有価証券報告書-第14期(2023/04/01-2024/03/31)
イ.リスクと機会
当社グループは、全社的リスクマネジメント(ERM)を導入しています。このプロセスから気候変動対応は経営上の重要なリスクと捉え、かつ機会とも認識しており、次頁の項目を特定しています。
財務影響については、移行リスクは当社ベースシナリオ、物理リスクはストレスケースとしてIPCC RCP8.5シナリオ(注4)に基づき試算していますが、多くの潜在的リスク・不確実な要素・仮定を含んでおり、実際には、重要な要素の変動により大きく異なる可能性があります。
なお、リスク・機会を含むTCFD推奨の開示項目については、毎年発行される「ESGデータブック」に詳細を記述しています。2024年11月に発行する予定ですので、そちらをご参照ください。
(注)4.IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の評価シナリオで、世界の平均気温が2100年までに
1986年~2005年と比べ約4℃相当上昇するシナリオ
●リスク・機会と時間軸ごとの財務影響
(注)5.世界資源研究所(World Resources Institute)が開発した水リスク評価ツール
当社グループは、全社的リスクマネジメント(ERM)を導入しています。このプロセスから気候変動対応は経営上の重要なリスクと捉え、かつ機会とも認識しており、次頁の項目を特定しています。
財務影響については、移行リスクは当社ベースシナリオ、物理リスクはストレスケースとしてIPCC RCP8.5シナリオ(注4)に基づき試算していますが、多くの潜在的リスク・不確実な要素・仮定を含んでおり、実際には、重要な要素の変動により大きく異なる可能性があります。
なお、リスク・機会を含むTCFD推奨の開示項目については、毎年発行される「ESGデータブック」に詳細を記述しています。2024年11月に発行する予定ですので、そちらをご参照ください。
(注)4.IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の評価シナリオで、世界の平均気温が2100年までに
1986年~2005年と比べ約4℃相当上昇するシナリオ
●リスク・機会と時間軸ごとの財務影響
| 項目名 | 財務影響 | ||||
| 短期 (2025年) | 中期 (2030年) | 長期 (2040年) | 評価方法 | ||
| 移行リスク | ・カーボンニュートラル 達成のために要するコストの増加 | なし | 300億円/年 | 1,200億円/年 | 2030年の目標削減量400万トン、2040年の目標削減量1,900万トン全量を炭素クレジット購入した場合の営業利益減少額 炭素クレジット価格(50ドル/tCO2※ )×数量×為替 ※内部炭素価格 |
| ・技術革新によるEVの普及加速による石油需要減 ・環境意識の高まりによる石油需要減 | 影響は限定的 | 約500億円/年減少 | 約1,000億円/年減少 | 2019年比2030年に国内石油需要が約2割減、2040年に約半減した場合の営業利益減少額 (第3次中期経営計画の2025年度の利益目標をベースに算出) | |
| ・石油上流資産の座礁化 | リスクは限定的 | 保有する石油上流資産の埋蔵量を、現行生産量で割り戻した可採年数から推定 | |||
| 物理リスク | ・異常気象(大型台風等)と海面水位の上昇による極端な風水害の発生、過酷度の増加 | 1~2億円/年 | IPCC RCP8.5シナリオを参照し、国内に保有する製油所・製錬所等31箇所の設備・資産を対象に、WRI Aqueduct(注5)等を用い被害総額(営業利益減少額)を試算 | ||
| ・温暖化に伴う海面上昇 | リスクは限定的 | Aqueductが予測する2040年時点の日本近海における海面上昇量(約0.2メートル)から推定 | |||
| 機 会 | ・再生可能エネルギー、水素、カーボンニュートラル燃料に対する需要増加 | 周到な準備と展開フェーズ | 〜500億円/年 | 〜2,000億円/年 | 脱炭素・循環型社会の進展に伴い、再生可能エネルギー、水素、カーボンニュートラル燃料に対する需要の増加が見込まれ、推定される市場規模と当社シェア、営業利益率について一定の仮定をおき試算した当期利益 |
| ・EV充電や環境に配慮したモビリティサービスの拡大 | 周到な準備と展開フェーズ | 〜500億円/年 | 〜1,000億円/年 | 脱炭素社会に向けて普及が見込まれるEV充電の需要増加や、環境に配慮したモビリティサービス等のビジネス機会拡大が見込まれ、推定される市場規模と当社シェア、営業利益率について一定の仮定をおき試算した当期利益 | |
| ・環境負荷の削減効果を 持った製品の需要増加 ・循環型資源由来(リサイクルを含む)の素材の需要増加 | 1,000億円 | 〜1,500億円/年 | 〜2,000億円/年 | GHG排出削減貢献につながる製品の需要拡大や、サーキュラーエコノミーに対応した循環型資源由来の素材の需要増加が見込まれ、推定される市場規模と当社シェア、営業利益率について一定の仮定をおき試算した当期利益 | |
(注)5.世界資源研究所(World Resources Institute)が開発した水リスク評価ツール