有価証券報告書-第18期(平成30年7月1日-令和1年6月30日)

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2019/09/27 16:16
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[経営成績等の状況の概要]
(1)経営成績の状況
当連結会計年度(2018年7月1日~2019年6月30日)における我が国経済は、相次ぐ自然災害や米中貿易摩擦の激化などの影響もあり、一部に弱さが見られましたが、好調な米国景気と設備投資を中心とした内需に支えられ、全体としては緩やかな回復基調が続きました。
当社が属する情報サービス産業においては、DX(Digital Transformation : デジタル変革)の実現を加速するAI(Artificial Intelligence:人工知能)、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)、RPA(Robotic Process Automation:ソフトウェアロボットによる業務の自動化・効率化)、FinTech(Financial Technology:金融サービスと情報技術を結びつけた革新的な動き)等、新分野の本格的な展開に伴って国内企業のIT投資の拡大局面が続いており、当社グループにとってもビジネス参入機会の増加と事業領域の拡大に繋がっております。
また、情報漏洩等のサイバーセキュリティ事故が相次いでいることから、情報システム全体の「セキュリティ対策強化」に対する機運が高まっていることや、我が国全体の課題となっている「働き方改革」には引き続き高い関心が寄せられており、これらに対して有効なソリューションを有する当社グループの追い風になっております。
このような環境の下、当社グループでは、中期経営計画として次の「5つの事業戦略」を掲げ、積極的な取り組みを継続しております。
・リノベーション(既存事業の改革による経営の安定化)
・イノベーション(自社商品を軸とした新しい価値創造)
・競合から協業へ(協業による事業拡大)
・開発からサービスへ(サービス視点での事業拡大)
・人材調達・人材育成(採って育てる)
2019年6月期は、中期経営計画の初年度として、「事業基盤の安定化」と「成長要素の強化」の2軸の事業方針を継続し、2021年6月期までの中期経営目標として掲げているトリプル10(*)の達成に向けて、新たなステージで経営を進めてまいりました。その結果、2019年6月期についても、営業利益10億円という目標を計画通りに達成することができました。
(*)トリプル10
・2017年6月期売上100億円(達成済み)
・2019年6月期営業利益10億円(達成済み)
・2021年6月期営業利益率10%
こうした取り組みの中で、「リノベーション」については、主に金融機関の情報化投資の継続と自動車関連業界の設備投資の増加に伴い、堅調な伸びを示しました。
「イノベーション」については、独自技術による自社商品であるWebセキュリティソリューション「WebARGUS:ウェブアルゴス」及びExcel業務イノベーションプラットフォーム「xoBlos:ゾブロス」の従来から進めている商品力拡充と販売強化の効果により、順調な伸びを示しました。
また、前年度は好調部門が牽引し、不調部門の落ち込みをカバーしていましたが、当連結会計年度は全般的に利益の改善が図られ、営業利益率が1.8ポイント上昇し、8.9%となりました。
以上の結果、当連結会計年度における業績は、売上高12,355,774千円(前期比11.5%増)、営業利益1,095,152千円(同39.0%増)、経常利益1,106,433千円(同39.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は737,962千円(同38.8%増)となりました。
セグメント別の業績は以下のとおりであります。
なお、以下の事業別売上高、セグメント利益(営業利益)及びセグメント損失(営業損失)は、セグメント間の内部取引相殺前の数値であります。
①ソフトウェア開発事業
ビジネスソリューション事業分野は、金融系業務システム開発、運用サポート事業が堅調な伸びを示すとともに、流通系、公共系システム開発が伸長するなど、既存顧客を中心とした受注が引き続き順調に推移しました。
エンベデッドソリューション事業分野は、引き続き車載機器関連が順調な伸びを示しており、中でもコネクテッドカー関連の受注の増加があり、好調な結果となりました。
自社商品事業分野は、これまでの商品戦略と販売戦略の成果により、順調な伸びとなりました。WebARGUSについては、大規模ユーザーへの段階的導入が進むとともに外部サイバーセキュリティ専門会社との協業を進めた結果、販売機会が広がりました。また、xoBlosについては、RPAやERP等の各種システムが持つ特定の情報にxoBlosを介して別の視点のデータを加え、データの価値を高めるxoBlosプラスワン構想を推進し、引合いが大幅に増えました。
これらの結果、ソフトウェア開発事業の売上高は11,677,447千円(前期比11.6%増)、セグメント利益は1,041,831千円(同30.4%増)となりました。
②システム販売事業
カシオ計算機株式会社製中小企業向け業務・経営支援システム「楽一」を主力とする販売ビジネスにおいて、改元に伴う対応や消費税増税に伴う軽減税率対応などによるシステムの入替え、改修関連の販売が伸びたことにより、売上高、及びセグメント利益を伸ばすことができました。
これらの結果、システム販売事業の売上高は681,925千円(前期比9.1%増)、セグメント利益は53,255千円(前年同期はセグメント損失10,650千円)となりました。
(2)財政状態の状況
①流動資産
前連結会計年度末に比べ536,173千円増加し、3,933,499千円となりました。これは、主に現金及び預金が213,380千円、売掛金が330,121千円それぞれ増加したことによるものです。
②固定資産
前連結会計年度末に比べ36,000千円増加し、721,885千円となりました。これは、主に有形固定資産が17,235千円、投資有価証券が19,922千円、敷金及び保証金が13,818千円それぞれ増加し、無形固定資産が7,873千円、繰延税金資産が12,962千円それぞれ減少したことによるものです。
③流動負債
前連結会計年度末に比べ297,119千円増加し、1,601,710千円となりました。これは、主に買掛金が64,678千円、未払金が158,516千円及び未払消費税等が30,163千円、その他が21,696千円それぞれ増加したことによるものです。
④固定負債
前連結会計年度末に比べ50,743千円減少し、105,966千円となりました。これは、主に長期未払金が67,522千円減少し、その他が16,375千円増加したことによるものです。
⑤純資産
前連結会計年度末に比べ325,797千円増加し、2,947,708千円となりました。これは、主に利益剰余金が538,265千円増加し、自己株式の取得により209,780千円減少したことによるものです。
(3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ207,302千円増加し、1,834,712千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の計上(1,038,162千円)、売上債権の増額による支出(330,121千円)、未払金及び未払費用の増額による収入(123,406千円)、長期未払金の減額による支出(67,522千円)、法人税等の支払額による支出(270,595千円)などにより693,823千円の収入(前連結会計年度は747,312千円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の取得による支出(41,669千円)、敷金及び保証金の差入による支出(22,842千円)などにより70,412千円の支出(前連結会計年度は94,208千円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額による支出(198,013千円)、自己株式の取得による支出(209,780千円)などにより415,791千円の支出(前連結会計年度は373,846千円の支出)となりました。
(4)生産、受注及び販売の実額
①生産実績
当社グループの事業には生産に該当する事項がないため、記載を省略しております。
②受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
ソフトウェア開発事業11,941,128114.02,321,225112.9
システム販売事業714,222119.088,322167.7
合計12,655,351114.32,409,547114.3

(注)上記金額は、実際受注額であり、消費税等は含まれておりません。
③販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年7月1日
至 2019年6月30日)
前年同期比(%)
ソフトウェア開発事業(千円)11,677,207111.7
システム販売事業(千円)678,567109.5
合計(千円)12,355,774111.5

(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
[経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析]
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりましては、財政状態及び経営成績に影響を与える会計上の見積りを行う必要があります。当社グループはこの見積りを行うに当たり、過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
当社グループが連結財務諸表の作成に際して採用している重要な会計方針につきましては、「第5経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
(2)経営成績の分析
①売上高、売上原価(売上総利益)
当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べ1,278,850千円増加し、12,355,774千円となりました。また、売上総利益は、前連結会計年度に比べ354,852千円増加し、2,949,917千円となりました。
これは主に金融系業務システム開発事業が堅調に推移したこと、流通系・公共系システム開発が伸長したこと及び車載開発の需要等が好調だったことによるものであります。
②販売費及び一般管理費(営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ47,479千円増加し、1,854,764千円となりました。これは販売強化のための人件費の増加が主な要因であります。
この結果、当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度に比べ307,372千円増加し、1,095,152千円となりました。
③営業外損益(経常利益)
当連結会計年度の営業外収益は受取保険金、助成金収入等の計上により17,382千円となり、営業外費用は支払手数料、事務所移転費用等の計上により6,102千円となりました。この結果、当連結会計年度における経常利益は1,106,433千円となりました。
④特別損益(税金等調整前当期純利益)
当連結会計年度において、投資有価証券評価損68,270千円の計上により、税金等調整前当期純利益は1,038,162千円となりました。
⑤親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度における税金費用は、法人税、住民税及び事業税に税効果会計適用に伴う法人税等調整額を併せ300,200千円となりました。
以上の結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ206,260千円増加し、737,962千円となりました。
(3)財政状態の分析
当連結会計年度の財政状態の状況につきましては、[経営成績等の状況の概要](2)財政状態の状況に記載のとおりであります。
なお、従業員に対して自社の株式を給付するインセンティブプラン「株式給付信託(J-ESOP)」の導入による自己株式の増加により、自己資本比率は減少しましたが、利益剰余金の増加により純資産の額は増加いたしました。
(4)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、[経営成績等の状況の概要](3)キャッシュ・フローの状況に記載のとおりであります。
なお、当社は営業活動によるキャッシュ・フローにつきましては、運転資金は手元資金でまかなえると考えおります。
また、投資活動によるキャッシュ・フローにつきましては、取引先との関係強化による投資有価証券の取得、売上等の増加に伴う人員増員による増床等により敷金及び保証金の差入による支出がありましたが、手元資金でまかなえるものでした。
当座借越契約は継続しておりますので、急な運転資金増加にも対応できると考えておりますが、大幅な人員の増加、設備投資等が必要になった際には、改めて借入実行等を適宜判断してまいります。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
2015年6月期2016年6月期2017年6月期2018年6月期2019年6月期
自己資本比率(%)53.560.765.064.263.3
時価ベースの
自己資本比率(%)
611.6504.7418.6412.3587.3
キャッシュ・フロー対
有利子負債比率(年)
0.90.20.20.00.0
インタレスト・
カバレッジ・レシオ(倍)
45.2214.5169.01,880.21,793.1

自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(5)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、事業の発展を通じて企業価値の継続的向上を目指しており、売上高成長率、営業利益率、経常利益率、および1株当たりの当期純利益を重要な経営指標と位置付け、その向上に努めてまいります。
2019年6月期の達成状況は、これら全ての経営指標において計画を上回りました。また、ROE(自己資本利益率)については、20%以上を維持することが出来ました。
これは、ソフトウェア開発事業が順調に売上と利益を伸ばすことが出来たことによるものですが、同事業分野のうち、ビジネスソリューション事業では、金融系業務システム開発や運用サポート事業において主要顧客との取引が順調に拡大したことなどから全体として堅調な伸びを示したこと、また、エンベデッドソリューション事業では、車載関連システム開発・検証業務が大きく伸び、全体として力強い伸びを示したことが大きな要因です。
指標(2019年6月期)計画実績計画比
売上高11,904百万円12,355百万円451百万円増(3.7%増)
営業利益
営業利益率
1,000百万円
8.4%
1,095百万円
8.8%
95百万円増(9.5%増)
0.4%増
経常利益
経常利益率
997百万円
8.3%
1,106百万円
8.9%
109百万円増(10.9%増)
0.6%増
1株当たり当期純利益43.37円48.07円4.7円増(10.8%増)
ROE(自己資本利益率)26.5%-

(6)経営成績に重要な影響を与える要因について
当社の環境につきましては、「第2[事業の状況]2[事業等のリスク]」に記載のとおり、市場環境の変化や当社事業におけるリスク等、様々なリスク要因が経営成績に重要な影響をあたえることが考えられます。
(7)経営戦略の現状と見通し
当社の経営戦略につきましては、「第2[事業の状況]1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等]」に記載のとおり、中期経営計画で掲げる「5つの事業戦略」に基づいており、「事業基盤」と「成長要素」の2軸で進めております。この2軸については、これまでの「事業基盤の拡充」と「成長要素の整備」からそれぞれ一歩進め、「事業基盤の安定化」と「成長要素の強化」として経営の安定と成長に力を入れてまいります。
また、当社の中期経営目標でありますトリプル10の達成に向けた状況につきましては、2017年6月期の売上100億円は既に達成済であり、2019年6月期の営業利益10億円もこのたび達成いたしました。これは2018年6月期の営業利益の実績(787百万円)比で26.9%増の高い目標ではありましたが、「事業基盤の安定化」が順調に進んだこと、「成長要素の強化」が予定通り進んだことから計画を上回って達成することができました。次の目標である2021年6月期の営業利益率10%につきましては、更なる「成長要素の強化」が必須条件であり、引き続き、グループ一丸となって目標達成に向けて取り組んで参ります。

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