有価証券報告書-第34期(2023/01/01-2023/12/31)

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2024/03/27 13:00
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153項目
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、直近において景気の一部に足踏みが見られるものの、賃金引上げや個人消費の持ち直しにより、緩やかに回復しております。一方で、世界的な金融引締め等が続く中、海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクや、物価上昇、中東地域をめぐる情勢、金融資本市場の変動の影響等、今後の動向に注視が必要です。
当社グループの属する不動産業界におきましては、緩やかな景気回復が続く中で、需要は底堅く推移しました。また、インバウンドの回復と日米金利差による円安の効果もあって、海外投資家の日本の不動産に対する需要も堅調に推移しております。しかしながら、日本銀行の金融政策見直しによる金利動向など注視が必要な状況です。
東日本不動産流通機構(東日本レインズ)によれば、2023年における首都圏の中古マンション成約件数は35,987件(前年比1.6%増)で、2年ぶりに前年を上回りました。成約平米単価は71.90万円(同6.9%増)と11年連続で上昇し、この11年で88.3%上昇しております。また、成約価格においても4,575万円(同7.0%増)と成約平米単価と同様に11年連続で上昇しました。12月の在庫件数は、前年比プラス11.7%の2ケタ増となり23ヶ月連続で前年同月を上回りました。
このような事業環境の下、当社グループの主力事業である不動産売買事業は、住居系不動産(一棟賃貸マンション・区分オーナーチェンジ・区分所有マンション・戸建等)を中心に堅調な需要を維持しました。
居住用不動産は、第2次中期経営計画の方針に基づき、エリアの深耕を図ることで仕入・販売を強化・拡大してきたことや、営業人員の増強効果もあり、売上高及び販売件数が前期を大幅に上回る結果となりました。また、高価格帯の物件販売が進んだことにより、平均販売単価も前期に比べて大幅に増加しております。
投資用不動産は、金融緩和政策の継続に伴う低金利環境と円安を背景に国内外投資家からの需要の増加、及び営業人員の増強効果等により、売上高及び販売件数が前期を大きく上回る結果となりました。仕入につきましては、前年同期並みの水準で進捗しております。
不動産開発事業は、環境に優しい製品を設置した新築物件として「サイドプレイス」シリーズの竣工を進め、今期は3棟が竣工しました。販売においては、リーシング・販売活動の強化を進めた結果、3棟売却しております。
不動産特定共同事業は、第4弾商品「ナーシングケア江戸川プロジェクト」の第1期募集金額が完売し、12月に組成しました。現在、第2期募集について営業活動を開始しております。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は516億40百万円(前期比65.3%増)、営業利益は59億36百万円(同99.4%増)、経常利益は52億43百万円(同127.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は36億53百万円(同133.5%増)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
(不動産売買事業)
不動産売買事業におきましては、投資用不動産の販売が130件(前期比41件増)、平均販売単価は1億58百万円(同16.7%減)となり、売上高は206億9百万円(同21.7%増)となりました。また、居住用不動産の販売は、432件(前期比143件増)、平均販売単価は59百万円(同57.5%増)となり、売上高は255億54百万円(同135.4%増)となりました。
不動産開発事業では、販売が3件(前期比2件増)、平均販売単価は3億25百万円(同76.2%増)となり、売上高は9億76百万円(同428.7%増)となりました。
不動産特定共同事業は、世田谷プロジェクトの第2期販売及びナーシングケア江戸川プロジェクトの第1期販売が終了し、売上高は19億19百万円(前期比108.0%増)となりました。
以上の結果、売上高は493億53百万円(前期比70.1%増)、セグメント利益(営業利益)は71億94百万円(同77.6%増)となりました。
(賃貸その他事業)
賃貸その他事業におきましては、不動産賃貸収入が21億19百万円(前期比2.0%増)となりました。
以上の結果、売上高は22億86百万円(前期比2.7%増)、セグメント利益(営業利益)は7億71百万円(同1.1%減)となりました。
(注)「投資用不動産」は、一棟賃貸マンション及び一棟オフィスビル等の賃貸収益が発生する物件を購入者が主に投資用として利用する不動産として区分し、「居住用不動産」は、区分所有マンションを中心に購入者が居住用として利用する不動産、及び土地等も含まれております。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末における財政状態は、総資産は803億62百万円(前期比3.8%増)、総負債は525億18百万円(同0.6%減)、純資産は278億44百万円(同13.2%増)となりました。
(資産)
総資産の主な増加要因は、現金及び預金が26億66百万円、販売用不動産(仕掛販売用不動産も含む)が14億87百万円増加した一方、有形固定資産が12億74百万円減少したことによるものであります。
(負債)
総負債の主な減少要因は、長期借入金(1年内返済予定を含む)が42億68百万円、社債(1年内償還予定を含む)が5億22百万円減少した一方、短期借入金が31億29百万円増加したことによるものであります。
(純資産)
純資産の主な増加要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が36億53百万円増加した一方、利益剰余金の配当により4億69百万円減少したことによるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ27億22百万円増加し、190億37百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況と要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動の結果、獲得した資金は、53億74百万円(前連結会計年度は、114億91百万円の使用)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益52億22百万円の計上があった一方、法人税等の支払額10億2百万円、棚卸資産の増加額4億10百万円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動の結果、使用した資金は、4億98百万円(前連結会計年度は、1億57百万円の使用)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入20億64百万円があった一方、定期預金の預入による支出20億12百万円、有形固定資産の取得による支出5億10百万円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動の結果、使用した資金は、21億53百万円(前連結会計年度は、118億47百万円の獲得)となりました。これは主に、長期借入れによる収入181億22百万円、社債の発行による収入25億81百万円、短期借入金の純増額31億29百万円があった一方、長期借入金の返済による支出223億90百万円、社債の償還による支出31億22百万円があったことによるものであります。
④ 仕入及び販売の状況
(生産実績)
当社グループは、中古不動産の売買事業及び賃貸その他事業を主体としており、生産実績を定義することが困難であるため、該当事項はありません。
(受注実績)
当社グループは、受注生産を行っていないため、該当事項はありません。
(販売実績)
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
区分当連結会計年度
(自 2023年1月1日
至 2023年12月31日)
セグメントの名称販売件数前年同期比
(%)
販売高(百万円)前年同期比
(%)
不動産売買事業567149.249,353170.1
賃貸その他事業--2,286102.7
合計567149.251,640165.3

(注) セグメント間取引については相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
① 経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度と比較して203億97百万円増加の516億40百万円(前連結会計年度比65.3%増)となりました。これは、不動産売買事業の売上高が203億36百万円増加の493億53百万円(同70.1%増)となったことによります。この不動産売買事業の内、投資用不動産は、低金利環境と円安を背景に、底堅い需要を維持し、売上高は36億68百万円増加の206億9百万円(同21.7%増)と前期を上回る結果となりました。居住用不動産は、仕入・販売の強化・拡大と営業人員の増強効果もあり、売上高は146億98百万円増加の255億54百万円(同135.4%増)と前期を上回る結果となりました。
賃貸その他事業の売上高は、60百万円増加の22億86百万円(同2.7%増)となりました。賃貸その他事業の売上高の殆どを占める賃貸収入は、投資用不動産の仕入から販売までの保有期間中、及び当社が固定資産として保有する物件から計上されますが、投資用不動産の在庫が昨年並みの水準で進捗したことから、賃貸その他事業の売上高も前期並みの水準で着地しております。
詳しくは「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」をご参照ください。
(売上原価、売上総利益)
当連結会計年度の売上原価は、積極的な販売活動により前連結会計年度と比較して161億41百万円増加の402億33百万円(前連結会計年度比67.0%増)となりました。また、売上総利益は前連結会計年度と比較して42億56百万円増加の114億6百万円(同59.5%増)となりました。なお、売上総利益率は、0.7ポイント低下して22.1%(前連結会計年度は22.9%)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度と比較して12億96百万円増加の54億69百万円(前連結会計年度比31.1%増)となりました。これは主に、販売増加に伴う販売手数料が5億8百万円、人員採用に伴う人件費及び採用教育費が7億27百万円増加したことによります。営業利益は積極的な販売活動により、29億59百万円増加の59億36百万円(同99.4%増)となりました。なお、売上高営業利益率は1.9ポイント上昇して11.5%(前連結会計年度は9.5%)となりました。
(営業外損益、経常利益)
営業外収益は、前連結会計年度と比較して68百万円増加の1億31百万円(前連結会計年度比106.8%増)となりました。これは主に受取手数料が56百万円増加したことによります。
営業外費用は、前連結会計年度と比較して93百万円増加の8億25百万円(同12.8%増)となりました。これは主に、仕入に係る借入金の増加により、支払利息が68百万円増加したことによります。
以上の結果、経常利益は、前連結会計年度と比較して29億33百万円増加の52億43百万円(前連結会計年度比127.1%増)となりました。なお、売上高経常利益率は2.7ポイント上昇して10.2%(前連結会計年度は7.4%)となりました。
(特別利益、親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度と比較して20億88百万円増加の36億53百万円(前連結会計年度比133.5%増)となりました。なお、売上高当期純利益率は2.0ポイント上昇して7.1%(前連結会計年度は5.0%)となりました。
② 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり重要となる会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。
また、当社グループにおける重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載されているとおりであります。
③ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの事業活動における資金需要の主なものは、不動産買取再販事業に係る販売用不動産の仕入れであります。販売用不動産の仕入れは、個別の販売用不動産を担保とした金融機関からの借入金及び販売活動によるキャッシュ・フローで獲得した資金によって行っております。当該販売用不動産は一年以内を目途に販売することとし、借入金は、月例約定返済を織り込みつつ、販売用不動産の販売時に一括返済することを基本方針としており、資金の流動性は十分に確保されております。
また、上記のほか資金調達の手段として、社債の発行、不動産特定共同事業の運営及びクラウドファンディングを活用したファンドの組成等を行い、資金調達の補助的な役割を担っております。これらで得た資金については、事業拡大のための投資資金及び安定した賃貸家賃収入を獲得するための長期保有目的不動産の購入等に充てられております。
④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
第2次中期経営計画の経営指標(2022年12月期~2024年12月期)
2023年12月期は、棚卸資産回転率及びネットD/Eレシオは目標を下回る結果となりました。一方で、成長性を示す売上高平均成長率(CAGR)及びEPS成長率、効率性を示すROE、健全性を示す自己資本比率は目標を超える結果となり、株主還元は、計画通りの配当性向を達成しました。
EPS成長率は、主力事業である不動産買取再販事業の収益拡大と成長事業の強化により、業績が好調に推移し、大きく増加しました。
株主資本コスト(CAPM)は、当社認識で9%~11%と高い水準でありますが、ROEはこれを上回る14.0%と、資本効率を重視した経営を推進しております。
長期借入金の返済に伴う有利子負債の減少により、ネットD/Eレシオは1倍を下回りましたが、今後の事業規模の拡大に向け、財務の健全性にも留意しながら、最適な資金調達を行ってまいります。
2024年12月期は、第2次中期経営計画で掲げた主力事業の拡大と成長事業の強化、それらを支える経営基盤の強化を計画通りに遂行・達成を進めてまいります。
経営指標目標数値当連結会計年度
成長性売上高成長率(CAGR)(注)115.0%以上23.3%
EPS成長率(注)230.0%以上133.3%
効率性ROE11.0%以上14.0%
棚卸資産回転率1.5回/年以上0.9回/年
健全性自己資本比率30.0~35.0%34.5%
ネットD/Eレシオ1.2倍~1.5倍0.9倍
株主還元配当性向30%以上40.6%
自己株式取得機動的に対応-

(注)1.当連結会計年度の売上高成長率は、2021年度の売上高を基準年度として計算しております。
2.当連結会計年度のEPS成長率は、2022年度との比較で計算しております。

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