350千円減少し、2,289,774千円となりました。これは主に使用権資産が26,876千円、その他の無形資産が58,944千円増加したものの、減損損失の計上によりのれんが398,309千円減少したこと等によるものであります。
(負債合計)
当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ102,406千円増加し、826,397千円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末に比べ72,455千円増加し、778,233千円となりました。これは営業債務及びその他の債務が17,522千円、未払法人所得税等が35,089千円増加したこと等によるものであります。
非流動負債は、前連結会計年度末に比べ29,952千円増加し、48,163千円となりました。これは非流動負債のリース負債が25,274千円増加したこと等によるものであります。
(資本合計)
当連結会計年度末における資本は、前連結会計年度末に比べ274,118千円減少し、2,551,880千円となりました。
これは当期損失の計上275,891千円等によるものであります。
b.経営成績の分析
(売上収益)
前連結会計年度と比較し、MSRは年間調査数が7.3%増、国内における通常調査売上が11.6%増、海外関連調査売上は37.5%増と伸長したことにより全体で16.2%増となりました。SaaSは「チームアンケート」が21.5%増となったものの、「tenpoket クラウド」契約からMSRやチームアンケートの個別契約への切替、「カスタマーリサーチ」の一部大手顧客の離脱等が影響し全体で7.5%減となりました。コンサルは通常コンサルこそ増強してきた人員の戦力化により前期比3.2%増となったものの、補助金・助成金支援分野において採択率低下や審査の遅延が響き、全体で16.1%減となりました。
この結果、当連結会計年度の売上収益は2,552,146千円(前期比6.7%増)となりました。
(売上原価、売上総利益)
売上原価については、1,751,413千円(前期比10.1%増)となりました。納品レポート数の増加に伴うモニター謝礼の増加、人員増及び昇給に伴う労務費の増加、IT関連投資の拡大に加え、東南アジア地域の海外調査の増加によって調査外注費が1.3%の上昇といった要因により増加致しました。
この結果、売上総利益は800,733千円(前期比0.1%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業損失)
販売費及び一般管理費については、651,610千円(前期比0.5%減)となりました。人件費・賃借料・報酬などの上昇を広告宣伝費の抑制等で吸収した結果です。
その他の収益は12,243千円、のれんの減損損失を含むその他の費用は399,210千円発生しており、この結果、営業損失は237,844千円(前期は179,661千円の営業利益)となりました。
(親会社の所有者に帰属する当期損失)
金融収益は409千円、金融費用は2,068千円発生しており、法人所得税費用36,388千円等を差し引いた結果、親会社の所有者に帰属する当期損失は276,099千円(前期は114,366千円の親会社の所有者に帰属する当期利益)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況の分析
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
当社グループはキャッシュ・フローを重視した財務戦略を進めており、設備投資資金についても投資効率性などを分析した上で、原則として営業活動から得た収入を充当していく方針であります。
なお、キャッシュ・フロー指標のトレンドは以下のとおりであります。
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | |
| 親会社所有者帰属持分比率(%) | 80.6 | 76.6 |
| キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) | 11.4 | 0.4 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ | 21.8 | 305.1 |
(注) 親会社所有者帰属持分比率:(親会社の所有者に帰属する持分)÷(総資産)
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:(有利子負債)÷(キャッシュ・フロー)
インタレスト・カバレッジ・レシオ:(キャッシュ・フロー)÷(利払い)
1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.有利子負債は、連結財政状態計算書に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。
3.キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
4.利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
b.資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、モニターに対する謝礼原価やレポートチェックの外注委託費、労務費といった売上原価、人件費や旅費交通費、当社が提供する各種システムのデータサーバ費用等の販売費及び一般管理費であります。投資を目的とした資金需要は、什器備品や社内利用ソフトウェアの購入費用の他、当社がSaaSとして提供する商品群「tenpoket」のシステム開発費用であります。株主還元については、財務の健全性等に留意しつつ、配当政策に基づき実施してまいります。
上記運転資金及び投資資金につきましては、内部資金及び金融機関からの借入により資金調達を行っております。
当社グループは効率的で安定した運転資金の調達を行うため、主要取引金融機関と総額500,000千円のコミットメントライン契約を締結しており、当該契約に基づく当連結会計年度末の借入実行残高は100,000千円であります。また、金融機関から短期借入金による調達を実施しており、短期借入金の当期末残高は45,840千円となりました。
加えて、機動的かつ安定的な資金調達手段を確保するとともに、財務基盤の一段の強化を図ることを目的として、金融機関との間で50,000千円の当座貸越契約を締結しております。この契約に基づく当連結会計年度末の借入実行残高はなく、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高578,930千円と合わせて、資金について十分な手元流動性を確保しているものと認識しております。
(3) 経営成績等に重要な影響を与える要因について
当社グループは、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、事業環境、事業内容、事業体制、同業他社等、様々なリスク要因が経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。そのため、当社グループは常に市場動向及び業界動向に注視しつつ、コンサル、生産管理、システム開発、統計解析業務に携わる人材並びに経営管理業務に携わる人材を確保・育成し、事業体制の強化はもとより管理体制の整備を進め、社会及び顧客のニーズに合ったサービスを展開していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因に適切な対応を図ってまいります。