四半期報告書-第19期第2四半期(令和4年4月1日-令和4年6月30日)
本書において使用される専門用語につきましては、(*)印を付けて「第2 事業の状況 2 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の末尾に用語解説を設け説明しております。
また、文中の将来に関する事項は、当第2四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。
なお、第1四半期会計期間より「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しております。詳細は、「第4 経理の状況 1 四半期財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」に記載のとおりであります。
(1)経営成績の状況
当第2四半期累計期間における国内外の経済環境は、新型コロナウイルスの変異株の流行、ウクライナ危機の長期化による資源価格の高騰、円安の進行など、依然として先行き不透明な状況が継続しております。
こうした外部環境の中、当第2四半期累計期間における当社業績につきましては、売上高278,211千円(前年同四半期比106,720千円減少)となりました。研究開発費690,981千円(前年同四半期比231,607千円増加)、営業損失779,216千円(前年同四半期は415,345千円の営業損失)、経常損失768,686千円(前年同四半期は409,402千円の経常損失)、四半期純損失771,005千円(前年同四半期は408,737千円の四半期純損失)となりました。
売上高につきましては、新型コロナウイルス感染症等の外部環境による当社業績への影響は限定的であったものの、前年同四半期での創薬事業におけるライセンス契約締結一時金の売上高計上があったこと等により、前年同四半期に比べ当期は減収となりました。また損益につきましては、研究開発費において主にCBA-1535に係る治験用の製剤製造費用等が計上されたこと等により、営業損失、経常損失、四半期純損失ともに前年同四半期比で減益となりました。
当第2四半期累計期間における当社の事業活動の概況は次のとおりです。
創薬事業においては、自社開発中のファースト・イン・クラス抗体(*)CBA-1205の臨床第1相試験が後半パートに進み、2022年6月には肝細胞がん患者さんへの投与が開始されております。一般的な固形がんの第1相試験に参加される患者さんは、標準的な治療法に不応、不耐、および切除不能な進行・再発の固形がん患者さんです。本治験の前半パートにも既に複数の標準的治療法を受けた患者さんが参加しており、前半パートの患者登録は終了しております。最終結果はすべての解析の終了を待つ必要がありますが、途中経過では、客観的な腫瘍評価法であるRECIST v1.1によるSD(安定)評価が続いてCBA-1205の投与が4ヶ月以上継続している患者さんが複数例認められております。また、肝細胞がん以外の適応症への展開に向けた共同研究の推進やDLK-1を標的とした更なる創薬探求の検討を進めるなど、導出(*)価値向上を企図する活動を積極的に推進しております。2つ目の臨床開発品目である多重特異性抗体CBA-1535は、2022年2月に医薬品医療機器総合機構(PMDA)への治験計画届の提出を完了し、2022年6月末には前半パートの最初のがん患者さんに投与が開始されております。非臨床および探索段階にある創薬プロジェクトにおいては、CBA-1205やCBA-1535の次世代型のリード抗体や新規ターゲットに対するリード抗体(*)の創出及び知財化に向けた研究開発に継続して取り組んでおります。また、自社のTribody™(*)技術を生かした新規テーマなど、今後の開発パイプライン(*)の質・量の拡充に向けた取り組みを進めております。
・創薬パイプライン(導出品)
スイスのADC Therapeutics社にADC(*)用途に限定して導出したLIV-1205は、現在、ADCT-701として臨床試験(*)に向けた準備が進められており、2022年のIND申請が見込まれています。また、本剤の開発に関しては神経内分泌がんを対象に米国国立がん研究所(NCI)と共同開発を行うことが公表されております。
LIV-2008については、2021年1月に中国のShanghai Henlius Biotech,Inc.(以下、Henlius社)との間でライセンス契約を締結し、開発計画の検討が進められております。また、引き続き製薬企業において導入(*)評価が実施されており、Henlius社のオプション権行使の可能性のみならず、本パイプラインの事業価値向上に資する契約締結の可能性を追求しております。
・創薬パイプライン(自社研究開発・導出候補品)
CBA-1205については、日本国内において臨床第1相試験を実施しております。前半パートで本抗体の安全性・忍容性の高さが示されたことから、2021年12月には後半パートへの移行を決定いたしました。当期において治験実施施設の追加と肝細胞がん患者さんの登録を推進し、2022年6月に後半パートにおける第一例目の患者さんへの投与を開始いたしました。
CBA-1535については、2022年2月16日付でPMDAへの治験計画届の提出を完了し、2022年6月末には前半パートにおける第一例目のがん患者さんへの投与を開始いたしました。本試験は、がん細胞と免疫細胞(T細胞(*))の双方に結合し、T細胞を活性化してがんを叩くというTribody™の作用機作を検証するための世界初の臨床試験であり、CBA-1535でこのコンセプトが確認されれば他のがん抗原に対するTribody™の適用の可能性が広がることになります。
BMAA(*)については、これまでに取得した抗セマフォリン3A抗体及びセマフォリンファミリー分子に関する探索研究のデータを用い、事業開発活動を行っております。
PCDC(*)については、ADC用途を中心として、外部企業への導出又は協業の機会を求めた活動を実施しながら、研究開発活動を進める上で重要となる追加の動物試験等を実施しております。
探索段階にある創薬プロジェクトの中で注力する2つの重点プロジェクトについては、導出計画や開発計画を検討しながら事業化に資する研究活動を推進しております。このうちがん領域のプロジェクトに関しては、新たに特許出願を完了いたしました。また、CBA-1535の活性を更に高めたTribody™抗体を初めとする新規創薬プロジェクトの研究も進展しており、2022年6月に新たに特許出願を完了しております。当社では継続的な創薬シーズの創出と知財化を行うことにより、新たなパイプラインの拡充と導出機会の探索等を行ってまいります。
その他、国内のアカデミアと協働で、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の助成事業に係る感染症領域や技術改良に関する研究も実施しております。
以上の結果、創薬事業における当第2四半期累計期間の業績は、Henlius社とのライセンス契約締結による契約一時金の計上があった前年同期に比べて売上高は103,013千円減少、臨床開発が進んだことにより研究開発費が690,981千円(前年同四半期比231,607千円増加)、セグメント損失は690,981千円(前年同四半期は356,461千円のセグメント損失)となりました。
創薬支援事業は、当社の安定的な収益確保に資する事業であり、当社の独自の抗体作製手法であるADLib®システム(*)を中心とした抗体技術プラットフォームを活かした抗体作製業務や抗体の親和性向上業務のほか、タンパク質調製業務を受託し、製薬企業等の研究支援を展開しております。2021年5月に共同研究契約を締結した英国のMologic Ltd.とのADLib®システムを用いた感染症等の診断薬用抗体を作製する共同研究については、最長2023年3月までとして契約期間を延長し、引き続き抗体作製ならびに評価の研究を継続しております。また、収益基盤の強化のため、新規顧客の開拓も推進しております。
以上の結果、創薬支援事業における当第2四半期累計期間の業績は、国内製薬企業を中心に既存顧客との安定的な取引が継続したことにより、売上高は278,211千円(前年同四半期比3,707千円減少)となり、セグメント利益は151,129千円(前年同四半期比4,802千円減少)、セグメント利益率は54.3%(目標50%)となりました。
(2)財政状態の分析
(資産)
当第2四半期会計期間末における総資産は、主に現金及び預金の減少や前渡金の減少等により、前事業年度末に比べ419,227千円減少の1,920,212千円となりました。
(負債)
当第2四半期会計期間末における負債の残高は444,076千円となり、前事業年度末と比較して2,313千円減少いたしました。これは主に、前受金の減少等によるものであります。
(純資産)
当第2四半期会計期間末における純資産の残高は1,476,135千円となり、前事業年度末に比べ416,914千円減少いたしました。これは主に、新株予約権の行使により資本金及び資本準備金が増加したものの、四半期純損失の計上による利益剰余金の減少があったことによるものであります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」)の残高は1,471,935千円となり、前事業年度末と比較して319,052千円減少いたしました。各キャッシュ・フローの状況とその主な要因は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期累計期間において営業活動により使用した資金は660,225千円となりました。主な内訳は、税引前四半期純損失の計上です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期累計期間において投資活動による資金の増減はありません。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期累計期間において財務活動により獲得した資金は341,172千円となりました。主な内訳は、新株予約権の行使による株式の発行による収入です。
(4)経営方針・経営戦略等
当第2四半期累計期間において、当社の経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
<用語解説>(50音、アルファベット順)
また、文中の将来に関する事項は、当第2四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。
なお、第1四半期会計期間より「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しております。詳細は、「第4 経理の状況 1 四半期財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」に記載のとおりであります。
(1)経営成績の状況
当第2四半期累計期間における国内外の経済環境は、新型コロナウイルスの変異株の流行、ウクライナ危機の長期化による資源価格の高騰、円安の進行など、依然として先行き不透明な状況が継続しております。
こうした外部環境の中、当第2四半期累計期間における当社業績につきましては、売上高278,211千円(前年同四半期比106,720千円減少)となりました。研究開発費690,981千円(前年同四半期比231,607千円増加)、営業損失779,216千円(前年同四半期は415,345千円の営業損失)、経常損失768,686千円(前年同四半期は409,402千円の経常損失)、四半期純損失771,005千円(前年同四半期は408,737千円の四半期純損失)となりました。
売上高につきましては、新型コロナウイルス感染症等の外部環境による当社業績への影響は限定的であったものの、前年同四半期での創薬事業におけるライセンス契約締結一時金の売上高計上があったこと等により、前年同四半期に比べ当期は減収となりました。また損益につきましては、研究開発費において主にCBA-1535に係る治験用の製剤製造費用等が計上されたこと等により、営業損失、経常損失、四半期純損失ともに前年同四半期比で減益となりました。
当第2四半期累計期間における当社の事業活動の概況は次のとおりです。
創薬事業においては、自社開発中のファースト・イン・クラス抗体(*)CBA-1205の臨床第1相試験が後半パートに進み、2022年6月には肝細胞がん患者さんへの投与が開始されております。一般的な固形がんの第1相試験に参加される患者さんは、標準的な治療法に不応、不耐、および切除不能な進行・再発の固形がん患者さんです。本治験の前半パートにも既に複数の標準的治療法を受けた患者さんが参加しており、前半パートの患者登録は終了しております。最終結果はすべての解析の終了を待つ必要がありますが、途中経過では、客観的な腫瘍評価法であるRECIST v1.1によるSD(安定)評価が続いてCBA-1205の投与が4ヶ月以上継続している患者さんが複数例認められております。また、肝細胞がん以外の適応症への展開に向けた共同研究の推進やDLK-1を標的とした更なる創薬探求の検討を進めるなど、導出(*)価値向上を企図する活動を積極的に推進しております。2つ目の臨床開発品目である多重特異性抗体CBA-1535は、2022年2月に医薬品医療機器総合機構(PMDA)への治験計画届の提出を完了し、2022年6月末には前半パートの最初のがん患者さんに投与が開始されております。非臨床および探索段階にある創薬プロジェクトにおいては、CBA-1205やCBA-1535の次世代型のリード抗体や新規ターゲットに対するリード抗体(*)の創出及び知財化に向けた研究開発に継続して取り組んでおります。また、自社のTribody™(*)技術を生かした新規テーマなど、今後の開発パイプライン(*)の質・量の拡充に向けた取り組みを進めております。
・創薬パイプライン(導出品)
スイスのADC Therapeutics社にADC(*)用途に限定して導出したLIV-1205は、現在、ADCT-701として臨床試験(*)に向けた準備が進められており、2022年のIND申請が見込まれています。また、本剤の開発に関しては神経内分泌がんを対象に米国国立がん研究所(NCI)と共同開発を行うことが公表されております。
LIV-2008については、2021年1月に中国のShanghai Henlius Biotech,Inc.(以下、Henlius社)との間でライセンス契約を締結し、開発計画の検討が進められております。また、引き続き製薬企業において導入(*)評価が実施されており、Henlius社のオプション権行使の可能性のみならず、本パイプラインの事業価値向上に資する契約締結の可能性を追求しております。
・創薬パイプライン(自社研究開発・導出候補品)
CBA-1205については、日本国内において臨床第1相試験を実施しております。前半パートで本抗体の安全性・忍容性の高さが示されたことから、2021年12月には後半パートへの移行を決定いたしました。当期において治験実施施設の追加と肝細胞がん患者さんの登録を推進し、2022年6月に後半パートにおける第一例目の患者さんへの投与を開始いたしました。
CBA-1535については、2022年2月16日付でPMDAへの治験計画届の提出を完了し、2022年6月末には前半パートにおける第一例目のがん患者さんへの投与を開始いたしました。本試験は、がん細胞と免疫細胞(T細胞(*))の双方に結合し、T細胞を活性化してがんを叩くというTribody™の作用機作を検証するための世界初の臨床試験であり、CBA-1535でこのコンセプトが確認されれば他のがん抗原に対するTribody™の適用の可能性が広がることになります。
BMAA(*)については、これまでに取得した抗セマフォリン3A抗体及びセマフォリンファミリー分子に関する探索研究のデータを用い、事業開発活動を行っております。
PCDC(*)については、ADC用途を中心として、外部企業への導出又は協業の機会を求めた活動を実施しながら、研究開発活動を進める上で重要となる追加の動物試験等を実施しております。
探索段階にある創薬プロジェクトの中で注力する2つの重点プロジェクトについては、導出計画や開発計画を検討しながら事業化に資する研究活動を推進しております。このうちがん領域のプロジェクトに関しては、新たに特許出願を完了いたしました。また、CBA-1535の活性を更に高めたTribody™抗体を初めとする新規創薬プロジェクトの研究も進展しており、2022年6月に新たに特許出願を完了しております。当社では継続的な創薬シーズの創出と知財化を行うことにより、新たなパイプラインの拡充と導出機会の探索等を行ってまいります。
その他、国内のアカデミアと協働で、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の助成事業に係る感染症領域や技術改良に関する研究も実施しております。
以上の結果、創薬事業における当第2四半期累計期間の業績は、Henlius社とのライセンス契約締結による契約一時金の計上があった前年同期に比べて売上高は103,013千円減少、臨床開発が進んだことにより研究開発費が690,981千円(前年同四半期比231,607千円増加)、セグメント損失は690,981千円(前年同四半期は356,461千円のセグメント損失)となりました。
創薬支援事業は、当社の安定的な収益確保に資する事業であり、当社の独自の抗体作製手法であるADLib®システム(*)を中心とした抗体技術プラットフォームを活かした抗体作製業務や抗体の親和性向上業務のほか、タンパク質調製業務を受託し、製薬企業等の研究支援を展開しております。2021年5月に共同研究契約を締結した英国のMologic Ltd.とのADLib®システムを用いた感染症等の診断薬用抗体を作製する共同研究については、最長2023年3月までとして契約期間を延長し、引き続き抗体作製ならびに評価の研究を継続しております。また、収益基盤の強化のため、新規顧客の開拓も推進しております。
以上の結果、創薬支援事業における当第2四半期累計期間の業績は、国内製薬企業を中心に既存顧客との安定的な取引が継続したことにより、売上高は278,211千円(前年同四半期比3,707千円減少)となり、セグメント利益は151,129千円(前年同四半期比4,802千円減少)、セグメント利益率は54.3%(目標50%)となりました。
(2)財政状態の分析
(資産)
当第2四半期会計期間末における総資産は、主に現金及び預金の減少や前渡金の減少等により、前事業年度末に比べ419,227千円減少の1,920,212千円となりました。
(負債)
当第2四半期会計期間末における負債の残高は444,076千円となり、前事業年度末と比較して2,313千円減少いたしました。これは主に、前受金の減少等によるものであります。
(純資産)
当第2四半期会計期間末における純資産の残高は1,476,135千円となり、前事業年度末に比べ416,914千円減少いたしました。これは主に、新株予約権の行使により資本金及び資本準備金が増加したものの、四半期純損失の計上による利益剰余金の減少があったことによるものであります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」)の残高は1,471,935千円となり、前事業年度末と比較して319,052千円減少いたしました。各キャッシュ・フローの状況とその主な要因は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期累計期間において営業活動により使用した資金は660,225千円となりました。主な内訳は、税引前四半期純損失の計上です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期累計期間において投資活動による資金の増減はありません。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期累計期間において財務活動により獲得した資金は341,172千円となりました。主な内訳は、新株予約権の行使による株式の発行による収入です。
(4)経営方針・経営戦略等
当第2四半期累計期間において、当社の経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
<用語解説>(50音、アルファベット順)
| 用語 | 意味・内容 |
| アンメットニーズ | 現状の医療では満たされていない(未充足)ニーズのことです。具体的には、有効な治療法や薬剤がない場合、薬剤があっても使い勝手が悪い、又は副作用が強い、一時的に症状を抑えても再発する、時間とともに悪化するような場合、あるいは治療費が非常に高額になるような場合等にアンメットニーズが存在するといいます。 |
| 導出(ライセンスアウト) | 特許権やノウハウ等を他者に売却したり、実施許諾することをいいます。 |
| 導入(ライセンスイン) | 他者が持つ特許権やノウハウ等を買い取ったり実施許諾を受けたりすることをいいます。 |
| バイスペシフィック抗体 | 通常、抗体は抗原を認識する部位を2つ持っており、それらは同じ抗原を認識します。それに対し、2つの抗原認識部位がそれぞれ別のターゲット(抗原)を認識するものをバイスペシフィック抗体といいます。 |
| パイプライン | 新薬として開発している医薬品候補化合物等のことを「パイプライン」といいます。創薬研究から臨床開発を経て関係当局の承認を受けるまでの活動を「創薬」と呼び、「創薬パイプライン」とは創薬のいずれかの段階にあるパイプラインのことをいいます。また、創薬パイプラインのうち開発段階に入ったパイプラインのことを、特に「開発パイプライン」ということがあります。 |
| ハイブリドーマ法 | 抗原を免疫した動物から抗体を作り出すB細胞を取り出し、増殖し続ける能力を持った特殊な細胞(ミエローマ細胞)と融合させて、抗体を作り続ける細胞(ハイブリドーマ)を作製する方法です。 |
| ファースト・イン・クラス | 一般的には、その作用機序の医薬品の中で市場に最初に登場した医薬品を指します。類似薬がないことから高い薬価と高い売上が期待できます。抗体の場合は、あるタンパク質(抗原)をターゲットとする初めての抗体医薬をファースト・イン・クラス抗体と呼びます。当社ではそうした抗原をターゲットとすることで、これまでにない医薬品候補抗体の開発を目指し、治療充足度が十分でない疾患の治療に貢献します。 |
| 免疫反応 | 生体に侵入してきた異物を排除する生体反応のことをいいます。 |
| ライブラリ | ADLib®システムでは、多種多様な抗体を産生する細胞集団のことをライブラリと呼びます。ライブラリに含まれる細胞が産生する抗体の種類が多いほど、目的に合った抗体を取得できる確率が高くなります。当社では、トリライブラリ、マウスキメラライブラリ、ヒトライブラリを所有しており、顧客ニーズに合わせてライブラリを選択し、抗体作製を行っています。 |
| リード抗体 | ADLib®システム、ハイブリドーマ法(*)、B cell cloning法などの様々な手法で作成した抗体の中から、親和性、特異性、生物活性、安定性などのスクリーニングによって見出された医薬品になる可能性を有する抗体群をリード候補抗体と呼び、これらのリード候補抗体群のうち、医薬品としてその後の最適化などのステップに進めるための抗体をリード抗体と呼びます。 |
| 臨床試験 | 臨床試験には、次の3段階があります。 第1相試験(フェーズ1):少数の治験参加者を対象に、治験薬の安全性と治験薬が体内に入ってどのような動きをするのかを確認する試験 第2相試験(フェーズ2):第1相試験で安全性が確認された用量の範囲で、比較的少数の患者さんを対象に、治験薬の有効性(効果)、安全性、用法(投与の仕方:投与回数、投与期間、投与間隔など)・用量(最も効果的な投与量)を確認する試験 第3相試験(フェーズ3):第2相試験で確認された用法・用量で、多数の患者さんに治験薬を対象に、有効性と安全性を検証する試験 初期臨床試験は主に第1相試験及び初期の第2相試験のことを指し、治験薬の安全性を主に、有効性の兆しを観察します。 |
| ADC | 抗体薬物複合体(Antibody drug conjugate)のことを指します。例えば、悪性腫瘍の細胞表面だけに存在するタンパク質(抗原)に特異的に結合する抗体に毒性の高い薬剤を結合させると、そのADCは悪性腫瘍だけを死滅させることができます。このため、比較的副作用が少なく効き目の強い薬剤となる可能性があります。 |
| ADLib®(アドリブ)システム | ライブラリ(*)から特定の抗原を固定した磁気ビーズを用いて目的の抗原に結合する抗体産生細胞を取り出す仕組みです。ADLib®システムで用いるライブラリは、ニワトリのBリンパ細胞由来のDT40細胞(*)の持つ抗体遺伝子の自律的な相同組換えを活性化することによって、抗体タンパク質の多様性が増大しております。既存の方法に比べ、迅速性に優れていること及び従来困難であった抗体取得が可能になる場合があること等の点に特徴があると考えております。 |
| BMAA(抗セマフォリン3A抗体) | セマフォリン3Aは神経の先端の伸長を制御する因子として発見されました。これまでの研究により、セマフォリン3Aを阻害することにより神経再生が起こること、また炎症・免疫反応(*)やがん、骨の形成、アルツハイマー病、糖尿病合併症等とも関連していることが報告されております。抗セマフォリン3A抗体は、この因子の働きを抑えることによりアンメットニーズ(*)の高い各種疾患の治療薬開発に結びつくことが期待される抗体です。本抗体は、当社独自の抗体作製技術であるADLib®システムで取得されました。 |
| DT40細胞 | ニワトリのファブリキウス嚢(鳥類に特有な一次免疫器官)から取り出され、がん遺伝子の導入により不死化されたB細胞の1つです。このDT40細胞株では抗体遺伝子の相同組換えが高頻度で起きることが知られており、当社ではさらに薬剤により抗体遺伝子組換えを人為的に誘導して、多様な抗体を産生する細胞集団(ライブラリ)を作り出しています。これがADLib®システムの技術の基になっています。 |
| PCDC(抗CDCP1抗体の社内コード) | 標準治療耐性のがん種を含む幅広い固形がんで発現(肺、結腸直腸、膵臓、乳、卵巣がんなど)するファースト・イン・クラスとなる標的分子CDCP1に対するヒト化抗体です。細胞内に入り込むインターナリゼーション能が高いことから、薬物との複合体であるADCとしての効果が期待されます。 |
| T細胞 | リンパ球の一種で、免疫反応の司令塔として重要な役割を果たす細胞。T細胞はその機能によって、免疫応答を促進するヘルパーT細胞、逆に免疫反応を抑制するサプレッサーT細胞、病原体に感染した細胞や癌細胞を直接殺すキラーT細胞などに分類されます。 |
| Tribody™ | 多重特異性抗体を作製する自社の技術であるTrisoma®で作製された抗体の商標です。バイスペシフィック抗体(*)は2種類の標的(抗原)に結合することができますが、Tribody™は抗原結合部位が3ヶ所あるので最大3種類の抗原に結合することができ、より特異性の高い抗体を作成することができます。 |