有価証券報告書-第11期(平成27年1月1日-平成27年12月31日)

【提出】
2016/03/28 15:10
【資料】
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【項目】
65項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当事業年度末日現在において当社が判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成しております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。
(2)財政状態の分析
(資産)
当事業年度末における総資産は、前事業年度末に比べ530,400千円増加し(前事業年度末比115.2%増)、
990,642千円となりました。
流動資産は、前事業年度末に比べ507,345千円増加し(前事業年度末比117.9%増)、937,486千円となりまし
た。これは主として、第三者割当増資等に伴い現金及び預金が412,469千円増加したことや、売上高増加に伴い売
掛金が77,278千円増加したことによるものであります。
固定資産は、前事業年度末に比べ23,054千円増加し(前事業年度末比76.6%増)、53,156千円となりました。
これは主として、本社フロア増床等に伴い有形固定資産が7,358千円、敷金及び保証金が15,122千円増加したこと
によるものであります。
(負債)
当事業年度末における負債は、前事業年度末に比べて92,658千円増加し(前事業年度末比27.3%増)、432,323
千円となりました。これは主として、売上高の増加に連動してクリエイターへの支払コミッションが増加したこ
とに伴い買掛金が27,294千円増加したこと、また定額制取引の増加に伴い前受金が59,437千円増加したことによ
るものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産は、前事業年度末に比べて437,741千円増加し(前事業年度末比363.0%増)、
558,318千円となりました。これは、新株発行及び新株予約権の行使により資本金及び資本準備金がそれぞれ
163,041千円増加したこと、また当期純利益の計上に伴い繰越利益剰余金が111,659千円増加したことによるもの
であります。
(3)経営成績の分析
(売上高)
当事業年度の売上高は、1,388,235千円(前事業年度比29.9%増)となり、そのうち定額制の売上は153,297千円(前事業年度は33,985千円)となりました。
これは、SEO、SEM等による積極的なWebプロモーションの展開により、クリエイター及び購入者が拡大したこと及び定額制サービスにおいて、平成27年4月に単品販売のサイトと定額制のサイトを統合したことにより、Web経由での新規購入者が増加したこと等によるものであります。
(売上原価)
当事業年度の売上原価は607,655千円(前事業年度比24.6%増)となりました。主な内訳は、素材仕入496,539千円、賃借料73,297千円であります。
(販売費及び一般管理費)
当事業年度の販売費及び一般管理費は、従業員増員に伴う人件費の増加、Web上でのプロモーション活動による広告宣伝費の増加等により、642,241千円(前事業年度比32.9%増)となりました。
(営業外損益)
当事業年度の営業外収益は1,479千円(前事業年度比45.1%増)となりました。主な内訳は、広告料収入990千円、受取補償金213千円であります。
当事業年度の営業外費用は19,418千円(前事業年度は455千円)となりました。主な内訳は、株式公開費用17,357千円、為替差損1,955千円であります。
以上の結果、当事業年度の営業利益は138,338千円(前事業年度比41.3%増)、経常利益は120,399千円(前事業年度比増22.3%)、当期純利益は111,659千円(前事業年度比23.3%増)となりました。
(4)キャッシュ・フローの状況
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。
(5)経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」に記載のとおり、事業環境、事業内容、システム、事業運営体制等、様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
そのため、当社は常に市場動向に留意しつつ、内部管理体制を強化し、優秀な人材を確保し、市場ニーズに合ったサービスを展開していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応してまいります。
(6)経営戦略の現状と見通し
当社は、中長期的な経営戦略として、「PIXTA」のクリエイター獲得及び顧客獲得に一段と注力していくとともに、海外、特にアジア地域における展開を一段と進めて参ります。具体的には、市場分析の結果に基づき重点投資国・地域を特定し、日本での事業経験を生かしながら現地の市場・商慣行に則した方法により、スピーディーに市場開拓を進めていくことを予定しております。
また、価値を生む人とそれを活かす人を結びつけるという経営方針のもと、「PIXTA」の運営を通じて構築されたクリエイターネットワーク及びオンラインマーケットプレイスの運営ノウハウを最大活用した新たなサービスの展開を加速していきます
(7)経営者の問題認識と今後の方針について
当社の経営者は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案し、企業価値を最大限に高めるべく努めてまいります。経営者の問題認識と今後の方針については、「第2 事業の状況 3 対処すべき課題」に記載のとおりですが、特に既存事業において新規購入者及び継続的な購入者の増加施策やサービスの継続的改善を通じて収益基盤の安定化を図ると共に、さらなる成長のため海外への事業進出や新規事業を積極的に推進してまいりたいと考えております。