四半期報告書-第11期第2四半期(平成27年7月1日-平成27年9月30日)

【提出】
2015/11/13 13:33
【資料】
PDFをみる
【項目】
28項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当四半期報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
なお、第1四半期連結累計期間より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「四半期純利益」を「親会社株主に帰属する四半期純利益」としております。
(1)業績の状況
当第2四半期連結累計期間における我が国経済は、企業業績や雇用環境の改善が見られ、景気は緩やかな回復傾向が続きました。一方で、中国の景気減速や新興国経済の不安定化により、先行きの不透明な状況は続いております。
また、医薬品業界におきましては、薬価基準の引き下げや後発品の普及促進などの薬剤費削減策の強化、主力製品の特許切れ問題及び世界的な新薬の承認審査の厳格化などにより、医薬品開発の競争はますます激化しております。
当社グループが属する医薬品開発業務受託(CRO;Contract Research Organization)業界及び医薬品販売支援(CSO;Contract Sales Organization)業界は、医薬品開発・販売のアウトソーシング化及び国際共同治験(注1)の増加を背景として、市場規模は緩やかに拡大しております。
このような環境の下、当第2四半期連結累計期間の業績は、売上高は3,779百万円(前年同四半期比88.3%増)、営業利益は1,132百万円(同285.9%増)、経常利益は1,137百万円(同287.8%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は746百万円(同342.8%増)と増収増益となりました。
(注1)「国際共同治験」とは、主要市場国における早期・同時上市を図るため、臨床試験を複数の国または地域
において同時並行的に行うことをいいます。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
①CRO事業
当社グループのCRO事業につきましては、日本、アジア、米国、欧州におけるグローバル受託体制の構築を強力に推進したことにより、国内案件、海外案件及び国際共同治験のいずれも受注が好調を維持したため、日本の業績好調に加えて、海外子会社の大幅な赤字額の縮小及び黒字化を達成し、売上及び利益が大幅に増加しました。この結果、売上高は3,526百万円(前年同四半期比90.8%増)、営業利益は1,464百万円(前年同四半期比181.0%増)となりました。
②育薬事業(注2)
当社グループの育薬事業につきましては、製販後の臨床研究を中心とした案件の受託により人員の稼働率が上昇した結果、売上及び利益に貢献することとなりました。この結果、売上高は253百万円(前年同四半期比59.1%増)、営業利益は109百万円(前年同四半期比181.3%増)となりました。
(注2)第1四半期連結会計期間より従来のセグメントの名称を変更し、「CSO事業」を「育薬事業」としております。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末より
1,074百万円増加し、2,830百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間において営業活動の結果獲得した資金は1,231百万円(前年同四半期は146百万円の獲得)となりました。これは、主に税金等調整前四半期純利益1,137百万円の計上及び預り金の増加額803百万円があったものの、売上債権の増加額439百万円及び法人税等の支払額205百万円があったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間において投資活動の結果獲得した資金は105百万円(前年同四半期は56百万円の使用)となりました。これは、主に連結の範囲の変更に伴う子会社株式の取得による収入137百万円があったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間において財務活動の結果使用した資金は269百万円(前年同四半期は176百万円の使用)となりました。これは、主に配当金の支払額159百万円があったこと等によるものであります。
(3)財政状態の分析
① 資産の部
当第2四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末と比べ1,237百万円(21.9%)増加し、6,879百万円となりました。これは、主に現金及び預金の増加等によるものであります。
② 負債の部
当第2四半期連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末と比べ790百万円(22.1%)増加し、4,372百万円となりました。これは、主に預り金の増加等によるものであります。
③ 純資産の部
当第2四半期連結会計期間末における純資産合計は、前連結会計年度末と比べ446百万円(21.6%)増加し、2,506百万円となりました。これは、主に利益剰余金の増加によるものであります。
(4)経営成績の分析
① 売上高
当第2四半期連結累計期間の売上高は、(1)業績の状況に記載の要因により、3,779百万円(前年同四半期比88.3%増)となりました。
② 売上原価
当第2四半期連結累計期間の売上原価は、主に治験業務受託件数の拡大に備え人員を増加させた結果、1,980百万円(前年同四半期比50.4%増)となりました。
③ 販売費及び一般管理費
当第2四半期連結累計期間の販売費及び一般管理費は、主に前期買収した欧州子会社を中心とする子会社関連費用が増加した結果、666百万円(前年同四半期比68.0%増)となりました。
④ 営業利益
当第2四半期連結累計期間の営業利益は、売上高の増加が売上原価並びに販売費及び一般管理費の増加を上回った結果、1,132百万円(前年同四半期比285.9%増)となりました。
⑤ 経常利益
当第2四半期連結累計期間の経常利益は、営業利益が増加した結果、1,137百万円(前年同四半期比287.8%増)となりました。
⑥ 税金等調整前四半期純利益
当第2四半期連結累計期間の税金等調整前四半期純利益は、経常利益が増加した結果、1,137百万円(前年同四半期比288.4%増)となりました。
⑦ 親会社株主に帰属する四半期純利益
当第2四半期連結累計期間の親会社株主に帰属する四半期純利益は、税金等調整前四半期純利益が増加した結果、746百万円(前年同四半期比342.8%増)となりました。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
該当事項はありません。
(7)経営戦略の現状と見通し
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの経営戦略の現状と見通しについて重要な変更はありません。
引き続き、当社グループは受託業務の選択と集中を推し進めることによって既存のCROとの差別化を図り、国内大手製薬会社と同等の立場で医薬品開発を実行・サポートできる知識・技術・経験を有するCROすなわち「CDO(Contract Development Organization)」を目指していく方針であります。