四半期報告書-第10期第3四半期(令和1年9月1日-令和1年12月31日)

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2020/02/14 16:10
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38項目
文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるグローバル経済は、米国や国内では雇用環境の改善や堅調な個人消費を背景に緩やかな回復基調が続いておりますが、米中間の貿易摩擦の深刻化に伴う金融資本市場への影響、中国や欧州経済の減速などにより、世界経済や個人消費の先行きは依然として不透明な状況が続いております。
このような事業環境の下、当社は、2018年10月に欧州子会社の事業譲渡、2019年3月には国内子会社2社の譲渡を行い、構造改革による経営の効率化を進めてまいりました。さらに、成長分野と位置づけるOEM事業・デジタルライフ事業への集中投資を図ることが、当社の持続的な成長にとって最適な選択肢であると判断し、2019年5月21日付にて当社ホームAV事業の譲渡契約を締結いたしました。しかしながら、本事業譲渡の実行に必要な契約の締結や資金調達の確保など、様々な条件を達成することが両当事者間で難航し、譲渡契約の有効期限である2019年11月30日までに譲渡が完了する目途が立たないこと等から、2019年10月4日付にて譲渡契約を終了し、本事業譲渡を中止するにいたりました。
これにより、当社はホームAV事業を含む事業再建、新たな資金調達による財務体質の健全化、各事業の発展のために必要な提携・協業について具体的な検討を進めております。
AV事業においては、国内では住宅向けのインストールビジネスが伸長し、クラブサウンドスピーカーを始めとしたサウンドスピーカーを市場に投入したものの、ホームオーディオ市場全体では依然として縮小傾向が続いております。
デジタルライフ事業においては、高付加価値のワイヤレスイヤホンや人気アニメやファッションブランドとのコラボ製品が堅調に推移いたしました。また国内では、販売代理店として海外ブランド商品の取り扱いを進めており、Klipsch社の新製品ワイヤレスイヤホンは、受注が好調に推移する等、事業の強化に結び付いております。
OEM事業においては、車載用スピーカーや「Sound by Onkyo」などのサブブランドを付したテレビ用スピーカーの販売が堅調に推移し、インド合弁会社の操業度改善による生産・販売規模の向上、構造改革による固定費の削減効果等により、損益の改善が進んでおります。さらに、様々な用途に応じたラインナップを強化している加振器「Vibtone(ビブトーン)」は、新規受注の増加に向けた営業活動を順次進めております。
しかしながら、AV事業及びデジタルライフ事業においては、AV事業の譲渡が中止となったため、売却代金によって解消を予定していた営業債務の支払遅延が継続したことにより、一部取引先から取引条件の見直しを要請されており、生産を縮小・停止をせざるを得ない状況に陥ったことから、販売機会損失による売上減少が発生しております。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の経営成績は売上高が前年同期比45.4%減収の18,364百万円となりました。営業損益につきましては、前年同期比1,858百万円悪化の3,416百万円の営業損失となり、経常損益は、前年同期比1,453百万円悪化の3,617百万円の経常損失となりました。また、親会社株主に帰属する四半期純損益につきましては、前年同期比3,661百万円悪化の4,134百万円の親会社株主に帰属する四半期純損失となりました。
また、当第3四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末3,552百万円減少の17,450百万円となりました。負債は、前連結会計年度末比1,793百万円減少の16,637百万円となり、有利子負債は2,893百万円減少の1,681百万円となりました。純資産は、前連結会計年度末比1,759百万円減少の813百万円となりました。
なお、当社グループは、有利子負債から現金及び現金同等物を控除したネットデットをゼロとすることを経営指標としておりますが、当第3四半期連結会計期間末におけるネットデットは739百万円となり、前連結会計年度末比2,356百万円の減少となりました。
セグメント別の経営成績は以下のとおりです。
①AV事業
AV事業における売上高は、欧州や日本以外のアジア地域に波及したUltra HDブルーレイ再生に対応したユニバーサルディスクプレーヤーが堅調に推移いたしました。さらに日本では、住宅メーカー向けのインストールビジネスが伸長したものの、全世界的なホームオーディオ市場の縮小や、主力事業のAVレシーバーの全世界的な低迷に加え、欧州子会社の譲渡に伴い、売上高が減少しております。また、AV事業の譲渡が中止となったため、売却代金によって解消を予定していた営業債務の支払遅延が継続したことにより、一部取引先から取引条件の見直しを要請されており、生産を縮小・停止をせざるを得ない状況に陥ったことから、販売機会損失による売上減少が発生し、前年同期比56.1%減収の10,007百万円となりました。
損益につきましては、構造改革や欧州子会社の事業譲渡による販売効率の強化が進んだものの、売上高減少による売上総利益の減少が響き、前年同期比1,875百万円悪化となる734百万円のセグメント損失となりました。
②デジタルライフ事業
デジタルライフ事業における売上高は、欧州・国内ともに高付加価値のワイヤレスイヤホンが堅調に推移し、さらに国内ではファッションブランドの株式会社サマンサタバサジャパンリミテッド、エイベックス株式会社と3社共同で製品開発を進めた「サマンサワイヤレスイヤホン」や、人気アニメなどとのコラボモデルの販売が引き続き好調に推移いたしました。また、日本において代理店販売を開始したKlipsch社のワイヤレスイヤホンも好調な販売をいたしました。しかし、AV事業と同様に欧州子会社の譲渡に伴う外部売上高の減少影響や、営業債務の支払遅延の継続により、一部取引先から取引条件の見直しの要請により生産を縮小・停止をせざるを得ない状況に陥ったことから、販売機会損失による売上減少が発生し、前年同期比41.1%減収の3,093百万円となりました。
損益につきましては、コラボモデルの販売増や、欧州子会社の事業譲渡による販売効率向上の利益効果はあるものの、売上高減少による売上総利益の減少が響き、前年同期比221百万円悪化となる644百万円のセグメント損失となりました。
③OEM事業
OEM事業における売上高は、基幹カテゴリの車載用スピーカーや「Sound by Onkyo」などのサブブランドを付したテレビ用スピーカーが安定した販売を維持しております。また、スマートフォンに同梱されたパイオニアブランドのイヤホンや、PC向けスピーカーの受注も好調に推移しております。さらにインド合弁会社の操業度改善による生産・販売が本格化したものの、前年度末に譲渡した国内子会社2社の売上高が計上されなくなったことなどにより、前年同期比5.0%減収の5,263百万円となりました。
損益につきましては、構造改革による固定費の削減や、インド合弁会社の生産移管が進んだことに伴う生産コストの改善等により、前年同期比457百万円改善の99百万円のセグメント損失となりました。
(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(3) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、1,398百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(4) 経営成績に重要な影響を与える要因
グローバル経済は複雑な市場構造へと変化し、国内市場も少子高齢化や生活ニーズの多様化等を背景に、一段と変化の激しさが増しております。このように企業を取り巻く環境が大きく変化する中、当社グループは、経営資源の最適化によって設計・生産・販売の構造やプロセスを刷新し続け、事業を拡大する機動性を保持していくことが経営上の重要な課題となっております。
当社は、2018年10月に欧州子会社の事業譲渡、2019年3月には国内子会社2社の譲渡を行い、構造改革による経営の効率化を進めてまいりました。さらに、成長分野と位置づけるOEM事業・デジタルライフ事業への集中投資を図ることが、当社の持続的な成長にとって最適な選択肢であると判断し、2019年5月21日付にて当社ホームAV事業の譲渡契約を締結いたしました。しかしながら、本事業譲渡の実行に必要な契約の締結や資金調達の確保など、様々な条件を達成することが両当事者間で難航し、譲渡契約の有効期限である2019年11月30日までに譲渡が完了する目途が立たないこと等から、2019年10月4日付にて譲渡契約を終了し、本事業譲渡を中止するにいたりました。
これにより、当社はホームAV事業を含む事業再建、新たな資金調達による財務体質の健全化、各事業の発展のために必要な提携・協業について具体的な検討を進めており、大規模な合理化策の策定とともに、新たな経営改善施策のもとで、事業の拡大や企業価値の向上を図ってまいります。
OEM事業では、主要生産拠点となるインド合弁会社の操業度が改善し、インドビジネスにおける新規受注の進行によって、車載スピーカーを中心とした生産と売上規模が拡大しております。さらに、中国国内における車載用スピーカービジネスの拡大を図るために、自動車生産地域である重慶に工場を持ち、中国国内ビジネスに強みを持つInventecグループとの資本業務提携に向けた協議を開始しております。また、他社とのアライアンス等を通じて、当社の強みであるスピーカーや音質チューニングの価値提供をグローバルに推進しており、「Sound by Onkyo」などのサブブランドを付したテレビ用スピーカーが伸長しております。その他、加振器「Vibtone(ビブトーン)」は、携帯電話、家電/ゲーム、車載用など様々な用途に応じてラインナップを強化しており、当社の音声認識技術を融合させたAIソリューション開発と供に、あらゆる分野での事業拡大を図ってまいります。
デジタルライフ事業では、欧州・国内ともに、高付加価値のワイヤレスイヤホンの販売が堅調に推移しており、国内では、人気アニメやファッションブランド等とのコラボ製品が伸長しております。さらに、ゲーミング市場にクラウドファンディングを通じて先行販売を行ったゲーミングヘッドセット・USBコントロールアンプについても、目標を大きく上回る結果となり、グローバルな展開を目指すゲーミング及びeスポーツ市場に向けた新規開拓の活動を強化しております。また国内では、販売代理店として海外ブランド商品の取り扱いを進めております。10月より販売を開始したKlipsch社の新製品ワイヤレスイヤホンは、受注が好調に推移する等、事業の強化に結び付いており、現在はホームAV関連商品の供給など包括的な協力関係の構築を目指した協議が進んでおります。その他、従来のオーディオ商品とは異なる補聴器や集音器を中心とした聴こえサポート商品群も強化しており、幅広い顧客層・市場に対してブランド発信を進めてまいります。
AV事業では、事業運営体制や製品ラインナップ等の見直しを行い、固定費・設計費の削減を進めて、収益性の高いカテゴリへの選択と集中を進めてまいります。国内では住宅メーカー向けのインストールビジネスが伸長しており、既成のオーディオ機器にある重厚なシステムではなく、インテリアの雰囲気にマッチしながらも良い音で楽しめる「生活を彩る音の空間」の提案を強化しております。当社は住宅用サウンドシステムとして、天井に埋め込むタイプのスピーカーを販売するシアターリビングの提案をしており、本提案が採用された新築一戸建て分譲住宅は、好評のうちに完売するという実績に結び付きました。また、カスタムインストール向け商品類に定評があるメリディアン社からは、日本国内での販売代理店権を取得し、住宅市場で提案・導入できる商品ラインナップを拡充して、事業の強化を進めてまいります。さらに、手のひらサイズまで軽量化した世界初のウルトラコンパクトAVレシーバーの開発に注力し、より広範囲な要望に対応した商品の提案を進めてまいります。
これらの事業成長の柱となる技術力を高めるべく、祖業であるスピーカー等の研究開発を進めており、他社との協業・提携を強化しながら、より質の高い音のソリューションとエクスペリエンスを提供し、企業価値の向上を図ってまいります。
(5) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当第3四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ3,552百万円減少し17,450百万円となりました。有利子負債は前連結会計年度末比2,893百万円減少の1,681百万円となりました。純資産は、前連結会計年度末比1,759百万円減少の813百万円となりました。
当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は前連結会計年度末に対して537百万円減少の941百万円となりました。
(6) 経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループの基幹事業であるAV市場の世界的な縮小が、将来的な問題であると認識しております。一方で当社グループは経営理念(ビジョン)として『 VALUE CREATION 』を掲げております。創業以来、人類の共通語ともいえる音楽の理想的な再生装置の開発を目指してきました。そういった長年のものづくりで培ってきた技術やノウハウに“新しい何かを加えること(+Something NEW)”で、新たな価値提案を行い、驚きと感動を提供していくことを目標とし、下記の「経営方針」の達成に向けて真剣な取り組みを続けてまいります。こうした技術及び姿勢を、今後ますますの発展が見込まれるAI/IoT分野やOEM事業に活かすことでさらに伸長させてまいります。
① 世界の市場で最高水準の品質と性能を維持し、心の琴線に触れる商品・サービスを提供し続けます。
② 環境との共生、調和をスローガンとし、広く社会から信頼される企業活動を行います。
③ グループ全体で経営効率の向上を図り、利益を創出することで、企業価値の向上に努めます。
(7) 継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況を改善するための対応策
「第2 事業の状況 1 事業等のリスク」に記載のとおり、当社は、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる事象又は状況が存在しております。
当社グループは、このような状況を解消するため、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(継続企業の前提に関する事項)」に記載のとおり、以下の施策を遂行することで、将来の成長に向けて当該状況を早期に解消し、業績及び財務状況の改善に努めてまいります。
当該状況を早期に解消するため、当社グループは事業ポートフォリオの見直しを行い、2019年5月21日付にて当社ホームAV事業の譲渡契約を締結いたしました。2019年6月26日開催の当社定時株主総会において本譲渡に関する議案は承認され、本譲渡のクロージング後は、譲渡対価で得た資金によって支払遅延の解消及び既存借入金の返済を速やかに進めることによって財務状態の改善を図る計画を準備しておりました。
しかしながら、本事業譲渡の実行に必要な契約の締結や資金調達の確保など、様々な条件を達成することが両当事者間で難航し、譲渡契約の有効期限である2019年11月30日までに譲渡が完了する目途が立たないこと等から、2019年10月4日付にて譲渡契約を終了し、本事業譲渡を中止することについて、両社間で合意にいたりました。
このような状況から、当社は譲渡完了を前提に計画していた資金調達のプランを見直し、2019年12月27日に発表いたしました「第三者割当による新株式、第6回新株予約権付社債(転換価格修正条項付)及び第8回新株予約権(行使価格修正条項付)並びに第9回新株予約権の発行並びに無担保ローンの契約締結に関するお知らせ」のとおり、大規模な資金調達計画を着実に実施してまいります。このプランに従い、12月に500百万円・1月に826百万円、合計1,326百万円の資金調達を実施しており、営業債務の支払遅延についての解消を目指してまいります。
さらに、当該財務体質の改善をより確実なものとするために、ABLやファクタリングを機動的に用いた資金調達を図ってまいります。また、関係会社株式の売却や不動産等の資産売却を進め、財務体質の強化を図ってまいります。
なお、主要な仕入取引先や借入先に対しては、当社の資金調達計画と債務や借入の返済計画を丁寧に説明の上、概ねご理解を頂き、引き続きご支援をいただいております。
また、各事業の収益性の改善を図り、注力するOEM事業、デジタルライフ事業への経営資源の集中、及びホームAV事業を含む事業再建を着実に進め、事業の拡大や企業価値の向上を図ってまいります。

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