有価証券報告書-第22期(令和1年6月1日-令和2年5月31日)

【提出】
2020/08/27 15:02
【資料】
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【項目】
158項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものです。
(1) 経営方針
当社グループは、2019年5月期より3ヶ年の中期経営計画「タマステップ2021」を進めています。「注文住宅着工棟数№1を目指し、事業改革にて新たな事業の柱を構築する」という基本方針を着実に実行し、持続的な成長へ向けた強固な経営基盤の形成を促進していきます。
(2) 経営戦略等
当社グループは、「受注棟数」「販売棟数」「売上高」「営業利益」「営業利益率」「当期純利益」をグループの成長を示す経営指標と位置づけています。
中期経営計画の最終年度となる2021年5月期における目標値を、2020年5月期の業績を踏まえ、2020年7月13日に以下のように修正しております。
連結経営目標数値
2020年5月期
実績
2021年5月期
当初計画
2021年5月期
修正予想
売上高2,092億円2,400億円1,950億円
営業利益98億円120億円75億円
営業利益率4.7%5.0%3.8%
親会社株主に帰属する
当期純利益
51億円70億円40億円
受注棟数10,093棟13,000棟9,732棟
販売棟数9,510棟11,000棟9,000棟

(3) 経営環境並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
今後のわが国経済は、一時的に2020年4月から5月の間、緊急事態宣言に伴う外出自粛要請により経済活動が停滞したものの、その後の企業活動の再開およびそれに伴う設備投資需要の回復により、下期にかけ緩やかに正常化に向かうものと予想されます。当業界の経営環境においては、住宅着工戸数は横ばい基調にあるものの弱含みで推移すると見込まれ、さらに人口減少による国内市場の縮小や、オリンピック需要また高齢化による職人不足の不安等の懸念があります。
当社グループは2019年5月期より中期経営計画「タマステップ2021」に基づいた経営を進めておりますが、計画最終年度となる2021年5月期以降においても引き続き成長トレンドを維持し、売上高の伸長を図るためには、いわゆる「アフターコロナ」の経営環境を前提とした中期経営計画の見直しが不可避と考えております。当社が「タマステップ2021」において示した、注文住宅事業をコア事業とした基本方針および基本戦略に大きな方針変更は必要ないと考えるものの、数値目標達成のためには事業セグメントごとに達成に要する時間軸の修正や具体的達成手段の見直しが必要と考えております。以上のことから、中期経営計画の根拠となる新たな前提条件の精査が完了次第、現在目標とする中期経営計画「タマステップ2021」に代わる新中期経営計画の公表を予定しております。
(新型コロナウイルス感染症への対応)
当社は、2020年1月より本社に対策本部を設置し、新型コロナウイルス感染症に関する情報収集および同感染症の感染拡大に伴う影響を最小限に止めるための対応に当たっております。また、同時に、社員およびお客様をはじめとするステークホルダーの皆様の安全確保を最優先に考慮し、海外・国内出張の抑止、社員の時差出勤・在宅勤務・子ども同伴勤務の奨励、公共交通機関を使用した通勤の制限のほか、就業時間中のマスク着用の徹底、テレビ会議システムの活用を実施するなど、同感染症の拡大を止めるための対策を講じており、期末日時点において、当社グループ従業員における感染者は発生しておりません。
今後におきましても、引き続き、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う経済活動への影響を注視するとともに、想定外のリスクや不測の事態を想定し、経営環境の変化に臨機応変に対応できる体制の構築を図ってまいります。
(住宅事業部門の今後の見通し)
2020年4月に発出された緊急事態宣言に伴う外出自粛要請による集客数の減少が短期的な受注の減少に結び付く可能性があります。また、今後発生の懸念される、新型コロナウイルス感染症の再流行、いわゆる「第2波」に備え、翌連結会計年度上期においては、早期受注・早期着工・早期売上を目標に生販一体となった受注・販売活動に努めてまいります。