訂正有価証券報告書-第20期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/07/22 16:05
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【項目】
131項目
当社グループ(当社及び連結子会社)は、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前連結会計年度との比較分析は行っておりません。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当社は、新たな事業ステージを指すGTS3.0「バイオで価値を創造するエンジニアリングカンパニー」を目標に掲げ、これまでの事業活動で得てきたバイオ技術に関するノウハウ及び知見を最大限活用し、従来より手掛けてきた希少疾患、難病に加えて、小児疾患を重点的なターゲットと定め、これらの疾患に悩む患者様、そのご家族や介護者の方を含めた包括的なケアを目指して、新薬のみならず新たな医療の開発・提供に取り組んでおります。具体的には、バイオ後続品事業で安定的な収益基盤を確立させつつ、バイオ新薬事業及び再生医療における細胞治療分野を軸とした新規バイオ事業で成長性を追求しております。
当連結会計年度における各事業の進捗状況は以下のとおりであります。
イ バイオ後続品事業
富士製薬工業㈱と持田製薬㈱による好中球減少症治療薬「フィルグラスチムBS」に続く品目として、㈱三和化学研究所と共同開発を行っていたダルベポエチンアルファバイオ後続品が、同社によって2019年11月27日より販売開始されました。今後、当社は同製品の売上高に応じたロイヤリティを受領することとなります。さらに、バイオ後続品事業をより拡充すべく取り組んだ結果、同12月に癸巳化成㈱とアフリベルセプトバイオ後続品にかかる共同開発契約の締結に至り、開発をスタートさせました。また、千寿製薬㈱と共同開発を行っている眼科治療領域のバイオ後続品につきましては、2020年2月に国内における第Ⅲ相臨床試験の最終患者の観察期間が終了いたしました。
ロ バイオ新薬事業
次世代型抗体医薬品等の研究開発を進めた結果、2020年1月に、がん細胞内侵入能力を有する抗体を用いた抗がん剤の開発を目的として札幌医科大学との共同研究契約、同じくがん細胞殺傷効果を有する新たな抗体の取得を目的としてMabGenesis㈱との共同研究契約をそれぞれ締結いたしました。
ハ 新規バイオ事業
当社は、GTS3.0の実現に向けて再生医療分野における新規バイオ事業を鋭意推進しております。当連結会計年度において、再生医療事業の研究開発において重要な研究ソースとなる歯髄幹細胞及び心臓内幹細胞を取り扱う㈱セルテクノロジー及び㈱日本再生医療を完全子会社化し、その両幹細胞を活用したプロジェクトの推進、アカデミア及び企業との共同研究または提携を推進しております。
歯髄幹細胞については、歯髄幹細胞の疾患に対する適性を見極め、骨及び神経疾患といった分野で新たな治療法を提供できる可能性を複数のアカデミア及び企業に評価いただき、パイプラインの拡充に至りました。具体的には、当連結会計年度中に昭和大学と骨関連疾患、岐阜薬科大学と眼関連疾患、東京都医学総合研究所・名古屋大学医学部附属病院・東京医科歯科大学と脳性麻痺、大分大学と末梢神経麻痺、名古屋大学と脊髄損傷に関する共同研究契約をそれぞれ締結しました。加えて、2019年5月にはORTHOREBIRTH㈱と口唇口蓋裂の治療法創出に向けた共同研究開発契約、2020年3月には持田製薬㈱との腸管神経節細胞僅少症等の消化器領域における希少疾患・難病に対する再生医療等製品の共同事業化契約を締結しました。
心臓内幹細胞については、これまで資本提携関係にあった㈱日本再生医療を完全子会社化することで、小児の重篤な心臓疾患である機能的単心室症を主な対象とした再生医療等製品の開発品(開発番号JRM-001)を当社のパイプラインに加えました。
また、再生医療分野での事業を進展させていくための重要なステップとして、当社及び㈱日本再生医療の開発経験、ノウハウなどを活用することにより、㈱ニコンとの業務提携に基づき開発中であった、歯髄幹細胞を再生医療等製品として製品化するための基となるマスターセルバンク(MCB)製造法を改良し、2020年3月にMCB製造法を確立しました。これに加え、臨床試験の開始に向けてパートナー企業等との連携を強化していくために、MCBを原料とした最終製品の製造法確立に向けた取り組みを開始したことから、当初の契約金額を上回る金額として、当連結会計年度に受注損失引当金繰入額(売上原価)355,243千円を計上しています。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は1,077,737千円、営業損失は1,161,396千円、経常損失は1,187,254千円、親会社株主に帰属する当期純損失は7,316,396千円となりました。なお、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う当連結会計年度における業績への影響はありませんでした。
② 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における総資産の残高は3,592,139千円となりました。その主な内訳は、現金及び預金2,032,575千円、売掛金651,686千円、前渡金274,954千円及び投資有価証券249,161千円であります。
(負債)
当連結会計年度末における負債の残高は2,104,748千円となりました。その主な内訳は、受注損失引当金355,243千円、転換社債型新株予約権付社債600,000千円及び長期借入金600,000千円であります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は1,487,390千円となりました。その主な内訳は、資本金611,711千円、資本剰余金9,917,311千円及び利益剰余金△9,077,244千円であります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、2,032,575千円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により減少した資金は1,325,059千円となりました。これは主に、受注損失引当金の増加355,243千円があったものの、減損損失5,982,139千円を含む税金等調整前当期純損失を7,314,255千円計上したほか、たな卸資産の増加101,099千円及び未払金の減少125,236千円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により減少した資金は137,206千円となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出100,349千円及び関係会社貸付けによる支出50,000千円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により増加した資金は1,221,771千円となりました。これは主に、長期借入れによる収入582,000千円、転換社債型新株予約権付社債の発行による収入599,708千円、新株予約権の行使による株式の発行による収入40,325千円があったことによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。
区分当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
生産高(千円)前年同期比(%)
バイオ後続品事業263,743-
原薬等販売収益263,743-
合計263,743-

(注)1.金額は、製造原価によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
フィルグラスチムバイオ後続品につきましては、ロット単位での受注であり、各ロットの生産高に応じて売上高が変動し、受注金額を確定できないことから、記載を行っておりません。
なお、上記以外の品目につきましては、研究開発段階での売上であり、その不確実性を鑑み、記載を行っておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
区分当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
販売高(千円)前年同期比(%)
バイオ後続品事業864,345-
原薬等販売収益747,270-
知的財産権等収益116,463-
役務収益612-
バイオ新薬事業--
新規バイオ事業213,391-
知的財産権等収益139,602-
役務収益18,947-
その他54,842-
合計1,077,737-

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.当連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
販売高(千円)割合(%)
富士製薬工業㈱683,06263.4
A社164,20815.2

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.A社との契約において秘密保持条項が存在するため、社名の公表は控えさせていただきます。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する分析・検討内容
当連結会計年度における売上高は、フィルグラスチムバイオ後続品の原薬販売が順調に推移したことに加え、ダルベポエチンアルファの上市に伴うロイヤリティ収益、バイオ後続品及び新規バイオ事業における契約一時金等の発生もあり、1,077,737千円となりました。一方、バイオ後続品事業の複数の品目で順調に開発が進んだことに加えて、バイオ新薬事業及び新規バイオ事業の拡大にも取り組んだ結果、研究開発費を898,158千円計上したため、1,161,396千円の営業損失となりました。加えて当社の新規バイオ事業における歯髄幹細胞及び心臓内幹細胞を取り扱う2社を完全子会社化したことにより、子会社の異動に係る特別損失6,131,417千円を計上したため、親会社株主に帰属する当期純損失は7,316,396千円となりました。
なお、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う当連結会計年度における業績への影響はありませんでした。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社が業を営む医薬品業界の特質として、研究開発投資がリターンを生み出すまでの期間が長く、これに伴うリスクも高いと考えられております。当社は、そのリスクを分散させるために、複数の開発品を保有し、パイプラインの充実を図ることが最重要課題であると考えておりますが、そのためには多額の研究開発資金が必要となります。一方で、特にバイオ後続品については、既存バイオ医薬品の特許期間の満了時期から逆算して研究開発を開始する必要があるため、機を逸することのない意思決定と経営資源の投入を行う必要があります。2019年10月及び2020年4月には第三者割当による無担保転換社債型新株予約権付社債並びに新株予約権(行使価額修正条項付)を発行し、加えて2019年12月にみずほ銀行より借入れを実行し、未だ未行使である新株予約権を除いて総額約18億円規模の資金を調達いたしました。今後は、依然として間接金融による資金調達は難しく、直接金融による資金調達が基本になりますが、開発品の優先順位を考慮しつつ財務会計面及び管理会計面からも検討を加えた上で意思決定を行っていくことで、パイプラインの充実と安定的な収益基盤の確立につながるものと考えております。
なお、今後1年の資金繰りの状況は研究開発費として1,720,000千円を計上する予定であるものの、当連結会計年度末で現金及び預金2,032,575千円を保有しており、さらに、フィルグラスチムバイオ後続品の販売による売掛債権の回収や新株予約権行使による増資で必要十分な資金調達がされることが見込まれるため、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在していないものと評価しております。ただし、新型コロナウイルス感染症の影響の長期化も想定し、資金調達も含め、手許流動性の維持・向上に努めてまいります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、連結会計年度末日における資産及び負債、連結会計期間における収益及び費用について会計上の見積りを必要としております。この見積りに関しては、過去の実績及び適切な仮定に基づいて合理的に計算しておりますが、実際の結果と相違する場合があります。

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