有価証券報告書-第36期(2025/01/01-2025/12/31)

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2026/03/24 12:59
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当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、米国の通商政策による影響が一部の産業に見られるものの、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果により緩やかに回復しております。一方で、米国の政策動向や物価上昇の継続がわが国の景気を下押しするリスクに加え、金融資本市場の変動による影響など、依然として景気の先行きは不透明な状況が続いております。
当社グループが属する不動産業界におきましては、日本銀行による政策金利の引き上げが実施され、金利水準としては約30年ぶりの高さに到達しておりますが、不動産市場への影響は限定的にとどまっております。こうした中、不動産投資市場は回復・活発化の動きを見せており、投資用不動産の需要は依然として高い状況が継続しております。居住用不動産についても底堅い需要が維持されており、市場全体として引き続き堅調に推移しております。
東日本不動産流通機構(東日本レインズ)によれば、2025年における首都圏の中古マンション成約件数は49,114件(前年比31.9%増)で、3年連続で前年を上回りました。成約平米単価は82.98万円(同7.9%増)で、13年連続の上昇となり、この13年で117.3%上昇しております。また、成約価格においても5,200万円(同6.3%増)と成約平米単価と同様に13年連続で上昇しました。成約物件を価格帯別に見ると、1億円超の成約件数、構成比率ともに拡大しており、首都圏全体の1割以上を占めています。12月の在庫件数は、43,381件と前年同月比で3.6%減少しました。
このような事業環境の下、当社グループの主力事業である不動産買取再販事業は、円安及び低金利環境を背景に国内外投資家からの需要が堅調に推移し、投資用不動産及び居住用不動産ともに売上高・売上総利益が前年を上回って着地しております。特に、収益性を重視した販売により、粗利率は計画を上回る水準で推移しました。仕入面は、地方エリアも含めて投資用不動産の大型物件を中心に積極的な仕入活動を推進し、投資用不動産の仕入額は292億82百万円(前期比57.9%増)と大きく伸長しております。また、ホテルやヴィラ等の新たなアセットを取り扱うことで、事業領域の拡大を図ってまいりました。
不動産開発事業は、当社オリジナルブランドである「サイドプレイス」シリーズの竣工を進め、当期は1棟竣工となりました。販売においては、リーシング・販売活動の強化を進めた結果、1棟売却しております。
不動産特定共同事業は、「令和8年度税制改正大綱」の公表に伴い、不動産小口化商品の販売動向に一部慎重さが見られ、「荻窪プロジェクト」は当期中の完売には至りませんでした。そのため、12月に第一期募集を終了し、組成を実施しております。第二期募集につきましては、2026年1月より募集を開始しております。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は682億62百万円(前期比9.8%増)、営業利益は110億49百万円(同14.8%増)、経常利益は99億51百万円(同12.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は66億59百万円(同9.4%増)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
(不動産売買事業)
不動産買取再販事業におきましては、投資用不動産の販売が224件(前期比47件増)、平均販売単価は1億37百万円(同9.8%減)となり、売上高は308億66百万円(同14.1%増)となりました。また、居住用不動産の販売は、419件(前期比62件減)、平均販売単価は77百万円(同33.2%増)となり、売上高は324億38百万円(同16.0%増)となりました。
不動産開発事業は、販売が1件(前期比4件減)、売上高は6億32百万円(同74.8%減)となりました。
不動産特定共同事業は、プロジェクト2件の組成と荻窪プロジェクトの第一期募集が終了し、売上高は13億1百万円(前期比39.2%減)となりました。
以上の結果、売上高は653億27百万円(前期比9.3%増)、セグメント利益(営業利益)は133億90百万円(同18.8%増)となりました。
(賃貸その他事業)
賃貸その他事業におきましては、不動産賃貸収入が27億35百万円(前期比23.2%増)となりました。
以上の結果、売上高は29億35百万円(前期比20.9%増)、セグメント利益(営業利益)は7億12百万円(同3.2%減)となりました。
(注)「投資用不動産」は、一棟賃貸マンション及び一棟オフィスビル等の賃貸収益が発生する物件を購入者が主に投資用として利用する不動産として区分し、「居住用不動産」は、区分所有マンションを中心に購入者が居住用として利用する不動産、及び土地等も含まれております。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末における財政状態は、総資産は1,066億98百万円(前期比21.9%増)、総負債は708億96百万円(同27.9%増)、純資産は358億2百万円(同11.6%増)となりました。
(資産)
総資産の主な増加要因は、販売用不動産(仕掛販売用不動産も含む)が152億56百万円、有形固定資産が31億56百万円、投資有価証券が11億70百万円増加した一方、現金及び預金が12億97百万円減少したことによるものであります。
(負債)
総負債の主な増加要因は、長期借入金(1年内返済予定を含む)が109億17百万円、短期借入金が29億7百万円増加したことによるものであります。
(純資産)
純資産の主な増加要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が66億59百万円増加した一方、利益剰余金の配当により34億72百万円減少したことによるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ13億27百万円減少し、191億73百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況と要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動の結果、使用した資金は、67億56百万円(前連結会計年度は、26億円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益99億47百万円の計上があった一方、棚卸資産の増加額156億5百万円、法人税等の支払額34億6百万円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動の結果、使用した資金は、49億75百万円(前連結会計年度は、3億12百万円の使用)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入18億97百万円があった一方、有形固定資産の取得による支出38億27百万円、定期預金の預入による支出19億27百万円、投資有価証券の取得による支出11億70百万円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動の結果、獲得した資金は、104億3百万円(前連結会計年度は、8億25百万円の使用)となりました。これは主に、長期借入れによる収入371億28百万円、社債の発行による収入40億57百万円、短期借入金の純減額29億7百万円があった一方、長期借入金の返済による支出262億10百万円、社債の償還による支出39億99百万円、配当金の支払額34億72百万円があったことによるものであります。
④ 仕入及び販売の状況
(生産実績)
当社グループは、中古不動産の売買事業及び賃貸その他事業を主体としており、生産実績を定義することが困難であるため、該当事項はありません。
(受注実績)
当社グループは、受注生産を行っていないため、該当事項はありません。
(販売実績)
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
区分当連結会計年度
(自 2025年1月1日
至 2025年12月31日)
セグメントの名称販売件数前年同期比
(%)
販売高(百万円)前年同期比
(%)
不動産売買事業64797.165,327109.3
賃貸その他事業--2,935120.9
合計64797.168,262109.8

(注) セグメント間取引については相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
① 経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度と比較して60億75百万円増加の682億62百万円(前連結会計年度比9.8%増)となりました。これは、不動産売買事業の売上高が55億68百万円増加の653億27百万円(同9.3%増)となったことによります。この不動産売買事業の内、投資用不動産は、円安及び低金利環境を背景に、国内外の投資家への販売が好調に進捗し、売上高は38億22百万円増加の308億66百万円(同14.1%増)と前期を上回る結果となりました。居住用不動産につきましても、新築不動産価格の高騰を背景とした中古不動産への需要の高まりを受け、高価格帯物件を中心に販売が堅調に推移し、売上高は44億80百万円増加の324億38百万円(同16.0%増)と前期を上回る結果となりました。
賃貸その他事業の売上高は、5億6百万円増加の29億35百万円(同20.9%増)となりました。賃貸その他事業の売上高の殆どを占める賃貸収入は、投資用不動産の仕入から販売までの保有期間中、及び当社が固定資産として保有する物件から計上されます。当連結会計年度において、投資用不動産の在庫及び固定資産が前期比で増加したことから、賃貸その他事業の売上高は前期を上回る結果となりました。
詳しくは「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」をご参照ください。
(売上原価、売上総利益)
当連結会計年度の売上原価は、前連結会計年度と比較して33億12百万円増加の489億34百万円(前連結会計年度比7.3%増)となりました。また、売上総利益は前連結会計年度と比較して27億63百万円増加の193億28百万円(同16.7%増)となりました。なお、売上総利益率は、1.6ポイント上昇して28.3%(前連結会計年度は26.6%)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度と比較して13億37百万円増加の82億78百万円(前連結会計年度比19.3%増)となりました。これは主に、人員採用に伴う人件費が7億2百万円、販売用不動産の仕入に伴う租税公課が5億69百万円増加したことによります。営業利益は不動産買取再販事業において高い収益性を確保できたことから、14億26百万円増加の110億49百万円(同14.8%増)となりました。なお、売上高営業利益率は0.7ポイント上昇して16.2%(前連結会計年度は15.5%)となりました。
(営業外損益、経常利益)
営業外収益は、前連結会計年度と比較して45百万円増加の1億32百万円(前連結会計年度比53.1%増)となりました。これは主に受取利息が26百万円、雑収入が12百万円増加したことによります。
営業外費用は、前連結会計年度と比較して3億78百万円増加の12億29百万円(同44.5%増)となりました。これは主に、仕入に係る借入金の増加により、支払利息が1億94百万円、支払借入手数料が1億71百万円増加したことによります。
以上の結果、経常利益は、前連結会計年度と比較して10億93百万円増加の99億51百万円(前連結会計年度比12.3%増)となりました。なお、売上高経常利益率は0.3ポイント上昇して14.6%(前連結会計年度は14.2%)となりました。
(特別利益、親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度と比較して5億73百万円増加の66億59百万円(前連結会計年度比9.4%増)となりました。なお、売上高当期純利益率は0.03ポイント減少して9.8%(前連結会計年度は9.8%)となりました。
② 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり重要となる会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。
また、当社グループにおける重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載されているとおりであります。
③ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの事業活動における資金需要の主なものは、不動産買取再販事業に係る販売用不動産の仕入れであります。販売用不動産の仕入れは、個別の販売用不動産を担保とした金融機関からの借入金及び販売活動によるキャッシュ・フローで獲得した資金によって行っております。当該販売用不動産は一年以内を目途に販売することとし、借入金は、月例約定返済を織り込みつつ、販売用不動産の販売時に一括返済することを基本方針としており、資金の流動性は十分に確保されております。
また、上記のほか資金調達の手段として、社債の発行、不動産特定共同事業の運営及びクラウドファンディングを活用したファンドの組成等を行い、資金調達の補助的な役割を担っております。これらで得た資金については、事業拡大のための投資資金及び安定した賃貸家賃収入を獲得するための長期保有目的不動産の購入等に充てられております。
④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
2025年12月期を初年度とする第3次中期経営計画を策定し、以下のとおりの計画数値・経営指標を掲げております。
第3次中期経営計画の経営指標(2025年12月期~2027年12月期)
2025年12月期は、成長性を示す売上高成長率(CAGR)及びEPS成長率(CAGR)、資本効率性を示すROEは目標を下回る結果となりました。一方で、財務健全性を示す自己資本比率は目標の範囲内であり、株主還元は、計画のとおり中間配当を実施し、配当性向においても目標を達成しました。
主力事業である不動産買取再販事業の仕入が進んだことにより、有利子負債は増加したものの、ネットD/Eレシオは目標レンジを若干下回る程度であり、今後の事業規模の拡大に向け、財務の健全性にも留意しながら、最適な資金調達を行ってまいります。
2026年12月期も引き続き、財務健全性の維持や株主還元の充実を図りつつ、成長性及び効率性指標である売上高の拡大及び利益の確保を行う計画としております。
経営指標目標数値当連結会計年度
成長性売上高成長率(CAGR)(注)120.0%以上9.8%
EPS成長率(CAGR)(注)215.0%以上9.9%
資本効率性ROE20.0%以上19.7%
財務健全性自己資本比率30.0~35.0%33.5%
ネットD/Eレシオ1.2倍~1.5倍1.2倍
株主還元配当性向40%以上40.0%
中間配当の実施中間・期末の年2回の実施を基本方針とする中間配当45円 実施
期末配当69円 予定

(注)1.売上高成長率は、2024年度の売上高を基準年度としております。
2.EPS成長率は、2024年度のEPSを基準年度としております。

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