有価証券報告書-第9期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
以下に関する事項は、当連結会計年度末日現在において判断したものであります。
(1) 経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における国内経済は、期の半ばまでは雇用・所得環境が改善するなど、景気は緩やかな回復基調で推移してまいりましたが、昨年10月の消費増税後の個人消費の落ち込みに加え、期末にかけて新型コロナウイルスによる影響が深刻化しており、先行きは不透明な状況で推移いたしました。
そのような状況のなか、当連結会計年度は中期経営計画「Innovation Plan 2020 “JUMP”」4か年の3期目となります。事業の推進については、従来に引き続き* TLC(Total Life Concierge[トータルライフコンシェルジュ]の略、以下同じ)構想の実現と、「ABCIR+S(アブサーズ)」をテーマとして、既存事業の深耕やM&A、新規事業への参入などの収益基盤拡充戦略に取り組んでまいりました。当社グループの当連結会計年度における業績については、顧客獲得の推進や受注案件の増加などの取り組みが奏功し、売上高は195,952百万円(前連結会計年度比2.3%増)、各利益項目についても、営業利益は14,224百万円(同8.9%増)、経常利益は14,479百万円(同9.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は8,241百万円(同6.0%増)と増加いたしました。なお、売上高については3期連続の増収、各利益項目については2期連続で増益となり、いずれも過去最高を更新いたしました。
当連結会計年度末における継続取引顧客件数は、前連結会計年度末から101千件増の3,003千件、TLC会員サービスの会員数は同91千件増の896千件となりました。
当連結会計年度におけるトピックスとして、ガス及び石油事業につきましては、2019年4月に都市ガス事業及びLPガス事業を営む伊勢崎ガス株式会社(群馬県伊勢崎市)の株式を取得して持分法適用関連会社とし、同年8月に業務提携しました。また同年同月にかほガス株式会社(秋田県にかほ市)を設立し、秋田県にかほ市からの都市ガス事業の受入れ準備に入りました。同年10月にはT&Tエナジー株式会社を東京電力エナジーパートナー株式会社と共同で設立し、中京圏での都市ガス小売事業に進出しました。
建築及び不動産事業につきましては、2019年9月に日産工業株式会社(岐阜県下呂市)を連結子会社化しました。同社は公共土木工事に強みを持っており、同社を起点として中京圏での総合建設事業の拡大に取り組み始めました。
CATV事業につきましては、2019年10月に有限会社シオヤ(静岡県三島市)より静岡県東部のCATV事業を譲受け静岡県内のエリアを拡大するとともに、2020年3月には、宮城県仙台市と名取市を提供エリアとするケーブルテレビ事業者の仙台CATV株式会社(宮城県仙台市青葉区)を連結子会社化しました。東北エリアで先行して事業展開しておりましたLPガス、インターネットにCATV事業が加わることで、同エリアにおける事業基盤の拡充につなげてまいります。
情報及び通信事業につきましても、2019年7月にソフトウェア開発事業を営む株式会社アムズブレーン(岡山県岡山市北区)を連結子会社化し、西日本エリアにおける開発体制を強化しました。
* TLC構想 当社グループが提供する様々なサービスにより、お客様の快適な生活を総合的、且つきめ細やかにサポートし、お客様の満足度の向上を目指すビジョンのこと。
セグメントごとの業績は次のとおりであります。
(ガス及び石油)
LPガス事業につきましては、既存エリアでの獲得強化・解約防止に加え新規エリアに進出を図る等、顧客獲得に注力し、当連結会計年度で需要家件数は23千件増加し652千件となり大幅な増益につながりました。一方、工業用及び卸売のガス仕入価格が変動したことにより、売上高は65,235百万円(前連結会計年度比0.5%減)となりました。
都市ガス事業につきましては、需要家件数はM&A等により前連結会計年度末から5千件増加し61千件となりました。原料費調整制度により販売単価が減少したものの設備機器の販売増加等により、売上高は12,919百万円(同4.1%増)となりました。
これらにより、当セグメントの売上高は78,154百万円(同0.2%増)となり、営業利益は4,907百万円(同10.7%増)となりました。
(建築及び不動産)
建築及び不動産事業につきましては、建築及び設備機器販売の増加等に加えM&Aが寄与し、当セグメントの売上高は22,383百万円(同11.4%増)となり、営業利益は1,379百万円(同44.5%増)となりました。
(CATV)
CATV事業につきましては、通信事業者との競合が激しさを増すなか、放送・通信セット加入による割引サービス、大手携帯キャリアとの連携によるスマホセット割引に加え、地域に根ざしたコミュニティチャンネルの番組作りの強化等、競争力を高め顧客増加を図るとともに、解約防止に取り組んでまいりました。加えて、M&Aによるエリア拡大が寄与し、放送サービスの顧客件数は前連結会計年度末から73千件増加し862千件、通信サービスの顧客件数は前連結会計年度末から18千件増加し292千件となりました。
これらにより、当セグメントの売上高は31,385百万円(同2.9%増)、営業利益は4,543百万円(同2.3%増)となりました。
(情報及び通信サービス)
コンシューマー向け事業につきましては、大手携帯キャリアとの競合が激化するなか、単体サービスに加えて光コラボとMVNOサービス「LIBMO」とのセット販売などプランの充実を図り、顧客獲得に取り組んでまいりました。LIBMOの顧客件数は前連結会計年度末から7千件増加し48千件となった一方、ISP顧客については34千件減少し713千件(内、光コラボ324千件、従来型ISP389千件)となりました。これらにより、売上高は28,606百万円(同7.2%減)となりました。
法人向け事業につきましては、ITサービス市場が活況のなか、グローバルプラットフォーマーから認定事業者として評価を受け、クラウドサービスを中心に順調に法人顧客を増加させる等、ストックビジネスの拡大につなげてまいりました。また、システムの受託開発案件も堅調に増加したこと等により、売上高は23,147百万円(同13.3%増)となりました。
これらにより、当セグメントの売上高は51,753百万円(同1.0%増)となり、営業利益は2,959百万円(同14.1%増)となりました。
(アクア)
アクア事業につきましては、当社ブランド「おいしい水の贈りもの うるのん」を中心に大型商業施設等で顧客獲得に積極的に取り組み、顧客件数は前連結会計年度末から5千件増加し161千件となりました。
これらにより、当セグメントの売上高は7,416百万円(同5.9%増)、営業利益は401百万円(同22.9%減)となりました。
(その他)
その他の事業のうち、介護事業につきましては、利用者ニーズへの対応に努め、利用回数の増加により売上高は1,243百万円(同15.6%増)となりました。造船事業につきましては、船舶修繕の工事量が減少したことにより、売上高は1,480百万円(同2.6%減)となりました。婚礼催事事業につきましては、新型コロナウイルス感染症を懸念した催事・宴席の中止、婚礼挙式の延期により、売上高は1,359百万円(同8.0%減)となりました。
これらにより、当セグメントの売上高は4,858百万円(同1.6%増)、営業利益は235百万円(同8.3%増)となりました。
財政状態につきましては、当連結会計年度末における資産合計は169,972百万円となり、前連結会計年度末と比較して2,366百万円の増加となりました。これは主として、投資有価証券の時価評価差額の減少等により投資その他の資産「投資有価証券」が1,647百万円減少した一方で、M&Aによる新規連結子会社化等により受取手形及び売掛金が1,060百万円、有形固定資産が1,322百万円、デリバティブ評価差額負債の増加等により繰延税金資産が1,700百万円、それぞれ増加したこと等によるものであります。
負債合計は103,989百万円となり、前連結会計年度末と比較して278百万円の増加となりました。これは主として、フリー・キャッシュ・フローを有利子負債の返済に充てたことにより短期借入金が2,344百万円減少した一方で、デリバティブ評価差額負債の増加等により流動負債「その他」が1,362百万円、訴訟損失引当金の計上により1,161百万円、それぞれ増加したこと等によるものであります。
純資産合計は65,982百万円となり、前連結会計年度末と比較して2,088百万円の増加となりました。これは主として、剰余金の配当により3,678百万円、その他有価証券評価差額金が1,283百万円減少した一方で、親会社株主等に帰属する当期純利益8,241百万円を計上したこと等によるものであります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、前連結会計年度末から27百万円増加し4,046百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、22,535百万円の資金の増加(前連結会計年度比+930百万円)となりました。これは税金等調整前当期純利益及び非資金項目である減価償却費等の要因により資金が増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、12,131百万円の資金の減少(同+311百万円)となりました。これは有形及び無形固定資産の取得等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、10,375百万円の資金の減少(同△2,227百万円)となりました。これは借入金及びリース債務の返済、配当金の支払等によるものであります。
③ 仕入、受注及び販売の実績
a.仕入実績
当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)の仕入実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)の受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
(注)1.当社グループは一部を除き受注生産を行っておりません。「ガス及び石油」はガス関連機器等の請負工事、「建築及び不動産」は住宅及び土木建築等の請負工事、「情報及び通信サービス」はソフトウェア開発、「その他」は船舶修繕の受注高を記載しております。
2.セグメント間の取引については相殺消去しております。
3.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)の販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
ⅰ.財政状態
当連結会計年度の財政状態の状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
ⅱ.経営成績
当社グループの当連結会計年度の経営成績は以下のとおりであります。
(売上高)
売上高は、195,952百万円(前連結会計年度比2.3%増)となりました。売上高の主な内訳をセグメント別でみると、下記のとおりであります。
ガス及び石油事業におきましては、顧客増加による販売数量の増加等により、78,154百万円(同0.2%増)となりました。
建築及び不動産事業におきましては、建築及び設備機器販売の増加等に加えM&Aが寄与し、22,383百万円(同11.4%増)となりました。
CATV事業におきましては、既存エリアの顧客増加と、M&Aによるエリア拡大が寄与したことで、31,385百万円(同2.9%増)となりました。
情報及び通信サービス事業におきましては、法人向けストックビジネスの積み上げやシステム受託開発案件の増加等により、51,753百万円(同1.0%増)となりました。
アクア事業におきましては、顧客件数の増加によりボトルの販売本数が増加したことで、7,416百万円(同5.9%増)となりました。
その他の事業におきましては、介護事業の施設利用者数が増加したことで、4,858百万円(同1.6%増)となりました。
(売上原価、販売費及び一般管理費)
売上原価は、建築及び不動産事業の売上増加に伴う増加等により1,221百万円増加し、116,662百万円(同1.1%増)となりました。販売費及び一般管理費は、人件費、賃借料、減価償却費等が増加したこと等により1,963百万円増加し65,065百万円(同3.1%増)となりました。以上により、営業利益は1,166百万円増加し、14,224百万円(同8.9%増)となりました。
(営業外損益)
営業外損益は254百万円の利益(同26.2%増)となりました。なお、支払利息は前連結会計年度から58百万円減少し、301百万円となりました。これらにより、経常利益は14,479百万円(同9.2%増)となりました。
(特別損益)
特別損益は、主として訴訟損失引当金繰入額を1,161百万円計上したこと等により、1,548百万円の損失(前連結会計年度は846百万円の損失)となりました。
以上により、税金等調整前当期純利益は12,930百万円(前連結会計年度比4.2%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、法人税等の負担(法人税等調整額を含む)、非支配株主に帰属する当期純利益を差し引き、8,241百万円(同6.0%増)となりました。1株当たり当期純利益は62円93銭(前連結会計年度は59円36銭)となりました。
ⅲ.キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的指標等
当連結会計年度の業績は、顧客件数の増加による増収に加え、法人向け情報通信事業の増収、M&A効果等により、売上高が1,960億円と過去最高を更新、前連結会計年度比44億円(2.3%増)の増収となりました。
利益面も、顧客件数増加に伴う月次課金件数の増加等による増益及び法人向け情報通信事業の増益、M&A効果等により、営業利益が142億円と前連結会計年度比12億円(8.9%増)の増益、全ての利益項目が2期連続過去最高を更新しました。
総資産については固定資産の増加等により前連結会計年度比24億円増の1,700億円、自己資本比率は利益剰余金の増加等により同0.6ポイント増の38.0%となりました。
顧客件数については顧客獲得及び解約防止に努めた結果、前連結会計年度比10万件増の300万件となりました。
(単位:億円)
c.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フロー
詳細につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
なお、当社グループの財政状態及びキャッシュ・フローの指標の推移は下記のとおりであります。
(注)フリー・キャッシュ・フロー : 営業活動キャッシュ・フロー+投資活動キャッシュ・フロー
自己資本比率 : 自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率 : 株式時価総額/総資産
債務償還年数 : 有利子負債/営業活動キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ : 営業活動キャッシュ・フロー/利払い
※ 各指標はいずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
※ 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)により算出しております。
※ 有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち、社債及び借入金を対象としております。
また、利払いについては連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
※ 「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を第8期の期首から適用しており、第7期に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を遡って適用した後の指標等となっております。
b.財務政策
ⅰ.財務戦略の基本的な考え方
当社グループにおける財務戦略の方針については、2017年5月に発表した中期経営計画「Innovation Plan 2020 “JUMP”」において掲げた、M&Aやアライアンス投資による事業の拡大を積極的に行う一方で、株主重視の姿勢は継続し、継続的かつ安定的な配当に努めていくという方針に基づいており、また、余資については有利子負債の返済に努め、財務体質のさらなる改善を図っていく方針であります。手許資金につきましては足許の資金需要に耐えられる必要最小限に留めております。
こうした方針を実現するため、各連結子会社の必要資金を当社が一括して調達した上で各社に貸し付ける体制をとり、加えてCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)により資金の一元管理を行うことで、調達コストの削減と効率的な資金管理を行っております。また、急な資金需要に対しては取引銀行3行と貸出コミットメント契約を締結することで、安定した資金調達を可能にしております。
ⅱ.資金需要の主な内容
当社グループにおける主な資金需要は仕入代金や人件費といった営業上の支出のほか、前段記載のM&A及びアライアンス投資に係る資金や、顧客へのサービス提供のために継続的な設備投資を実施することに伴う支出であります。設備投資の例としては、ガス及び石油事業における供給権や供給設備等、情報及び通信サービス事業におけるネットワーク設備等、CATV事業における放送設備や伝送設備等が挙げられます。
ⅲ.資金調達
当社グループにおける資金調達の方法は、設備投資資金や長期運転資金は銀行からの長期借入、社債であり、短期的な運転資金は銀行からの短期借入、短期社債(CP)、売掛債権流動化であります。
当連結会計年度においては、M&A及びアライアンス投資に向けての資金調達手法の検討を進めるとともに、コスト削減を図るべく有利な条件での調達に取り組んでまいりました。
なお、当連結会計年度末における有利子負債残高は前連結会計年度末と比べ23億円減少し483億円となりました。
③ 重要な会計方針及び見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、以下の重要な会計方針が、当社グループの連結財務諸表の作成において使用される当社グループの重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響につきまして、LPガスや都市ガス、CATV、インターネット接続、アクア等一般消費者に継続的なサービスを提供する事業においては、感染症の拡大が重要な影響を与えないものと仮定して会計上の見積りを行っております。また、法人向けサービス等で受注減少などの影響が見込まれる事業につきましては、当該影響は半年程度で概ね回復すると仮定して会計上の見積りを行っております。
a.収益の認識
当社グループの売上高は、主力のガスは計量販売についてはガスメーターの検針時に計上(ただし、最終検針時より期末までの分については推計計上)しており、器具等の商品は引渡時点、住宅等の建築工事は工事進行基準を適用しているものを除き検収引渡時点、役務サービスについては役務の提供が完了した時点で計上しております。なお、ガスについては商品の性格上季節的影響を受け易く、最終検針後の推計計上分については最終検針までの一定期間のガス使用量・平均気温の推移等を基に期末までの使用量を推定しておりますが、特に、推定気温より高めに推移した場合には実質消費量が推計消費量に比べ減少する可能性があります。
b.たな卸資産の評価
当社グループは、主として先入先出法により評価し、営業循環過程から外れた場合や正味売却価額が著しく下落した場合には、収益性の低下に伴う簿価切下げを行っております。将来の市況悪化または滞留在庫が増加した場合等には更なる評価損の計上が必要となる可能性があります。なお、主力のガスは実勢価格により評価し、最終検針時より期末までの使用量を推計し、期末時点の在庫を計上しております。
c.貸倒引当金
当社グループは、売上債権、貸付金等の貸倒損失に備えるために貸倒引当金を計上しております。顧客の財務状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、貸倒引当金の追加計上が必要となる可能性があります。
d.投資有価証券の減損
当社グループは、期末における時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合にはすべて減損処理を行い、30~50%程度下落した場合及び時価のない株式については、銘柄別に回復可能性を考慮して、必要と認められた額について減損処理を行っておりますが、将来の市況悪化または投資先の業績不振により更なる減損損失の計上が必要となる可能性があります。
e.固定資産の減損
減損の兆候がある資産グループの内、回収可能価額が帳簿価額を著しく下回った場合に、その差額を減損損失に計上しますが、回収可能価額は、資産グループの正味売却価額と割引後将来キャッシュ・フローとして算定される使用価値のいずれか大きい方としていることから、今後、業績の顕著な低下、不動産取引相場や賃料相場等が変動した場合等には減損損失の計上が必要となる可能性があります。
f.繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について、その回収可能性を検討しております。回収可能性は、将来の課税所得及び慎重かつ実現可能性の高いタックスプランニングをもとに検討しますが、繰延税金資産の全部または一部を将来実現できないと判断した場合、繰延税金資産を計上しない、または取り崩すことが必要となる可能性があります。
g.退職給付に係る資産及び負債
当社グループは、退職給付会計に基づいた退職給付費用及び退職給付に係る資産・退職給付に係る負債を計上しております。前提条件として年金資産に係る長期期待運用収益率、割引率等を計算に用いており、これらが著しく変動した場合は大きく影響を受けることが考えられます。当社グループは日本の優良債券の期末時点の固定利回りを参考に割引率を決定しております。長期期待運用収益率は年金資産が投資されているファンドの予想収益率と過去の実績収益率をもとに決定されます。
当社グループは毎期退職給付債務の計算の基礎となる前提条件を見直しており、割引率の低下等、将来市場環境が悪化した場合、退職給付に係る負債の追加計上が必要となる可能性があります。
(1) 経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における国内経済は、期の半ばまでは雇用・所得環境が改善するなど、景気は緩やかな回復基調で推移してまいりましたが、昨年10月の消費増税後の個人消費の落ち込みに加え、期末にかけて新型コロナウイルスによる影響が深刻化しており、先行きは不透明な状況で推移いたしました。
そのような状況のなか、当連結会計年度は中期経営計画「Innovation Plan 2020 “JUMP”」4か年の3期目となります。事業の推進については、従来に引き続き* TLC(Total Life Concierge[トータルライフコンシェルジュ]の略、以下同じ)構想の実現と、「ABCIR+S(アブサーズ)」をテーマとして、既存事業の深耕やM&A、新規事業への参入などの収益基盤拡充戦略に取り組んでまいりました。当社グループの当連結会計年度における業績については、顧客獲得の推進や受注案件の増加などの取り組みが奏功し、売上高は195,952百万円(前連結会計年度比2.3%増)、各利益項目についても、営業利益は14,224百万円(同8.9%増)、経常利益は14,479百万円(同9.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は8,241百万円(同6.0%増)と増加いたしました。なお、売上高については3期連続の増収、各利益項目については2期連続で増益となり、いずれも過去最高を更新いたしました。
当連結会計年度末における継続取引顧客件数は、前連結会計年度末から101千件増の3,003千件、TLC会員サービスの会員数は同91千件増の896千件となりました。
当連結会計年度におけるトピックスとして、ガス及び石油事業につきましては、2019年4月に都市ガス事業及びLPガス事業を営む伊勢崎ガス株式会社(群馬県伊勢崎市)の株式を取得して持分法適用関連会社とし、同年8月に業務提携しました。また同年同月にかほガス株式会社(秋田県にかほ市)を設立し、秋田県にかほ市からの都市ガス事業の受入れ準備に入りました。同年10月にはT&Tエナジー株式会社を東京電力エナジーパートナー株式会社と共同で設立し、中京圏での都市ガス小売事業に進出しました。
建築及び不動産事業につきましては、2019年9月に日産工業株式会社(岐阜県下呂市)を連結子会社化しました。同社は公共土木工事に強みを持っており、同社を起点として中京圏での総合建設事業の拡大に取り組み始めました。
CATV事業につきましては、2019年10月に有限会社シオヤ(静岡県三島市)より静岡県東部のCATV事業を譲受け静岡県内のエリアを拡大するとともに、2020年3月には、宮城県仙台市と名取市を提供エリアとするケーブルテレビ事業者の仙台CATV株式会社(宮城県仙台市青葉区)を連結子会社化しました。東北エリアで先行して事業展開しておりましたLPガス、インターネットにCATV事業が加わることで、同エリアにおける事業基盤の拡充につなげてまいります。
情報及び通信事業につきましても、2019年7月にソフトウェア開発事業を営む株式会社アムズブレーン(岡山県岡山市北区)を連結子会社化し、西日本エリアにおける開発体制を強化しました。
* TLC構想 当社グループが提供する様々なサービスにより、お客様の快適な生活を総合的、且つきめ細やかにサポートし、お客様の満足度の向上を目指すビジョンのこと。
セグメントごとの業績は次のとおりであります。
(ガス及び石油)
LPガス事業につきましては、既存エリアでの獲得強化・解約防止に加え新規エリアに進出を図る等、顧客獲得に注力し、当連結会計年度で需要家件数は23千件増加し652千件となり大幅な増益につながりました。一方、工業用及び卸売のガス仕入価格が変動したことにより、売上高は65,235百万円(前連結会計年度比0.5%減)となりました。
都市ガス事業につきましては、需要家件数はM&A等により前連結会計年度末から5千件増加し61千件となりました。原料費調整制度により販売単価が減少したものの設備機器の販売増加等により、売上高は12,919百万円(同4.1%増)となりました。
これらにより、当セグメントの売上高は78,154百万円(同0.2%増)となり、営業利益は4,907百万円(同10.7%増)となりました。
(建築及び不動産)
建築及び不動産事業につきましては、建築及び設備機器販売の増加等に加えM&Aが寄与し、当セグメントの売上高は22,383百万円(同11.4%増)となり、営業利益は1,379百万円(同44.5%増)となりました。
(CATV)
CATV事業につきましては、通信事業者との競合が激しさを増すなか、放送・通信セット加入による割引サービス、大手携帯キャリアとの連携によるスマホセット割引に加え、地域に根ざしたコミュニティチャンネルの番組作りの強化等、競争力を高め顧客増加を図るとともに、解約防止に取り組んでまいりました。加えて、M&Aによるエリア拡大が寄与し、放送サービスの顧客件数は前連結会計年度末から73千件増加し862千件、通信サービスの顧客件数は前連結会計年度末から18千件増加し292千件となりました。
これらにより、当セグメントの売上高は31,385百万円(同2.9%増)、営業利益は4,543百万円(同2.3%増)となりました。
(情報及び通信サービス)
コンシューマー向け事業につきましては、大手携帯キャリアとの競合が激化するなか、単体サービスに加えて光コラボとMVNOサービス「LIBMO」とのセット販売などプランの充実を図り、顧客獲得に取り組んでまいりました。LIBMOの顧客件数は前連結会計年度末から7千件増加し48千件となった一方、ISP顧客については34千件減少し713千件(内、光コラボ324千件、従来型ISP389千件)となりました。これらにより、売上高は28,606百万円(同7.2%減)となりました。
法人向け事業につきましては、ITサービス市場が活況のなか、グローバルプラットフォーマーから認定事業者として評価を受け、クラウドサービスを中心に順調に法人顧客を増加させる等、ストックビジネスの拡大につなげてまいりました。また、システムの受託開発案件も堅調に増加したこと等により、売上高は23,147百万円(同13.3%増)となりました。
これらにより、当セグメントの売上高は51,753百万円(同1.0%増)となり、営業利益は2,959百万円(同14.1%増)となりました。
(アクア)
アクア事業につきましては、当社ブランド「おいしい水の贈りもの うるのん」を中心に大型商業施設等で顧客獲得に積極的に取り組み、顧客件数は前連結会計年度末から5千件増加し161千件となりました。
これらにより、当セグメントの売上高は7,416百万円(同5.9%増)、営業利益は401百万円(同22.9%減)となりました。
(その他)
その他の事業のうち、介護事業につきましては、利用者ニーズへの対応に努め、利用回数の増加により売上高は1,243百万円(同15.6%増)となりました。造船事業につきましては、船舶修繕の工事量が減少したことにより、売上高は1,480百万円(同2.6%減)となりました。婚礼催事事業につきましては、新型コロナウイルス感染症を懸念した催事・宴席の中止、婚礼挙式の延期により、売上高は1,359百万円(同8.0%減)となりました。
これらにより、当セグメントの売上高は4,858百万円(同1.6%増)、営業利益は235百万円(同8.3%増)となりました。
財政状態につきましては、当連結会計年度末における資産合計は169,972百万円となり、前連結会計年度末と比較して2,366百万円の増加となりました。これは主として、投資有価証券の時価評価差額の減少等により投資その他の資産「投資有価証券」が1,647百万円減少した一方で、M&Aによる新規連結子会社化等により受取手形及び売掛金が1,060百万円、有形固定資産が1,322百万円、デリバティブ評価差額負債の増加等により繰延税金資産が1,700百万円、それぞれ増加したこと等によるものであります。
負債合計は103,989百万円となり、前連結会計年度末と比較して278百万円の増加となりました。これは主として、フリー・キャッシュ・フローを有利子負債の返済に充てたことにより短期借入金が2,344百万円減少した一方で、デリバティブ評価差額負債の増加等により流動負債「その他」が1,362百万円、訴訟損失引当金の計上により1,161百万円、それぞれ増加したこと等によるものであります。
純資産合計は65,982百万円となり、前連結会計年度末と比較して2,088百万円の増加となりました。これは主として、剰余金の配当により3,678百万円、その他有価証券評価差額金が1,283百万円減少した一方で、親会社株主等に帰属する当期純利益8,241百万円を計上したこと等によるものであります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、前連結会計年度末から27百万円増加し4,046百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、22,535百万円の資金の増加(前連結会計年度比+930百万円)となりました。これは税金等調整前当期純利益及び非資金項目である減価償却費等の要因により資金が増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、12,131百万円の資金の減少(同+311百万円)となりました。これは有形及び無形固定資産の取得等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、10,375百万円の資金の減少(同△2,227百万円)となりました。これは借入金及びリース債務の返済、配当金の支払等によるものであります。
③ 仕入、受注及び販売の実績
a.仕入実績
当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)の仕入実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前連結会計年度比(%) |
| ガス及び石油 | 34,092 | 94.3 |
| 建築及び不動産 | 6,957 | 103.1 |
| CATV | 50 | 125.2 |
| 情報及び通信サービス | 2,474 | 81.4 |
| アクア | 612 | 134.1 |
| その他 | 692 | 85.5 |
| 合計 | 44,881 | 95.0 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)の受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高 (百万円) | 前連結会計 年度比(%) | 受注残高 (百万円) | 前連結会計 年度比(%) |
| ガス及び石油 | 112 | 17.2 | 83 | 12.0 |
| 建築及び不動産 | 9,129 | 103.6 | 2,426 | 68.4 |
| CATV | - | - | - | - |
| 情報及び通信サービス | 14,078 | 109.2 | 1,277 | 98.4 |
| アクア | - | - | - | - |
| その他 | 1,094 | 98.9 | 119 | 115.5 |
| 合計 | 24,414 | 104.0 | 3,906 | 69.2 |
(注)1.当社グループは一部を除き受注生産を行っておりません。「ガス及び石油」はガス関連機器等の請負工事、「建築及び不動産」は住宅及び土木建築等の請負工事、「情報及び通信サービス」はソフトウェア開発、「その他」は船舶修繕の受注高を記載しております。
2.セグメント間の取引については相殺消去しております。
3.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)の販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前連結会計年度比(%) |
| ガス及び石油 | 78,154 | 100.2 |
| 建築及び不動産 | 22,383 | 111.4 |
| CATV | 31,385 | 102.9 |
| 情報及び通信サービス | 51,753 | 101.0 |
| アクア | 7,416 | 105.9 |
| その他 | 4,858 | 101.6 |
| 合計 | 195,952 | 102.3 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
ⅰ.財政状態
当連結会計年度の財政状態の状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
ⅱ.経営成績
当社グループの当連結会計年度の経営成績は以下のとおりであります。
(売上高)
売上高は、195,952百万円(前連結会計年度比2.3%増)となりました。売上高の主な内訳をセグメント別でみると、下記のとおりであります。
ガス及び石油事業におきましては、顧客増加による販売数量の増加等により、78,154百万円(同0.2%増)となりました。
建築及び不動産事業におきましては、建築及び設備機器販売の増加等に加えM&Aが寄与し、22,383百万円(同11.4%増)となりました。
CATV事業におきましては、既存エリアの顧客増加と、M&Aによるエリア拡大が寄与したことで、31,385百万円(同2.9%増)となりました。
情報及び通信サービス事業におきましては、法人向けストックビジネスの積み上げやシステム受託開発案件の増加等により、51,753百万円(同1.0%増)となりました。
アクア事業におきましては、顧客件数の増加によりボトルの販売本数が増加したことで、7,416百万円(同5.9%増)となりました。
その他の事業におきましては、介護事業の施設利用者数が増加したことで、4,858百万円(同1.6%増)となりました。
(売上原価、販売費及び一般管理費)
売上原価は、建築及び不動産事業の売上増加に伴う増加等により1,221百万円増加し、116,662百万円(同1.1%増)となりました。販売費及び一般管理費は、人件費、賃借料、減価償却費等が増加したこと等により1,963百万円増加し65,065百万円(同3.1%増)となりました。以上により、営業利益は1,166百万円増加し、14,224百万円(同8.9%増)となりました。
(営業外損益)
営業外損益は254百万円の利益(同26.2%増)となりました。なお、支払利息は前連結会計年度から58百万円減少し、301百万円となりました。これらにより、経常利益は14,479百万円(同9.2%増)となりました。
(特別損益)
特別損益は、主として訴訟損失引当金繰入額を1,161百万円計上したこと等により、1,548百万円の損失(前連結会計年度は846百万円の損失)となりました。
以上により、税金等調整前当期純利益は12,930百万円(前連結会計年度比4.2%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、法人税等の負担(法人税等調整額を含む)、非支配株主に帰属する当期純利益を差し引き、8,241百万円(同6.0%増)となりました。1株当たり当期純利益は62円93銭(前連結会計年度は59円36銭)となりました。
ⅲ.キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的指標等
当連結会計年度の業績は、顧客件数の増加による増収に加え、法人向け情報通信事業の増収、M&A効果等により、売上高が1,960億円と過去最高を更新、前連結会計年度比44億円(2.3%増)の増収となりました。
利益面も、顧客件数増加に伴う月次課金件数の増加等による増益及び法人向け情報通信事業の増益、M&A効果等により、営業利益が142億円と前連結会計年度比12億円(8.9%増)の増益、全ての利益項目が2期連続過去最高を更新しました。
総資産については固定資産の増加等により前連結会計年度比24億円増の1,700億円、自己資本比率は利益剰余金の増加等により同0.6ポイント増の38.0%となりました。
顧客件数については顧客獲得及び解約防止に努めた結果、前連結会計年度比10万件増の300万件となりました。
(単位:億円)
| 項目 | 2018年3月期 実績 | 2019年3月期 実績 | 2020年3月期 実績 | 2021年3月期 予想 |
| 売上高 | 1,861 | 1,916 | 1,960 | 2,053 |
| 営業利益 | 110 | 131 | 142 | 150 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 66 | 78 | 82 | 85 |
| 総資産 | 1,660 | 1,676 | 1,700 | - |
| 自己資本比率(%) | 36.3 | 37.4 | 38.0 | - |
| 顧客件数(万件) | 288 | 290 | 300 | 311 |
c.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フロー
詳細につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
なお、当社グループの財政状態及びキャッシュ・フローの指標の推移は下記のとおりであります。
| 第5期 (2016年3月期) | 第6期 (2017年3月期) | 第7期 (2018年3月期) | 第8期 (2019年3月期) | 第9期 (2020年3月期) | |
| フリー・キャッシュ・フロー (百万円) | 10,379 | 15,706 | 9,421 | 9,161 | 10,403 |
| 自己資本比率(%) | 25.6 | 34.5 | 36.3 | 37.4 | 38.0 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 41.4 | 67.4 | 85.0 | 71.8 | 72.2 |
| 債務償還年数(年) | 3.3 | 2.0 | 2.4 | 2.3 | 2.1 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ (倍) | 29.3 | 48.9 | 46.6 | 58.2 | 72.3 |
(注)フリー・キャッシュ・フロー : 営業活動キャッシュ・フロー+投資活動キャッシュ・フロー
自己資本比率 : 自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率 : 株式時価総額/総資産
債務償還年数 : 有利子負債/営業活動キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ : 営業活動キャッシュ・フロー/利払い
※ 各指標はいずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
※ 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)により算出しております。
※ 有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち、社債及び借入金を対象としております。
また、利払いについては連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
※ 「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を第8期の期首から適用しており、第7期に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を遡って適用した後の指標等となっております。
b.財務政策
ⅰ.財務戦略の基本的な考え方
当社グループにおける財務戦略の方針については、2017年5月に発表した中期経営計画「Innovation Plan 2020 “JUMP”」において掲げた、M&Aやアライアンス投資による事業の拡大を積極的に行う一方で、株主重視の姿勢は継続し、継続的かつ安定的な配当に努めていくという方針に基づいており、また、余資については有利子負債の返済に努め、財務体質のさらなる改善を図っていく方針であります。手許資金につきましては足許の資金需要に耐えられる必要最小限に留めております。
こうした方針を実現するため、各連結子会社の必要資金を当社が一括して調達した上で各社に貸し付ける体制をとり、加えてCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)により資金の一元管理を行うことで、調達コストの削減と効率的な資金管理を行っております。また、急な資金需要に対しては取引銀行3行と貸出コミットメント契約を締結することで、安定した資金調達を可能にしております。
ⅱ.資金需要の主な内容
当社グループにおける主な資金需要は仕入代金や人件費といった営業上の支出のほか、前段記載のM&A及びアライアンス投資に係る資金や、顧客へのサービス提供のために継続的な設備投資を実施することに伴う支出であります。設備投資の例としては、ガス及び石油事業における供給権や供給設備等、情報及び通信サービス事業におけるネットワーク設備等、CATV事業における放送設備や伝送設備等が挙げられます。
ⅲ.資金調達
当社グループにおける資金調達の方法は、設備投資資金や長期運転資金は銀行からの長期借入、社債であり、短期的な運転資金は銀行からの短期借入、短期社債(CP)、売掛債権流動化であります。
当連結会計年度においては、M&A及びアライアンス投資に向けての資金調達手法の検討を進めるとともに、コスト削減を図るべく有利な条件での調達に取り組んでまいりました。
なお、当連結会計年度末における有利子負債残高は前連結会計年度末と比べ23億円減少し483億円となりました。
③ 重要な会計方針及び見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、以下の重要な会計方針が、当社グループの連結財務諸表の作成において使用される当社グループの重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響につきまして、LPガスや都市ガス、CATV、インターネット接続、アクア等一般消費者に継続的なサービスを提供する事業においては、感染症の拡大が重要な影響を与えないものと仮定して会計上の見積りを行っております。また、法人向けサービス等で受注減少などの影響が見込まれる事業につきましては、当該影響は半年程度で概ね回復すると仮定して会計上の見積りを行っております。
a.収益の認識
当社グループの売上高は、主力のガスは計量販売についてはガスメーターの検針時に計上(ただし、最終検針時より期末までの分については推計計上)しており、器具等の商品は引渡時点、住宅等の建築工事は工事進行基準を適用しているものを除き検収引渡時点、役務サービスについては役務の提供が完了した時点で計上しております。なお、ガスについては商品の性格上季節的影響を受け易く、最終検針後の推計計上分については最終検針までの一定期間のガス使用量・平均気温の推移等を基に期末までの使用量を推定しておりますが、特に、推定気温より高めに推移した場合には実質消費量が推計消費量に比べ減少する可能性があります。
b.たな卸資産の評価
当社グループは、主として先入先出法により評価し、営業循環過程から外れた場合や正味売却価額が著しく下落した場合には、収益性の低下に伴う簿価切下げを行っております。将来の市況悪化または滞留在庫が増加した場合等には更なる評価損の計上が必要となる可能性があります。なお、主力のガスは実勢価格により評価し、最終検針時より期末までの使用量を推計し、期末時点の在庫を計上しております。
c.貸倒引当金
当社グループは、売上債権、貸付金等の貸倒損失に備えるために貸倒引当金を計上しております。顧客の財務状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、貸倒引当金の追加計上が必要となる可能性があります。
d.投資有価証券の減損
当社グループは、期末における時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合にはすべて減損処理を行い、30~50%程度下落した場合及び時価のない株式については、銘柄別に回復可能性を考慮して、必要と認められた額について減損処理を行っておりますが、将来の市況悪化または投資先の業績不振により更なる減損損失の計上が必要となる可能性があります。
e.固定資産の減損
減損の兆候がある資産グループの内、回収可能価額が帳簿価額を著しく下回った場合に、その差額を減損損失に計上しますが、回収可能価額は、資産グループの正味売却価額と割引後将来キャッシュ・フローとして算定される使用価値のいずれか大きい方としていることから、今後、業績の顕著な低下、不動産取引相場や賃料相場等が変動した場合等には減損損失の計上が必要となる可能性があります。
f.繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について、その回収可能性を検討しております。回収可能性は、将来の課税所得及び慎重かつ実現可能性の高いタックスプランニングをもとに検討しますが、繰延税金資産の全部または一部を将来実現できないと判断した場合、繰延税金資産を計上しない、または取り崩すことが必要となる可能性があります。
g.退職給付に係る資産及び負債
当社グループは、退職給付会計に基づいた退職給付費用及び退職給付に係る資産・退職給付に係る負債を計上しております。前提条件として年金資産に係る長期期待運用収益率、割引率等を計算に用いており、これらが著しく変動した場合は大きく影響を受けることが考えられます。当社グループは日本の優良債券の期末時点の固定利回りを参考に割引率を決定しております。長期期待運用収益率は年金資産が投資されているファンドの予想収益率と過去の実績収益率をもとに決定されます。
当社グループは毎期退職給付債務の計算の基礎となる前提条件を見直しており、割引率の低下等、将来市場環境が悪化した場合、退職給付に係る負債の追加計上が必要となる可能性があります。