有価証券報告書-第35期(2024/01/01-2024/12/31)
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、一部に足踏みが残るものの、雇用・所得環境の改善により、緩やかに回復しております。一方で、海外景気の下振れがわが国の景気を下押しするリスクや、物価上昇、アメリカの政策動向、中東地域をめぐる情勢、金融資本市場の変動の影響など、依然として景気の先行きは不透明な状況が続いております。
当社グループが属する不動産業界におきましては、日本銀行によるマイナス金利政策の解除や追加利上げが実施されたものの、不動産需要への影響は限定的であり、需要は引き続き堅調に推移しております。
東日本不動産流通機構(東日本レインズ)によれば、2024年における首都圏の中古マンション成約件数は37,222件(前年比3.4%増)で、2年連続で前年を上回りました。成約平米単価は76.88万円(同6.9%増)で、12年連続の上昇となり、この12年で101.3%増と2倍を超える上昇となりました。また、成約価格においても4,890万円(同6.9%増)と成約平米単価と同様に12年連続で上昇しました。成約物件を価格帯別に見ると、5,000万円超の各価格帯が成約件数、比率とも拡大しています。12月の在庫件数は、44,981件と前年比で3.3%減少しました。
このような事業環境の下、当社グループの主力事業である不動産買取再販事業は、日米金利差による円安の効果や低金利環境を背景に、投資用不動産の販売が好調に進捗し、売上高は前期を超える水準で着地しました。また、安定した利益率が確保できる大型物件の販売が堅調に推移したことから、営業利益、経常利益、当期純利益の全てにおいて前期を大幅に上回り、過去最高益を達成しました。仕入面は、積極的な仕入活動により、投資用不動産・居住用不動産のいずれも大きく伸長しております。特に収益性に優れた大型物件の仕入に注力することで、買取再販事業における競争力と収益性の一層の強化を図ってまいりました。
不動産開発事業は、当社オリジナルブランドである「サイドプレイス」シリーズのリーシング及び販売活動を積極的に推進することで前期を大きく上回る売上高を達成いたしました。工程管理に引き続き注力するとともに、買取再販事業と綿密に連携することで、開発用地の仕入強化を進めてまいります。
不動産特定共同事業は、多様なアセットタイプの提供に注力し、ナーシングホーム、賃貸レジデンス、ホステルの3商品を販売しました。その結果、前期を上回る売上高で着地することができました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は621億87百万円(前期比20.4%増)、営業利益は96億23百万円(同62.1%増)、経常利益は88億58百万円(同68.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は60億86百万円(同66.6%増)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
(不動産売買事業)
不動産買取再販事業におきましては、投資用不動産の販売が177件(前期比47件増)、平均販売単価は1億52百万円(同3.6%減)となり、売上高は270億43百万円(同31.2%増)となりました。また、居住用不動産の販売は、481件(前期比49件増)、平均販売単価は58百万円(同1.7%減)となり、売上高は279億57百万円(同9.4%増)となりました。
不動産開発事業は、販売が5件(前期比2件増)、平均販売単価は5億1百万円(同54.2%増)となり、売上高は25億9百万円(同157.0%増)となりました。
不動産特定共同事業は、プロジェクト2件の組成と札幌ホステルプロジェクトの第一期募集が終了し、売上高は21億41百万円(前期比11.5%増)となりました。
以上の結果、売上高は597億58百万円(前期比21.1%増)、セグメント利益(営業利益)は112億67百万円(同56.6%増)となりました。
(賃貸その他事業)
賃貸その他事業におきましては、不動産賃貸収入が22億20百万円(前期比4.8%増)となりました。
以上の結果、売上高は24億29百万円(前期比6.2%増)、セグメント利益(営業利益)は7億36百万円(同4.6%減)となりました。
(注)「投資用不動産」は、一棟賃貸マンション及び一棟オフィスビル等の賃貸収益が発生する物件を購入者が主に投資用として利用する不動産として区分し、「居住用不動産」は、区分所有マンションを中心に購入者が居住用として利用する不動産、及び土地等も含まれております。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末における財政状態は、総資産は875億3百万円(前期比8.9%増)、総負債は554億26百万円(同5.5%増)、純資産は320億76百万円(同15.2%増)となりました。
(資産)
総資産の主な増加要因は、現金及び預金が15億95百万円、販売用不動産(仕掛販売用不動産も含む)が77億71百万円増加した一方、有形固定資産が23億83百万円減少したことによるものであります。
(負債)
総負債の主な増加要因は、長期借入金(1年内返済予定を含む)が26億93百万円増加した一方、短期借入金が13億34百万円、社債(1年内償還予定を含む)が1億87百万円減少したことによるものであります。
(純資産)
純資産の主な増加要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が60億86百万円増加した一方、利益剰余金の配当により14億84百万円減少したことによるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ14億62百万円増加し、205億円となりました。各キャッシュ・フローの状況と要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動の結果、獲得した資金は、26億円(前連結会計年度は、53億74百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益88億53百万円の計上があった一方、棚卸資産の増加額59億23百万円、法人税等の支払額21億89百万円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動の結果、使用した資金は、3億12百万円(前連結会計年度は、4億98百万円の使用)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入19億57百万円があった一方、定期預金の預入による支出20億86百万円、有形固定資産の取得による支出1億76百万円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動の結果、使用した資金は、8億25百万円(前連結会計年度は、21億53百万円の使用)となりました。これは主に、長期借入れによる収入268億20百万円、社債の発行による収入9億36百万円があった一方、長期借入金の返済による支出241億26百万円、配当金の支払額14億84百万円、短期借入金の純減額13億34百万円、社債の償還による支出11億37百万円があったことによるものであります。
④ 仕入及び販売の状況
(生産実績)
当社グループは、中古不動産の売買事業及び賃貸その他事業を主体としており、生産実績を定義することが困難であるため、該当事項はありません。
(受注実績)
当社グループは、受注生産を行っていないため、該当事項はありません。
(販売実績)
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) セグメント間取引については相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
① 経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度と比較して105億47百万円増加の621億87百万円(前連結会計年度比20.4%増)となりました。これは、不動産売買事業の売上高が104億4百万円増加の597億58百万円(同21.1%増)となったことによります。この不動産売買事業の内、投資用不動産は、日米金利差による円安の効果や低金利環境を背景に、国内外の投資家への販売が好調に進捗し、売上高は64億34百万円増加の270億43百万円(同31.2%増)と前期を上回る結果となりました。居住用不動産につきましても、高級戸建を中心とした高価格帯の物件販売が堅調に推移し、売上高は24億3百万円増加の279億57百万円(同9.4%増)と前期を上回る結果となりました。
賃貸その他事業の売上高は、1億42百万円増加の24億29百万円(同6.2%増)となりました。賃貸その他事業の売上高の殆どを占める賃貸収入は、投資用不動産の仕入から販売までの保有期間中、及び当社が固定資産として保有する物件から計上されますが、投資用不動産の在庫が昨年並みの水準で進捗したことから、賃貸その他事業の売上高も前期並みの水準で着地しております。
詳しくは「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」をご参照ください。
(売上原価、売上総利益)
当連結会計年度の売上原価は、前連結会計年度と比較して53億88百万円増加の456億22百万円(前連結会計年度比13.4%増)となりました。また、売上総利益は前連結会計年度と比較して51億58百万円増加の165億64百万円(同45.2%増)となりました。なお、売上総利益率は、4.5ポイント上昇して26.6%(前連結会計年度は22.1%)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度と比較して14億71百万円増加の69億41百万円(前連結会計年度比26.9%増)となりました。これは主に、人員採用に伴う人件費及び採用教育費が7億81百万円、販売増加に伴う販売手数料が3億45百万円増加したことによります。営業利益は投資用不動産の販売が高い収益性を確保できたことから、36億86百万円増加の96億23百万円(同62.1%増)となりました。なお、売上高営業利益率は4.0ポイント上昇して15.5%(前連結会計年度は9.5%)となりました。
(営業外損益、経常利益)
営業外収益は、前連結会計年度と比較して45百万円減少の86百万円(前連結会計年度比34.4%減)となりました。これは主に雑収入が49百万円減少したことによります。
営業外費用は、前連結会計年度と比較して25百万円増加の8億51百万円(同3.1%増)となりました。これは主に、仕入に係る借入金の増加により、支払利息が27百万円増加したことによります。
以上の結果、経常利益は、前連結会計年度と比較して36億15百万円増加の88億58百万円(前連結会計年度比68.9%増)となりました。なお、売上高経常利益率は4.0ポイント上昇して14.2%(前連結会計年度は10.2%)となりました。
(特別利益、親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度と比較して24億32百万円増加の60億86百万円(前連結会計年度比66.6%増)となりました。なお、売上高当期純利益率は2.7ポイント上昇して9.8%(前連結会計年度は7.1%)となりました。
② 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり重要となる会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。
また、当社グループにおける重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載されているとおりであります。
③ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの事業活動における資金需要の主なものは、不動産買取再販事業に係る販売用不動産の仕入れであります。販売用不動産の仕入れは、個別の販売用不動産を担保とした金融機関からの借入金及び販売活動によるキャッシュ・フローで獲得した資金によって行っております。当該販売用不動産は一年以内を目途に販売することとし、借入金は、月例約定返済を織り込みつつ、販売用不動産の販売時に一括返済することを基本方針としており、資金の流動性は十分に確保されております。
また、上記のほか資金調達の手段として、社債の発行、不動産特定共同事業の運営及びクラウドファンディングを活用したファンドの組成等を行い、資金調達の補助的な役割を担っております。これらで得た資金については、事業拡大のための投資資金及び安定した賃貸家賃収入を獲得するための長期保有目的不動産の購入等に充てられております。
④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
第2次中期経営計画の経営指標(2022年12月期~2024年12月期)
2024年12月期は、棚卸資産回転率及びネットD/Eレシオは目標を下回る結果となりました。一方で、成長性を示す売上高平均成長率(CAGR)及びEPS成長率、効率性を示すROE、健全性を示す自己資本比率は目標を超える結果となり、株主還元は、計画通りの配当性向を達成しました。
EPS成長率は、主力事業である不動産買取再販事業の収益拡大と成長事業の強化により、業績が好調に推移し、大きく増加しました。
株主資本コスト(CAPM)は、当社認識で9%~11%と高い水準でありますが、ROEはこれを上回る20.4%と、資本効率を重視した経営を推進しております。
長期借入金の返済に伴う有利子負債の減少により、ネットD/Eレシオは1倍を下回りましたが、今後の事業規模の拡大に向け、財務の健全性にも留意しながら、最適な資金調達を行ってまいります。
(注)1.当連結会計年度の売上高成長率は、2021年度の売上高を基準年度として計算しております。
2.当連結会計年度のEPS成長率は、2023年度との比較で計算しております。
2025年12月期から2027年12月期の第3次中期経営計画期間では、経営指標を以下のとおりに設定しております。
(注)1.売上高成長率は、2024年度の売上高を基準年度としております。
2.EPS成長率は、2024年度のEPSを基準年度としております。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、一部に足踏みが残るものの、雇用・所得環境の改善により、緩やかに回復しております。一方で、海外景気の下振れがわが国の景気を下押しするリスクや、物価上昇、アメリカの政策動向、中東地域をめぐる情勢、金融資本市場の変動の影響など、依然として景気の先行きは不透明な状況が続いております。
当社グループが属する不動産業界におきましては、日本銀行によるマイナス金利政策の解除や追加利上げが実施されたものの、不動産需要への影響は限定的であり、需要は引き続き堅調に推移しております。
東日本不動産流通機構(東日本レインズ)によれば、2024年における首都圏の中古マンション成約件数は37,222件(前年比3.4%増)で、2年連続で前年を上回りました。成約平米単価は76.88万円(同6.9%増)で、12年連続の上昇となり、この12年で101.3%増と2倍を超える上昇となりました。また、成約価格においても4,890万円(同6.9%増)と成約平米単価と同様に12年連続で上昇しました。成約物件を価格帯別に見ると、5,000万円超の各価格帯が成約件数、比率とも拡大しています。12月の在庫件数は、44,981件と前年比で3.3%減少しました。
このような事業環境の下、当社グループの主力事業である不動産買取再販事業は、日米金利差による円安の効果や低金利環境を背景に、投資用不動産の販売が好調に進捗し、売上高は前期を超える水準で着地しました。また、安定した利益率が確保できる大型物件の販売が堅調に推移したことから、営業利益、経常利益、当期純利益の全てにおいて前期を大幅に上回り、過去最高益を達成しました。仕入面は、積極的な仕入活動により、投資用不動産・居住用不動産のいずれも大きく伸長しております。特に収益性に優れた大型物件の仕入に注力することで、買取再販事業における競争力と収益性の一層の強化を図ってまいりました。
不動産開発事業は、当社オリジナルブランドである「サイドプレイス」シリーズのリーシング及び販売活動を積極的に推進することで前期を大きく上回る売上高を達成いたしました。工程管理に引き続き注力するとともに、買取再販事業と綿密に連携することで、開発用地の仕入強化を進めてまいります。
不動産特定共同事業は、多様なアセットタイプの提供に注力し、ナーシングホーム、賃貸レジデンス、ホステルの3商品を販売しました。その結果、前期を上回る売上高で着地することができました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は621億87百万円(前期比20.4%増)、営業利益は96億23百万円(同62.1%増)、経常利益は88億58百万円(同68.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は60億86百万円(同66.6%増)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
(不動産売買事業)
不動産買取再販事業におきましては、投資用不動産の販売が177件(前期比47件増)、平均販売単価は1億52百万円(同3.6%減)となり、売上高は270億43百万円(同31.2%増)となりました。また、居住用不動産の販売は、481件(前期比49件増)、平均販売単価は58百万円(同1.7%減)となり、売上高は279億57百万円(同9.4%増)となりました。
不動産開発事業は、販売が5件(前期比2件増)、平均販売単価は5億1百万円(同54.2%増)となり、売上高は25億9百万円(同157.0%増)となりました。
不動産特定共同事業は、プロジェクト2件の組成と札幌ホステルプロジェクトの第一期募集が終了し、売上高は21億41百万円(前期比11.5%増)となりました。
以上の結果、売上高は597億58百万円(前期比21.1%増)、セグメント利益(営業利益)は112億67百万円(同56.6%増)となりました。
(賃貸その他事業)
賃貸その他事業におきましては、不動産賃貸収入が22億20百万円(前期比4.8%増)となりました。
以上の結果、売上高は24億29百万円(前期比6.2%増)、セグメント利益(営業利益)は7億36百万円(同4.6%減)となりました。
(注)「投資用不動産」は、一棟賃貸マンション及び一棟オフィスビル等の賃貸収益が発生する物件を購入者が主に投資用として利用する不動産として区分し、「居住用不動産」は、区分所有マンションを中心に購入者が居住用として利用する不動産、及び土地等も含まれております。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末における財政状態は、総資産は875億3百万円(前期比8.9%増)、総負債は554億26百万円(同5.5%増)、純資産は320億76百万円(同15.2%増)となりました。
(資産)
総資産の主な増加要因は、現金及び預金が15億95百万円、販売用不動産(仕掛販売用不動産も含む)が77億71百万円増加した一方、有形固定資産が23億83百万円減少したことによるものであります。
(負債)
総負債の主な増加要因は、長期借入金(1年内返済予定を含む)が26億93百万円増加した一方、短期借入金が13億34百万円、社債(1年内償還予定を含む)が1億87百万円減少したことによるものであります。
(純資産)
純資産の主な増加要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が60億86百万円増加した一方、利益剰余金の配当により14億84百万円減少したことによるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ14億62百万円増加し、205億円となりました。各キャッシュ・フローの状況と要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動の結果、獲得した資金は、26億円(前連結会計年度は、53億74百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益88億53百万円の計上があった一方、棚卸資産の増加額59億23百万円、法人税等の支払額21億89百万円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動の結果、使用した資金は、3億12百万円(前連結会計年度は、4億98百万円の使用)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入19億57百万円があった一方、定期預金の預入による支出20億86百万円、有形固定資産の取得による支出1億76百万円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動の結果、使用した資金は、8億25百万円(前連結会計年度は、21億53百万円の使用)となりました。これは主に、長期借入れによる収入268億20百万円、社債の発行による収入9億36百万円があった一方、長期借入金の返済による支出241億26百万円、配当金の支払額14億84百万円、短期借入金の純減額13億34百万円、社債の償還による支出11億37百万円があったことによるものであります。
④ 仕入及び販売の状況
(生産実績)
当社グループは、中古不動産の売買事業及び賃貸その他事業を主体としており、生産実績を定義することが困難であるため、該当事項はありません。
(受注実績)
当社グループは、受注生産を行っていないため、該当事項はありません。
(販売実績)
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| 区分 | 当連結会計年度 (自 2024年1月1日 至 2024年12月31日) | |||
| セグメントの名称 | 販売件数 | 前年同期比 (%) | 販売高(百万円) | 前年同期比 (%) |
| 不動産売買事業 | 666 | 117.5 | 59,758 | 121.1 |
| 賃貸その他事業 | - | - | 2,429 | 106.2 |
| 合計 | 666 | 117.5 | 62,187 | 120.4 |
(注) セグメント間取引については相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
① 経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度と比較して105億47百万円増加の621億87百万円(前連結会計年度比20.4%増)となりました。これは、不動産売買事業の売上高が104億4百万円増加の597億58百万円(同21.1%増)となったことによります。この不動産売買事業の内、投資用不動産は、日米金利差による円安の効果や低金利環境を背景に、国内外の投資家への販売が好調に進捗し、売上高は64億34百万円増加の270億43百万円(同31.2%増)と前期を上回る結果となりました。居住用不動産につきましても、高級戸建を中心とした高価格帯の物件販売が堅調に推移し、売上高は24億3百万円増加の279億57百万円(同9.4%増)と前期を上回る結果となりました。
賃貸その他事業の売上高は、1億42百万円増加の24億29百万円(同6.2%増)となりました。賃貸その他事業の売上高の殆どを占める賃貸収入は、投資用不動産の仕入から販売までの保有期間中、及び当社が固定資産として保有する物件から計上されますが、投資用不動産の在庫が昨年並みの水準で進捗したことから、賃貸その他事業の売上高も前期並みの水準で着地しております。
詳しくは「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」をご参照ください。
(売上原価、売上総利益)
当連結会計年度の売上原価は、前連結会計年度と比較して53億88百万円増加の456億22百万円(前連結会計年度比13.4%増)となりました。また、売上総利益は前連結会計年度と比較して51億58百万円増加の165億64百万円(同45.2%増)となりました。なお、売上総利益率は、4.5ポイント上昇して26.6%(前連結会計年度は22.1%)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度と比較して14億71百万円増加の69億41百万円(前連結会計年度比26.9%増)となりました。これは主に、人員採用に伴う人件費及び採用教育費が7億81百万円、販売増加に伴う販売手数料が3億45百万円増加したことによります。営業利益は投資用不動産の販売が高い収益性を確保できたことから、36億86百万円増加の96億23百万円(同62.1%増)となりました。なお、売上高営業利益率は4.0ポイント上昇して15.5%(前連結会計年度は9.5%)となりました。
(営業外損益、経常利益)
営業外収益は、前連結会計年度と比較して45百万円減少の86百万円(前連結会計年度比34.4%減)となりました。これは主に雑収入が49百万円減少したことによります。
営業外費用は、前連結会計年度と比較して25百万円増加の8億51百万円(同3.1%増)となりました。これは主に、仕入に係る借入金の増加により、支払利息が27百万円増加したことによります。
以上の結果、経常利益は、前連結会計年度と比較して36億15百万円増加の88億58百万円(前連結会計年度比68.9%増)となりました。なお、売上高経常利益率は4.0ポイント上昇して14.2%(前連結会計年度は10.2%)となりました。
(特別利益、親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度と比較して24億32百万円増加の60億86百万円(前連結会計年度比66.6%増)となりました。なお、売上高当期純利益率は2.7ポイント上昇して9.8%(前連結会計年度は7.1%)となりました。
② 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり重要となる会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。
また、当社グループにおける重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載されているとおりであります。
③ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの事業活動における資金需要の主なものは、不動産買取再販事業に係る販売用不動産の仕入れであります。販売用不動産の仕入れは、個別の販売用不動産を担保とした金融機関からの借入金及び販売活動によるキャッシュ・フローで獲得した資金によって行っております。当該販売用不動産は一年以内を目途に販売することとし、借入金は、月例約定返済を織り込みつつ、販売用不動産の販売時に一括返済することを基本方針としており、資金の流動性は十分に確保されております。
また、上記のほか資金調達の手段として、社債の発行、不動産特定共同事業の運営及びクラウドファンディングを活用したファンドの組成等を行い、資金調達の補助的な役割を担っております。これらで得た資金については、事業拡大のための投資資金及び安定した賃貸家賃収入を獲得するための長期保有目的不動産の購入等に充てられております。
④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
第2次中期経営計画の経営指標(2022年12月期~2024年12月期)
2024年12月期は、棚卸資産回転率及びネットD/Eレシオは目標を下回る結果となりました。一方で、成長性を示す売上高平均成長率(CAGR)及びEPS成長率、効率性を示すROE、健全性を示す自己資本比率は目標を超える結果となり、株主還元は、計画通りの配当性向を達成しました。
EPS成長率は、主力事業である不動産買取再販事業の収益拡大と成長事業の強化により、業績が好調に推移し、大きく増加しました。
株主資本コスト(CAPM)は、当社認識で9%~11%と高い水準でありますが、ROEはこれを上回る20.4%と、資本効率を重視した経営を推進しております。
長期借入金の返済に伴う有利子負債の減少により、ネットD/Eレシオは1倍を下回りましたが、今後の事業規模の拡大に向け、財務の健全性にも留意しながら、最適な資金調達を行ってまいります。
| 経営指標 | 目標数値 | 当連結会計年度 | |
| 成長性 | 売上高成長率(CAGR)(注)1 | 15.0%以上 | 22.3% |
| EPS成長率(注)2 | 30.0%以上 | 67.1% | |
| 効率性 | ROE | 11.0%以上 | 20.4% |
| 棚卸資産回転率 | 1.5回/年以上 | 1.1回/年 | |
| 健全性 | 自己資本比率 | 30.0~35.0% | 36.6% |
| ネットD/Eレシオ | 1.2倍~1.5倍 | 0.8倍 | |
| 株主還元 | 配当性向 | 30%以上 | 40.1% |
| 自己株式取得 | 機動的に対応 | 400,100株 | |
(注)1.当連結会計年度の売上高成長率は、2021年度の売上高を基準年度として計算しております。
2.当連結会計年度のEPS成長率は、2023年度との比較で計算しております。
2025年12月期から2027年12月期の第3次中期経営計画期間では、経営指標を以下のとおりに設定しております。
| 経営指標 | 目標数値 | |
| 成長性 | 売上高成長率(CAGR)(注)1 | 20.0%以上 |
| EPS成長率(注)2 | 15.0%以上 | |
| 資本効率性 | ROE | 20.0%以上 |
| 財務健全性 | 自己資本比率 | 30.0~35.0% |
| ネットD/Eレシオ | 1.2倍~1.5倍 | |
| 株主還元 | 配当性向 | 40%以上 |
| 中間配当の実施 | 中間・期末の年2回の実施を基本方針とする | |
(注)1.売上高成長率は、2024年度の売上高を基準年度としております。
2.EPS成長率は、2024年度のEPSを基準年度としております。