有価証券報告書-第11期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

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2018/06/28 14:00
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるサイバー・セキュリティ業界は、サイバー脅威が日々増大しており、引き続き標的型攻撃による情報漏えい事件等が多発する中、サイバー攻撃者はインターネットバンキングの不正送金ウイルスからランサムウェア、最近では仮想通貨の採掘を勝手に行うマイニングマルウェアが流行するなど、セキュリティが弱くサイバー攻撃者にとってリスクとコストの少ないターゲットが狙われており、技術革新を進めるIT社会の運営にネガティブな影響を与えている状況です。このような中、政府・官公庁及び大手企業を中心にセキュリティ対策の動きが徐々に広まっており、国内のセキュリティ市場規模は拡大が続いております。しかしながらセキュリティ対策の動きはサイバーリスクの把握と、どのような対策が必要なのか理解できる組織に限られており、多くの組織や個人は対策が十分とは言えず、早急な対応が求められております。
このような環境の中、当連結会計年度の経営成績は以下のとおりとなりました。
セキュリティ・プロダクトにおきましては、法人向けでは政府・官公庁や大手企業のセキュリティ対策の動きを背景に主力の次世代エンドポイントセキュリティFFRI yaraiの売上が引き続き増加しました。昨今では、従来のセキュリティ対策では防ぐことが難しい未知のサイバー脅威に対応する様々な製品及びサービスがセキュリティベンダーから提供されてきております。そのような状況において、サイバー攻撃が増加と高度化をする中、ゲートウェイの対策では守りきれずにエンドポイントでのセキュリティを強化する流れが加速しており、特に当社グループが提供するFFRI yaraiのような、未知のサイバー脅威をエンドポイントで防御する製品を総称してNGEPP(Next Generation Endpoint Protection)と定義され注目されております。
海外につきましては、当社グループは平成29年4月、米国カリフォルニア州にFFRI yaraiの販売会社であるFFRI North America, Inc. を設立し、北米で販売活動を開始しました。販売の状況としては、ユーザーによる製品選定で高い評価をいただくことができるものの、当社グループの認知度は低く、製品評価に至る手前の案件化までの過程に課題が生じております。北米セキュリティ業界の状況は日本国内と同様に新しいサイバー脅威に有効な製品は少なく、FFRI yaraiのような製品には多くのニーズが見込まれます。また、当社グループが北米ユーザーに製品を普及させるにあたっては多くの案件獲得が肝要であり、当社グループはPR活動や展示会への出展等の自社による営業展開に加え、現地セキュリティベンダーとの販売店契約といった外部営業力の活用を含めた営業活動に取り組んでまいりました。
個人向けにつきましては、FFRI安心アプリチェッカーの継続利用が高く推移し、売上が増加しました。当社グループが提供するセキュリティアプリでは、他のジャンルのアプリに比べてユーザーの継続利用率が高く、製品を導入いただくまでのハードルは高いものの、有用性を理解いただいたユーザーは長期に渡り継続利用いただいております。また、当社グループは平成29年12月に個人・小規模事業者向けセキュリティソフトFFRI yarai Home and Business Editionの販売を開始しました。
この結果、当連結会計年度におけるセキュリティ・プロダクトの売上高は1,492,572千円となりました。
セキュリティ・サービスにおきましては、車載セキュリティの関連案件やセキュリティ課題を解決するコンサルティング、受託の研究開発を中心に実施いたしました。
この結果、当連結会計年度におけるセキュリティ・サービスの売上高は181,107千円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高1,673,679千円、営業利益309,444千円、経常利益309,685千円、親会社株主に帰属する当期純利益222,534千円となりました。
なお、当社グループは平成30年3月期より連結財務諸表を作成しているため、前年同期との比較分析は行っておりません。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、1,983,891千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果取得した資金は290,602千円となりました。この主な要因は、売上増加に伴う前受収益及び長期前受収益の増加54,384千円、税金等調整前当期純利益の計上309,685千円、法人税等の支払額36,555千円、未払消費税等の減少32,097千円等であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は69,586千円となりました。この主な要因は、有形固定資産の取得による支出11,037千円、無形固定資産の取得による支出58,517千円等であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果取得した資金は8,733千円となりました。この要因は、ストック・オプションの行使による株式の発行による収入8,733千円によるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
(イ)生産実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
(ロ)受注実績
当社グループは概ね受注から役務提供までの期間が短いため、受注実績に関する記載を省略しております。
(ハ)販売実績
当連結会計年度の販売実績を提供するサービスの種類ごとに示すと、次のとおりであります。
サービスの種類当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
前年同期比(%)
セキュリティ・プロダクト(千円)1,492,572-
セキュリティ・サービス(千円)181,107-
合計(千円)1,673,679-

(注)1.当社グループは、サイバー・セキュリティ事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載に変えて、当社グループが提供するサービスの種類別の販売実績を記載しております。
2.当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
金額(千円)割合(%)
株式会社ソリトンシステムズ186,19611.1
株式会社インフォセック179,40010.7

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
4.当連結会計年度は連結財務諸表の作成初年度であるため、前年同期との比較分析は行っておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたり重要となる当社グループの会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。なお、この連結財務諸表の作成にあたっては、一部の箇所に過去の実績や状況等を基に、合理的と考えられる見積り及び判断を用いておりますが、実際の結果は見積りの不確実性によりこれらの見積りと異なる可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は、2,283,885千円となり、流動資産合計2,154,536千円、固定資産合計129,349千円となりました。
流動資産の主な内訳は、現金及び預金1,983,891千円、売掛金139,704千円であります。
固定資産の内訳は、有形固定資産23,271千円、無形固定資産68,174千円、投資その他の資産37,903千円であります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、1,171,758千円となり、流動負債合計718,468千円、固定負債合計453,290千円となりました。
流動負債の主な内訳は、前受収益575,263千円、未払金58,111千円であります。
固定負債の主な内訳は、長期前受収益442,152千円であります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、1,112,127千円となりました。
(売上高)
当連結会計年度における売上高は1,673,679千円となりました。内訳としましては、セキュリティ・プロダクトが1,492,572千円、セキュリティ・サービスが181,107千円であります。
(売上原価)
当連結会計年度における売上原価は206,833千円となりました。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は1,157,402千円となりました。
(営業外収益及び営業外費用)
当連結会計年度における営業外収益は332千円、営業外費用は91千円となりました。
③ キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況の分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因は、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載の内容となっております。当社グループは、これらのリスク要因について、分散又は低減するよう取り組んでまいります。
⑤ 経営者の問題意識と今後の方針
当社グループでは、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載の各リスク項目について顕在化することがないよう常に注意を払っております。また、当面の当社グループの課題として「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の各事項に対応していくことで、企業価値向上に努める方針であります。
⑥ 経営戦略の現状と見通し
セキュリティ・プロダクト
国内法人向けにつきましては、研究開発によってサイバー攻撃者を先回りした防御技術を製品に実装していくとともに、FFRI yaraiへのEDR機能追加を始めとしたユーザーニーズへの対応と、ユーザビリティの向上を進める予定です。また、当社グループではこれまで大手SIerの販売パートナーにより、大規模セキュリティシステムを構成する製品としてFFRI yaraiが組み込まれることで販売されるケースが中心となって伸びてきましたが、事業環境が変化する中においてはこれまでの営業方法に加え、当社製品の販売をメインに販売を行う販売パートナーとの連携を強化する予定です。海外向けにつきましては、これまで自社営業リソースによる活動に加えて、ブランド力のある他社リソースの活用を含めて販売量を重視した施策に取り組む予定です。また、北米以外の地域については、欧州を中心に進出の準備を進めており、なるべく早期に展開するべく取り組んでまいります。次に個人向けにつきましては、広く個人ユーザーにリーチできる販売チャネルの確保が重要と考えており、B to B to C の販売チャネルの強化に取り組む予定です。
セキュリティ・サービス
セキュリティ・サービスにつきましては、製品開発リソースを確保するため、投入する開発リソースを制限しつつ、付加価値の高い案件に絞って実施する予定です。内容としましては車載セキュリティ向けの研究開発を中心に最新のセキュリティ技術の知見獲得に寄与する案件を実施していく予定です。また、同時に車載セキュリティ以外のIoTセキュリティ分野についてもリサーチを進める予定です。
⑦ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、開発用パソコンの購入費用及び開発用ソフトウエアの購入費用のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。

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