四半期報告書-第10期第2四半期(令和1年7月1日-令和1年9月30日)
文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるグローバル経済は、米国や国内では雇用環境の改善や堅調な個人消費を背景に緩やかな回復基調が続いておりますが、米中間の貿易摩擦の長期化による金融資本市場への影響や、中国や欧州の政治・経済の不確実性などにより、世界経済や個人消費の先行きは依然として不透明な状況が続いております。
このような事業環境の下、当社は、2018年10月に欧州子会社の事業譲渡、2019年3月には国内子会社2社の譲渡を行い、構造改革による経営の効率化を進めてまいりました。さらに、成長分野と位置づけるOEM事業・デジタルライフ事業への集中投資を図ることが、当社の持続的な成長にとって最適な選択肢であると判断し、2019年5月21日付にて当社ホームAV事業の譲渡契約を締結いたしました。しかしながら、本事業譲渡の実行に必要な契約の締結や資金調達の確保など、様々な条件を達成することが互いに難航し、譲渡契約の有効期限である2019年11月30日までに譲渡が完了する目途が立たないこと等から、2019年10月4日付にて譲渡契約を終了し、本事業譲渡を中止することについて、両社間で合意にいたりました。
これにより、当社はホームAV事業を含む事業再建、新たな資金調達による財務体質の健全化、各事業の発展のために必要な提携・協業について具体的な検討を進めております。
AV事業においては、北米では主力のAVレシーバーが安定した販売を維持することができ、加えて日本では住宅メーカー向けのインストールビジネスが伸長したものの、ホームオーディオ市場全体では依然として縮小傾向が続いております。
デジタルライフ事業においては、高付加価値のワイヤレスイヤホンや人気アニメやファッションブランドとのコラボ製品が堅調に推移いたしました。また国内では、販売代理店として海外ブランド商品の取り扱いを進めており、Klipschの新製品ワイヤレスイヤホンは、受注が好調に推移する等、事業の強化に結び付いております。
OEM事業においては、車載用スピーカーや「Sound by Onkyo」などのサブブランドを付したテレビ用スピーカーの販売が堅調に推移し、インド合弁会社の操業度改善による生産・販売規模の向上、構造改革による固定費の削減効果等により、損益の改善が進んでおります。さらに、ラインナップを強化している加振器「Vibtone(ビブトーン)」では、音を出す素材としては活用されていなかったガラス素材に使用できるビブトーンを開発する等、新分野への参入を拡大しております。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間の業績は売上高が前年同期比38.8%減の13,271百万円となりました。営業損益につきましては、前年同期比1,083百万円悪化の2,324百万円の営業損失となり、経常損益は、前年同期比676百万円悪化の2,336百万円の経常損失となりました。また、親会社株主に帰属する四半期純損失につきましては、前年同期比2,409百万円悪化の2,757百万円となりました。
また、当第2四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末比3,288百万円減少の17,714百万円となりました。負債は、前連結会計年度末比1,833百万円減少の16,596百万円となり、有利子負債は2,152百万円減少の2,422百万円となりました。純資産は、前連結会計年度末比1,454百万円減少の1,118百万円となりました。
なお、当社グループは、有利子負債から現金及び現金同等物を控除したネットデットをゼロとすることを経営指標としておりますが、当第2四半期連結会計期間末におけるネットデットは1,600百万円となり、前連結会計年度末比1,495百万円の減少となりました。
セグメント別の経営成績は以下のとおりであります。
①AV事業
AV事業における売上高は、北米ではエントリーモデルのAVレシーバーが比較的安定した販売を維持しております。また、欧州や日本以外のアジア地域に波及したUltra HDブルーレイ再生に対応したユニバーサルディスクプレーヤーが堅調に推移いたしました。さらに日本では、住宅メーカー向けのインストールビジネスが伸長したものの、全世界的なホームオーディオ市場の縮小や欧州子会社の譲渡に伴う外部売上高の減少により、前年同期比50.6%減の7,287百万円となりました。
損益につきましては、構造改革や欧州子会社の事業譲渡による販売効率の強化が進んだものの、市場縮小に伴う売上高と売上総利益の減少が響き、前年同期比744百万円減益となる360百万円のセグメント損失となりました。
②デジタルライフ事業
デジタルライフ事業における売上高は、欧州・国内ともに高付加価値のワイヤレスイヤホンが堅調に推移し、さらに国内ではファッションブランドのサマンサタバサ、エイベックス株式会社と3社共同で製品開発を進めた「サマンサワイヤレスイヤホン」や、人気アニメのカスタムインイヤーモニターなど、コラボモデルの販売が好調に推移いたしました。しかし、AV事業と同様に欧州子会社の譲渡に伴う外部売上高の減少影響等により、前年同期比30.4%減の2,301百万円となりました。
損益につきましては、コラボモデルの販売増や、欧州子会社の事業譲渡による販売効率向上の利益効果はあるものの、北米を中心に不採算モデルの整理を進めた結果、前年同期比135百万円減益の394百万円のセグメント損失となりました。
③OEM事業
OEM事業における売上高は、基幹カテゴリの車載用スピーカーや「Sound by Onkyo」などのサブブランドを付したテレビ用スピーカーの販売が堅調に推移し、インド合弁会社の操業度改善による生産・販売が本格化したこと等から、前年同期比1.8%増の3,683百万円となりました。
損益につきましては、構造改革による固定費の削減や、インド合弁会社の生産移管が進んだことに伴う生産コストの改善等により、前年同期比316百万円改善の123百万円のセグメント損失となりました。
(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(3) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、1,128百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(4) 経営成績に重要な影響を与える要因
グローバル経済は複雑な市場構造へと変化し、国内市場も少子高齢化や生活ニーズの多様化等を背景に、一段と変化の激しさが増しております。このように企業を取り巻く環境が大きく変化する中、当社グループは、経営資源の最適化によって設計・生産・販売の構造やプロセスを刷新し続け、事業を拡大する機動性を保持していくことが経営上の重要な課題となっております。
当社は、2018年10月に欧州子会社の事業譲渡、2019年3月には国内子会社2社の譲渡を行い、構造改革による経営の効率化を進めてまいりました。さらに、成長分野と位置づけるOEM事業・デジタルライフ事業への集中投資を図ることが、当社の持続的な成長にとって最適な選択肢であると判断し、2019年5月21日付にて当社ホームAV事業の譲渡契約を締結いたしました。しかしながら、本事業譲渡の実行に必要な契約の締結や資金調達の確保など、様々な条件を達成することが互いに難航し、譲渡契約の有効期限である2019年11月30日までに譲渡が完了する目途が立たないこと等から、2019年10月4日付にて譲渡契約を終了し、本事業譲渡を中止することについて、両社間で合意にいたりました。
これにより、当社はホームAV事業を含む事業再建、新たな資金調達による財務体質の健全化、各事業の発展のために必要な提携・協業について具体的な検討を進めており、大規模な合理化策の策定とともに、新たな経営改善施策のもとで、事業の拡大や企業価値の向上を図ってまいります。
OEM事業では、主要生産拠点となるインド合弁会社の操業度が改善し、インドビジネスにおける新規受注の進行によって、車載スピーカーを中心とした生産と売上規模が拡大しております。さらに、中国国内における車載用スピーカービジネスの拡大を図るために、自動車生産地域である重慶に工場を持ち、中国国内ビジネスに強みを持つInventecグループとの資本業務提携に向けた協議を開始しております。また、他社とのアライアンス等を通じて、当社の強みであるスピーカーや音質チューニングの価値提供をグローバルに推進しており、「Sound by Onkyo」などのサブブランドを付したテレビ用スピーカーが伸長しております。その他、ラインナップを強化した加振器「Vibtone(ビブトーン)」は、携帯電話、家電/ゲーム、車載用など新分野への参入を見込んでおります。現在は、音を出す素材としては活用されていなかったガラス素材に使用できるビブトーンの開発にも成功しております。当社の音声認識技術を融合させたAIソリューション開発と供に、あらゆる分野での事業拡大を図ってまいります。
デジタルライフ事業では、欧州・国内ともに、高付加価値のワイヤレスイヤホンの販売が堅調に推移しており、また国内では、人気アニメやファッションブランド等とのコラボ製品が伸長しております。さらに、ゲーミング市場にクラウドファンディングを通じて先行販売を行ったゲーミングヘッドセット・USBコントロールアンプについても、目標を大きく上回る結果となり、グローバルな展開を目指すゲーミング及びeスポーツ市場に向けた新規開拓の活動を強化しております。また国内では、販売代理店として海外ブランド商品の取り扱いを進めております。2019年10月より販売を開始したKlipschの新製品ワイヤレスイヤホンは、受注が好調に推移する等、事業の強化に結び付いており、現在はホームAV関連商品の供給など包括的な協力関係の構築を目指した協議が進んでおります。その他、従来のオーディオ商品とは異なる補聴器や集音器を中心とした聴こえサポート商品群も強化しており、幅広い顧客層・市場に対してブランド発信を進めてまいります。
AV事業では、事業運営体制や製品ラインナップ等の見直しを行い、固定費・設計費の削減を進めて、収益性の高いカテゴリへの選択と集中を進めてまいります。国内では住宅メーカー向けのインストールビジネスが伸長しており、既成のオーディオ機器にある重厚なシステムではなく、インテリアの雰囲気にマッチしながらも良い音で楽しめる「生活を彩る音の空間」の提案を強化しております。当社は住宅用サウンドシステムとして、天井に埋め込むタイプのスピーカーを販売するシアターリビングの提案をしており、本提案が採用された新築一戸建て分譲住宅は、好評のうちに完売するという実績に結び付きました。また、提案のバリエーションを強化するために、住宅用サウンドシステムの新規開発を進めております。新開発のカスタムフィットサウンドバーは、テレビと同一の幅に調整して設置できる壁掛けスピーカーとなり、テレビと一体化したスタイルは、インテリアを邪魔せず、インテリアへのこだわりと音へのこだわりを同時に叶え、住宅設備ビジネスの拡大を図ってまいります。カスタムインストール向け商品類に定評があるメリディアン社からは、日本国内での販売代理店権を取得し、住宅市場で提案・導入できる商品ラインナップを拡充して、事業の強化を進めてまいります。
これらの事業成長の柱となる技術力を高めるべく、祖業であるスピーカー等の研究開発を進めており、他社との協業・提携を強化しながら、より質の高い音のソリューションとエクスペリエンスを提供し、企業価値の向上を図ってまいります。
(5) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当第2四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ3,288百万円減少し17,714百万円となりました。有利子負債は前連結会計年度末比2,152百万円減少の2,422百万円となりました。純資産は、前連結会計年度末比1,454百万円減少の1,118百万円となりました。
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は前連結会計年度末に対して657百万円減少の821百万円となりました。当第2四半期連結累計期間に係る区分ごとの各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは前年同期7,442百万円の支出に対し、192百万円の支出となりました。これは主に、税金等調整前四半期純損失の計上2,714百万円、売上債権減少による収入2,107百万円によるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同期3,406百万円の収入に対し、348百万円の収入となりました。これは主に、連結範囲の変更に伴う子会社株式の売却による収入386百万円、投資有価証券の売却による収入266百万円、有形固定資産の取得による支出277百万円によるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前年同期1,286百万円の支出に対し、784百万円の支出となりました。これは主に、短期借入金の減少による支出2,074百万円、株式の発行による収入1,563百万円によるものであります。
(6) 経営者の問題認識と今後の方針について
将来の成長に向けた収益体質の確立と財務体質の抜本的な改革を図り、OEM事業・デジタルライフ事業が事業の柱となるよう経営資源を集中していくことが、将来の成長に向けた課題であると認識しております。
当社は経営理念(ビジョン)として『 VALUE CREATION 』を掲げております。創業以来、人類の共通語ともいえる音楽の理想的な再生装置の開発を目指してきました。そういった長年のものづくりで培ってきた技術やノウハウに“新しい何かを加えること(+Something NEW)”で、新たな価値提案を行い、驚きと感動を提供していくことを目標とし、下記の「経営方針」の達成に向けて真剣な取り組みを続けてまいります。こうした技術及び姿勢を、今後ますますの発展が見込まれるデジタルライフ事業及びOEM事業に活かすことでさらに伸長させてまいります。
① 世界の市場で最高水準の品質と性能を維持し、心の琴線に触れる商品・サービスを提供し続けます。
② 環境との共生、調和をスローガンとし、広く社会から信頼される企業活動を行います。
③ グループ全体で経営効率の向上を図り、利益を創出することで、企業価値の向上に努めます。
(7) 継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況を改善するための対応策
「第2 事業の状況 1 事業等のリスク」に記載のとおり、当社は、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる事象又は状況が存在しております。
当社グループは、このような状況を解消するため、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(継続企業の前提に関する事項)」に記載のとおり、以下の施策を遂行することで、将来の成長に向けて当該状況を早期に解消し、業績及び財務状況の改善に努めてまいります。
当該状況を早期に解消するため、当社グループは事業ポートフォリオの見直しを行い、2019年5月21日付にて当社ホームAV事業の譲渡契約を締結いたしました。2019年6月26日開催の当社定時株主総会において本譲渡に関する議案は承認され、本譲渡のクロージング後は、譲渡対価で得た資金によって支払遅延の解消及び既存借入金の返済を速やかに進めることによって財務状態の改善を図る計画を準備しておりました。
しかしながら、本事業譲渡の実行に必要な契約の締結や資金調達の確保など、様々な条件を達成することが互いに難航し、譲渡契約の有効期限である2019年11月30日までに譲渡が完了する目途が立たないこと等から、2019年10月4日付にて譲渡契約を終了し、本事業譲渡を中止することについて、両社間で合意にいたりました。
このような状況から、当社は譲渡完了を前提に計画していた資金調達のプランを見直し、新たな資金調達による財務体質の健全化、各事業の発展のために必要な提携・協業について、様々な施策を組み合わせた具体的な検討を進めており、大規模な合理化策の策定とともに、新たな経営改善施策を実行してまいります。
さらに、当該財務体質の改善をより確実なものとするために、積極的にエクイティファイナンスを活用するとともに、経営基盤の安定化と将来の事業拡大に備えABLやファクタリングを機動的に用いた資金調達を図ってまいります。
なお、主要な仕入取引先や借入先に対しては、本施策の進捗等について丁寧な説明を行い、相手先からは概ね良好な反応を得られております。
また、各事業の収益性の改善を図り、注力するOEM事業、デジタルライフ事業への経営資源の集中、及びホームAV事業を含む事業再建を着実に進め、事業の拡大や企業価値の向上を図ってまいります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるグローバル経済は、米国や国内では雇用環境の改善や堅調な個人消費を背景に緩やかな回復基調が続いておりますが、米中間の貿易摩擦の長期化による金融資本市場への影響や、中国や欧州の政治・経済の不確実性などにより、世界経済や個人消費の先行きは依然として不透明な状況が続いております。
このような事業環境の下、当社は、2018年10月に欧州子会社の事業譲渡、2019年3月には国内子会社2社の譲渡を行い、構造改革による経営の効率化を進めてまいりました。さらに、成長分野と位置づけるOEM事業・デジタルライフ事業への集中投資を図ることが、当社の持続的な成長にとって最適な選択肢であると判断し、2019年5月21日付にて当社ホームAV事業の譲渡契約を締結いたしました。しかしながら、本事業譲渡の実行に必要な契約の締結や資金調達の確保など、様々な条件を達成することが互いに難航し、譲渡契約の有効期限である2019年11月30日までに譲渡が完了する目途が立たないこと等から、2019年10月4日付にて譲渡契約を終了し、本事業譲渡を中止することについて、両社間で合意にいたりました。
これにより、当社はホームAV事業を含む事業再建、新たな資金調達による財務体質の健全化、各事業の発展のために必要な提携・協業について具体的な検討を進めております。
AV事業においては、北米では主力のAVレシーバーが安定した販売を維持することができ、加えて日本では住宅メーカー向けのインストールビジネスが伸長したものの、ホームオーディオ市場全体では依然として縮小傾向が続いております。
デジタルライフ事業においては、高付加価値のワイヤレスイヤホンや人気アニメやファッションブランドとのコラボ製品が堅調に推移いたしました。また国内では、販売代理店として海外ブランド商品の取り扱いを進めており、Klipschの新製品ワイヤレスイヤホンは、受注が好調に推移する等、事業の強化に結び付いております。
OEM事業においては、車載用スピーカーや「Sound by Onkyo」などのサブブランドを付したテレビ用スピーカーの販売が堅調に推移し、インド合弁会社の操業度改善による生産・販売規模の向上、構造改革による固定費の削減効果等により、損益の改善が進んでおります。さらに、ラインナップを強化している加振器「Vibtone(ビブトーン)」では、音を出す素材としては活用されていなかったガラス素材に使用できるビブトーンを開発する等、新分野への参入を拡大しております。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間の業績は売上高が前年同期比38.8%減の13,271百万円となりました。営業損益につきましては、前年同期比1,083百万円悪化の2,324百万円の営業損失となり、経常損益は、前年同期比676百万円悪化の2,336百万円の経常損失となりました。また、親会社株主に帰属する四半期純損失につきましては、前年同期比2,409百万円悪化の2,757百万円となりました。
また、当第2四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末比3,288百万円減少の17,714百万円となりました。負債は、前連結会計年度末比1,833百万円減少の16,596百万円となり、有利子負債は2,152百万円減少の2,422百万円となりました。純資産は、前連結会計年度末比1,454百万円減少の1,118百万円となりました。
なお、当社グループは、有利子負債から現金及び現金同等物を控除したネットデットをゼロとすることを経営指標としておりますが、当第2四半期連結会計期間末におけるネットデットは1,600百万円となり、前連結会計年度末比1,495百万円の減少となりました。
セグメント別の経営成績は以下のとおりであります。
①AV事業
AV事業における売上高は、北米ではエントリーモデルのAVレシーバーが比較的安定した販売を維持しております。また、欧州や日本以外のアジア地域に波及したUltra HDブルーレイ再生に対応したユニバーサルディスクプレーヤーが堅調に推移いたしました。さらに日本では、住宅メーカー向けのインストールビジネスが伸長したものの、全世界的なホームオーディオ市場の縮小や欧州子会社の譲渡に伴う外部売上高の減少により、前年同期比50.6%減の7,287百万円となりました。
損益につきましては、構造改革や欧州子会社の事業譲渡による販売効率の強化が進んだものの、市場縮小に伴う売上高と売上総利益の減少が響き、前年同期比744百万円減益となる360百万円のセグメント損失となりました。
②デジタルライフ事業
デジタルライフ事業における売上高は、欧州・国内ともに高付加価値のワイヤレスイヤホンが堅調に推移し、さらに国内ではファッションブランドのサマンサタバサ、エイベックス株式会社と3社共同で製品開発を進めた「サマンサワイヤレスイヤホン」や、人気アニメのカスタムインイヤーモニターなど、コラボモデルの販売が好調に推移いたしました。しかし、AV事業と同様に欧州子会社の譲渡に伴う外部売上高の減少影響等により、前年同期比30.4%減の2,301百万円となりました。
損益につきましては、コラボモデルの販売増や、欧州子会社の事業譲渡による販売効率向上の利益効果はあるものの、北米を中心に不採算モデルの整理を進めた結果、前年同期比135百万円減益の394百万円のセグメント損失となりました。
③OEM事業
OEM事業における売上高は、基幹カテゴリの車載用スピーカーや「Sound by Onkyo」などのサブブランドを付したテレビ用スピーカーの販売が堅調に推移し、インド合弁会社の操業度改善による生産・販売が本格化したこと等から、前年同期比1.8%増の3,683百万円となりました。
損益につきましては、構造改革による固定費の削減や、インド合弁会社の生産移管が進んだことに伴う生産コストの改善等により、前年同期比316百万円改善の123百万円のセグメント損失となりました。
(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(3) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、1,128百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(4) 経営成績に重要な影響を与える要因
グローバル経済は複雑な市場構造へと変化し、国内市場も少子高齢化や生活ニーズの多様化等を背景に、一段と変化の激しさが増しております。このように企業を取り巻く環境が大きく変化する中、当社グループは、経営資源の最適化によって設計・生産・販売の構造やプロセスを刷新し続け、事業を拡大する機動性を保持していくことが経営上の重要な課題となっております。
当社は、2018年10月に欧州子会社の事業譲渡、2019年3月には国内子会社2社の譲渡を行い、構造改革による経営の効率化を進めてまいりました。さらに、成長分野と位置づけるOEM事業・デジタルライフ事業への集中投資を図ることが、当社の持続的な成長にとって最適な選択肢であると判断し、2019年5月21日付にて当社ホームAV事業の譲渡契約を締結いたしました。しかしながら、本事業譲渡の実行に必要な契約の締結や資金調達の確保など、様々な条件を達成することが互いに難航し、譲渡契約の有効期限である2019年11月30日までに譲渡が完了する目途が立たないこと等から、2019年10月4日付にて譲渡契約を終了し、本事業譲渡を中止することについて、両社間で合意にいたりました。
これにより、当社はホームAV事業を含む事業再建、新たな資金調達による財務体質の健全化、各事業の発展のために必要な提携・協業について具体的な検討を進めており、大規模な合理化策の策定とともに、新たな経営改善施策のもとで、事業の拡大や企業価値の向上を図ってまいります。
OEM事業では、主要生産拠点となるインド合弁会社の操業度が改善し、インドビジネスにおける新規受注の進行によって、車載スピーカーを中心とした生産と売上規模が拡大しております。さらに、中国国内における車載用スピーカービジネスの拡大を図るために、自動車生産地域である重慶に工場を持ち、中国国内ビジネスに強みを持つInventecグループとの資本業務提携に向けた協議を開始しております。また、他社とのアライアンス等を通じて、当社の強みであるスピーカーや音質チューニングの価値提供をグローバルに推進しており、「Sound by Onkyo」などのサブブランドを付したテレビ用スピーカーが伸長しております。その他、ラインナップを強化した加振器「Vibtone(ビブトーン)」は、携帯電話、家電/ゲーム、車載用など新分野への参入を見込んでおります。現在は、音を出す素材としては活用されていなかったガラス素材に使用できるビブトーンの開発にも成功しております。当社の音声認識技術を融合させたAIソリューション開発と供に、あらゆる分野での事業拡大を図ってまいります。
デジタルライフ事業では、欧州・国内ともに、高付加価値のワイヤレスイヤホンの販売が堅調に推移しており、また国内では、人気アニメやファッションブランド等とのコラボ製品が伸長しております。さらに、ゲーミング市場にクラウドファンディングを通じて先行販売を行ったゲーミングヘッドセット・USBコントロールアンプについても、目標を大きく上回る結果となり、グローバルな展開を目指すゲーミング及びeスポーツ市場に向けた新規開拓の活動を強化しております。また国内では、販売代理店として海外ブランド商品の取り扱いを進めております。2019年10月より販売を開始したKlipschの新製品ワイヤレスイヤホンは、受注が好調に推移する等、事業の強化に結び付いており、現在はホームAV関連商品の供給など包括的な協力関係の構築を目指した協議が進んでおります。その他、従来のオーディオ商品とは異なる補聴器や集音器を中心とした聴こえサポート商品群も強化しており、幅広い顧客層・市場に対してブランド発信を進めてまいります。
AV事業では、事業運営体制や製品ラインナップ等の見直しを行い、固定費・設計費の削減を進めて、収益性の高いカテゴリへの選択と集中を進めてまいります。国内では住宅メーカー向けのインストールビジネスが伸長しており、既成のオーディオ機器にある重厚なシステムではなく、インテリアの雰囲気にマッチしながらも良い音で楽しめる「生活を彩る音の空間」の提案を強化しております。当社は住宅用サウンドシステムとして、天井に埋め込むタイプのスピーカーを販売するシアターリビングの提案をしており、本提案が採用された新築一戸建て分譲住宅は、好評のうちに完売するという実績に結び付きました。また、提案のバリエーションを強化するために、住宅用サウンドシステムの新規開発を進めております。新開発のカスタムフィットサウンドバーは、テレビと同一の幅に調整して設置できる壁掛けスピーカーとなり、テレビと一体化したスタイルは、インテリアを邪魔せず、インテリアへのこだわりと音へのこだわりを同時に叶え、住宅設備ビジネスの拡大を図ってまいります。カスタムインストール向け商品類に定評があるメリディアン社からは、日本国内での販売代理店権を取得し、住宅市場で提案・導入できる商品ラインナップを拡充して、事業の強化を進めてまいります。
これらの事業成長の柱となる技術力を高めるべく、祖業であるスピーカー等の研究開発を進めており、他社との協業・提携を強化しながら、より質の高い音のソリューションとエクスペリエンスを提供し、企業価値の向上を図ってまいります。
(5) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当第2四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ3,288百万円減少し17,714百万円となりました。有利子負債は前連結会計年度末比2,152百万円減少の2,422百万円となりました。純資産は、前連結会計年度末比1,454百万円減少の1,118百万円となりました。
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は前連結会計年度末に対して657百万円減少の821百万円となりました。当第2四半期連結累計期間に係る区分ごとの各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは前年同期7,442百万円の支出に対し、192百万円の支出となりました。これは主に、税金等調整前四半期純損失の計上2,714百万円、売上債権減少による収入2,107百万円によるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同期3,406百万円の収入に対し、348百万円の収入となりました。これは主に、連結範囲の変更に伴う子会社株式の売却による収入386百万円、投資有価証券の売却による収入266百万円、有形固定資産の取得による支出277百万円によるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前年同期1,286百万円の支出に対し、784百万円の支出となりました。これは主に、短期借入金の減少による支出2,074百万円、株式の発行による収入1,563百万円によるものであります。
(6) 経営者の問題認識と今後の方針について
将来の成長に向けた収益体質の確立と財務体質の抜本的な改革を図り、OEM事業・デジタルライフ事業が事業の柱となるよう経営資源を集中していくことが、将来の成長に向けた課題であると認識しております。
当社は経営理念(ビジョン)として『 VALUE CREATION 』を掲げております。創業以来、人類の共通語ともいえる音楽の理想的な再生装置の開発を目指してきました。そういった長年のものづくりで培ってきた技術やノウハウに“新しい何かを加えること(+Something NEW)”で、新たな価値提案を行い、驚きと感動を提供していくことを目標とし、下記の「経営方針」の達成に向けて真剣な取り組みを続けてまいります。こうした技術及び姿勢を、今後ますますの発展が見込まれるデジタルライフ事業及びOEM事業に活かすことでさらに伸長させてまいります。
① 世界の市場で最高水準の品質と性能を維持し、心の琴線に触れる商品・サービスを提供し続けます。
② 環境との共生、調和をスローガンとし、広く社会から信頼される企業活動を行います。
③ グループ全体で経営効率の向上を図り、利益を創出することで、企業価値の向上に努めます。
(7) 継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況を改善するための対応策
「第2 事業の状況 1 事業等のリスク」に記載のとおり、当社は、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる事象又は状況が存在しております。
当社グループは、このような状況を解消するため、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(継続企業の前提に関する事項)」に記載のとおり、以下の施策を遂行することで、将来の成長に向けて当該状況を早期に解消し、業績及び財務状況の改善に努めてまいります。
当該状況を早期に解消するため、当社グループは事業ポートフォリオの見直しを行い、2019年5月21日付にて当社ホームAV事業の譲渡契約を締結いたしました。2019年6月26日開催の当社定時株主総会において本譲渡に関する議案は承認され、本譲渡のクロージング後は、譲渡対価で得た資金によって支払遅延の解消及び既存借入金の返済を速やかに進めることによって財務状態の改善を図る計画を準備しておりました。
しかしながら、本事業譲渡の実行に必要な契約の締結や資金調達の確保など、様々な条件を達成することが互いに難航し、譲渡契約の有効期限である2019年11月30日までに譲渡が完了する目途が立たないこと等から、2019年10月4日付にて譲渡契約を終了し、本事業譲渡を中止することについて、両社間で合意にいたりました。
このような状況から、当社は譲渡完了を前提に計画していた資金調達のプランを見直し、新たな資金調達による財務体質の健全化、各事業の発展のために必要な提携・協業について、様々な施策を組み合わせた具体的な検討を進めており、大規模な合理化策の策定とともに、新たな経営改善施策を実行してまいります。
さらに、当該財務体質の改善をより確実なものとするために、積極的にエクイティファイナンスを活用するとともに、経営基盤の安定化と将来の事業拡大に備えABLやファクタリングを機動的に用いた資金調達を図ってまいります。
なお、主要な仕入取引先や借入先に対しては、本施策の進捗等について丁寧な説明を行い、相手先からは概ね良好な反応を得られております。
また、各事業の収益性の改善を図り、注力するOEM事業、デジタルライフ事業への経営資源の集中、及びホームAV事業を含む事業再建を着実に進め、事業の拡大や企業価値の向上を図ってまいります。