有価証券報告書-第17期(平成31年1月1日-令和1年12月31日)

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2020/03/27 10:44
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、企業収益や雇用環境が改善し、個人消費に持ち直しの傾向がみられるなど緩やかな回復基調で推移しました。しかしながら、長引く米中貿易問題や中東情勢の緊迫化などの影響による世界経済の動向の不確実性に加え、台風などの自然災害や消費税増税の影響懸念など、依然として先行き不透明な状況にあります。
こうしたなか、当社グループの主要事業の業績に影響を与える海外出国者数につきましては2019年全体では20,080千人で前年比5.9%増と過去最高の数字となりました(日本政府観光局(JNTO)調べ)。
海外からの訪日外客数についても前年比2.2%増で過去最高の31,882千人となりました(日本政府観光局(JNTO)調べ)。
当社グループの主要業務である海外における日本人顧客向けの医療アシスタンスサービスにとって海外出国者数の増加は好環境であり、海外旅行保険の付帯サービス、法人向けアシスタンスサービス、留学生危機管理サービス、セキュリティ・アシスタンスサービスの提供は堅調に推移しました。また、外国人患者受入を実施する国際医療事業についても日本の高度医療に対する認知度の向上と外国人受入医療機関の増加を受けて着実に実績をあげております。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は2,958百万円(前期比3.1%増)と増収になりました。
一方で、費用につきましては、カナダセンターの本格稼働開始と、訪日外国人向け緊急対応型医療アシスタンスの事業開始に備えるための投資により当連結会計年度の売上原価が2,286百万円(前期比6.9%増)となりました。
尚、販売費及び一般管理費は579百万円(前期比0.4%減)となりました。
以上の結果、営業利益は93百万円(前期比37.0%減)、経常利益は93百万円(前期比34.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は62百万円(前期比34.5%減)となりました。
セグメントの状況は次のとおりであります。
(医療アシスタンス事業)
(ⅰ) 海外旅行保険の付帯サービス
海外旅行保険の付帯サービスに関しましては、海外出国者数の増加という好環境のもとで売上が前期比で増加しました。一方で、グループ全体の受電業務について同一水準の高品質サービス提供を目指す「シングルオペレーションプラットフォーム」を実現するためカナダセンターが本格稼働を開始し、費用が増加しました。
(ⅱ) 法人向けアシスタンスサービス、留学生危機管理サービス、セキュリティ・アシスタンスサービス
当社グループは医療アシスタンスサービスとセキュリティ・アシスタンスサービスを法人に、留学生危機管理サービスとセキュリティ・アシスタンスサービスを大学等の学校に提供しております。グローバル化の進展とともに海外での危機管理対応が益々求められるなか、法人・学校のニーズに着実に応え、売上高は増加しました。
(ⅲ) 救急救命アシスタンス事業
救急救命アシスタンス事業は、民間企業等が海外の僻地で取り組む大規模建設工事現場にサイトクリニックを設置し、医師・救急救命士・看護師が常駐して現地医療体制を構築し、病人や怪我人の対応を行う事業(EAJプロジェクトアシスト)で、バングラデシュで受注している事業を順調に運営いたしました。しかしながら、当社グループが2004年以来継続して受注して来た官公庁プロジェクトを落札できず、売上高、売上総利益とも前期比で大きく減少しました。
(ⅳ) 国際医療事業(医療ツーリズム)
国際医療事業(医療ツーリズム)につきましては、国内医療機関とのネットワーク活動の強化、患者受入環境の好転と相まって患者受入数は増加し、売上高は過去最高となりました。
(ⅴ) 訪日外国人向け緊急対応型医療アシスタンス事業
海外からの訪日外客数の増加に伴い、日本国内で外国人に病気や怪我など不測の事態が起こった場合のスムーズな医療提供が大きな課題となりつつあるなか、厚生労働省より外国人診療に関する「ワンストップ相談窓口事業者」に選定され、全国の医療機関からの相談対応業務を開始いたしました。しかしながら、この事業の募集・発注が当初の見込より大幅に遅れ、サービス開始が10月末となったため、当期においてはコストが先行となりました。
これらの結果、医療アシスタンス事業の売上高は2,394百万円(前期比1.0%増)、セグメント利益は364百万円(前期比21.1%減)となりました。
(ライフアシスタンス事業)
ライフアシスタンス事業につきましては、既存顧客への堅実なサービス提供が評価され、既存取引先より新規業務も受託し、売上高が増加しました。
この結果、ライフアシスタンス事業の売上高は564百万円(前期比13.0%増)、セグメント利益は137百万円(前期比22.0%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べ192百万円増加し、1,074百万円となりました。
各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・アウトフローは、38百万円(前連結会計年度は226百万円のキャッシュ・インフロー)となりました。このうち主な増加要因は、税金等調整前当期純利益を90百万円、減価償却費を81百万円計上し、売上債権43百万円の減少、前受収益56百万円の増加であり、主な減少要因は、仕掛品46百万円の増加、立替金68百万円の増加、前払金71百万円の増加であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・アウトフローは、84百万円(前連結会計年度は85百万円のキャッシュ・アウトフロー)となりました。この主な要因は、有形固定資産の取得による支出71百万円、無形固定資産の取得による支出25百万円、貸付けによる支出37百万円、定期預金の払戻しによる収入49百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・インフローは、315百万円(前連結会計年度は145百万円のキャッシュ・アウトフロー)となりました。この主な要因は、短期借入金280百万円の増加、長期借入れによる収入60百万円であります。
③生産、受注及び販売の実績
(ⅰ) 生産実績
当社グループはアシスタンス業務の提供を主たる事業として行っており、生産に該当する事項はありません。
(ⅱ) 受注実績
当社グループの主たる事業であるアシスタンス業務の提供は、提供するサービスの性格上、受注の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
(ⅲ) 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年1月1日
至 2019年12月31日)
前年同期比(%)
医療アシスタンス事業 (千円)2,394,160+1.0
ライフアシスタンス事業(千円)564,737+13.0
合計 (千円)2,958,897+3.1

(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2018年1月1日
至 2018年12月31日)
当連結会計年度
(自 2019年1月1日
至 2019年12月31日)
販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)
損害保険ジャパン日本興亜株式会社(注)31,359,41947.41,383,13046.7
American Express International Inc.306,28010.7362,95312.3

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.損害保険ジャパン日本興亜株式会社の企業集団に属するSompo America Insurance Services LLCへの販売高を集約して記載しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、売掛金等に対する貸倒引当金、及び資産・負債の報告数値ならびに財務諸表の開示内容に影響を与えるその他の事項について、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる判断や見積りを行っております。従って、実際の結果がこれらの見積り額と異なることがあり、結果として連結財務諸表に重要な影響を与えることがあります。重要な会計方針については「第5 経理の状況、1 連結財務諸表等」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高)
売上高は前年比3.1%増の2,958百万円となりました。
医療アシスタンス事業においては、海外旅行保険の付帯としてのサービス提供に関する売上は増加し、法人・学校の危機管理意識の高まりにより法人向けアシスタンスサービス、留学生危機管理サービス、セキュリティ・アシスタンスサービスの提供数が増加し、外国人患者受入を実施する国際医療事業についても日本の高度医療に対する認知度の向上と外国人受入医療機関の増加を受けて受入外国人患者数は増加しました。
また、ライフアシスタンス事業においては提携会社の営業拡大に貢献したため売上が増加しました。
(営業利益)
売上原価はカナダセンターの本格稼働と、訪日・在日外国人向け緊急対応型医療アシスタンスの事業開始に備えるための投資により、2,286百万円(前期比6.9%増)となりました。
なお、販売費及び一般管理費は579百万円(前期比0.4%減)となりました。
以上の結果、営業利益は93百万円(前期比37.0%減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
特筆すべき営業外収益、営業外費用は無く、また、特筆すべき特別利益及び特別損失の計上はありません。
この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は62百万円(前期比34.5%減)となりました。
(財政状態)
当連結会計年度末の総資産につきましては、前連結会計年度末に比べ370百万円増加し、2,647百万円となりました。主な増減要因としては、現金及び預金158百万円の増加、仕掛品46百万円の増加、立替金68百万円の増加、有形固定資産31百万円の増加、売掛金43百万円の減少、無形固定資産17百万円の減少がありました。
負債につきましては、前連結会計年度末に比べ313百万円増加し、1,770百万円となりました。主な増減要因としては、短期借入金280百万円の増加、前受収益56百万円の増加、長期借入金33百万円の増加、未払法人税等45百万円の減少がありました。
純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ56百万円増加し876百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益が62百万円発生し、利益剰余金331百万円(前期比50百万円増)を計上したことによるものです。
以上の結果、当連結会計年度末における自己資本比率は32.2%(前期比2.9ポイント減)、自己資本利益率は7.6%(前期比4.9ポイント減)となりました。
自己資本比率の低さについては、医療機関に対して立替払いを実施するため、ビジネス拡大をするにつれて借入が増えるビジネスモデルとなっているためです。
自己資本利益率を重要な経営指標とし、自己資本利益率を高くするために、より高収益体質へと転換を図ってまいります。
なお、今後の見通しにつきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等に記載のとおりであります。
また、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(資本の財源及び資金の流動性)
当社グループは医療機関に対して立替払いを実施するため、また事業規模の拡大と収益源の多様化を求めるために必要に応じて資金調達を実施いたします。投資のための資金調達は基本的には銀行からの固定金利での長期借入金によっております。また機動的な資金確保のため取引銀行10行と当座貸越契約を締結しております。
当社グループは、財務基盤を強化するとともに、成長のための投資資金の確保を実現するため、投資計画と立替資金及びリスク対応の留保分を考慮したうえで保有すべき現預金水準を設定し、適正レンジで維持しております。

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