有価証券報告書-第16期(2025/04/01-2026/03/31)
4.重要な会計上の見積り及び判断
当社の連結財務諸表は、経営者の見積り及び判断を含みます。これらの見積り及び判断は過去の実績及び報告期間の末日において合理的であると考えられる様々な要因等を勘案した経営者の最善の見積りに基づきますが、将来に生じる結果は、これらの見積り及び判断とは異なる可能性があります。
また、当連結会計年度末においては、中東情勢の緊迫化とそれに伴う経済活動への影響等も、報告期間の末日における見積り及び判断に勘案すべき不確実性の高い要因と認識しています。中東情勢の緊迫化は、原料調達、生産・販売状況及び市況等を通じて、当社グループの事業活動に影響を及ぼす事象となります。現時点において本事象による当社グループへの影響を算定することは困難ですが、報告期間の末日時点の状況を踏まえ、一定の前提を置いた上で、合理的な見積り及び判断を実施しています。当該見積り及び判断は、連結財務諸表の作成において、繰延税金資産の評価や非金融資産の減損等において考慮されています。
なお、将来の不確実性が更に高まった場合には、その時点で見積りの見直しを行う可能性があります。
当社の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性のある、主な見積り及び判断は以下のとおりです。
(1)非金融資産の減損
当社グループでは有形固定資産、のれん及び無形資産について、注記3.「重要性のある会計方針」に従って、減損テストを実施します。減損テストにおける回収可能価額を算定するにあたり、将来キャッシュ・フローの見積りや割引率等を決定します。
それぞれの減損テストの算定において見積将来キャッシュ・フローは経営者が承認した事業計画を基礎として、経営者の最善の見積りと判断により決定しますが、見積将来キャッシュ・フローに含まれる販売数量や商品価格、外国為替相場等の不確実な要素の変動によって影響を受けるため、これらの見積りや回収可能価額の見直しが必要となった場合に、連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
これにより、当連結会計年度に減損損失として計上した金額は48,011百万円であり、「その他の費用」に含めています。また、当連結会計年度末に、「有形固定資産」、「のれん」及び「無形資産」として計上した金額は3,652,885百万円です。
減損損失には、石油製品ほかセグメントの子会社であるENEOS株式会社が、同社の一部事業用資産の用途変更等に伴い、土地の帳簿価額を不動産鑑定評価額等に基づく処分コスト控除後の公正価値まで引き下げたことによる損失8,028百万円が含まれます。当該土地の公正価値の公正価値ヒエラルキーはレベル3に分類されます。なお、電気セグメントの海外発電事業に関する持分法で会計処理されている投資の一部について、事業環境悪化等を踏まえ減損テストを実施した結果の損失8,047百万円が含まれます。
当項目は、注記14.「非金融資産の減損」に関連します。
(2)石油・天然ガス埋蔵量の見積り
石油・天然ガスに係る資産は生産単位ごとに、確定埋蔵量及び推定埋蔵量の合計に占める報告期間中の採掘量の割合にて生産高比例法により償却計算を行います。当該埋蔵量の見積りには商品価格、外国為替相場、生産費用、将来の資本的支出等多くの不確実な仮定が含まれます。これらの仮定は、経営者の最善の見積りと判断により決定します。
この埋蔵量の見積りは、当連結会計年度末に計上した「有形固定資産」のうち、探鉱開発投資勘定416,601百万円に関連します。また、(1)「非金融資産の減損」における減損テストにも影響します。
埋蔵量の見積りに使用する仮定は、将来の不確実な経済状況の変化によって影響を受けることから、見直しが必要となった場合には、連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
当項目は、注記11.「有形固定資産」、注記12.「のれん及び無形資産」、注記14.「非金融資産の減損」に関連します。
(3)法人所得税費用
当社グループは、複数の租税区域の法人所得税の影響を受け、世界各地における法人所得税の見積額を決定する際には、重要な判断が必要です。
当連結会計年度、「法人所得税費用」として計上した金額は141,534百万円です。
取引及び計算方法によっては、最終的な税額に不確実性を含むものも多くあります。追加徴収が求められるかどうかの見積りに基づいて、予想される税務調査上の問題について負債を認識します。これらの問題に係る最終税額が当初に認識した金額と異なる場合、連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
また、繰延税金資産は、将来減算一時差異、未使用の繰越税額控除及び繰越欠損金を利用できる課税所得が生じる可能性が高い範囲内で金額を算定します。将来の課税所得の生じる時期及び金額は、販売数量や商品価格、外国為替相場等の仮定を含めた、経営者が承認した事業計画に基づいて見積ります。
これにより、当連結会計年度末、「繰延税金資産」として計上した金額は45,998百万円です。
課税所得が生じる時期及び金額は、産油国の動向、気候変動対応としてのカーボンニュートラルに向けた動きに起因する市況変動の影響などの将来の不確実な経済状況の変化によって影響を受けることから、実際に生じた時期及び金額が見積りと異なった場合は、それに伴い利用可能な繰延税金資産の金額も変動し、その結果、連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
当項目は、注記20.「繰延税金」、注記28.「法人所得税」に関連します。
(4)棚卸資産の評価
棚卸資産は、取得原価と正味実現可能価額のいずれか低い額で計上します。報告期間末日において正味実現可能価額が取得原価より下落している場合には、棚卸資産を当該正味実現可能価額で測定し、取得原価との差額(評価減)を売上原価に計上します。
これにより、当連結会計年度末、「棚卸資産」として計上した金額は1,557,786百万円です。
将来、市場環境が大きく変化し、正味実現可能価額が著しく下落した場合には、売上原価に多額の差額(評価減)が発生し、連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
当項目は、注記10.「棚卸資産」に関連します。
(5)退職後給付
当社グループは確定給付制度を含む退職給付制度を有しています。これらの各制度に係る確定給付制度債務の現在価値及び関連する勤務費用等は、数理計算上の仮定に基づいて算定されます。数理計算上の仮定には、割引率等、様々な変数についての見積り及び判断が求められます。
これにより、当連結会計年度末、「退職給付に係る負債」として計上した金額は86,002百万円です。
様々な変数を含む数理計算上の仮定の適切性について、外部の年金数理人からの助言に基づき、経営者の最善の見積りと判断により決定しますが、将来の不確実な経済状況の変化によって影響を受けることから、見直しが必要となった場合、連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
当項目は、注記19.「退職後給付」に関連します。
(6)引当金及び偶発負債
当社グループは資産除去債務等、種々の引当金を連結財政状態計算書に計上しています。これらの引当金は、報告期間の末日における将来の支払額や支払時期の変動に関するリスク及び不確実性を考慮に入れた、義務の決済に要する支出の最善の見積りに基づいて計上されます。
これにより、当連結会計年度末、「引当金」として計上した金額は166,823百万円です。
義務の決済に要する支出額は、将来の起こりうる結果を総合的に勘案して算定しますが、予想しえない事象の発生や状況の変化によって影響を受ける可能性があり、実際の支払額が見積りと異なった場合、翌報告期間以降の連結財務諸表において認識する金額に重要な影響を与える可能性があります。
また、偶発負債については、報告期間の末日におけるすべての利用可能な証拠を勘案し、その発生可能性及び金額的影響を考慮した上で、将来の事業に重要な影響を及ぼしうる項目を開示します。
当項目は、注記18.「引当金」、注記33.「偶発債務」に関連します。
(7)公正価値測定
当社グループでは、活発な市場における相場価格がないその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産(株式)を適切な評価技法を用いて公正価値で測定しています。
この金融資産(株式)は、当連結会計年度末に計上した、非流動資産の「その他の金融資産」のうち、103,569百万円が該当します。
公正価値の測定においては、評価技法の選択及び報告期間の末日の市場状況等に基づく仮定を用いています。これらの公正価値測定の仮定は経営者の最善の見積りと判断により決定しますが、将来の不確実な経済状況の変化によって影響を受けるため、見直しが必要となった場合、連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
当項目は、注記21.「金融商品(4)金融商品の公正価値」に関連します。
(8)ロードマップ・ホールディングス株式会社及び株式会社NIPPOの連結範囲
当社は、ザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インクが間接的にその持分の全てを保有している合同会社乃木坂ホールディングス及びエーテルホールディングス合同会社(以下、両社併せて、GSSPC)との間で、当社グループのその他の事業に属する株式会社NIPPO(以下、NIPPO)を共同して、非公開化することを目的とした基本契約及び株主間契約(以下、基本契約等)を2021年9月に締結しています。両契約に基づく一連の取引を通じて、NIPPO株式の取得及び所有することを主な目的として設立されたロードマップ・ホールディングス株式会社(以下、ロードマップ)は、NIPPOの議決権を100%保有しています。
ロードマップは、普通株式と無議決権株式であるA種種類株式を発行しており、当社が普通株式を50.1%とA種種類株式を19.9%保有し、GSSPCは普通株式を49.9%、A種種類株式を80.1%保有しています。両株式を合わせた出資比率は当社が35.0%、GSSPCは65.0%となり、当社の出資比率は半数を超えていませんが、議決権は当社が過半を保有しています。
当社は、ロードマップの議決権の過半の保有のみでは、当社が両社を支配していることを判断する決定的な要因とならないものの、IFRS第10号「連結財務諸表」の規定に基づき基本契約等の内容を考慮した結果、当社が両社を連結範囲に含めるべき支配を有していると判断し、当社の子会社にしています。
(9)議決権の過半数を所有しているが連結していない会社
議決権の過半数を所有しているが連結していない主たる会社は、以下のとおりです。
大阪国際石油精製㈱
当社グループは同社に対して50%超の議決権を有していますが、他の出資者との間で締結された契約上の取決めにより共同支配が存在し、かつ、同社の純資産に対する権利を有していると評価できることから共同支配企業として分類しています。
(10)脱炭素社会への移行による影響
気候変動及び脱炭素社会への移行は、連結財務諸表の作成において、非金融資産の減損等に関連した会計上の見積り及び判断に考慮されています。
当社は2025年5月に、2050年のカーボンニュートラル実現に向けてトランジションに必要となるエネルギー・素材の供給をリードすることを目指し、「カーボンニュートラル基本計画2025年度版」を公表しました。その策定にあたっては、脱炭素をめぐる事業環境の変化に柔軟に対応するため、IEA World Energy Outlook 2024のSTEPS(注1)、APS(注2)、及びNZE(注3)や気候変動に関する政府間パネル第6次評価報告書(IPCC AR6)等複数のシナリオを参照し、将来のエネルギー需要や事業環境分析を行い、当社の想定する複数の社会シナリオを作成しました。その上で、CO₂排出削減に向けた目標や戦略等を見直し、気候変動に対する様々な不確実性に備えた経営戦略を策定しています。
一方で、当社で策定した脱炭素社会への移行における社会シナリオは、カーボンニュートラルに向けた動きから生じる中長期的な石油等の化石燃料需要動向や、脱炭素技術進展等の不確実性に備えるものであるのに対し、連結財務諸表における資産及び負債の測定においては、足元の事業環境がより強く反映されます。そのため、仮に上記シナリオに基づくと、当社グループの事業に関する資産の価値毀損等あるいは負債の増加等の兆候が示された場合でも、それらを直ちに連結財務諸表に反映すべきとは限らないと考えられます。
会計上の見積りの設定においては、脱炭素シナリオに加え、各国の政策、外部機関の分析結果、及び各事業における固有の状況等を総合的に勘案して行っています。ただし、将来における脱炭素社会への移行に関する当社グループの方針、世界的な脱炭素化の潮流の変化、及び各国の政策等の変化は、連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
(注)1.Stated Policies シナリオ(現在公表されている各国の政策を反映したシナリオ)
2.Announced Pledges シナリオ(各国の意欲的な目標が達成されると仮定したシナリオ)
3.Net Zero Emissions by 2050 シナリオ(2050年に世界でネットゼロを達成するシナリオ)
当社の連結財務諸表は、経営者の見積り及び判断を含みます。これらの見積り及び判断は過去の実績及び報告期間の末日において合理的であると考えられる様々な要因等を勘案した経営者の最善の見積りに基づきますが、将来に生じる結果は、これらの見積り及び判断とは異なる可能性があります。
また、当連結会計年度末においては、中東情勢の緊迫化とそれに伴う経済活動への影響等も、報告期間の末日における見積り及び判断に勘案すべき不確実性の高い要因と認識しています。中東情勢の緊迫化は、原料調達、生産・販売状況及び市況等を通じて、当社グループの事業活動に影響を及ぼす事象となります。現時点において本事象による当社グループへの影響を算定することは困難ですが、報告期間の末日時点の状況を踏まえ、一定の前提を置いた上で、合理的な見積り及び判断を実施しています。当該見積り及び判断は、連結財務諸表の作成において、繰延税金資産の評価や非金融資産の減損等において考慮されています。
なお、将来の不確実性が更に高まった場合には、その時点で見積りの見直しを行う可能性があります。
当社の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性のある、主な見積り及び判断は以下のとおりです。
(1)非金融資産の減損
当社グループでは有形固定資産、のれん及び無形資産について、注記3.「重要性のある会計方針」に従って、減損テストを実施します。減損テストにおける回収可能価額を算定するにあたり、将来キャッシュ・フローの見積りや割引率等を決定します。
それぞれの減損テストの算定において見積将来キャッシュ・フローは経営者が承認した事業計画を基礎として、経営者の最善の見積りと判断により決定しますが、見積将来キャッシュ・フローに含まれる販売数量や商品価格、外国為替相場等の不確実な要素の変動によって影響を受けるため、これらの見積りや回収可能価額の見直しが必要となった場合に、連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
これにより、当連結会計年度に減損損失として計上した金額は48,011百万円であり、「その他の費用」に含めています。また、当連結会計年度末に、「有形固定資産」、「のれん」及び「無形資産」として計上した金額は3,652,885百万円です。
減損損失には、石油製品ほかセグメントの子会社であるENEOS株式会社が、同社の一部事業用資産の用途変更等に伴い、土地の帳簿価額を不動産鑑定評価額等に基づく処分コスト控除後の公正価値まで引き下げたことによる損失8,028百万円が含まれます。当該土地の公正価値の公正価値ヒエラルキーはレベル3に分類されます。なお、電気セグメントの海外発電事業に関する持分法で会計処理されている投資の一部について、事業環境悪化等を踏まえ減損テストを実施した結果の損失8,047百万円が含まれます。
当項目は、注記14.「非金融資産の減損」に関連します。
(2)石油・天然ガス埋蔵量の見積り
石油・天然ガスに係る資産は生産単位ごとに、確定埋蔵量及び推定埋蔵量の合計に占める報告期間中の採掘量の割合にて生産高比例法により償却計算を行います。当該埋蔵量の見積りには商品価格、外国為替相場、生産費用、将来の資本的支出等多くの不確実な仮定が含まれます。これらの仮定は、経営者の最善の見積りと判断により決定します。
この埋蔵量の見積りは、当連結会計年度末に計上した「有形固定資産」のうち、探鉱開発投資勘定416,601百万円に関連します。また、(1)「非金融資産の減損」における減損テストにも影響します。
埋蔵量の見積りに使用する仮定は、将来の不確実な経済状況の変化によって影響を受けることから、見直しが必要となった場合には、連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
当項目は、注記11.「有形固定資産」、注記12.「のれん及び無形資産」、注記14.「非金融資産の減損」に関連します。
(3)法人所得税費用
当社グループは、複数の租税区域の法人所得税の影響を受け、世界各地における法人所得税の見積額を決定する際には、重要な判断が必要です。
当連結会計年度、「法人所得税費用」として計上した金額は141,534百万円です。
取引及び計算方法によっては、最終的な税額に不確実性を含むものも多くあります。追加徴収が求められるかどうかの見積りに基づいて、予想される税務調査上の問題について負債を認識します。これらの問題に係る最終税額が当初に認識した金額と異なる場合、連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
また、繰延税金資産は、将来減算一時差異、未使用の繰越税額控除及び繰越欠損金を利用できる課税所得が生じる可能性が高い範囲内で金額を算定します。将来の課税所得の生じる時期及び金額は、販売数量や商品価格、外国為替相場等の仮定を含めた、経営者が承認した事業計画に基づいて見積ります。
これにより、当連結会計年度末、「繰延税金資産」として計上した金額は45,998百万円です。
課税所得が生じる時期及び金額は、産油国の動向、気候変動対応としてのカーボンニュートラルに向けた動きに起因する市況変動の影響などの将来の不確実な経済状況の変化によって影響を受けることから、実際に生じた時期及び金額が見積りと異なった場合は、それに伴い利用可能な繰延税金資産の金額も変動し、その結果、連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
当項目は、注記20.「繰延税金」、注記28.「法人所得税」に関連します。
(4)棚卸資産の評価
棚卸資産は、取得原価と正味実現可能価額のいずれか低い額で計上します。報告期間末日において正味実現可能価額が取得原価より下落している場合には、棚卸資産を当該正味実現可能価額で測定し、取得原価との差額(評価減)を売上原価に計上します。
これにより、当連結会計年度末、「棚卸資産」として計上した金額は1,557,786百万円です。
将来、市場環境が大きく変化し、正味実現可能価額が著しく下落した場合には、売上原価に多額の差額(評価減)が発生し、連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
当項目は、注記10.「棚卸資産」に関連します。
(5)退職後給付
当社グループは確定給付制度を含む退職給付制度を有しています。これらの各制度に係る確定給付制度債務の現在価値及び関連する勤務費用等は、数理計算上の仮定に基づいて算定されます。数理計算上の仮定には、割引率等、様々な変数についての見積り及び判断が求められます。
これにより、当連結会計年度末、「退職給付に係る負債」として計上した金額は86,002百万円です。
様々な変数を含む数理計算上の仮定の適切性について、外部の年金数理人からの助言に基づき、経営者の最善の見積りと判断により決定しますが、将来の不確実な経済状況の変化によって影響を受けることから、見直しが必要となった場合、連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
当項目は、注記19.「退職後給付」に関連します。
(6)引当金及び偶発負債
当社グループは資産除去債務等、種々の引当金を連結財政状態計算書に計上しています。これらの引当金は、報告期間の末日における将来の支払額や支払時期の変動に関するリスク及び不確実性を考慮に入れた、義務の決済に要する支出の最善の見積りに基づいて計上されます。
これにより、当連結会計年度末、「引当金」として計上した金額は166,823百万円です。
義務の決済に要する支出額は、将来の起こりうる結果を総合的に勘案して算定しますが、予想しえない事象の発生や状況の変化によって影響を受ける可能性があり、実際の支払額が見積りと異なった場合、翌報告期間以降の連結財務諸表において認識する金額に重要な影響を与える可能性があります。
また、偶発負債については、報告期間の末日におけるすべての利用可能な証拠を勘案し、その発生可能性及び金額的影響を考慮した上で、将来の事業に重要な影響を及ぼしうる項目を開示します。
当項目は、注記18.「引当金」、注記33.「偶発債務」に関連します。
(7)公正価値測定
当社グループでは、活発な市場における相場価格がないその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産(株式)を適切な評価技法を用いて公正価値で測定しています。
この金融資産(株式)は、当連結会計年度末に計上した、非流動資産の「その他の金融資産」のうち、103,569百万円が該当します。
公正価値の測定においては、評価技法の選択及び報告期間の末日の市場状況等に基づく仮定を用いています。これらの公正価値測定の仮定は経営者の最善の見積りと判断により決定しますが、将来の不確実な経済状況の変化によって影響を受けるため、見直しが必要となった場合、連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
当項目は、注記21.「金融商品(4)金融商品の公正価値」に関連します。
(8)ロードマップ・ホールディングス株式会社及び株式会社NIPPOの連結範囲
当社は、ザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インクが間接的にその持分の全てを保有している合同会社乃木坂ホールディングス及びエーテルホールディングス合同会社(以下、両社併せて、GSSPC)との間で、当社グループのその他の事業に属する株式会社NIPPO(以下、NIPPO)を共同して、非公開化することを目的とした基本契約及び株主間契約(以下、基本契約等)を2021年9月に締結しています。両契約に基づく一連の取引を通じて、NIPPO株式の取得及び所有することを主な目的として設立されたロードマップ・ホールディングス株式会社(以下、ロードマップ)は、NIPPOの議決権を100%保有しています。
ロードマップは、普通株式と無議決権株式であるA種種類株式を発行しており、当社が普通株式を50.1%とA種種類株式を19.9%保有し、GSSPCは普通株式を49.9%、A種種類株式を80.1%保有しています。両株式を合わせた出資比率は当社が35.0%、GSSPCは65.0%となり、当社の出資比率は半数を超えていませんが、議決権は当社が過半を保有しています。
当社は、ロードマップの議決権の過半の保有のみでは、当社が両社を支配していることを判断する決定的な要因とならないものの、IFRS第10号「連結財務諸表」の規定に基づき基本契約等の内容を考慮した結果、当社が両社を連結範囲に含めるべき支配を有していると判断し、当社の子会社にしています。
(9)議決権の過半数を所有しているが連結していない会社
議決権の過半数を所有しているが連結していない主たる会社は、以下のとおりです。
大阪国際石油精製㈱
当社グループは同社に対して50%超の議決権を有していますが、他の出資者との間で締結された契約上の取決めにより共同支配が存在し、かつ、同社の純資産に対する権利を有していると評価できることから共同支配企業として分類しています。
(10)脱炭素社会への移行による影響
気候変動及び脱炭素社会への移行は、連結財務諸表の作成において、非金融資産の減損等に関連した会計上の見積り及び判断に考慮されています。
当社は2025年5月に、2050年のカーボンニュートラル実現に向けてトランジションに必要となるエネルギー・素材の供給をリードすることを目指し、「カーボンニュートラル基本計画2025年度版」を公表しました。その策定にあたっては、脱炭素をめぐる事業環境の変化に柔軟に対応するため、IEA World Energy Outlook 2024のSTEPS(注1)、APS(注2)、及びNZE(注3)や気候変動に関する政府間パネル第6次評価報告書(IPCC AR6)等複数のシナリオを参照し、将来のエネルギー需要や事業環境分析を行い、当社の想定する複数の社会シナリオを作成しました。その上で、CO₂排出削減に向けた目標や戦略等を見直し、気候変動に対する様々な不確実性に備えた経営戦略を策定しています。
一方で、当社で策定した脱炭素社会への移行における社会シナリオは、カーボンニュートラルに向けた動きから生じる中長期的な石油等の化石燃料需要動向や、脱炭素技術進展等の不確実性に備えるものであるのに対し、連結財務諸表における資産及び負債の測定においては、足元の事業環境がより強く反映されます。そのため、仮に上記シナリオに基づくと、当社グループの事業に関する資産の価値毀損等あるいは負債の増加等の兆候が示された場合でも、それらを直ちに連結財務諸表に反映すべきとは限らないと考えられます。
会計上の見積りの設定においては、脱炭素シナリオに加え、各国の政策、外部機関の分析結果、及び各事業における固有の状況等を総合的に勘案して行っています。ただし、将来における脱炭素社会への移行に関する当社グループの方針、世界的な脱炭素化の潮流の変化、及び各国の政策等の変化は、連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
(注)1.Stated Policies シナリオ(現在公表されている各国の政策を反映したシナリオ)
2.Announced Pledges シナリオ(各国の意欲的な目標が達成されると仮定したシナリオ)
3.Net Zero Emissions by 2050 シナリオ(2050年に世界でネットゼロを達成するシナリオ)