有価証券報告書-第12期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)
有報資料
(1)経営方針
当社の経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案するよう努めております。近年、国内外の製薬会社はその生命線である新薬の創出のため、企業統合、買収等による研究開発費の投資効率を上げることを最大の眼目としております。また同時に主要市場国における新薬の早期・同時上市を図るため、国際共同治験を行うことは避けられない状況となっております。この状況に対応していくため、当社グループでも経営施策を機動的かつ柔軟に展開していくことが要求されております。
当社グループでは、特定の領域、受託業務、治験段階に注力し、大手製薬会社と同等の立場で医薬品開発を実行・支援できる知識・技術・経験を有するCROを「CDO(Contract Development Organization)」と称しております。当社グループは前述した製薬会社の要求に応えるため、主要事業のCRO事業において、治験の主たる段階であるフェーズⅡ、フェーズⅢにおけるモニタリング業務並びにこれに付随する品質管理業務及びコンサルティング業務に特化したCDOを目指し事業展開を行うことで、同業他社との差別化を図っております。
また、近年増加しているがん領域及び中枢神経系領域疾患の開発品目に対応するため、人材採用、教育研修及び組織改変により受託体制の強化を図っております。今後は、増加している国際共同治験に対応するため、子会社を含めた人材採用、教育研修及び組織改変により受託体制の強化を図ってまいります。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、中長期的な成長による企業価値向上と利益還元バランスの最適化を図ることを重要施策と位置付け、安定的な利益還元の源泉となる1株当たり当期純利益を目標とする経営指標にしております。
(3)経営環境及び経営戦略の現状と見通し
国内におきましては、当社グループが属するCRO業界の市場規模は引き続き成長を続けております。当社グループといたしましては、これらの状況を踏まえて、今後とも治験の主たる段階であるフェーズⅡ、Ⅲにおけるモニタリング業務並びにこれに付随する品質管理業務及びコンサルティング業務に注力し、適正な受託費で信頼性の高いデータの収集能力を有するCROとして、顧客への期待に応えていく所存でございます。
そのためには、モニタリング業務の中心となる優秀なCRAの確保及び育成は必要不可欠となっております。CRAの人材確保にあたっては、即戦力となる優秀な中途採用者の積極的な獲得及びCRAの適性を有する新卒者、未経験者の採用を進めるとともに、採用したCRAに対して、入社時には相当の研修期間を設け、また、入社後も継続的に研修を実施することにより、モニタリング業務の品質の向上を常に図っております。
また、新薬の開発においては、国際共同治験を利用したグローバルな開発が増加しており、日本を含むアジア、米国及び欧州で国際共同治験を実施できる体制を整えることで、中長期的なCRO事業の拡大に努めていく方針です。現在、米国、ドイツ、フランス、スペイン、イギリス、クロアチア、オランダ、ポーランド、韓国、台湾、シンガポールに現地法人を有しており、今後は、現地法人の機能をさらに強化することで、国際共同治験に対応できる体制作りを進めてまいります。
さらに、当社グループは、CRO事業で取り組む医薬品開発業務の下流に位置する製造販売後の市場において、医薬品販売支援を行う育薬事業を展開しており、臨床研究、販売企画など複数の案件を受託しております。製造販売承認後の医薬品の価値を維持、増大させる活動を「育薬」とよび、医薬品のライフサイクルマネージメントとして重要視されるようになってきています。また、臨床研究に係わる不祥事が多発し、社会問題にも発展しており、臨床研究については透明化と適切な実施が求められています。このような背景のもと、臨床研究を中心として外注ニーズが増加しており、医薬品販売支援業界の市場規模は拡大傾向にあります。当社グループの育薬事業では、CRO事業で得たノウハウを活かし、より専門性の求められる業務を受託し、高い品質のサービスを提供することで、同業他社との差別化を図ってまいります。
(4)対処すべき課題
当社グループにおきましては、継続的な売上高及び利益の拡大、それを支える内部管理体制の充実を図るため、以下の課題を柱として取り組み、成長を期してまいります。
① モニタリング業務の品質の向上・維持
当社グループの主要な業務でありますモニタリング業務の品質を向上・維持することは、製薬会社との良好な信頼関係を構築し、経営基盤を安定化する上で最重要の課題であります。そのため、人事考課制度を含めたマネジメントシステム、研修システムのさらなる充実化、及び品質管理部門や当社独自の組織であるプロジェクト・コミッティーの機能を強化することにより、モニタリング業務、ひいては臨床試験の品質の向上・維持に努めてまいります。
なお、プロジェクト・コミッティーとは、受託業務に係る品質を担保するために設置されている社内の組織であり、受託した治験実施計画書に対して事前に当社グループとして特に留意すべき点の確認・指示を行います。また、治験が開始されてからは入手した症例報告書(CRF)の記載内容について、科学的及び医学・薬学的妥当性を第三者的観点で検討し、問題点・不明点をプロジェクト担当CRAにフィードバックする役割を果たすことを任としております。構成メンバーは、臨床試験を主体とする開発業務に精通した経験者及び社外の医師から成り、全社的な品質の向上と標準化に貢献するものとなっております。
② 優秀な人材の確保
モニタリング業務の受託を拡大するにあたり、その業務の中心となる優秀なCRAの確保及び育成は必要不可欠であります。人材確保にあたっては、即戦力となる優秀な中途採用者を積極的に採用するとともに、CRAの適性を有する新卒者及び未経験者を見極め、採用を進めてまいります。
③ 国際共同治験への体制構築
当社グループは特定業務への特化、治験段階の特化を推進することによって構築した治験の各業務における技術を、中長期的に世界に展開することで、海外における研究開発に積極的な国内製薬会社に対して、日本国内と同水準のCRO事業を海外においても提供する方針であります。
現在、米国、ドイツ、フランス、スペイン、イギリス、クロアチア、オランダ、ポーランド、韓国、台湾、シンガポールに現地法人を有しており、今後は、現地法人の機能をさらに強化することで、国際共同治験に対応できる体制作りを進めてまいります。
④ 医薬品開発業務の選択と集中による差別化
従前と比較して、CROの位置づけは重要性を増し、医薬品開発業界において一定の評価を受けるに至ったものと考えております。特に大手製薬会社は高い品質を維持し、かつ、固定費削減のために医薬品開発業務のアウトソーシングを進めておりますが、その委託先には自らと同等の能力を有し、対等の立場で医薬品開発を実行・支援できるCROを求めているものと当社グループは考えております。
そのために、当社グループは経営資本の「選択と集中」を行い、医薬品開発の特定業務及び特定段階に注力してまいります。
⑤ 医薬品販売支援事業への展開
当社グループは、CRO事業で取り組む医薬品開発業務の下流に位置する製造販売後の市場において、育薬事業を展開しており、販売企画、臨床研究など複数の案件を受託しております。医薬品販売支援業界の市場規模は拡大傾向にあり、CRO事業で得たノウハウ等を利用することにより、CRO事業同様、育薬事業においても高い品質を提供し、同業他社との差別化を図ってまいります。
⑥ 財務基盤の安定化
当社グループは、優秀なCRAを獲得・育成することにより、CRO事業の品質向上に努め、開発パイプライン(注)を数多く有しCROへのアウトソーシングを積極的に進めている大手製薬会社のニーズに応えてまいります。また、CRO事業を利益率の高いモニタリング業務等を中心に受託することにより、高い収益性の確保を目指すとともに、予算実績管理及びコスト管理を徹底することにより内部留保の充実を図り、優秀な人材の確保、国際共同治験への体制構築等、将来の事業発展に必要不可欠な成長投資に備えてまいります。
(注)「開発パイプライン」とは、製薬会社の医薬品開発初段階から販売間近の段階までに、どのような開発段階にある候補医薬品が、どの程度存在するのかを示したものです。
当社の経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案するよう努めております。近年、国内外の製薬会社はその生命線である新薬の創出のため、企業統合、買収等による研究開発費の投資効率を上げることを最大の眼目としております。また同時に主要市場国における新薬の早期・同時上市を図るため、国際共同治験を行うことは避けられない状況となっております。この状況に対応していくため、当社グループでも経営施策を機動的かつ柔軟に展開していくことが要求されております。
当社グループでは、特定の領域、受託業務、治験段階に注力し、大手製薬会社と同等の立場で医薬品開発を実行・支援できる知識・技術・経験を有するCROを「CDO(Contract Development Organization)」と称しております。当社グループは前述した製薬会社の要求に応えるため、主要事業のCRO事業において、治験の主たる段階であるフェーズⅡ、フェーズⅢにおけるモニタリング業務並びにこれに付随する品質管理業務及びコンサルティング業務に特化したCDOを目指し事業展開を行うことで、同業他社との差別化を図っております。
また、近年増加しているがん領域及び中枢神経系領域疾患の開発品目に対応するため、人材採用、教育研修及び組織改変により受託体制の強化を図っております。今後は、増加している国際共同治験に対応するため、子会社を含めた人材採用、教育研修及び組織改変により受託体制の強化を図ってまいります。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、中長期的な成長による企業価値向上と利益還元バランスの最適化を図ることを重要施策と位置付け、安定的な利益還元の源泉となる1株当たり当期純利益を目標とする経営指標にしております。
(3)経営環境及び経営戦略の現状と見通し
国内におきましては、当社グループが属するCRO業界の市場規模は引き続き成長を続けております。当社グループといたしましては、これらの状況を踏まえて、今後とも治験の主たる段階であるフェーズⅡ、Ⅲにおけるモニタリング業務並びにこれに付随する品質管理業務及びコンサルティング業務に注力し、適正な受託費で信頼性の高いデータの収集能力を有するCROとして、顧客への期待に応えていく所存でございます。
そのためには、モニタリング業務の中心となる優秀なCRAの確保及び育成は必要不可欠となっております。CRAの人材確保にあたっては、即戦力となる優秀な中途採用者の積極的な獲得及びCRAの適性を有する新卒者、未経験者の採用を進めるとともに、採用したCRAに対して、入社時には相当の研修期間を設け、また、入社後も継続的に研修を実施することにより、モニタリング業務の品質の向上を常に図っております。
また、新薬の開発においては、国際共同治験を利用したグローバルな開発が増加しており、日本を含むアジア、米国及び欧州で国際共同治験を実施できる体制を整えることで、中長期的なCRO事業の拡大に努めていく方針です。現在、米国、ドイツ、フランス、スペイン、イギリス、クロアチア、オランダ、ポーランド、韓国、台湾、シンガポールに現地法人を有しており、今後は、現地法人の機能をさらに強化することで、国際共同治験に対応できる体制作りを進めてまいります。
さらに、当社グループは、CRO事業で取り組む医薬品開発業務の下流に位置する製造販売後の市場において、医薬品販売支援を行う育薬事業を展開しており、臨床研究、販売企画など複数の案件を受託しております。製造販売承認後の医薬品の価値を維持、増大させる活動を「育薬」とよび、医薬品のライフサイクルマネージメントとして重要視されるようになってきています。また、臨床研究に係わる不祥事が多発し、社会問題にも発展しており、臨床研究については透明化と適切な実施が求められています。このような背景のもと、臨床研究を中心として外注ニーズが増加しており、医薬品販売支援業界の市場規模は拡大傾向にあります。当社グループの育薬事業では、CRO事業で得たノウハウを活かし、より専門性の求められる業務を受託し、高い品質のサービスを提供することで、同業他社との差別化を図ってまいります。
(4)対処すべき課題
当社グループにおきましては、継続的な売上高及び利益の拡大、それを支える内部管理体制の充実を図るため、以下の課題を柱として取り組み、成長を期してまいります。
① モニタリング業務の品質の向上・維持
当社グループの主要な業務でありますモニタリング業務の品質を向上・維持することは、製薬会社との良好な信頼関係を構築し、経営基盤を安定化する上で最重要の課題であります。そのため、人事考課制度を含めたマネジメントシステム、研修システムのさらなる充実化、及び品質管理部門や当社独自の組織であるプロジェクト・コミッティーの機能を強化することにより、モニタリング業務、ひいては臨床試験の品質の向上・維持に努めてまいります。
なお、プロジェクト・コミッティーとは、受託業務に係る品質を担保するために設置されている社内の組織であり、受託した治験実施計画書に対して事前に当社グループとして特に留意すべき点の確認・指示を行います。また、治験が開始されてからは入手した症例報告書(CRF)の記載内容について、科学的及び医学・薬学的妥当性を第三者的観点で検討し、問題点・不明点をプロジェクト担当CRAにフィードバックする役割を果たすことを任としております。構成メンバーは、臨床試験を主体とする開発業務に精通した経験者及び社外の医師から成り、全社的な品質の向上と標準化に貢献するものとなっております。
② 優秀な人材の確保
モニタリング業務の受託を拡大するにあたり、その業務の中心となる優秀なCRAの確保及び育成は必要不可欠であります。人材確保にあたっては、即戦力となる優秀な中途採用者を積極的に採用するとともに、CRAの適性を有する新卒者及び未経験者を見極め、採用を進めてまいります。
③ 国際共同治験への体制構築
当社グループは特定業務への特化、治験段階の特化を推進することによって構築した治験の各業務における技術を、中長期的に世界に展開することで、海外における研究開発に積極的な国内製薬会社に対して、日本国内と同水準のCRO事業を海外においても提供する方針であります。
現在、米国、ドイツ、フランス、スペイン、イギリス、クロアチア、オランダ、ポーランド、韓国、台湾、シンガポールに現地法人を有しており、今後は、現地法人の機能をさらに強化することで、国際共同治験に対応できる体制作りを進めてまいります。
④ 医薬品開発業務の選択と集中による差別化
従前と比較して、CROの位置づけは重要性を増し、医薬品開発業界において一定の評価を受けるに至ったものと考えております。特に大手製薬会社は高い品質を維持し、かつ、固定費削減のために医薬品開発業務のアウトソーシングを進めておりますが、その委託先には自らと同等の能力を有し、対等の立場で医薬品開発を実行・支援できるCROを求めているものと当社グループは考えております。
そのために、当社グループは経営資本の「選択と集中」を行い、医薬品開発の特定業務及び特定段階に注力してまいります。
⑤ 医薬品販売支援事業への展開
当社グループは、CRO事業で取り組む医薬品開発業務の下流に位置する製造販売後の市場において、育薬事業を展開しており、販売企画、臨床研究など複数の案件を受託しております。医薬品販売支援業界の市場規模は拡大傾向にあり、CRO事業で得たノウハウ等を利用することにより、CRO事業同様、育薬事業においても高い品質を提供し、同業他社との差別化を図ってまいります。
⑥ 財務基盤の安定化
当社グループは、優秀なCRAを獲得・育成することにより、CRO事業の品質向上に努め、開発パイプライン(注)を数多く有しCROへのアウトソーシングを積極的に進めている大手製薬会社のニーズに応えてまいります。また、CRO事業を利益率の高いモニタリング業務等を中心に受託することにより、高い収益性の確保を目指すとともに、予算実績管理及びコスト管理を徹底することにより内部留保の充実を図り、優秀な人材の確保、国際共同治験への体制構築等、将来の事業発展に必要不可欠な成長投資に備えてまいります。
(注)「開発パイプライン」とは、製薬会社の医薬品開発初段階から販売間近の段階までに、どのような開発段階にある候補医薬品が、どの程度存在するのかを示したものです。