有価証券報告書-第4期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)

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2015/06/29 10:16
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105項目

金融商品関係

(金融商品関係)
1 金融商品の状況に関する事項
(1) 金融商品に対する取組方針
当社グループは、一般投資家に対する有価証券取引や外国為替証拠金取引等の金融商品取引サービスを提供することを主たる事業としており、当該業務は連結子会社5社(GMOクリック証券、GMO CLICK HONG KONG LIMITED、FXプライム、GMO-Z.com Trade UK Limtied及びGMO CLICK Bullion Limited)により実施しております。
当該業務から発生する資金負担に備えるため、当社グループは手元流動性の維持及び複数の取引金融機関からコミットメントライン等を取得することにより資金需要に備えております。その他、外国為替取引においてカウンターパーティーとの間のカバー取引に必要な差入証拠金の一部を、金融機関との支払保証契約に基づく保証状によって代用することにより、資金負担を軽減しております。
当社グループが提供する外国為替証拠金取引等店頭デリバティブ取引は、顧客との間で自己が取引の相手方となって取引を行うため、取引の都度、当社グループには外国為替その他のポジション(持ち高)が発生します。当社グループは発生したそれらのポジションの価格変動リスクを低減するため、カウンターパーティーその他の金融機関との間で適宜カバー取引を行っており、一部の連結子会社では、財政状態を基礎としたポジション限度枠を定め保有するポジション額をその範囲内に留めております。
(2) 金融商品の内容及びそのリスク
当社グループが保有する金融商品は、有価証券関連業又は外国為替証拠金取引業に付随するものに大別され、信用リスク、市場リスク、流動性リスクを有しております。なお、有価証券関連業は、GMOクリック証券のみが営んでおります。
(3) 金融商品に係るリスク管理体制
① 信用リスク(取引先の契約不履行等に係るリスク)の管理
株式取引における信用取引及び株価指数先物・オプション取引において、顧客との間で発生しうる信用リスク低減のための事前策として、口座開設基準、発注限度額及び建玉限度額を設け、与信提供に一定の制限を設けております。また、顧客から取引額に対して一定の保証金(金銭又は有価証券)の差し入れを受けております。取引開始後、相場変動により顧客の評価損失が拡大あるいは代用有価証券の価値が下落し、顧客の担保額が必要額を下回った場合、当社グループは顧客に対して追加の担保差し入れ(追証)を求めますが、顧客がその支払に応じない場合、当社グループは顧客の取引を強制的に決済することで取引を解消します。強制決済による決済損失が担保額を上回る場合は、顧客に対して超過損失分の金銭債権が生じることで、当該金銭債権について信用リスクが発生します。当社グループは、顧客に対して当該金銭債権の支払を求めますが、顧客がその支払に応じない場合、その不足額の全部又は一部が回収不能となる可能性があります。なお、顧客との間で発生しうる信用リスクをより低減するために、週に一度、信用取引に係る代用有価証券の掛目変更等の見直しを行っているほか、株価指数先物・オプション取引における証拠金率の見直しを行っております。
顧客との間で行われる店頭外国為替証拠金取引については、為替相場の急激な変動等の要因により、顧客が差入れている証拠金を超える損失が発生する可能性があり、この場合、顧客に対し超過損失分の金銭債権が生じることで、当該金銭債権について信用リスクが発生します。当社グループは、顧客に対して当該金銭債権の支払を求めますが、顧客がその支払に応じない場合、その不足額の全部又は一部が回収不能となる可能性があります。当該信用リスクについては、顧客の証拠金維持率(顧客が保有する未決済ポジションに対する時価の証拠金の比率)が一定の値を下回った場合、未決済ポジションを強制決済する自動ロスカット制度を採用することにより、当該リスクの発生可能性を低減しております。
一方、カウンターパーティーとの間で行われる外国為替取引については、カウンターパーティーに対する差入証拠金等の金銭債権について、カウンターパーティーの破綻等による信用リスクを有しております。当該カウンターパーティーの信用リスクに対しては、一定の格付けを有する等の基準によりカウンターパーティーを選別し、定期的に格付け情報の変更等の信用状況の変化を確認する等により与信管理を行っております。
その他業務全般において、関係諸法令の要求に基づき、顧客から預託を受けた金銭は銀行等へ預入又は信託を行う必要があります。当該金銭のうち、信託財産は委託先である信託銀行等が破綻に陥った場合でも、信託法によりその財産は保全されることとなっており、信託銀行等の信用リスクからは遮断されております。
② 市場リスクの管理
顧客との間で行われる店頭外国為替証拠金取引については、取引の都度、当社グループには外国為替のポジション(持ち高)が発生するため、そのポジションに対し市場リスク(為替変動リスク)を有することになります。当該市場リスク(為替変動リスク)については、他の顧客の反対売買取引と相殺する店内マリーやカウンターパーティーとの間で反対売買を行うカバー取引を行うことでリスクの回避を図っております。ただし、システムトラブル等の原因によりカバー取引が適切に行われなかった場合やポジション管理の不備が生じた場合には、ヘッジが行われていないポジションについて為替変動リスクを有することとなります。為替変動リスクについては各連結子会社において定められた方針に基づき管理を行っております。一部の連結子会社では、保有しているポジション額をシステム的に自動制御しているほか、1営業日に複数回、デリバティブ部門において、顧客との取引によって生じるポジション額、自己保有しているポジション額及びカウンターパーティーとの取引により生じるポジション額が一致していることを確認しており、他の連結子会社では、カバー取引担当部署が取引内容、為替ポジション残高、損益等について把握・管理するとともに、内部管理責任部署がそのすべてについて確認を行う体制を採っております。
一方、カウンターパーティーとの間で行われる外国為替取引については、カウンターパーティーの意向によりカバー取引が実行できないという流動性リスクを有しております。当該リスクに関して、当社グループは流動性を確保するために複数のカウンターパーティーを選定することにより、流動性リスクを分散しております。
③ 資金調達に係る流動性リスク(支払期日に支払いを実行できなくなるリスク)の管理
有価証券関連業、外国為替証拠金取引業その他業務全般において、証券金融会社やカウンターパーティーへの預託が必要となる保証金及び証拠金の差入れや、取引等に基づく顧客資産の増減と信託の差替えタイミングのズレにより一時的な資金負担の増加に伴う流動性リスクが発生します。当社グループは手元流動性の維持に加え、複数の取引金融機関からコミットメントライン等を取得し、急激な資金需要に備えております。
(4) 金融商品の時価等に関する事項についての補足説明
金融商品の時価には、市場価格に基づく価格のほか、市場価格がない場合には合理的に算定された価額が含まれております。当該価額の算定においては変動要因を織り込んでいるため、異なる前提条件等を採用することにより、当該価額が変動することがあります。また、注記事項「デリバティブ取引関係」におけるデリバティブ取引に関する契約額等については、その金額自体がデリバティブ取引に係る市場リスクを示すものではありません。
2 金融商品の時価等に関する事項
連結貸借対照表計上額、時価及びこれらの差額については、次のとおりであります。なお、時価を把握することが極めて困難と認められるものは、次表には含めておりません((注2)参照)。
前連結会計年度(平成26年3月31日)
連結貸借対照表計上額
(百万円)
時価
(百万円)
差額
(百万円)
(1) 現金及び預金24,57924,579-
(2) 預託金193,960193,960-
(3) トレーディング商品
商品有価証券等4949-
(4) 信用取引貸付金67,10167,101-
(5) 信用取引借証券担保金21,09921,099-
(6) 短期差入保証金25,47825,478-
資産計332,269332,269-
(1) 信用取引借入金43,29843,298-
(2) 信用取引貸証券受入金33,94533,945-
(3) 預り金18,93218,932-
(4) 受入保証金199,040199,040-
(5) 短期借入金24,08324,083-
(6) 社債2,0002,000-
(7) 長期借入金(*1)2,1012,101-
負債計323,402323,402-
デリバティブ取引(*2,3)
(1) 有価証券関連CFD取引関係
イ.トレーディング商品44-
ロ.トレーディング商品(0)(0)-
(2) 外国為替証拠金取引関係
イ.外国為替証拠金取引顧客差金8,7808,780-
ロ.外国為替証拠金取引自己差金162162-
(3) 商品CFD取引関係
イ.商品CFD取引顧客差金(19)(19)-
ロ.商品CFD取引自己差金11-
デリバティブ取引計8,9288,928-

(*1) 長期借入金は1年内返済予定の長期借入金を含めて記載しております。
(*2) デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる項目については、( )で示しております。
(*3) 各取引において、「イ」は顧客とのデリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務を、「ロ」は取次ブローカー又はカウンターパーティーとのデリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務を表しております。
当連結会計年度(平成27年3月31日)
連結貸借対照表計上額
(百万円)
時価
(百万円)
差額
(百万円)
(1) 現金及び預金37,77937,779-
(2) 預託金238,040238,040-
(3) トレーディング商品
商品有価証券等254254-
(4) 信用取引貸付金97,22697,226-
(5) 信用取引借証券担保金26,89226,892-
(6) 短期差入保証金36,27236,272-
資産計436,466436,466-
(1) 信用取引借入金67,58667,586-
(2) 信用取引貸証券受入金45,39245,392-
(3) 預り金29,00629,006-
(4) 受入保証金237,829237,829-
(5) 短期借入金43,80043,800-
(6) 社債(*1)4,6004,600-
(7) 長期借入金(*2)1,4001,400-
負債計429,616429,616-
デリバティブ取引(*3,4)
(1) 有価証券関連CFD取引関係
イ.トレーディング商品(169)(169)-
ロ.トレーディング商品(1)(1)-
(2) 外国為替証拠金取引関係
イ.外国為替証拠金取引顧客差金11,89311,893-
ロ.外国為替証拠金取引自己差金1,0941,094-
(3) 商品CFD取引関係
イ.商品CFD取引顧客差金9292-
ロ.商品CFD取引自己差金00-
デリバティブ取引計12,90912,909-

(*1) 社債は1年内償還予定の社債を含めて記載しております。
(*2) 長期借入金は1年内返済予定の長期借入金を含めて記載しております。
(*3) デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる項目については、( )で示しております。
(*4) 各取引において、「イ」は顧客とのデリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務を、「ロ」は取次ブローカー又はカウンターパーティーとのデリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務を表しております。
(注1) 金融商品の時価の算定方法並びに有価証券及びデリバティブ取引に関する事項
資 産
(1) 現金及び預金
預金はすべて短期であるため、時価は帳簿価額と近似していることから、当該帳簿価額によっております。
(2) 預託金
顧客からの要求に応じて当社グループが支払義務を負う預り金及び受入保証金に応じて、1週間以内に差替えを行っているため、連結決算日に要求された場合における引出額(帳簿価額)を時価とみなしております。
(3) トレーディング商品 商品有価証券等
これらの時価について、株式は取引所の価格により、債券は取引金融機関から提示された価格によっております。なお、前連結会計年度の損益に含まれた評価差額は△5百万円、当連結会計年度の損益に含まれた評価差額は11百万円です。
(4) 信用取引貸付金
顧客に対する信用取引貸付金は短期間で決済されるため、時価は帳簿価額と近似していることから、帳簿価額を時価とみなしております。
(5) 信用取引借証券担保金
証券金融会社に対する信用取引借証券担保金は日々値洗いが行われているため、時価は帳簿価額と近似していることから、帳簿価額を時価とみなしております。
(6) 短期差入保証金
短期差入保証金は短期間で決済されるため、時価は帳簿価額と近似していることから、帳簿価額を時価とみなしております。
負 債
(1) 信用取引借入金
証券金融会社からの信用取引借入金は日々値洗いが行われているため、時価は帳簿価額と近似していることから、帳簿価額を時価とみなしております。
(2) 信用取引貸証券受入金
顧客から差入れを受けている信用取引貸証券受入金は短期間で決済されるため、時価は帳簿価額と近似していることから、帳簿価額を時価とみなしております。
(3) 預り金
顧客より預託を受けている預り金は、約定済未受渡資金等を除き、顧客からの要求に応じて当社グループが支払義務を負うため、連結決算日に要求された場合における支払額(帳簿価額)を時価とみなしております。
(4) 受入保証金
顧客より預託を受けている受入保証金は、約定済未受渡資金や未決済ポジションに必要な担保額等を除き、顧客からの要求に応じて当社グループが支払義務を負うため、連結決算日に要求された場合における支払額(帳簿価額)を時価とみなしております。
(5) 短期借入金
これらは短期間で決済されるため、時価は帳簿価額と近似していることから、当該帳簿価額によっております。
(6) 社債
社債は変動金利によるものであり、短期間で市場金利を反映しており、また、連結子会社の信用状態は実行後大きく異なっていないことから、時価は帳簿価額と近似していると考えられるため、当該帳簿価額によっております。
(7) 長期借入金
長期借入金は変動金利によるものであり、短期間で市場金利を反映しており、また、当社及び連結子会社の信用状態は実行後大きく異なっていないことから、時価は帳簿価額と近似していると考えられるため、当該帳簿価額によっております。
デリバティブ取引
注記事項「デリバティブ取引関係」を参照ください。
(注2) 時価を把握することが極めて困難と認められる金融商品の連結貸借対照表計上額
(単位:百万円)
区分前連結会計年度
(平成26年3月31日)
当連結会計年度
(平成27年3月31日)
匿名組合出資金(*)1414
投資事業有限責任組合出資金(*)4856
合計6371

(*) 匿名組合出資金及び投資事業有限責任組合出資金については、市場価格がなく、時価を把握することが極めて困難と認められることから、時価開示の対象とはしておりません。
(注3) 金銭債権及び満期がある有価証券の連結決算日後の償還予定額
前連結会計年度(平成26年3月31日)
1年以内
(百万円)
5年超
(百万円)
現金及び預金24,579-
預託金193,9555
信用取引貸付金67,101-
信用取引借証券担保金21,099-
短期差入保証金25,478-
合計332,2155

当連結会計年度(平成27年3月31日)
1年以内
(百万円)
5年超
(百万円)
現金及び預金37,779-
預託金238,0355
信用取引貸付金97,226-
信用取引借証券担保金26,892-
短期差入保証金36,272-
合計436,2065


(注4) 短期借入金及びその他の有利子負債の連結決算日後の返済予定額
前連結会計年度(平成26年3月31日)
1年以内
(百万円)
1年超
2年以内
(百万円)
2年超
3年以内
(百万円)
3年超
4年以内
(百万円)
4年超
5年以内
(百万円)
5年超
(百万円)
信用取引借入金43,298-----
短期借入金24,083-----
社債-2,000----
長期借入金570568568288898
合計67,9522,568568288898

当連結会計年度(平成27年3月31日)
1年以内
(百万円)
1年超
2年以内
(百万円)
2年超
3年以内
(百万円)
3年超
4年以内
(百万円)
4年超
5年以内
(百万円)
5年超
(百万円)
信用取引借入金67,586-----
短期借入金43,800-----
社債2,0002,600----
長期借入金560560280---
合計113,9463,160280---