有価証券報告書-第30期(2025/04/01-2026/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国の経済は、雇用や所得環境の改善等により、景気は回復傾向でありました。しかしながら、継続する各種物価や金利の上昇、直近においては、緊迫化する中東情勢による各種エネルギー価格の上昇、石油由来品の高騰、供給停止等、景気の先行きは、引き続き不透明な状況が続いております。
住宅業界におきましても、地価については、国土交通省より2026年3月に公表された公示地価は、住宅地、商業地ともに全国平均で5年連続での上昇(住宅地2.1%の上昇、商業地4.3%の上昇)となっており、上昇基調が続いております。他方、住宅ローン金利についても上昇が続いており、先行き不透明な状況にあります。
このような状況の中、当社グループは、前期比大幅な増益となるとともに、「人と地球がよろこぶ住まい」をスローガンとし、高齢者の日常生活をサポートする「人協調型ロボティクス住宅」を藤田医科大学(学長:岩田仲生 所在地:愛知県豊明市)と共同開発し、当社展示場において公開、また国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター(理事長:荒井秀典 所在地:愛知県大府市)との共同研究により、次世代の高齢者支援ロボティクスを実生活へ導入するための新たな実証拠点「長寿チャレンジハウス」を開設する等、当社事業を通じた社会貢献により、持続的成長と企業価値の向上を目指しております。また、8月にはインターナショナルスクール日本校の誘致に向けた4者協定を締結し、9月には同プロジェクトに対する資金調達として、第3回・第4回新株予約権を発行しております。
この結果、当連結会計年度の経営成績については、特にマンション事業が好調に推移し、売上高50,502百万円(前年同期比10.9%増)、営業利益2,179百万円(前年同期比128.0%増)、経常利益1,982百万円(前年同期比69.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,402百万円(前年同期比108.4%増)となりました。
(セグメント別の概況)
事業の種類別セグメントの業績は次のとおりであります。
戸建住宅におきましては、プラン提案システムを活用したプロトタイプ営業にて、鉄骨構造の高耐震・高断熱な住宅でありながら、お客様が本当に価値を感じるものだけを追求した設計提案「W-eco design(ダブル・エコ・デザイン)」、普段はテレワークのできる書斎、トレーニングルームや楽器演奏等の趣味を楽しむ快適空間、災害時には家族を守る避難所として、日常と防災を両立した地下室のある暮らし「MultiShelter(マルチシェルター)」等により、お客様が求める暮らし提案を実践しております。なお、当年度の戸建住宅におけるZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)比率については94%(前年同期95%)となりました。引き続き100%を目指してまいります。
不動産ソリューションにおきましては、「ペット共生賃貸住宅」において専門家による審査とサポートで「ペット可」から「ペット共生」の暮らし提案、また、三菱地所が提供する「HOMETACT」によるスマートホームサービスとエネルギーマネジメントの機能を融合させ、ハード・ソフト・サービスの全面から「ペットとの真の共生」を叶える高付加価値な賃貸住宅を展開するプロジェクトを共同で推進しております。なお、当年度の賃貸住宅におけるZEH比率については、ZEH対応不可のガレージハウスを除き96%(前年同期98%)となりました。
リフォームにおきましては、ライフスタイルに合わない間取りを見直し、暮らし方の変化に対応した快適な住まい提案、被害の最小化と早期の復旧に備える水害対策リフォーム「すぐすむ我が家」を通じた、安全・安心の取り組みや3省(国土交通省、経済産業省、環境省)連携による住宅の省エネリフォームを支援する「みらいエコ住宅2026事業」等により受注拡大を図っております。
リニューアル流通(既存住宅流通)におきましては、新たに住宅を建てるのではなく、社会課題となる空家などの既存住宅を活用し、更に「ECO&SAFETY」のコンセプトのもと、断熱性や耐震性をしっかりと向上させ、まだ使える住まいを循環させる環境に優しい住まい方を提案し、サスティナブルな住宅循環の実現を目指しております。
フロンティア事業におきましては、子会社のサンヨーアーキテック株式会社が太陽光や蓄電池等のエコ・エネルギー設備と鉄骨構造躯体の販売、施工等を担っております。
この結果、当連結会計年度の住宅事業の業績につきましては、受注は好調に推移しましたが、販管費の増加等により、売上高20,549百万円(前年同期比1.8%増)、営業損失226百万円(前年同期比232百万円の悪化)となりました。
マンション事業におきましては、当連結会計年度の新規竣工は、「サンメゾン大阪此花」(大阪市此花区・39戸)を含め7棟が計画通りに竣工となり、販売面においても順調に推移し、大幅な増収増益となりました。
また、マンション事業においてもZEH-M(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス・マンション)化を進めており、当連結会計年度においては3棟がZEH-Mとなりました。
この結果、当連結会計年度のマンション事業の業績は、売上高24,647百万円(前年同期比20.0%増)、営業利益3,306百万円(前年同期比90.8%増)となりました。
ライフサポート事業におきましては、マンション管理、介護・保育・学童施設運営、寄り添いロボットの開発・販売等の生活支援サービスや地方創生を担っております。
この結果、当連結会計年度のその他事業の業績は、売上高5,305百万円(前年同期比10.6%増)、営業利益94百万円(前年同期比220.7%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、営業活動によるキャッシュ・フローは1,537百万円の減少、投資活動によるキャッシュ・フローは44百万円の増加、財務活動によるキャッシュ・フローは1,316百万円の増加となり、前連結会計年度末に比べ176百万円減少し、当連結会計年度末には9,055百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは1,537百万円の減少(前年同期は2,371百万円の減少)となりました。その主な内訳は、税金等調整前当期純利益1,977百万円、売上債権の減少467百万円、棚卸資産の減少1,983百万円、仕入債務の減少4,387百万円、未成工事受入金の減少911百万円、預り金の減少442百万円等であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは44百万円の増加(前年同期は46百万円の減少)となりました。その主な内訳は、その他に含まれる固定資産売却による収入143百万円、有形固定資産取得による支出81百万円等であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは1,316百万円の増加(前年同期は1,210百万円の増加)となりました。その内訳は、長・短期借入金1,157百万円の借入(純額)、新株予約権の行使による新株発行555百万円、配当金の支払いによる支出297百万円、社債の償還による支出100百万円等であります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループでは生産実績を定義することが困難であるため「生産の状況」は記載しておりません。
当連結会計年度における受注高、売上高、受注残高をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
①受注高
| セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) |
| 住宅事業 | 23,172,350 | 112.4 |
| マンション事業 | 17,198,775 | 79.8 |
| その他 | 5,305,221 | 110.6 |
| 合計 | 45,676,347 | 97.3 |
(注)1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.「その他」は売上高と同額を受注高としており、受注残高はありません。
地域別受注高については、次のとおりであります。 (単位:千円)
| 関東地方 | 中部地方 | 近畿地方 | 九州地方 | 合計 |
| 11,345,658 | 6,772,178 | 23,212,645 | 4,345,865 | 45,676,347 |
②売上高
| セグメントの名称 | 売上高(千円) | 前年同期比(%) |
| 住宅事業 | 20,549,464 | 101.8 |
| マンション事業 | 24,647,894 | 120.0 |
| その他 | 5,305,221 | 110.6 |
| 合計 | 50,502,579 | 110.9 |
(注)セグメント間取引については相殺消去しております。
③受注残高
| セグメントの名称 | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) |
| 住宅事業 | 15,314,113 | 120.7 |
| マンション事業 | 4,748,345 | 38.9 |
| 合計 | 20,062,458 | 80.6 |
(注)「その他」は売上高と同額を受注高としており、受注残高はありません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態、経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における売上高については、前連結会計年度と比較して4,984百万円増加の50,502百万円となりました。主として、マンション事業における売上高が前連結会計年度と比較して4,113百万円の増加となったことによるものです。また、住宅事業における売上高が前連結会計年度と比較して360百万円増加となりました。
営業利益については、前連結会計年度と比較して1,223百万円増加の2,179百万円となりました。マンション事業が好調に推移し営業利益は前連結会計年度と比較して1,573百万円増加し、3,306百万円となりました。住宅事業においては販管費の増加等により、前連結会計年度と比較して232百万円の悪化となり営業損失226百万円となりました。
経常利益については、前連結会計年度と比較して814百万円増加の1,982百万円となりました。主として、前連結会計年度と比較して違約金収入の減少、支払利息の増加等がありましたが、営業利益の大幅な増加等によるものです。
親会社株主に帰属する当期純利益については、前連結会計年度と比較し729百万円増加の1,402百万円となりました。主として、営業利益、経常利益の増加によるものです。
当連結会計年度末の財政状態については、総資産額47,799百万円となり、前連結会計年度末と比較し2,754百万円の減少となりました。主な要因は、仕掛販売用不動産572百万円の増加、販売用不動産2,556百万円、受取手形・完成工事未収入金等466百万円の減少等によるものです。
負債総額は30,786百万円となり、前連結会計年度末と比較し4,445百万円の減少となりました。主な要因は、長・短期借入金1,157百万円(純額)、未払法人税等332百万円の増加、電子記録債務1,232百万円、工事未払金等3,155百万円、未成工事受入金911百万円、前受金388百万円の減少等によるものです。
純資産総額は17,012百万円となり、前連結会計年度末と比較し1,691百万円の増加となりました。主な要因は、資本金278百万円、資本剰余金278百万円、利益剰余金1,105百万円の増加等によるもので、この結果により自己資本比率は35.6%となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループのキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、マンション事業における開発土地及び建築資金のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としており、短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入金を基本としております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要となる事項につきましては、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる様々な要因に基づき、会計上の見積り及び判断を行っております。