有価証券報告書-第4期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)

【提出】
2015/06/29 10:16
【資料】
PDFをみる
【項目】
105項目

対処すべき課題

(1) 認知度の向上及び企業ブランドの確立
当社グループは、設立から日が浅いこともあり、取引規模に比して、競合他社よりも認知度が低いことが課題となっております。今後も低水準の取引コストでのサービス提供や取引ツールの充実等による取引環境のさらなる向上、システムの安定稼働、サポート体制の充実等により顧客への提供価値を高め、企業としての信頼を得ていくと同時に、テレビ、ラジオ、雑誌等のマスメディアの活用及び広報機能の強化により、認知度の向上及び企業ブランドの確立に努めてまいります。
(2) 顧客基盤の拡大
当社グループは、FX取引における国内預り保証金残高は業界トップレベルの規模となっておりますが、株式取引においては、取引頻度の高い中上級者層が中心となっており、取引高では一定のシェアを得ているものの、競合他社に比して預り資産残高が少ない状況にあります。総合インターネット証券として業界トップの地位を獲得するには、顧客基盤の拡大が必要であり、資産形成層や初心者層の取り込みによる顧客層の裾野拡大が課題であると認識しております。広告・広報を活用したブランディングにより企業認知度向上に努めるとともに資産形成層や初心者のニーズを適切に汲み取り、新商品・サービスの拡充を図ることで、顧客層の裾野を広げ、口座数増加及び預り資産残高の増加に努めてまいります。
(3) 価格競争力の維持
国内のインターネット証券業界、FX業界においては、低水準での手数料及びスプレッドでのサービスの提供が一般的となっております。当社グループの中核的な企業であるGMOクリック証券においては、業界最安値水準での手数料及びスプレッドでサービスを提供しており、競合優位性を有しております。今後も当社グループが所属する業界における価格競争の激化に備え、低コスト構造の維持及びさらなる収益率の改善により、価格競争力の確保に努めてまいります。
(4) 海外における事業展開の強化
昨今のFX取引業界においては、海外大手FX事業会社のほとんどがグローバルに事業を展開しており、また、国内FX事業会社の海外進出も増加傾向にあります。当社グループは、国内では取引高シェア第1位、預り残高も業界トップレベルの水準となっており事業を順調に拡大しておりますが、中長期的な観点から、海外における事業展開とその成功が重要であると認識しております。現在、日本以外にも中国(香港)、英国に事業拠点を置き、店頭FXサービスを中心とする店頭デリバティブ取引を世界中の投資家に対して提供しておりますが、海外事業の拡大が課題となっております。現地の投資家のニーズに沿った金融商品・サービスを提供すると同時にマーケティングを強化し、口座獲得及び取引規模の拡大に努めてまいります。