四半期報告書-第10期第1四半期(平成31年4月1日-令和1年6月30日)
文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間におけるグローバル経済は、米国や国内では雇用環境の改善や堅調な個人消費を背景に緩やかな回復基調が続いておりますが、米中間の貿易摩擦の長期化による金融資本市場への影響や、中国や欧州の政治・経済の不確実性などにより、世界経済や個人消費の先行きは依然として不透明な状況が続いております。
このような事業環境の下、当社は、2018年10月に欧州子会社の事業譲渡、2019年3月には国内子会社2社の譲渡を行い、構造改革による経営の効率化を進めてまいりました。さらに、経営改善施策として事業ポートフォリオの見直しを進め、成長分野と位置づけるOEM事業・デジタルライフ事業への集中投資を図ることが、当社の持続的な成長にとって最適な選択肢であると判断し、2019年5月21日付にて当社ホームAV事業の譲渡契約を締結いたしました。
AV事業においては、北米では主力のAVレシーバーがオンキヨーブランド、パイオニアブランドともに比較的安定した販売を維持することができ、加えて日本では住宅メーカー向けのインストールビジネスが伸長したものの、ホームオーディオ市場全体では依然として縮小傾向が続いております。
デジタルライフ事業においては、欧州・国内ともに、ワイヤレスイヤホンに代表される高付加価値製品の販売が堅調に推移いたしました。また国内では、人気アニメやファッションブランドとのコラボ製品が当初計画を上回る受注となり好調に推移いたしました。さらに、ゲーミング市場にクラウドファンディングを通じて先行販売を行ったゲーミングヘッドセット・USBコントロールアンプについても、目標を大きく上回る結果となり、グローバルな展開を目指すゲーミング及びeスポーツ市場に向けた新規開拓の活動を強化しております。
OEM事業においては、基幹カテゴリの車載用スピーカーや「Sound by Onkyo」などのサブブランドを付したテレビ用スピーカーの販売が堅調に推移し、インド合弁会社の操業度改善による生産・販売規模の向上、生産移管が進んだことに伴う生産コストの改善、構造改革による固定費の削減効果等により、損益の改善が進んでおります。さらに、祖業であるスピーカーの研究開発を強化しており、ラインナップを強化した加振器「Vibtone(ビブトーン)」は、携帯電話、家電/ゲーム、車載用など新分野への参入を見込んでおります。また、小型・高音質を実現するマグネシウム振動板を使用したバランスド・アーマチュアドライバーは、高付加価値のカスタムイヤホンへの開発に結びついており、自社ブランドやOEM製品への展開を進めております。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間の業績は売上高が前年同期比24.4%減の6,171百万円となりました。営業損益につきましては、前年同期比30百万円悪化の1,377百万円の営業損失となり、経常損益は、前年同期比398百万円改善の1,383百万円の経常損失となりました。また、親会社株主に帰属する四半期純損失につきましては、前年同期比26百万円改善の1,364百万円となりました。
また、当第1四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末比2,249百万円減少の18,753百万円となりました。負債は、前連結会計年度末比1,940百万円減少の16,489百万円となり、有利子負債は1,410百万円減少の3,164百万円となりました。純資産は、前連結会計年度末比309百万円減少の2,263百万円となりました。
なお、当社グループは、有利子負債から現金及び現金同等物を控除したネットデットをゼロとすることを経営指標としておりますが、当第1四半期連結会計期間末におけるネットデットは1,602百万円となり、前連結会計年度末比1,493百万円の減少となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
①AV事業
AV事業における売上高は、北米ではエントリーモデルのAVレシーバーが、オンキヨーブランド、パイオニアブランドともに比較的安定した販売を維持し、またUltra HDブルーレイ再生に対応したユニバーサルディスクプレーヤーが、先行した日本市場に続き、欧州や日本以外のアジア地域にも波及して好調に推移いたしましたが、全世界的なホームオーディオ市場の縮小や欧州子会社の譲渡に伴う外部売上高の減少により、前年同期比38.1%減の3,174百万円となりました。
損益につきましては、構造改革や欧州子会社の事業譲渡による販売効率の強化が進んだものの、市場縮小に伴う売上高と売上総利益の減少が響き、前年同期比82百万円悪化の295百万円のセグメント損失となりました。
②デジタルライフ事業
デジタルライフ事業における売上高は、欧州・国内ともに高付加価値のワイヤレスイヤホンが堅調に推移し、さらに国内ではファッションブランドのサマンサタバサと製品開発を進めたワイヤレスイヤホンや、人気アニメのカスタムインイヤーモニターなど、コラボモデルの販売が計画を上回る好調な結果となりました。しかし、AV事業と同様に欧州子会社の譲渡に伴う外部売上高の減少影響等により、前年同期比18.8%減の1,122百万円となりました。
損益につきましては、高付加価値モデルの販売増や、欧州子会社の事業譲渡による販売効率の向上に加え、不採算モデルの処分が完了したこと等により、前年同期比183百万円改善の124百万円のセグメント損失となりました。
③OEM事業
OEM事業における売上高は、基幹カテゴリの車載用スピーカーや「Sound by Onkyo」などのサブブランドを付したテレビ用スピーカーの販売が引き続き堅調に推移し、インド合弁会社の操業度改善による生産・販売が本格化したこと等から、前年同期比13.1%増の1,874百万円となりました。
損益につきましては、構造改革による固定費の削減や、インド合弁会社の生産移管が進んだことに伴う生産コストの改善等により、前年同期比324百万円改善の206百万円のセグメント損失となりました。
(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(3) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、623百万円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(4) 経営成績に重要な影響を与える要因
グローバル経済は複雑な市場構造へと変化し、国内市場も少子高齢化や生活ニーズの多様化等を背景に、一段と変化の激しさが増しております。このように企業を取り巻く環境が大きく変化する中、当社グループは、経営資源の最適化によって設計・生産・販売の構造やプロセスを刷新し続け、事業を拡大する機動性を保持していくことが経営上の重要な課題となっております。
当社は、2018年10月に欧州子会社の事業譲渡、2019年3月には国内子会社2社の譲渡を行い、構造改革による経営の効率化を進めてまいりました。さらに、経営改善施策として事業ポートフォリオの見直しを進め、成長分野と位置づけるOEM事業・デジタルライフ事業への集中投資を図ることが、当社の持続的な成長にとって最適な選択肢であると判断し、2019年5月21日付にて当社ホームAV事業の譲渡契約を締結いたしました。
OEM事業では、主要生産拠点となるインド合弁会社の操業度が改善し、インドビジネスにおける新規受注の進行によって、車載スピーカーを中心とした生産と売上規模が拡大しております。また、他社とのアライアンス等を通じて、当社の強みであるスピーカーや音質チューニングの価値提供をグローバルに推進しており、「Sound by Onkyo」などのサブブランドを付したテレビ用スピーカーが伸長しております。さらに、ラインナップを強化した加振器「Vibtone(ビブトーン)」は、携帯電話、家電/ゲーム、車載用など新分野への参入を見込んでおり、当社の音声認識技術を融合させたAIソリューション開発と供に、あらゆる分野での事業拡大を図ってまいります。
デジタルライフ事業では、欧州・国内ともに、ワイヤレスイヤホンに代表される高付加価値製品の販売が堅調に推移しており、また国内では、人気アニメやファッションブランド等とのコラボ製品が伸長しております。さらに、ゲーミング市場にクラウドファンディングを通じて先行販売を行ったゲーミングヘッドセット・USBコントロールアンプについても、目標を大きく上回る結果となり、グローバルな展開を目指すゲーミング及びeスポーツ市場に向けた新規開拓の活動を強化しております。その他、従来のオーディオ商品とは異なる補聴器や集音器を中心とした聴こえサポート商品群も強化しており、幅広い顧客層・市場に対してブランド発信を進めてまいります。
これらの事業成長の柱となる技術力を高めるべく、祖業であるスピーカーの研究開発を進めており、質の高い音のソリューションとエクスペリエンスを提供し、企業価値の向上を図ってまいります。
(5) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当第1四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ2,249百万円減少し18,753百万円となりました。有利子負債は前連結会計年度末比1,410百万円減少の3,164百万円となりました。純資産は、前連結会計年度末比309百万円減少の2,263百万円となりました。
(6) 経営者の問題認識と今後の方針について
事業ポートフォリオの見直しにより、将来の成長に向けた収益体質の確立と財務体質の抜本的な改革を図り、OEM事業・デジタルライフ事業が事業の柱となるよう経営資源を集中していくことが、将来の成長に向けた課題であると認識しております。
当社は経営理念(ビジョン)として『 VALUE CREATION 』を掲げております。創業以来、人類の共通語ともいえる音楽の理想的な再生装置の開発を目指してきました。そういった長年のものづくりで培ってきた技術やノウハウに“新しい何かを加えること(+Something NEW)”で、新たな価値提案を行い、驚きと感動を提供していくことを目標とし、下記の「経営方針」の達成に向けて真剣な取り組みを続けてまいります。こうした技術及び姿勢を、今後ますますの発展が見込まれるデジタルライフ事業及びOEM事業に活かすことでさらに伸長させてまいります。
① 世界の市場で最高水準の品質と性能を維持し、心の琴線に触れる商品・サービスを提供し続けます。
② 環境との共生、調和をスローガンとし、広く社会から信頼される企業活動を行います。
③ グループ全体で経営効率の向上を図り、利益を創出することで、企業価値の向上に努めます。
(7) 継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況を改善するための対応策
「第2 事業の状況 1 事業等のリスク」に記載のとおり、当社は、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる事象又は状況が存在しております。
当社グループは、このような状況を解消するため、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(継続企業の前提に関する事項)」に記載のとおり、以下の施策を遂行することで、将来の成長に向けて当該状況を早期に解消し、業績及び財務状況の改善に努めてまいります。
当社グループは事業ポートフォリオの見直しを行い、2019年5月21日付にて当社ホームAV事業の譲渡契約を締結いたしました。2019年6月26日開催の当社定時株主総会において本譲渡に関する議案は承認され、譲渡契約に沿って現在はクロージングに向けた調整を進めております。
本譲渡のクロージング後は、譲渡対価で得た資金によって支払遅延の解消及び既存借入金の返済を速やかに進めることによって財務状態の改善を図り、事業再生に向けたOEM事業・デジタルライフ事業への集中投資を進めてまいります。
しかしながら、本譲渡に必要なドイツにおける競争法上の審査手続きの長期化や、譲渡契約に基づく最終的な調整事項の詰めが残っていることにより、本譲渡は当初の予定から遅れが生じております。
このような状況から、当社は早期の譲渡完了を前提に計画していた資金調達のプランを見直し、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に注記しておりますとおり、株式会社SBI証券から資金調達を行い、さらに現在特定の相手先と協議を行っており、財政基盤の安定化に向けた資金調達計画を進めております。
当社は新たに計画した上記の資金調達の施策とともに、引き続きホームAV事業の譲渡完了に向けた調整事項を着実に進めてまいります。さらに、当該財務体質の改善をより確実なものとするために、積極的なエクイティファイナンスを強化して、経営基盤の安定化と将来の事業拡大に備えた機動的な資金調達を図ってまいります。
なお、主要な仕入取引先や借入先に対しては、本施策の進捗等について丁寧な説明を行い、相手先からは概ね良好な反応を得られております。
また、スピーカー開発の強化と事業への展開を推進し、注力するOEM事業の拡大、デジタルライフ事業の商品戦略と新規市場の開拓などの施策を遂行することで収益性の改善を図り、両事業が成長の柱となるよう経営資源を集中してまいります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間におけるグローバル経済は、米国や国内では雇用環境の改善や堅調な個人消費を背景に緩やかな回復基調が続いておりますが、米中間の貿易摩擦の長期化による金融資本市場への影響や、中国や欧州の政治・経済の不確実性などにより、世界経済や個人消費の先行きは依然として不透明な状況が続いております。
このような事業環境の下、当社は、2018年10月に欧州子会社の事業譲渡、2019年3月には国内子会社2社の譲渡を行い、構造改革による経営の効率化を進めてまいりました。さらに、経営改善施策として事業ポートフォリオの見直しを進め、成長分野と位置づけるOEM事業・デジタルライフ事業への集中投資を図ることが、当社の持続的な成長にとって最適な選択肢であると判断し、2019年5月21日付にて当社ホームAV事業の譲渡契約を締結いたしました。
AV事業においては、北米では主力のAVレシーバーがオンキヨーブランド、パイオニアブランドともに比較的安定した販売を維持することができ、加えて日本では住宅メーカー向けのインストールビジネスが伸長したものの、ホームオーディオ市場全体では依然として縮小傾向が続いております。
デジタルライフ事業においては、欧州・国内ともに、ワイヤレスイヤホンに代表される高付加価値製品の販売が堅調に推移いたしました。また国内では、人気アニメやファッションブランドとのコラボ製品が当初計画を上回る受注となり好調に推移いたしました。さらに、ゲーミング市場にクラウドファンディングを通じて先行販売を行ったゲーミングヘッドセット・USBコントロールアンプについても、目標を大きく上回る結果となり、グローバルな展開を目指すゲーミング及びeスポーツ市場に向けた新規開拓の活動を強化しております。
OEM事業においては、基幹カテゴリの車載用スピーカーや「Sound by Onkyo」などのサブブランドを付したテレビ用スピーカーの販売が堅調に推移し、インド合弁会社の操業度改善による生産・販売規模の向上、生産移管が進んだことに伴う生産コストの改善、構造改革による固定費の削減効果等により、損益の改善が進んでおります。さらに、祖業であるスピーカーの研究開発を強化しており、ラインナップを強化した加振器「Vibtone(ビブトーン)」は、携帯電話、家電/ゲーム、車載用など新分野への参入を見込んでおります。また、小型・高音質を実現するマグネシウム振動板を使用したバランスド・アーマチュアドライバーは、高付加価値のカスタムイヤホンへの開発に結びついており、自社ブランドやOEM製品への展開を進めております。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間の業績は売上高が前年同期比24.4%減の6,171百万円となりました。営業損益につきましては、前年同期比30百万円悪化の1,377百万円の営業損失となり、経常損益は、前年同期比398百万円改善の1,383百万円の経常損失となりました。また、親会社株主に帰属する四半期純損失につきましては、前年同期比26百万円改善の1,364百万円となりました。
また、当第1四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末比2,249百万円減少の18,753百万円となりました。負債は、前連結会計年度末比1,940百万円減少の16,489百万円となり、有利子負債は1,410百万円減少の3,164百万円となりました。純資産は、前連結会計年度末比309百万円減少の2,263百万円となりました。
なお、当社グループは、有利子負債から現金及び現金同等物を控除したネットデットをゼロとすることを経営指標としておりますが、当第1四半期連結会計期間末におけるネットデットは1,602百万円となり、前連結会計年度末比1,493百万円の減少となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
①AV事業
AV事業における売上高は、北米ではエントリーモデルのAVレシーバーが、オンキヨーブランド、パイオニアブランドともに比較的安定した販売を維持し、またUltra HDブルーレイ再生に対応したユニバーサルディスクプレーヤーが、先行した日本市場に続き、欧州や日本以外のアジア地域にも波及して好調に推移いたしましたが、全世界的なホームオーディオ市場の縮小や欧州子会社の譲渡に伴う外部売上高の減少により、前年同期比38.1%減の3,174百万円となりました。
損益につきましては、構造改革や欧州子会社の事業譲渡による販売効率の強化が進んだものの、市場縮小に伴う売上高と売上総利益の減少が響き、前年同期比82百万円悪化の295百万円のセグメント損失となりました。
②デジタルライフ事業
デジタルライフ事業における売上高は、欧州・国内ともに高付加価値のワイヤレスイヤホンが堅調に推移し、さらに国内ではファッションブランドのサマンサタバサと製品開発を進めたワイヤレスイヤホンや、人気アニメのカスタムインイヤーモニターなど、コラボモデルの販売が計画を上回る好調な結果となりました。しかし、AV事業と同様に欧州子会社の譲渡に伴う外部売上高の減少影響等により、前年同期比18.8%減の1,122百万円となりました。
損益につきましては、高付加価値モデルの販売増や、欧州子会社の事業譲渡による販売効率の向上に加え、不採算モデルの処分が完了したこと等により、前年同期比183百万円改善の124百万円のセグメント損失となりました。
③OEM事業
OEM事業における売上高は、基幹カテゴリの車載用スピーカーや「Sound by Onkyo」などのサブブランドを付したテレビ用スピーカーの販売が引き続き堅調に推移し、インド合弁会社の操業度改善による生産・販売が本格化したこと等から、前年同期比13.1%増の1,874百万円となりました。
損益につきましては、構造改革による固定費の削減や、インド合弁会社の生産移管が進んだことに伴う生産コストの改善等により、前年同期比324百万円改善の206百万円のセグメント損失となりました。
(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(3) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、623百万円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(4) 経営成績に重要な影響を与える要因
グローバル経済は複雑な市場構造へと変化し、国内市場も少子高齢化や生活ニーズの多様化等を背景に、一段と変化の激しさが増しております。このように企業を取り巻く環境が大きく変化する中、当社グループは、経営資源の最適化によって設計・生産・販売の構造やプロセスを刷新し続け、事業を拡大する機動性を保持していくことが経営上の重要な課題となっております。
当社は、2018年10月に欧州子会社の事業譲渡、2019年3月には国内子会社2社の譲渡を行い、構造改革による経営の効率化を進めてまいりました。さらに、経営改善施策として事業ポートフォリオの見直しを進め、成長分野と位置づけるOEM事業・デジタルライフ事業への集中投資を図ることが、当社の持続的な成長にとって最適な選択肢であると判断し、2019年5月21日付にて当社ホームAV事業の譲渡契約を締結いたしました。
OEM事業では、主要生産拠点となるインド合弁会社の操業度が改善し、インドビジネスにおける新規受注の進行によって、車載スピーカーを中心とした生産と売上規模が拡大しております。また、他社とのアライアンス等を通じて、当社の強みであるスピーカーや音質チューニングの価値提供をグローバルに推進しており、「Sound by Onkyo」などのサブブランドを付したテレビ用スピーカーが伸長しております。さらに、ラインナップを強化した加振器「Vibtone(ビブトーン)」は、携帯電話、家電/ゲーム、車載用など新分野への参入を見込んでおり、当社の音声認識技術を融合させたAIソリューション開発と供に、あらゆる分野での事業拡大を図ってまいります。
デジタルライフ事業では、欧州・国内ともに、ワイヤレスイヤホンに代表される高付加価値製品の販売が堅調に推移しており、また国内では、人気アニメやファッションブランド等とのコラボ製品が伸長しております。さらに、ゲーミング市場にクラウドファンディングを通じて先行販売を行ったゲーミングヘッドセット・USBコントロールアンプについても、目標を大きく上回る結果となり、グローバルな展開を目指すゲーミング及びeスポーツ市場に向けた新規開拓の活動を強化しております。その他、従来のオーディオ商品とは異なる補聴器や集音器を中心とした聴こえサポート商品群も強化しており、幅広い顧客層・市場に対してブランド発信を進めてまいります。
これらの事業成長の柱となる技術力を高めるべく、祖業であるスピーカーの研究開発を進めており、質の高い音のソリューションとエクスペリエンスを提供し、企業価値の向上を図ってまいります。
(5) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当第1四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ2,249百万円減少し18,753百万円となりました。有利子負債は前連結会計年度末比1,410百万円減少の3,164百万円となりました。純資産は、前連結会計年度末比309百万円減少の2,263百万円となりました。
(6) 経営者の問題認識と今後の方針について
事業ポートフォリオの見直しにより、将来の成長に向けた収益体質の確立と財務体質の抜本的な改革を図り、OEM事業・デジタルライフ事業が事業の柱となるよう経営資源を集中していくことが、将来の成長に向けた課題であると認識しております。
当社は経営理念(ビジョン)として『 VALUE CREATION 』を掲げております。創業以来、人類の共通語ともいえる音楽の理想的な再生装置の開発を目指してきました。そういった長年のものづくりで培ってきた技術やノウハウに“新しい何かを加えること(+Something NEW)”で、新たな価値提案を行い、驚きと感動を提供していくことを目標とし、下記の「経営方針」の達成に向けて真剣な取り組みを続けてまいります。こうした技術及び姿勢を、今後ますますの発展が見込まれるデジタルライフ事業及びOEM事業に活かすことでさらに伸長させてまいります。
① 世界の市場で最高水準の品質と性能を維持し、心の琴線に触れる商品・サービスを提供し続けます。
② 環境との共生、調和をスローガンとし、広く社会から信頼される企業活動を行います。
③ グループ全体で経営効率の向上を図り、利益を創出することで、企業価値の向上に努めます。
(7) 継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況を改善するための対応策
「第2 事業の状況 1 事業等のリスク」に記載のとおり、当社は、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる事象又は状況が存在しております。
当社グループは、このような状況を解消するため、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(継続企業の前提に関する事項)」に記載のとおり、以下の施策を遂行することで、将来の成長に向けて当該状況を早期に解消し、業績及び財務状況の改善に努めてまいります。
当社グループは事業ポートフォリオの見直しを行い、2019年5月21日付にて当社ホームAV事業の譲渡契約を締結いたしました。2019年6月26日開催の当社定時株主総会において本譲渡に関する議案は承認され、譲渡契約に沿って現在はクロージングに向けた調整を進めております。
本譲渡のクロージング後は、譲渡対価で得た資金によって支払遅延の解消及び既存借入金の返済を速やかに進めることによって財務状態の改善を図り、事業再生に向けたOEM事業・デジタルライフ事業への集中投資を進めてまいります。
しかしながら、本譲渡に必要なドイツにおける競争法上の審査手続きの長期化や、譲渡契約に基づく最終的な調整事項の詰めが残っていることにより、本譲渡は当初の予定から遅れが生じております。
このような状況から、当社は早期の譲渡完了を前提に計画していた資金調達のプランを見直し、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に注記しておりますとおり、株式会社SBI証券から資金調達を行い、さらに現在特定の相手先と協議を行っており、財政基盤の安定化に向けた資金調達計画を進めております。
当社は新たに計画した上記の資金調達の施策とともに、引き続きホームAV事業の譲渡完了に向けた調整事項を着実に進めてまいります。さらに、当該財務体質の改善をより確実なものとするために、積極的なエクイティファイナンスを強化して、経営基盤の安定化と将来の事業拡大に備えた機動的な資金調達を図ってまいります。
なお、主要な仕入取引先や借入先に対しては、本施策の進捗等について丁寧な説明を行い、相手先からは概ね良好な反応を得られております。
また、スピーカー開発の強化と事業への展開を推進し、注力するOEM事業の拡大、デジタルライフ事業の商品戦略と新規市場の開拓などの施策を遂行することで収益性の改善を図り、両事業が成長の柱となるよう経営資源を集中してまいります。