有価証券報告書-第13期(2024/04/01-2025/03/31)

【提出】
2025/06/23 16:11
【資料】
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【項目】
160項目
③戦略
2050年を見据えた長期的な視点から、気候変動に伴うリスクと機会を特定するため、2℃未満シナリオと4℃シナリオの2つを考慮したシナリオ分析を実施しております。これに基づき、順次対象事業ユニットの範囲を拡大し、事業への影響評価や対応策の検討を進めております。
A.シナリオ分析対象製品
当社グループでは、2℃未満シナリオと4℃シナリオに基づき、気候変動に特化したリスクと機会の抽出を行いました。2021年度から、CO2排出量に大きな影響を与える主要製品を優先してシナリオ分析を実施しています。2023年度には新たにDexerials Precision Components(株)※1が生産する「マイクロデバイス」、2024年度にはデクセリアルズフォトニクスソリューションズ(株)が生産する「光半導体」を分析対象に加えました。
取り組み状況とCO2排出量(Scope1+2)カバー率(連結) (年度)
2021年2022年2023年2024年
取り組み状況・TCFD賛同
・反射防止フィルム
・異方性導電膜(ACF)
・光学弾性樹脂(SVR)
・表面実装型ヒューズ
・マイクロデバイス・光半導体
CO2排出量(Scope1+2)カバー率35%56%69%75%

B.シナリオの設定
移行リスク・機会の項目に関する客観的な将来情報から当社グループへの影響を考察し、財務インパクト試算及び移行リスク・機会を想定した取り組みについて検討しました。
0102010_004.pngC.財務インパクト試算
2024年度の当社の成長戦略、環境目標との連動性についてTCFDガイドラインに基づき、以下の3つの時間軸を設定して分析を行いました。
・短期: 2028年度(現中期経営計画最終年度)
・中期: 2030年度(中長期のCO2削減目標)
・長期: 2033年度(次期中期経営計画最終年度(想定))
そのうち、短期:2028年度の財務インパクトについて、下図に示します。
0102010_005.jpg
・2℃未満シナリオに基づく財務インパクト試算結果
2℃未満シナリオに基づく移行リスク・機会を総合的に評価した結果、中期経営計画における事業利益は気候変動の影響により、中期経営計画で想定していた事業利益と比較して0.7%減少する見込みです。移行リスクの主な要因としては、温室効果ガス排出制限に関する規制強化による原材料(主にレアメタル)のコスト上昇が挙げられます。また、炭素税の導入影響により、事業運営コストも増加する見込みです(当社の6つの事業カテゴリー※2共通の課題)。一方で、移行リスクに対する適切な対応がビジネス機会を生み出す可能性もあり、当社では、国際的な気候変動シナリオや業界動向(顧客がとらえているリスク・機会)を分析し、第三者の助言を踏まえ移行機会を整理しました。より具体的にビジネスへの影響を把握し、社会貢献につながることを真摯に考え、取り組みを進めております。検討の結果、主にEVおよびEV生産拡大に貢献する製品(表面実装型ヒューズ、反射防止フィルム、光半導体)の需要が拡大することを機会として特定しました。合わせて、当社の環境配慮が製品の付加価値を高め、それによって売上が向上することも機会として想定しました。
この移行リスク・機会の対応策については、当社の生産・事業部門とクロスファンクショナルに議論を重ねつつ、今後の取り組みにつなげていく予定です。
・4℃シナリオに基づく財務インパクト試算結果
移行リスク:4℃シナリオでは、化石燃料への依存継続により、化石燃料の需要が増加し、エネルギーや原材料のコストが上昇すると想定しております。事業機会については、自動車の電動化への進展が遅れることを前提に、EV関連の売上機会は減少すると予想しております。一方で、当社製品が関連する「車載ディスプレイの大型化」への影響は小さいと考えており、全体としての影響は限定的です。これらを踏まえた財務への影響は、中期経営計画で想定していた事業利益と比較して、7.9%の減少になると見込んでおります。
物理リスク:気象災害激甚化により想定される洪水リスクに注目し、ハザードマップをもとに洪水による被害の可能性を試算しました(4.3億円減益)。この影響を含めると、事業利益全体では、中期経営計画に対し8.8%の減少となる見込みです。
D.気候関連のリスク・機会と主な取り組み
抽出されたリスクと機会の項目は、社会の変化という観点で整理し、以下の通りそれぞれの対策案を検討しております。重要度の評価は、「影響度」と「発生可能性」の2軸で行い、特に重要と認識したリスクと機会については、中期経営計画に組み込みさらなる検討を進めております。
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※1. Dexerials Precision Components(株)は、2024年4月1日付で(株)京都セミコンダクターと統合し、デクセリアルズフォトニクスソリューションズ(株)となりました。
※2. 6つの事業カテゴリー:反射防止フィルム、異方性導電膜(ACF)、光学弾性樹脂(SVR)、表面実装型ヒューズ、マイクロデバイス、光半導体
※3. 期間:短期:2028年度(現中期経営計画最終年度)、中期:2030年度(中長期のCO2削減目標)、長期:2033年度(次期中期経営計画最終年度(想定))
※4. 財務影響:小:10億円未満、中:10億円以上、大:40億円以上
※5. FEMS:Factory Energy Management System:工場エネルギーマネジメントシステム

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