四半期報告書-第7期第3四半期(平成29年7月1日-平成29年9月30日)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。
(1)業績の状況
再生医療業界においては、平成29年8月、iPS細胞を使って「進行性骨化性線維異形成症」の治療薬の候補を発見し、治験が開始される、というニュースが話題となりました。iPS細胞の応用においては、当社が取り組んでいるように、iPS細胞から目的の細胞あるいは臓器を作成し移植するという再生医療の取り組みのほか、難治性疾患の患者の細胞からiPS細胞を作製し、そのiPS細胞を様々な細胞に分化させ病気の状態の細胞を作りだして薬の効果を試すという、いわゆる「iPS創薬」と呼ばれる取組みも多数進められています。希少疾患や難病に対する新薬の開発や、既存の医薬品の新たな可能性の発見など、医薬品開発の効率化も期待されます。
また同月には、iPS細胞以前から研究されてきた多能性細胞であるES細胞について、京都大学に続いて国立成育医療研究センターでも医療用ES細胞の作製が厚生労働省の審査委員会によって了承されました。ES細胞による再生医療の取り組みも進められています。
このような状況のもと、当社は体性幹細胞再生医薬品分野及びiPSC再生医薬品分野において開発を推進いたしました。
以上の結果、当第3四半期累計期間の業績は、売上高は27,666千円(前年同期比52.1%減)、営業損失は1,797,908千円(前年同期は3,053,161千円の営業損失)、経常損失は1,846,838千円(前年同期は3,099,857千円の経常損失)、四半期純損失は1,209,381千円(前年同期は3,103,516千円の四半期純損失)となりました。
なお、今後の企業価値の向上に必要となる資金調達を目的として平成29年3月に発行した野村證券株式会社を割当先とする行使価額修正条項付第10回新株予約権は、当第3四半期累計期間において63.7%が行使されております。
(2)財政状態の分析
(資産)
流動資産は、前事業年度末と比べて8,535,747千円増加し、16,609,580千円となりました。これは、現金及び預金が8,514,310千円増加したことなどによるものであります。
固定資産は、前事業年度末に比べて687,558千円減少し、413,589千円となりました。これは、化合物医薬品分野の事業譲渡に伴うのれんの減少などにより無形固定資産が693,347千円減少したことなどによるものであります。
(負債)
流動負債は、前事業年度末に比べて706,722千円増加し、1,478,965千円となりました。これは、1年内返済予定の長期借入金が43,000千円、未払金が402,712千円、前受金が149,733千円増加したことなどによるものであります。
固定負債は、前事業年度末に比べて132,888千円減少し、2,275,420千円となりました。これは、長期借入金が129,000千円減少したことなどによるものであります。
(純資産)
純資産は、前事業年度末に比べて7,274,354千円増加し、13,268,783千円となりました。これは、資本業務提携に伴う第三者割当による新株の発行、第三者割当による新株予約権の権利行使などにより資本金及び資本剰余金がそれぞれ4,222,186千円増加したこと、四半期純損失1,209,381千円を計上したことなどによるものであります。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期累計期間において新たに発生した事業上及び財務上の対処すべき課題はありません。
(4)研究開発活動
当第3四半期累計期間においては、体性幹細胞再生医薬品、iPSC再生医薬品の各分野において開発体制を強化したほか、以下のとおり研究開発を推進いたしました。
当第3四半期累計期間における研究開発費の総額は、1,342,017千円(前年同期は2,644,537千円)であります。なお、当該費用は、国内における網膜色素上皮(RPE)細胞製品の共同開発先である大日本住友製薬株式会社(以下、大日本住友製薬といいます。)による開発費用の負担分を控除した後の金額になります。
① 体性幹細胞再生医薬品分野
当第3四半期累計期間において、米国Athersys, Inc.(以下、アサシスといいます。)の開発する幹細胞製品MultiStem®を用いた日本国内における脳梗塞急性期に対する治療法の承認取得に向け、各医療機関にて患者投与開始にむけて治験準備を進めました。しかしながら、平成29年8月にプラセボ製剤(偽薬)に逸脱が確認されたことから、再製造のため、一時的に被験者登録を中断いたしました。新たなプラセボ製剤が米国にて製造され、品質検査等の手続きを経て日本に出荷された後、日本国内での品質管理及び品質保証プロセスの後治験実施施設に改めて配付され、同年10月、被験者登録を再開しております。なお、治験製品は現在米国の製造委託先において製造され、アサシスより当社に提供されておりますが、本治験が完了し販売承認が得られた場合の商用生産にむけては、米国ではなく日本での生産体制の構築が進められようとしております。アサシスと、株式会社ニコンの子会社である株式会社ニコン・セル・イノベーションとの間において受託生産契約が締結され、今後アサシスから株式会社ニコン・セル・イノベーションへの技術移管が進められる予定です。
② iPSC再生医薬品分野
当第3四半期累計期間において、iPS細胞由来RPE細胞を用いた加齢黄斑変性の治療法開発にむけて治験への準備を国内外にて進めてまいりました。
国内においては、大日本住友製薬との合弁会社である株式会社サイレジェンにて、CPC(細胞培養センター:Cell Processing Centerの略)でのRPE細胞製造及び条件最適化作業が進行しております。
また、当該製品の適応疾患である加齢黄斑変性の疾患モデル動物での有効性評価や、免疫拒絶反応モデルを用いた免疫抑制処方の検討等の他、シスメックス株式会社及び大日本住友製薬と共同で、移植における安全性を高めるため移植前免疫反応検査の研究開発も継続しております。RPE細胞懸濁液を作るために使用する調製液の安全性評価や、実際の移植方法の検討等も並行して行っております。
海外においては、RPE細胞の受託製造会社において、海外での治験に用いるRPE細胞のCPC内における細胞培養条件の最適化検討及び欧米での治験に使用することを想定したiPS細胞のマスターセルバンクの製造等を引き続き進めております。
また、横浜市立大学との、機能的なヒト臓器を創り出す3次元臓器に関する共同研究では、肝臓原基の製造に向けて共同研究を進めております。肝臓原基は、肝細胞に分化する前の肝臓前駆細胞を、細胞同士をつなぐ働きを持つ間葉系幹細胞と、血管をつくりだす血管内皮細胞に混合して培養することで形成されますが、これらの構成細胞の製造に関してデータ取得を進めております。
さらに、次世代のiPS細胞として期待される、HLA型に関わりなく免疫拒絶のリスクの少ないiPS細胞の開発を目指し、米国Universal Cells, Inc.と同社の持つ遺伝子編集技術を基に共同研究を進めております。
③ 化合物医薬品分野
当第3四半期累計期間において、株式会社デ・ウエスタン・セラピテクス研究所に対するBBG250を含有する眼科手術補助剤にかかる事業の譲渡が完了いたしました。
なお、当社は医薬品事業のみの単一セグメントであるため、セグメント別の業績記載を省略しております。
(1)業績の状況
再生医療業界においては、平成29年8月、iPS細胞を使って「進行性骨化性線維異形成症」の治療薬の候補を発見し、治験が開始される、というニュースが話題となりました。iPS細胞の応用においては、当社が取り組んでいるように、iPS細胞から目的の細胞あるいは臓器を作成し移植するという再生医療の取り組みのほか、難治性疾患の患者の細胞からiPS細胞を作製し、そのiPS細胞を様々な細胞に分化させ病気の状態の細胞を作りだして薬の効果を試すという、いわゆる「iPS創薬」と呼ばれる取組みも多数進められています。希少疾患や難病に対する新薬の開発や、既存の医薬品の新たな可能性の発見など、医薬品開発の効率化も期待されます。
また同月には、iPS細胞以前から研究されてきた多能性細胞であるES細胞について、京都大学に続いて国立成育医療研究センターでも医療用ES細胞の作製が厚生労働省の審査委員会によって了承されました。ES細胞による再生医療の取り組みも進められています。
このような状況のもと、当社は体性幹細胞再生医薬品分野及びiPSC再生医薬品分野において開発を推進いたしました。
以上の結果、当第3四半期累計期間の業績は、売上高は27,666千円(前年同期比52.1%減)、営業損失は1,797,908千円(前年同期は3,053,161千円の営業損失)、経常損失は1,846,838千円(前年同期は3,099,857千円の経常損失)、四半期純損失は1,209,381千円(前年同期は3,103,516千円の四半期純損失)となりました。
なお、今後の企業価値の向上に必要となる資金調達を目的として平成29年3月に発行した野村證券株式会社を割当先とする行使価額修正条項付第10回新株予約権は、当第3四半期累計期間において63.7%が行使されております。
(2)財政状態の分析
(資産)
流動資産は、前事業年度末と比べて8,535,747千円増加し、16,609,580千円となりました。これは、現金及び預金が8,514,310千円増加したことなどによるものであります。
固定資産は、前事業年度末に比べて687,558千円減少し、413,589千円となりました。これは、化合物医薬品分野の事業譲渡に伴うのれんの減少などにより無形固定資産が693,347千円減少したことなどによるものであります。
(負債)
流動負債は、前事業年度末に比べて706,722千円増加し、1,478,965千円となりました。これは、1年内返済予定の長期借入金が43,000千円、未払金が402,712千円、前受金が149,733千円増加したことなどによるものであります。
固定負債は、前事業年度末に比べて132,888千円減少し、2,275,420千円となりました。これは、長期借入金が129,000千円減少したことなどによるものであります。
(純資産)
純資産は、前事業年度末に比べて7,274,354千円増加し、13,268,783千円となりました。これは、資本業務提携に伴う第三者割当による新株の発行、第三者割当による新株予約権の権利行使などにより資本金及び資本剰余金がそれぞれ4,222,186千円増加したこと、四半期純損失1,209,381千円を計上したことなどによるものであります。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期累計期間において新たに発生した事業上及び財務上の対処すべき課題はありません。
(4)研究開発活動
当第3四半期累計期間においては、体性幹細胞再生医薬品、iPSC再生医薬品の各分野において開発体制を強化したほか、以下のとおり研究開発を推進いたしました。
当第3四半期累計期間における研究開発費の総額は、1,342,017千円(前年同期は2,644,537千円)であります。なお、当該費用は、国内における網膜色素上皮(RPE)細胞製品の共同開発先である大日本住友製薬株式会社(以下、大日本住友製薬といいます。)による開発費用の負担分を控除した後の金額になります。
① 体性幹細胞再生医薬品分野
当第3四半期累計期間において、米国Athersys, Inc.(以下、アサシスといいます。)の開発する幹細胞製品MultiStem®を用いた日本国内における脳梗塞急性期に対する治療法の承認取得に向け、各医療機関にて患者投与開始にむけて治験準備を進めました。しかしながら、平成29年8月にプラセボ製剤(偽薬)に逸脱が確認されたことから、再製造のため、一時的に被験者登録を中断いたしました。新たなプラセボ製剤が米国にて製造され、品質検査等の手続きを経て日本に出荷された後、日本国内での品質管理及び品質保証プロセスの後治験実施施設に改めて配付され、同年10月、被験者登録を再開しております。なお、治験製品は現在米国の製造委託先において製造され、アサシスより当社に提供されておりますが、本治験が完了し販売承認が得られた場合の商用生産にむけては、米国ではなく日本での生産体制の構築が進められようとしております。アサシスと、株式会社ニコンの子会社である株式会社ニコン・セル・イノベーションとの間において受託生産契約が締結され、今後アサシスから株式会社ニコン・セル・イノベーションへの技術移管が進められる予定です。
② iPSC再生医薬品分野
当第3四半期累計期間において、iPS細胞由来RPE細胞を用いた加齢黄斑変性の治療法開発にむけて治験への準備を国内外にて進めてまいりました。
国内においては、大日本住友製薬との合弁会社である株式会社サイレジェンにて、CPC(細胞培養センター:Cell Processing Centerの略)でのRPE細胞製造及び条件最適化作業が進行しております。
また、当該製品の適応疾患である加齢黄斑変性の疾患モデル動物での有効性評価や、免疫拒絶反応モデルを用いた免疫抑制処方の検討等の他、シスメックス株式会社及び大日本住友製薬と共同で、移植における安全性を高めるため移植前免疫反応検査の研究開発も継続しております。RPE細胞懸濁液を作るために使用する調製液の安全性評価や、実際の移植方法の検討等も並行して行っております。
海外においては、RPE細胞の受託製造会社において、海外での治験に用いるRPE細胞のCPC内における細胞培養条件の最適化検討及び欧米での治験に使用することを想定したiPS細胞のマスターセルバンクの製造等を引き続き進めております。
また、横浜市立大学との、機能的なヒト臓器を創り出す3次元臓器に関する共同研究では、肝臓原基の製造に向けて共同研究を進めております。肝臓原基は、肝細胞に分化する前の肝臓前駆細胞を、細胞同士をつなぐ働きを持つ間葉系幹細胞と、血管をつくりだす血管内皮細胞に混合して培養することで形成されますが、これらの構成細胞の製造に関してデータ取得を進めております。
さらに、次世代のiPS細胞として期待される、HLA型に関わりなく免疫拒絶のリスクの少ないiPS細胞の開発を目指し、米国Universal Cells, Inc.と同社の持つ遺伝子編集技術を基に共同研究を進めております。
③ 化合物医薬品分野
当第3四半期累計期間において、株式会社デ・ウエスタン・セラピテクス研究所に対するBBG250を含有する眼科手術補助剤にかかる事業の譲渡が完了いたしました。
なお、当社は医薬品事業のみの単一セグメントであるため、セグメント別の業績記載を省略しております。