四半期報告書-第10期第1四半期(平成26年4月1日-平成26年6月30日)

【提出】
2014/08/07 14:36
【資料】
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【項目】
26項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当四半期報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)業績の状況
当第1四半期連結累計期間における我が国経済は、消費税増税に伴う個人消費の停滞が見られたものの、持ち直しの兆しもありおおむね底堅く推移しました。一方で、新興国の成長鈍化への懸念や相継ぐ政情不安により、先行きの不透明な状況は続いております。
また、医薬品業界におきましては、薬価基準の引き下げや後発品の普及促進などの薬剤費削減策の強化、主力製品の特許切れ問題及び世界的な新薬の承認審査の厳格化などにより、医薬品開発の競争はますます激化しております。
当社グループが属する医薬品開発業務受託(CRO;Contract Research Organization)業界及び医薬品販売支援(CSO;Contract Sales Organization)業界は、近年、業界内の淘汰が進んだ結果、競争は激しくなっているものの、医薬品開発・販売のアウトソーシング化及び国際共同治験の増加を背景として、市場規模は緩やかに拡大しております。
このような環境の下、当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高は1,048百万円(前年同期比21.8%増)、経常利益は85百万円(同3.0%増)と増収増益となりました。しかしながら、海外子会社における税負担の影響により、四半期純利益は46百万円(同7.6%減)と減益になりました。
(注)「国際共同治験」とは、主要市場国における早期・同時上市を図るため、臨床試験を複数の国又は地域において同時並行的に行うことをいいます。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
①CRO事業
当社グループのCRO事業につきましては、増加するがん領域及び中枢神経系(CNS)領域の案件の受託体制を強化するとともに、引き続き営業活動を強力に推進し、複数の新規案件を受託した結果、売上に貢献することとなりました。また、利益面においても売上の増加が、人件費の増加及びのれん償却額の発生を吸収し、増益となりました。この結果、売上高は970百万円(前年同四半期比19.8%増)、営業利益は221百万円(前年同四半期比14.2%増)となりました。
②CSO事業
当社グループのCSO事業については、営業活動を強力に推進した結果、新規案件の受託に成功し、売上及び利益に貢献することとなりました。この結果、売上高は78百万円(前年同四半期比55.3%増)、営業利益は8百万円(前年同四半期比159.4%増)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末より41百万円減少し、1,567百万円となりました。
当第1四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第1四半期連結累計期間において営業活動の結果獲得した資金は97百万円(前年同四半期は134百万円の使用)となりました。これは、主に税金等調整前四半期純利益85百万円の計上があったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第1四半期連結累計期間において投資活動の結果使用した資金は38百万円(前年同四半期は1百万円の使用)となりました。これは、主に差入保証金の差入れによる支出37百万円があったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第1四半期連結累計期間において財務活動の結果使用した資金は100百万円(前年同四半期は26百万円の獲得)となりました。これは、主に短期借入金の増加額60百万円があったものの、配当金の支払による支出151百万円があったこと等によるものであります。
(3)財政状態の分析
① 資産の部
当第1四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末と比べ14百万円(0.5%)増加し、2,851百万円となりました。これは、主に立替金の増加等によるものであります。
② 負債の部
当第1四半期連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末と比べ123百万円(12.5%)増加し、1,107百万円となりました。これは、主に短期借入金及び未払金の増加等によるものであります。
③ 純資産の部
当第1四半期連結会計期間末における純資産合計は、前連結会計年度末と比べ108百万円(5.9%)減少し、1,743百万円となりました。これは、主に四半期純利益の計上による利益剰余金の増加及び配当金の支払による利益剰余金の減少によるものであります。
(4)経営成績の分析
① 売上高
当第1四半期連結累計期間の売上高は、(1)業績の状況に記載の要因により、1,048百万円(前年同四半期比21.8%増)となりました。
② 売上原価
当第1四半期連結累計期間の売上原価は、主に治験業務受託件数の拡大に備え人員を増加させた結果、746百万円(前年同四半期比25.6%増)となりました。
③ 販売費及び一般管理費
当第1四半期連結累計期間の販売費及び一般管理費は、主に子会社関連費用が増加した結果、214百万円(前年同四半期比17.7%増)となりました。
④ 営業利益
当第1四半期連結累計期間の営業利益は、売上高の増加が売上原価並びに販売費及び一般管理費の増加を上回った結果、87百万円(前年同四半期比4.1%増)となりました。
⑤ 経常利益
当第1四半期連結累計期間の経常利益は、営業利益が増加した結果、85百万円(前年同四半期比3.0%増)となりました。
⑥ 税金等調整前四半期純利益
当第1四半期連結累計期間の税金等調整前四半期純利益は、経常利益が増加した結果、85百万円(前年同四半期比3.0%増)となりました。
⑦ 四半期純利益
当第1四半期連結累計期間の四半期純利益は、法人税、住民税及び事業税の増加に伴い、46百万円(前年同四半期比7.6%減)となりました。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
該当事項はありません。
(7)経営戦略の現状と見通し
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの経営戦略の現状と見通しについて重要な変更はありません。
引き続き、当社グループは受託業務の選択と集中を推し進めることによって既存のCROとの差別化を図り、大手製薬会社と同等の立場で医薬品開発を実行・サポートできる知識・技術・経験を有するCROすなわち「CDO(Contract Development Organization)」を目指していく方針であります。