有価証券報告書-第72期(平成25年6月1日-平成26年5月31日)

【提出】
2014/08/29 10:23
【資料】
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【項目】
118項目

業績等の概要

(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、アベノミクス効果の波及により円安・株高が進行し企業収益の改善や個人消費の持ち直しがみられ、景気は緩やかに回復しました。
医薬品業界におきましては、平成25年4月に厚生労働省より「後発医薬品のさらなる使用促進のためのロードマップ」が公表され、今後も引き続きジェネリック医薬品の使用が推し進められることになりました。また、医療費抑制策により長期収載品のジェネリックシフトが加速する一方で、新薬の新製品は中・小型化しました。その結果市場全体の成長率は鈍化しました。
このような状況の中、当社グループは環境の変化を見据え、医薬品市場及び取引先の様々なニーズに対応すべく、生産活動の充実を図りながら積極的な営業活動を展開してまいりました。
なお、売上高の販売品目ごとの業績は、次のとおりであります。
原薬では、解熱鎮痛消炎剤原薬、血圧降下剤原薬及び高脂血症用剤原薬などのジェネリック医薬品向け原薬の販売が好調に推移し、売上高は19,664百万円(前年同期比13.7%増)となりました。
製剤では、医療用医薬品において自社開発のジェネリック医薬品の販売が好調であった一方で、国内大手医薬品メーカーからの製造受託が、長期収載品におけるジェネリックシフトの影響もあり減少いたしました。また一般用医薬品においては、市場全体の伸び悩み等の影響を受けながらも、大手医薬品メーカーへの既存品の販売等が比較的順調に推移いたしました。これらにより、製剤の売上高は11,143百万円(前年同期比1.2%減)となりました。
健康食品他につきましては、新商品の販売等により堅調に推移し、売上高は388百万円(前年同期比0.4%増)となりました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は31,196百万円(前年同期比7.7%増)となりました。
営業利益につきましては、売上高の増加に伴い売上原価が増加した一方で、研究開発費、減価償却費が減少した結果2,938百万円(前年同期比9.7%増)となりました。
経常利益につきましては、支払利息や為替差損が減少したこと等により2,920百万円(前年同期比14.9%増)となりました。また、特別損益において、前年同期に計上していた受取保険金及び負ののれん発生益がなかったことにより、当期純利益は1,811百万円(前年同期比1.4%増)となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ1,412百万円の減少となり、2,285百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は2,744百万円(前年同期比8.0%増)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益2,869百万円及び減価償却費2,444百万円の計上などがあった一方で、売上債権の増加額2,681百万円、たな卸資産の増加額418百万円及び法人税等の支払額724百万円などがあったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は2,162百万円(前年同期比3.3%減)となりました。これは主に、生産設備の拡充に伴う有形固定資産の取得による支出2,334百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は2,065百万円(前年同期比は1,690百万円の獲得)となりました。これは主に長期借入による収入2,000百万円があった一方で、短期借入金の純減少額620百万円、長期借入金の返済による支出2,668百万円、配当金の支払額295百万円及びリース債務の返済による支出380百万円があったことによるものであります。