有価証券報告書-第18期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、2020年に入り、世界的な新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けて、国民生活に多大なる影響が生じ、景気は急速に悪化し、極めて厳しい状況になっております。
日本と海外諸国との渡航往来も制限されている状況下において、当社グループの主力事業である医療アシスタンス事業(アウトバウンド事業)においては、サービス提供数が2020年2月以降、大幅に減少したままとなっており、売上高が前年比で大きく減少しております。インバウンド事業におきましても同様に、海外から日本に来られる外国人数の大幅な減少により、日本における医療アシスタンスサービスの提供機会が大きく減少しております。
上記の事情によりアウトバウンド事業、インバウンド事業ともに売上高が前年比で大きく減少する結果となっております。
一方、救急救命アシスタンス事業につきましては、現場サイトでの新型コロナウイルス感染症の感染予防・感染対策等に従事する日本人医療者派遣の需要が高まり、これまで行ってきたバングラデシュでの事業の他にアフリカでの事業も新たに受注し、売上に貢献しています。
とはいえ米国や欧州ならびに日本における感染再拡大により、海外との渡航往来がいつから、どのような規模で再開されるかなど不透明な状況が続いており、先行きの予測が困難な状況に至っております。
当社グループの主要事業の業績に影響を与える海外出国日本人数につきましては2020年通年では前年比84.2%減の3,174千人と大幅な減少となりました(日本政府観光局(JNTO)調べ)。
海外からの訪日外客数についても前年比87.1%減の4,115千人となりました(日本政府観光局(JNTO)調べ)。
当社グループの主要業務である海外における日本人顧客向けの医療アシスタンスサービスにとって海外出国者数の大幅な減少は致命的であり、海外旅行保険の付帯サービス、留学生危機管理サービス共に売上が減少しました。また訪日外客数の減少により、医療ツーリズム、訪日外国人向け緊急医療アシスタンスサービスにつきましても、大きな影響を受けております。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は2,251百万円(前期比23.9%減)と減収になりました。
一方で、費用につきましては、主に人件費等の固定費を中心にコスト抑制に努めたことや雇用調整助成金の収受もあり、当連結会計年度の売上原価は1,777百万円(前期比22.3%減)、販売費及び一般管理費は456百万円(前期比21.1%減)となり、営業利益は17百万円(前期比81.4%減)、経常利益は1百万円(前期比98.0%減)、親会社株主に帰属する当期純損失は0百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純利益62百万円)となりました。
セグメントの状況は次のとおりであります。
(医療アシスタンス事業)
a.海外旅行保険の付帯サービス
海外旅行保険の付帯サービスに関しましては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を大きく受けて、海外出国者数の大幅な減少という最悪な環境のもとで、多くのサービスの提供対象が海外現地に留まっている日本人に対してのみに限られており、殆どのサービスの提供機会が激減し、売上高が前年比で大きく減少しております。
b.法人向け医療アシスタンスサービス、留学生危機管理サービス、セキュリティ・アシスタンスサービス
当社グループは医療アシスタンスサービスとセキュリティ・アシスタンスサービスを法人に、留学生危機管理サービスとセキュリティ・アシスタンスサービスを大学等の学校法人に提供しております。留学生危機管理サービスにつきましては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けて留学がほぼ中止されたため、売上が大きく減少しましたが、法人向け医療アシスタンスサービス、セキュリティ・アシスタンスサービスについては、前年比で売上高は増加しました。
c.救急救命アシスタンスサービス
救急救命アシスタンスサービスは、民間企業等が海外の僻地で取り組む大規模建設工事現場にサイトクリニックを設置し、医師・看護師・救急救命士が常駐して現地医療体制を構築し、病人や怪我人の対応を行う事業「EAJプロジェクトアシスト」です。
世界的な新型コロナウイルス感染症拡大の影響をうけ、現場サイトでの新型コロナウイルス感染症への感染予防・感染対策を行う日本人医療者派遣の需要が拡大し、2018年より受注しているバングラデシュでの事業を順調に運営すると共に、アフリカでの事業も新規に獲得しました。これらの事業でのノウハウを蓄積し、今後のプロジェクトアシスト事業の拡大、成長につなげてまいります。
d.国際医療事業(医療ツーリズム)
国際医療事業(医療ツーリズム)につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響により海外からの外国人の入国が制限された事により、前年比で売上が大きく減少しました。
e.訪日・在日外国人向け緊急対応型医療アシスタンス事業
新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、海外からの訪日外客数の大幅な減少に伴い、日本国内で外国人に病気や怪我など不測の事態が起こった場合の医療アシスタンスサービス提供の機会は大幅に減ったものの、厚生労働省の外国人診療に関する「ワンストップ相談窓口事業」については、昨年に引き続き順調に運営を致しました。
これらの結果、医療アシスタンス事業の売上高は1,674百万円(前期比30.1%減)、セグメント利益は62百万円(前期比82.8%減)となりました。
(ライフアシスタンス事業)
ライフアシスタンス事業につきましては、昨年度に引き続き既存顧客への堅実なサービス提供が評価されております。また年間契約料ベースでの売上のため、昨年実績と同等の結果となりました。
この結果、ライフアシスタンス事業の売上高は577百万円(前期比2.2%増)、セグメント利益はコスト削減の効果もあり274百万円(前期比98.9%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べ505百万円増加し、1,580百万円となりました。
各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・インフローは、404百万円(前連結会計年度は38百万円のキャッシュ・アウトフロー)となりました。この主な要因は、減価償却費77百万円の計上、売上債権86百万円の減少、仕掛品17百万円の減少、立替金277百万円の減少、前払金70百万円の減少、未払金52百万円の減少、前受収益54百万円の減少、前受金131百万円の減少、預り金139百万円の増加であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・アウトフローは、2百万円(前連結会計年度は84百万円のキャッシュ・アウトフロー)となりました。この主な要因は、定期預金の預入による支出20百万円、定期預金の払戻による収入13百万円、有形固定資産の取得による支出5百万円、無形固定資産の取得による支出10百万円、貸付金の回収による収入22百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・インフローは、115百万円(前連結会計年度は315百万円のキャッシュ・インフロー)となりました。この主な要因は、短期借入金137百万円の増加、長期借入金の返済による支出24百万円、株式の発行による収入10百万円、配当金の支払12百万円であります。
③生産、受注及び販売の実績
(生産実績)
当社グループはアシスタンス業務の提供を主たる事業として行っており、生産に該当する事項はありません。
(受注実績)
当社グループの主たる事業であるアシスタンス業務の提供は、提供するサービスの性格上、受注の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
(販売実績)
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.損害保険ジャパン株式会社の企業集団に属するEndurance Services Limitedへの販売高を集約して記載しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は次のとおりであります。
(売上高)
当社グループの売上に対する新型コロナウイルス感染症拡大の影響につきましては、第2四半期から顕在化し、特に医療アシスタンス事業のうちサービス提供数に応じた変動的な売上体系となっているサービスプロダクトに係る売上高が大きく低迷する多大な影響を受けております。
この結果、売上高は前年比23.9%減の2,251百万円となりました。
(営業利益)
売上原価は主に人件費等の固定費を中心にコスト抑制に努めたことや雇用調整助成金の収受もあり、1,777百万円(前期比22.3%減)となりました。
なお、販売費及び一般管理費は456百万円(前期比21.1%減)となりました。
以上の結果、営業利益は17百万円(前期比81.4%減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
営業外収益に特筆すべき計上はありませんが、営業外費用において為替差損13百万円(前期比333.3%増)を計上しました。また、特筆すべき特別利益及び特別損失の計上はありません。
この結果、親会社株主に帰属する当期純損失は0百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純利益62百万円)となりました。
(財政状態)
当連結会計年度末の総資産につきましては、前連結会計年度末に比べ3百万円減少し、2,643百万円となりました。主な増減要因としては、現金及び預金513百万円の増加、売掛金88百万円の減少、仕掛品17百万円の減少、立替金278百万円の減少、有形固定資産44百万円の減少、無形固定資産20百万円の減少がありました。
負債につきましては、前連結会計年度末に比べ6百万円増加し、1,777百万円となりました。主な増減要因としては、短期借入金136百万円の増加、預り金151百万円の増加、未払金53百万円の減少、前受収益54百万円の減少、前受金131百万円の減少、長期借入金19百万円の減少がありました。
純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ10百万円減少し866百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純損失0百万円及び剰余金の配当12百万円により、利益剰余金318百万円(前期比12百万円減)を計上したことによるものです。
以上の結果、当連結会計年度末における自己資本比率は31.8%(前期比0.4ポイント減)となりました。
自己資本比率の低さについては、医療機関に対して立替払いを実施するため、ビジネス拡大をするにつれて借入が増えるビジネスモデルとなっているためです。
また、重要な経営指標である自己資本利益率を高めるために、より高収益体質へと転換を図ってまいります。
なお、今後の見通しにつきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
また、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(医療アシスタンス事業)
医療アシスタンス事業においては、当社グループの主要業務である海外における日本人顧客向けの医療アシスタンスサービスについて、海外出国日本人数が新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、前年比で激減したことにより、サービス提供数に応じた変動的な売上体系である海外旅行保険の付帯サービス、留学生危機管理サービス共に大きく低迷しました。また、訪日外客数も同様に前年比で激減したことにより、医療ツーリズム、訪日・在日外国人向け緊急医療アシスタンスサービスにつきましても、大きく低迷しました。
このような予期せぬ外部環境の変化による影響を受け、当連結会計年度の医療アシスタンス事業の売上高は、前期比30.1%減の1,674百万円、セグメント利益は、前期比82.8%減の62百万円の結果となりました。
(ライフアシスタンス事業)
ライフアシスタンス事業においては、年間契約料ベースの固定的な売上体系のため、新型コロナウイルス感染症拡大による直接的な影響を受けることはなく、顧客からの信頼の厚い高品質なサービスを提供したことにより、昨年実績と同等以上の結果を得ることができました。
当連結会計年度のライフアシスタンス事業の売上高は、前期比2.2%増の577百万円、セグメント利益は、コスト削減の施策が奏功し、前期比98.9%増の274百万円の結果となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(キャッシュ・フローの状況の分析)
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローにつきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー404百万円を得たことに加え、新型コロナウイルス感染症拡大の影響による業績動向や財務リスクへの備えとして短期借入金137百万円の資金調達を行ったことなどにより、当連結会計年度末時点で1,580百万円の十分な水準の手元流動性を確保しております。
(資本の財源及び資金の流動性)
当社グループの当連結会計年度の資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。
a.基本的な財務戦略及び経営資源の配分に関する考え方
当社グループは、財務基盤の強化に努め、自己資本比率を一般的な水準である30%以上を維持するとともに、成長のための投資資金の確保を実現するため、投資計画と立替資金及びリスク対応の留保分を考慮したうえで保有すべき現預金水準を概ね8~10億円程度以上と設定し、適正なレンジでの手元流動性を維持しております。
b.資金需要の内容
当社グループは、主力事業である医療アシスタンスサービスにおいて、医療機関に対して立替払いを実施するため、また事業規模の拡大と収益源の多様化を求めるために必要に応じて資金調達を実施いたします。
c.資金調達の方法
当社グループは、投資のための資金調達は基本的には銀行からの固定金利での長期借入金によっております。
また、機動的な資金確保のため取引銀行10行と当座貸越契約を締結し、適正な水準の手元流動性を確保しております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められた会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり、売掛金等に対する貸倒引当金及び資産・負債の報告数値並びに財務諸表の開示内容に影響を与えるその他の事項について、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる判断や見積りを行っております。従って、実績がこれらの見積り額と異なることで結果として連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
また、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響に関する会計上の見積りにつきましては「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表」の注記事項(追加情報)に記載しております。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、2020年に入り、世界的な新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けて、国民生活に多大なる影響が生じ、景気は急速に悪化し、極めて厳しい状況になっております。
日本と海外諸国との渡航往来も制限されている状況下において、当社グループの主力事業である医療アシスタンス事業(アウトバウンド事業)においては、サービス提供数が2020年2月以降、大幅に減少したままとなっており、売上高が前年比で大きく減少しております。インバウンド事業におきましても同様に、海外から日本に来られる外国人数の大幅な減少により、日本における医療アシスタンスサービスの提供機会が大きく減少しております。
上記の事情によりアウトバウンド事業、インバウンド事業ともに売上高が前年比で大きく減少する結果となっております。
一方、救急救命アシスタンス事業につきましては、現場サイトでの新型コロナウイルス感染症の感染予防・感染対策等に従事する日本人医療者派遣の需要が高まり、これまで行ってきたバングラデシュでの事業の他にアフリカでの事業も新たに受注し、売上に貢献しています。
とはいえ米国や欧州ならびに日本における感染再拡大により、海外との渡航往来がいつから、どのような規模で再開されるかなど不透明な状況が続いており、先行きの予測が困難な状況に至っております。
当社グループの主要事業の業績に影響を与える海外出国日本人数につきましては2020年通年では前年比84.2%減の3,174千人と大幅な減少となりました(日本政府観光局(JNTO)調べ)。
海外からの訪日外客数についても前年比87.1%減の4,115千人となりました(日本政府観光局(JNTO)調べ)。
当社グループの主要業務である海外における日本人顧客向けの医療アシスタンスサービスにとって海外出国者数の大幅な減少は致命的であり、海外旅行保険の付帯サービス、留学生危機管理サービス共に売上が減少しました。また訪日外客数の減少により、医療ツーリズム、訪日外国人向け緊急医療アシスタンスサービスにつきましても、大きな影響を受けております。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は2,251百万円(前期比23.9%減)と減収になりました。
一方で、費用につきましては、主に人件費等の固定費を中心にコスト抑制に努めたことや雇用調整助成金の収受もあり、当連結会計年度の売上原価は1,777百万円(前期比22.3%減)、販売費及び一般管理費は456百万円(前期比21.1%減)となり、営業利益は17百万円(前期比81.4%減)、経常利益は1百万円(前期比98.0%減)、親会社株主に帰属する当期純損失は0百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純利益62百万円)となりました。
セグメントの状況は次のとおりであります。
(医療アシスタンス事業)
a.海外旅行保険の付帯サービス
海外旅行保険の付帯サービスに関しましては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を大きく受けて、海外出国者数の大幅な減少という最悪な環境のもとで、多くのサービスの提供対象が海外現地に留まっている日本人に対してのみに限られており、殆どのサービスの提供機会が激減し、売上高が前年比で大きく減少しております。
b.法人向け医療アシスタンスサービス、留学生危機管理サービス、セキュリティ・アシスタンスサービス
当社グループは医療アシスタンスサービスとセキュリティ・アシスタンスサービスを法人に、留学生危機管理サービスとセキュリティ・アシスタンスサービスを大学等の学校法人に提供しております。留学生危機管理サービスにつきましては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けて留学がほぼ中止されたため、売上が大きく減少しましたが、法人向け医療アシスタンスサービス、セキュリティ・アシスタンスサービスについては、前年比で売上高は増加しました。
c.救急救命アシスタンスサービス
救急救命アシスタンスサービスは、民間企業等が海外の僻地で取り組む大規模建設工事現場にサイトクリニックを設置し、医師・看護師・救急救命士が常駐して現地医療体制を構築し、病人や怪我人の対応を行う事業「EAJプロジェクトアシスト」です。
世界的な新型コロナウイルス感染症拡大の影響をうけ、現場サイトでの新型コロナウイルス感染症への感染予防・感染対策を行う日本人医療者派遣の需要が拡大し、2018年より受注しているバングラデシュでの事業を順調に運営すると共に、アフリカでの事業も新規に獲得しました。これらの事業でのノウハウを蓄積し、今後のプロジェクトアシスト事業の拡大、成長につなげてまいります。
d.国際医療事業(医療ツーリズム)
国際医療事業(医療ツーリズム)につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響により海外からの外国人の入国が制限された事により、前年比で売上が大きく減少しました。
e.訪日・在日外国人向け緊急対応型医療アシスタンス事業
新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、海外からの訪日外客数の大幅な減少に伴い、日本国内で外国人に病気や怪我など不測の事態が起こった場合の医療アシスタンスサービス提供の機会は大幅に減ったものの、厚生労働省の外国人診療に関する「ワンストップ相談窓口事業」については、昨年に引き続き順調に運営を致しました。
これらの結果、医療アシスタンス事業の売上高は1,674百万円(前期比30.1%減)、セグメント利益は62百万円(前期比82.8%減)となりました。
(ライフアシスタンス事業)
ライフアシスタンス事業につきましては、昨年度に引き続き既存顧客への堅実なサービス提供が評価されております。また年間契約料ベースでの売上のため、昨年実績と同等の結果となりました。
この結果、ライフアシスタンス事業の売上高は577百万円(前期比2.2%増)、セグメント利益はコスト削減の効果もあり274百万円(前期比98.9%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べ505百万円増加し、1,580百万円となりました。
各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・インフローは、404百万円(前連結会計年度は38百万円のキャッシュ・アウトフロー)となりました。この主な要因は、減価償却費77百万円の計上、売上債権86百万円の減少、仕掛品17百万円の減少、立替金277百万円の減少、前払金70百万円の減少、未払金52百万円の減少、前受収益54百万円の減少、前受金131百万円の減少、預り金139百万円の増加であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・アウトフローは、2百万円(前連結会計年度は84百万円のキャッシュ・アウトフロー)となりました。この主な要因は、定期預金の預入による支出20百万円、定期預金の払戻による収入13百万円、有形固定資産の取得による支出5百万円、無形固定資産の取得による支出10百万円、貸付金の回収による収入22百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・インフローは、115百万円(前連結会計年度は315百万円のキャッシュ・インフロー)となりました。この主な要因は、短期借入金137百万円の増加、長期借入金の返済による支出24百万円、株式の発行による収入10百万円、配当金の支払12百万円であります。
③生産、受注及び販売の実績
(生産実績)
当社グループはアシスタンス業務の提供を主たる事業として行っており、生産に該当する事項はありません。
(受注実績)
当社グループの主たる事業であるアシスタンス業務の提供は、提供するサービスの性格上、受注の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
(販売実績)
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年1月1日 至 2020年12月31日) | 前年増減比(%) |
| 医療アシスタンス事業 (千円) | 1,674,085 | △30.1 |
| ライフアシスタンス事業(千円) | 577,194 | 2.2 |
| 合計 (千円) | 2,251,279 | △23.9 |
(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2019年1月1日 至 2019年12月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年1月1日 至 2020年12月31日) | ||
| 販売高(千円) | 割合(%) | 販売高(千円) | 割合(%) | |
| 損害保険ジャパン株式会社(注)3 | 1,383,130 | 46.7 | 858,867 | 38.2 |
| American Express International Inc. | 362,953 | 12.3 | 424,486 | 18.9 |
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.損害保険ジャパン株式会社の企業集団に属するEndurance Services Limitedへの販売高を集約して記載しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は次のとおりであります。
(売上高)
当社グループの売上に対する新型コロナウイルス感染症拡大の影響につきましては、第2四半期から顕在化し、特に医療アシスタンス事業のうちサービス提供数に応じた変動的な売上体系となっているサービスプロダクトに係る売上高が大きく低迷する多大な影響を受けております。
この結果、売上高は前年比23.9%減の2,251百万円となりました。
(営業利益)
売上原価は主に人件費等の固定費を中心にコスト抑制に努めたことや雇用調整助成金の収受もあり、1,777百万円(前期比22.3%減)となりました。
なお、販売費及び一般管理費は456百万円(前期比21.1%減)となりました。
以上の結果、営業利益は17百万円(前期比81.4%減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
営業外収益に特筆すべき計上はありませんが、営業外費用において為替差損13百万円(前期比333.3%増)を計上しました。また、特筆すべき特別利益及び特別損失の計上はありません。
この結果、親会社株主に帰属する当期純損失は0百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純利益62百万円)となりました。
(財政状態)
当連結会計年度末の総資産につきましては、前連結会計年度末に比べ3百万円減少し、2,643百万円となりました。主な増減要因としては、現金及び預金513百万円の増加、売掛金88百万円の減少、仕掛品17百万円の減少、立替金278百万円の減少、有形固定資産44百万円の減少、無形固定資産20百万円の減少がありました。
負債につきましては、前連結会計年度末に比べ6百万円増加し、1,777百万円となりました。主な増減要因としては、短期借入金136百万円の増加、預り金151百万円の増加、未払金53百万円の減少、前受収益54百万円の減少、前受金131百万円の減少、長期借入金19百万円の減少がありました。
純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ10百万円減少し866百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純損失0百万円及び剰余金の配当12百万円により、利益剰余金318百万円(前期比12百万円減)を計上したことによるものです。
以上の結果、当連結会計年度末における自己資本比率は31.8%(前期比0.4ポイント減)となりました。
自己資本比率の低さについては、医療機関に対して立替払いを実施するため、ビジネス拡大をするにつれて借入が増えるビジネスモデルとなっているためです。
また、重要な経営指標である自己資本利益率を高めるために、より高収益体質へと転換を図ってまいります。
なお、今後の見通しにつきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
また、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(医療アシスタンス事業)
医療アシスタンス事業においては、当社グループの主要業務である海外における日本人顧客向けの医療アシスタンスサービスについて、海外出国日本人数が新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、前年比で激減したことにより、サービス提供数に応じた変動的な売上体系である海外旅行保険の付帯サービス、留学生危機管理サービス共に大きく低迷しました。また、訪日外客数も同様に前年比で激減したことにより、医療ツーリズム、訪日・在日外国人向け緊急医療アシスタンスサービスにつきましても、大きく低迷しました。
このような予期せぬ外部環境の変化による影響を受け、当連結会計年度の医療アシスタンス事業の売上高は、前期比30.1%減の1,674百万円、セグメント利益は、前期比82.8%減の62百万円の結果となりました。
(ライフアシスタンス事業)
ライフアシスタンス事業においては、年間契約料ベースの固定的な売上体系のため、新型コロナウイルス感染症拡大による直接的な影響を受けることはなく、顧客からの信頼の厚い高品質なサービスを提供したことにより、昨年実績と同等以上の結果を得ることができました。
当連結会計年度のライフアシスタンス事業の売上高は、前期比2.2%増の577百万円、セグメント利益は、コスト削減の施策が奏功し、前期比98.9%増の274百万円の結果となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(キャッシュ・フローの状況の分析)
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローにつきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー404百万円を得たことに加え、新型コロナウイルス感染症拡大の影響による業績動向や財務リスクへの備えとして短期借入金137百万円の資金調達を行ったことなどにより、当連結会計年度末時点で1,580百万円の十分な水準の手元流動性を確保しております。
(資本の財源及び資金の流動性)
当社グループの当連結会計年度の資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。
a.基本的な財務戦略及び経営資源の配分に関する考え方
当社グループは、財務基盤の強化に努め、自己資本比率を一般的な水準である30%以上を維持するとともに、成長のための投資資金の確保を実現するため、投資計画と立替資金及びリスク対応の留保分を考慮したうえで保有すべき現預金水準を概ね8~10億円程度以上と設定し、適正なレンジでの手元流動性を維持しております。
b.資金需要の内容
当社グループは、主力事業である医療アシスタンスサービスにおいて、医療機関に対して立替払いを実施するため、また事業規模の拡大と収益源の多様化を求めるために必要に応じて資金調達を実施いたします。
c.資金調達の方法
当社グループは、投資のための資金調達は基本的には銀行からの固定金利での長期借入金によっております。
また、機動的な資金確保のため取引銀行10行と当座貸越契約を締結し、適正な水準の手元流動性を確保しております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められた会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり、売掛金等に対する貸倒引当金及び資産・負債の報告数値並びに財務諸表の開示内容に影響を与えるその他の事項について、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる判断や見積りを行っております。従って、実績がこれらの見積り額と異なることで結果として連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
また、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響に関する会計上の見積りにつきましては「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表」の注記事項(追加情報)に記載しております。