有価証券報告書-第18期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当事業年度における我が国経済は、政府の経済政策の効果によって、徐々に個人消費に持ち直しの動きが見られはじめ、企業収益力の向上に伴い、雇用・所得環境の改善が進むなど経済の好循環が実現しつつあります。一方、世界景気全般については、北朝鮮情勢の緊迫化、米国政権の政策動向に対する警戒感など地政学的リスクに対する懸念は払拭されておらず依然として先行き不透明な状況が続いておりますが、欧米を始めとして緩やかに景気は回復しつつあります。
当社の事業に関わる医療・医薬品分野においては、人口の高齢化に伴って高まり続ける医療費を抑制するため、政府によって後発医薬品の普及促進策が継続的に検討・推進されております。その一例として、平成29年6月に閣議決定された経済財政運営と改革の基本方針2017によると、バイオ医薬品及びバイオ後続品の研究開発支援方策等を拡充しつつ、平成32年までにバイオ後続品の品目数倍増を目指すとされており、これらの取り組みによって低分子ジェネリック医薬品と同様にバイオ後続品についても社会へ普及させるための下地が整いつつあります。また、医療費の抑制を目指す一方で、政府は創薬大国の実現に向けた開発環境の整備策も検討・推進しており、平成26年6月に厚生労働省より発表された「先駆けパッケージ戦略~革新的医薬品等の実用化促進~」に基づき、革新的な技術・医薬品等は、その承認審査過程において優先的な取り扱いとするなど、企業が創薬活動に取り組みやすい環境を整えることで、我が国の医薬品産業のさらなる発展を促しております。当社の経営基盤であるバイオ後続品事業と将来の成長ドライバーとなるバイオ新薬及び再生医療分野における新規バイオ事業は、これら政府の方針及び施策と合致しており、当社の研究開発活動において、これまで以上の相乗効果を生み出し、より一層の加速化が見込めるものと考えております。
このような状況の下、当社のバイオ後続品事業は、富士製薬工業㈱と持田製薬㈱による好中球減少症治療薬「フィルグラスチムBS」の販売が順調に推移しており、当社の経営の安定感は継続しております。これに続く品目として、平成28年9月に㈱三和化学研究所と共同開発を行っているダルベポエチンアルファバイオ後続品について国内における第Ⅲ相臨床試験を開始し、同年12月には持田製薬㈱とがん治療領域におけるバイオ後続品について共同事業化契約を締結し、製造販売承認の取得に向けての共同開発を始め、さらには、平成29年3月に伊藤忠ケミカルフロンティア㈱と新たなバイオ後続品の開発について資本業務提携を結ぶなど、開発の推進にも注力してまいりました。当事業年度においても9月に長春長生生物科技有限責任公司とのアダリムマブバイオ後続品の中国における共同事業化を本格稼働させ、11月には千寿製薬㈱と共同開発を行っているバイオ後続品について国内における第Ⅲ相臨床試験を開始するなど着実に事業を前進させております。これらをとおして、より品質が高く廉価なバイオ医薬品をより多くの患者様に的確かつ迅速に届けるため、併せて自らの一層の成長を目指すために、次のとおり既存開発品目の着実な開発推進及び新たな開発品目の立ち上げを積極的に図っております。
イ フィルグラスチム(G-CSF)の次世代型「ペグフィルグラスチム(PEG-G-CSF)バイオ後続品」の開発
ロ ㈱三和化学研究所とのダルベポエチンアルファバイオ後続品の国内共同開発
ハ 持田製薬㈱とのがん治療領域におけるバイオ後続品の業務提携
ニ 千寿製薬㈱との眼科治療領域におけるバイオ後続品の資本業務提携
ホ 長春長生生物科技有限責任公司とのアダリムマブバイオ後続品の中国における共同事業化
ヘ その他複数のバイオ後続品の開発品目の拡充
一方、バイオ新薬事業では、次世代型抗体医薬品等の研究開発を進めた結果、新規メカニズムに基づく新生血管形成を阻害する新規抗体を創出することに成功し、眼疾患の治療並びにがん領域における抗腫瘍効果を期待できる医薬品候補として、平成29年9月に当該抗体に関する特許を出願いたしました。そのほか、平成28年12月に味の素グループの一員となった㈱ジーンデザインとの核酸共同事業をとおして核酸医薬品の創薬の機会を探ったり、国立がん研究センターと共同特許出願した発明を基にエクソソームを活用した新規技術の取得にも力を入れております。
また、当社のバイオ新規事業にあたる再生医療分野においては、平成28年10月に当社と同じノーリツ鋼機グループの一員である㈱日本再生医療と資本業務提携を行い、同社が開発中の心臓内幹細胞を用いた再生医療等製品の事業化を目指し、グループ全体で再生医療分野の事業拡大に取り組んでおります。加えて、順天堂大学と共同研究を進めている免疫寛容誘導を活用した新たな免疫抑制治療法の開発におきましては、平成29年9月に当該技術の実用化に向けた細胞加工のプラットフォーム構築を目的とした委受託契約を㈱メディネットと締結し、次なるステップである臨床試験へ向けての体制づくりに取り組んでおります。また、同年5月に当社を含め北海道に本社を置く企業並びに金融機関と共同出資の下、北海道発の再生医療ベンチャー企業である㈱ミネルヴァメディカを設立し、札幌医科大学で研究が進められている糖尿病性腎症の自己骨髄間葉系幹細胞を用いた治療法の研究開発を同社をとおして促進するなど、着実に当該事業の拡充と推進を図っております。
さらに、平成30年4月にはナノキャリア㈱とノーリツ鋼機㈱と当社との間で資本業務提携契約を締結し、それぞれが所有する技術・知見等を組み合わせて革新的な技術・医薬品を創出するべく、3社協働体制下にて創薬活動をスタートさせました。
このほか、医薬品の研究開発には時間を要するため、安定的な経営環境をより強固に構築する目的で、医療関連分野である医療機器や診断薬などについても広く事業シーズを探索しております。
これらの結果、当事業年度の売上高は1,059,727千円(前年同期比2.7%減)、営業損失は913,499千円(前年同期は1,184,408千円の営業損失)、経常損失は903,215千円(前年同期は1,176,763千円の経常損失)、当期純損失は904,557千円(前年同期は1,224,554千円の当期純損失)となりました。
② 財政状態の状況
(流動資産)
当事業年度末における流動資産の残高は、前事業年度末比21.3%減の2,692,358千円となりました。これは主に、現金及び預金が488,625千円、売掛金が182,429千円減少したことによるものであります。現金及び預金の減少については、バイオ後続品に係る開発費の支払いが主な要因であります。なお、売掛金については、当社の取引件数が少なく、かつ、1件当たりの取引金額が大きいため、事業年度末直前の取引状況により、事業年度末における残高が大幅に増減する傾向にあります。
(固定資産)
当事業年度末における固定資産の残高は、前事業年度末比17.1%増の332,813千円となりました。これは主に、関係会社株式が50,000千円増加したことによるものであります。
(流動負債)
当事業年度末における流動負債の残高は、前事業年度末比113.9%増の404,991千円となりました。これは主に、未払法人税等が25,215千円減少したものの、買掛金が60,134千円、未払金が179,774千円増加したことによるものであります。
(固定負債)
当事業年度末における固定負債の残高は、前事業年度末比2.9%減の16,142千円となりました。これは、繰延税金負債が297千円、退職給付引当金が180千円減少したことによるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産の残高は、前事業年度末比25.6%減の2,604,037千円となりました。これは主に、当期純損失を904,557千円計上したことによるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末に比べ488,625千円減少し、1,891,271千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により減少した資金は438,372千円(前年同期は1,759,243千円の減少)となりました。これは主に、売上債権の減少182,429千円、仕入債務の増加60,134千円及び未払金の増加179,774千円はあったものの、税引前当期純損失を902,657千円計上したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により減少した資金は50,252千円(前年同期は149,902千円の減少)となりました。これは主に、関係会社株式の取得による支出50,000千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により増加又は減少した資金はありません(前年同期は3,471,699千円の増加)。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当事業年度における生産実績は、次のとおりであります。
(注)1.金額は、製造原価によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
フィルグラスチムバイオ後続品につきましては、ロット単位での受注であり、各ロットの生産高に応じて売上高が変動し、受注金額を確定できないことから、記載を行っておりません。
なお、上記以外の品目につきましては、研究開発段階での売上であり、その不確実性を鑑み、記載を行っておりません。
c.販売実績
当事業年度における販売実績は、次のとおりであります。
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.最近2事業年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(注)1.本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.A社との契約において秘密保持条項が存在するため、社名の公表は控えさせていただきます。
(注)用語解説については、「第1企業の概況 3事業の内容」の末尾に記載しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たりまして、事業年度末日における資産及び負債、会計期間における収益及び費用について会計上の見積りを必要としております。この見積りに関しては、過去の実績及び適切な仮定に基づいて合理的に計算しておりますが、実際の結果と相違する場合があります。
② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当事業年度における売上高は、フィルグラスチムバイオ後続品の原薬販売が順調に推移したことに加え、他のバイオ後続品事業における開発マイルストン収入等の発生もあり、ほぼ前年度並みの1,059,727千円となりました。
一方、前年度から引き続いて、ノーリツ鋼機グループの一員となったことを始めとする新たな提携等によって得た資金を活用しバイオ後続品の研究開発活動を加速させたことにより、販売費及び一般管理費の大半を占める研究開発費を1,107,411千円計上したため、913,499千円の営業損失、904,557千円の当期純損失となりました。
当社が業を営む医薬品業界の特質として、研究開発投資がリターンを生み出すまでの期間が長く、これに伴うリスクも高いと考えられております。当社は、そのリスクを分散させるために、複数の開発品を保有し、パイプラインの充実を図ることが最重要課題であると考えておりますが、そのためには多額の研究開発資金が必要となります。一方で、特にバイオ後続品については、既存バイオ医薬品の特許期間の満了時期から逆算して研究開発を開始する必要があるため、機を逸することのない意思決定と経営資源の投入を行う必要があります。当面は間接金融による資金調達は難しく、直接金融による資金調達が基本になりますが、開発品の優先順位を考慮しつつ財務会計面及び管理会計面からも検討を加えた上で意思決定を行っていくことで、パイプラインの充実と安定的な収益基盤の確立につながるものと考えております。
(注)用語解説については、「第1企業の概況 3事業の内容」の末尾に記載しております。
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当事業年度における我が国経済は、政府の経済政策の効果によって、徐々に個人消費に持ち直しの動きが見られはじめ、企業収益力の向上に伴い、雇用・所得環境の改善が進むなど経済の好循環が実現しつつあります。一方、世界景気全般については、北朝鮮情勢の緊迫化、米国政権の政策動向に対する警戒感など地政学的リスクに対する懸念は払拭されておらず依然として先行き不透明な状況が続いておりますが、欧米を始めとして緩やかに景気は回復しつつあります。
当社の事業に関わる医療・医薬品分野においては、人口の高齢化に伴って高まり続ける医療費を抑制するため、政府によって後発医薬品の普及促進策が継続的に検討・推進されております。その一例として、平成29年6月に閣議決定された経済財政運営と改革の基本方針2017によると、バイオ医薬品及びバイオ後続品の研究開発支援方策等を拡充しつつ、平成32年までにバイオ後続品の品目数倍増を目指すとされており、これらの取り組みによって低分子ジェネリック医薬品と同様にバイオ後続品についても社会へ普及させるための下地が整いつつあります。また、医療費の抑制を目指す一方で、政府は創薬大国の実現に向けた開発環境の整備策も検討・推進しており、平成26年6月に厚生労働省より発表された「先駆けパッケージ戦略~革新的医薬品等の実用化促進~」に基づき、革新的な技術・医薬品等は、その承認審査過程において優先的な取り扱いとするなど、企業が創薬活動に取り組みやすい環境を整えることで、我が国の医薬品産業のさらなる発展を促しております。当社の経営基盤であるバイオ後続品事業と将来の成長ドライバーとなるバイオ新薬及び再生医療分野における新規バイオ事業は、これら政府の方針及び施策と合致しており、当社の研究開発活動において、これまで以上の相乗効果を生み出し、より一層の加速化が見込めるものと考えております。
このような状況の下、当社のバイオ後続品事業は、富士製薬工業㈱と持田製薬㈱による好中球減少症治療薬「フィルグラスチムBS」の販売が順調に推移しており、当社の経営の安定感は継続しております。これに続く品目として、平成28年9月に㈱三和化学研究所と共同開発を行っているダルベポエチンアルファバイオ後続品について国内における第Ⅲ相臨床試験を開始し、同年12月には持田製薬㈱とがん治療領域におけるバイオ後続品について共同事業化契約を締結し、製造販売承認の取得に向けての共同開発を始め、さらには、平成29年3月に伊藤忠ケミカルフロンティア㈱と新たなバイオ後続品の開発について資本業務提携を結ぶなど、開発の推進にも注力してまいりました。当事業年度においても9月に長春長生生物科技有限責任公司とのアダリムマブバイオ後続品の中国における共同事業化を本格稼働させ、11月には千寿製薬㈱と共同開発を行っているバイオ後続品について国内における第Ⅲ相臨床試験を開始するなど着実に事業を前進させております。これらをとおして、より品質が高く廉価なバイオ医薬品をより多くの患者様に的確かつ迅速に届けるため、併せて自らの一層の成長を目指すために、次のとおり既存開発品目の着実な開発推進及び新たな開発品目の立ち上げを積極的に図っております。
イ フィルグラスチム(G-CSF)の次世代型「ペグフィルグラスチム(PEG-G-CSF)バイオ後続品」の開発
ロ ㈱三和化学研究所とのダルベポエチンアルファバイオ後続品の国内共同開発
ハ 持田製薬㈱とのがん治療領域におけるバイオ後続品の業務提携
ニ 千寿製薬㈱との眼科治療領域におけるバイオ後続品の資本業務提携
ホ 長春長生生物科技有限責任公司とのアダリムマブバイオ後続品の中国における共同事業化
ヘ その他複数のバイオ後続品の開発品目の拡充
一方、バイオ新薬事業では、次世代型抗体医薬品等の研究開発を進めた結果、新規メカニズムに基づく新生血管形成を阻害する新規抗体を創出することに成功し、眼疾患の治療並びにがん領域における抗腫瘍効果を期待できる医薬品候補として、平成29年9月に当該抗体に関する特許を出願いたしました。そのほか、平成28年12月に味の素グループの一員となった㈱ジーンデザインとの核酸共同事業をとおして核酸医薬品の創薬の機会を探ったり、国立がん研究センターと共同特許出願した発明を基にエクソソームを活用した新規技術の取得にも力を入れております。
また、当社のバイオ新規事業にあたる再生医療分野においては、平成28年10月に当社と同じノーリツ鋼機グループの一員である㈱日本再生医療と資本業務提携を行い、同社が開発中の心臓内幹細胞を用いた再生医療等製品の事業化を目指し、グループ全体で再生医療分野の事業拡大に取り組んでおります。加えて、順天堂大学と共同研究を進めている免疫寛容誘導を活用した新たな免疫抑制治療法の開発におきましては、平成29年9月に当該技術の実用化に向けた細胞加工のプラットフォーム構築を目的とした委受託契約を㈱メディネットと締結し、次なるステップである臨床試験へ向けての体制づくりに取り組んでおります。また、同年5月に当社を含め北海道に本社を置く企業並びに金融機関と共同出資の下、北海道発の再生医療ベンチャー企業である㈱ミネルヴァメディカを設立し、札幌医科大学で研究が進められている糖尿病性腎症の自己骨髄間葉系幹細胞を用いた治療法の研究開発を同社をとおして促進するなど、着実に当該事業の拡充と推進を図っております。
さらに、平成30年4月にはナノキャリア㈱とノーリツ鋼機㈱と当社との間で資本業務提携契約を締結し、それぞれが所有する技術・知見等を組み合わせて革新的な技術・医薬品を創出するべく、3社協働体制下にて創薬活動をスタートさせました。
このほか、医薬品の研究開発には時間を要するため、安定的な経営環境をより強固に構築する目的で、医療関連分野である医療機器や診断薬などについても広く事業シーズを探索しております。
これらの結果、当事業年度の売上高は1,059,727千円(前年同期比2.7%減)、営業損失は913,499千円(前年同期は1,184,408千円の営業損失)、経常損失は903,215千円(前年同期は1,176,763千円の経常損失)、当期純損失は904,557千円(前年同期は1,224,554千円の当期純損失)となりました。
② 財政状態の状況
(流動資産)
当事業年度末における流動資産の残高は、前事業年度末比21.3%減の2,692,358千円となりました。これは主に、現金及び預金が488,625千円、売掛金が182,429千円減少したことによるものであります。現金及び預金の減少については、バイオ後続品に係る開発費の支払いが主な要因であります。なお、売掛金については、当社の取引件数が少なく、かつ、1件当たりの取引金額が大きいため、事業年度末直前の取引状況により、事業年度末における残高が大幅に増減する傾向にあります。
(固定資産)
当事業年度末における固定資産の残高は、前事業年度末比17.1%増の332,813千円となりました。これは主に、関係会社株式が50,000千円増加したことによるものであります。
(流動負債)
当事業年度末における流動負債の残高は、前事業年度末比113.9%増の404,991千円となりました。これは主に、未払法人税等が25,215千円減少したものの、買掛金が60,134千円、未払金が179,774千円増加したことによるものであります。
(固定負債)
当事業年度末における固定負債の残高は、前事業年度末比2.9%減の16,142千円となりました。これは、繰延税金負債が297千円、退職給付引当金が180千円減少したことによるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産の残高は、前事業年度末比25.6%減の2,604,037千円となりました。これは主に、当期純損失を904,557千円計上したことによるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末に比べ488,625千円減少し、1,891,271千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により減少した資金は438,372千円(前年同期は1,759,243千円の減少)となりました。これは主に、売上債権の減少182,429千円、仕入債務の増加60,134千円及び未払金の増加179,774千円はあったものの、税引前当期純損失を902,657千円計上したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により減少した資金は50,252千円(前年同期は149,902千円の減少)となりました。これは主に、関係会社株式の取得による支出50,000千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により増加又は減少した資金はありません(前年同期は3,471,699千円の増加)。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当事業年度における生産実績は、次のとおりであります。
| 区分 | 当事業年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | ||
| 生産高(千円) | 前年同期比(%) | ||
| バイオ後続品事業 | 422,430 | 106.3 | |
| 原薬等販売収益 | 422,430 | 106.3 | |
| 合計 | 422,430 | 106.3 | |
(注)1.金額は、製造原価によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
フィルグラスチムバイオ後続品につきましては、ロット単位での受注であり、各ロットの生産高に応じて売上高が変動し、受注金額を確定できないことから、記載を行っておりません。
なお、上記以外の品目につきましては、研究開発段階での売上であり、その不確実性を鑑み、記載を行っておりません。
c.販売実績
当事業年度における販売実績は、次のとおりであります。
| 区分 | 当事業年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | ||
| 販売高(千円) | 前年同期比(%) | ||
| バイオ後続品事業 | 1,046,927 | 96.1 | |
| 原薬等販売収益 | 908,166 | 90.5 | |
| 役務収益 | 17,000 | - | |
| 知的財産権等収益 | 121,761 | 141.1 | |
| バイオ新薬事業・新規バイオ事業 | 12,800 | - | |
| 役務収益 | 12,800 | - | |
| 合計 | 1,059,727 | 97.3 | |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.最近2事業年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前事業年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) | 当事業年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | ||
| 販売高(千円) | 割合(%) | 販売高(千円) | 割合(%) | |
| 富士製薬工業㈱ | 822,701 | 75.5 | 852,600 | 80.5 |
| A社 | 125,000 | 11.5 | - | - |
(注)1.本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.A社との契約において秘密保持条項が存在するため、社名の公表は控えさせていただきます。
(注)用語解説については、「第1企業の概況 3事業の内容」の末尾に記載しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たりまして、事業年度末日における資産及び負債、会計期間における収益及び費用について会計上の見積りを必要としております。この見積りに関しては、過去の実績及び適切な仮定に基づいて合理的に計算しておりますが、実際の結果と相違する場合があります。
② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当事業年度における売上高は、フィルグラスチムバイオ後続品の原薬販売が順調に推移したことに加え、他のバイオ後続品事業における開発マイルストン収入等の発生もあり、ほぼ前年度並みの1,059,727千円となりました。
一方、前年度から引き続いて、ノーリツ鋼機グループの一員となったことを始めとする新たな提携等によって得た資金を活用しバイオ後続品の研究開発活動を加速させたことにより、販売費及び一般管理費の大半を占める研究開発費を1,107,411千円計上したため、913,499千円の営業損失、904,557千円の当期純損失となりました。
当社が業を営む医薬品業界の特質として、研究開発投資がリターンを生み出すまでの期間が長く、これに伴うリスクも高いと考えられております。当社は、そのリスクを分散させるために、複数の開発品を保有し、パイプラインの充実を図ることが最重要課題であると考えておりますが、そのためには多額の研究開発資金が必要となります。一方で、特にバイオ後続品については、既存バイオ医薬品の特許期間の満了時期から逆算して研究開発を開始する必要があるため、機を逸することのない意思決定と経営資源の投入を行う必要があります。当面は間接金融による資金調達は難しく、直接金融による資金調達が基本になりますが、開発品の優先順位を考慮しつつ財務会計面及び管理会計面からも検討を加えた上で意思決定を行っていくことで、パイプラインの充実と安定的な収益基盤の確立につながるものと考えております。
(注)用語解説については、「第1企業の概況 3事業の内容」の末尾に記載しております。