有価証券報告書-第14期(平成29年12月1日-平成30年11月30日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(平成29年12月1日から平成30年11月30日まで)における我が国経済は、雇用・所得環境の改善が続く中で、政府の各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが期待されています。一方で、通商問題の動向が世界経済に与える影響や、海外経済の不確実性、金融資本市場の変動の影響に留意する必要があり、景気の先行きは不透明な状況となっております。
このような状況の中、駐車場(コインパーキング)の上部“未利用”空間を主に商業施設として活用することを実現し、オンリーワンの価値を創出した当社グループの空中店舗フィル・パーク事業は、東京証券取引所マザーズ市場への上場や各社との資本業務提携による認知度、信用力の向上を背景に、「請負受注スキーム(既存土地オーナー向けサービス)」・「開発販売スキーム(不動産投資家向けサービス)」とも順調に成果を重ね、当連結会計年度において竣工引渡を予定しておりましたプロジェクト物件についても全てが竣工引渡となりました。
この結果、当連結会計年度の当社グループの売上高は4,739,078千円(前年同期比160.6%)、営業利益は637,128千円(前年同期比215.0%)、経常利益は615,782千円(前年同期比202.1%)、親会社株主に帰属する当期純利益は415,076千円(前年同期比221.2%)となり、いずれの指標においても過去最高額を更新しました。(当社グループの主な売上高は、「請負受注スキーム」においては、竣工引渡基準を採用しているため、物件の竣工引渡時に計上されます。「開発販売スキーム」においては、販売による所有権移転時に計上されます。)当連結会計年度における「請負受注スキーム」の竣工引渡物件は24件、「開発販売スキーム」の販売引渡物件は土地の販売が2件、土地建物の販売が4件引渡完了しております。
なお、重点課題の1つとして掲げております人材補強につきましては、当連結会計年度末時点で連結従業員数が40名(平成29年11月期末時点は28名)となりました。
次に、当連結会計年度の営業状況及び成長力・成長性を表す指標である受注高・受注残高につきましては、「請負受注スキーム」での成約が順調に伸びた結果、当連結会計年度において、受注高・受注残高ともに過去最高額を更新しました。また、当第4四半期連結会計期間(平成30年9月1日から平成30年11月30日まで)において、受注高1,579,378千円を記録し、第4四半期に限定しない各連結会計期間(3ヶ月)の受注高としても過去最高額を大幅に更新しました(従来の最高受注高は936,348千円)。
具体的な受注残高及び受注高の状況につきましては、下表のとおりとなります。
(単位:千円)
| 受注残高※1 | 受注高※2 | |||
| 平成30年11月期 期末時点 | 2,793,195 | 平成30年11月期 | 4,060,581 | |
| 平成29年11月期 期末時点 | 1,539,041 | 平成29年11月期 | 2,434,857 | |
※1 受注残高とは、上記時点における空中店舗フィル・パーク事業「請負受注スキーム」(内装工事等の追加工事の受注を含む)の竣工引渡前の受注金額の残高合計(将来の売上見込金額)となります。
※2 受注高とは、上記連結会計年度における空中店舗フィル・パーク事業「請負受注スキーム」(内装工事等の追加工事の受注を含む)の新規受注金額の合計(売価ベース)となります。
当連結会計年度における新規請負受注件数は31件となりました。
さらに、前連結会計年度より開始した、土地の購入及び空中店舗フィル・パークの開発から販売までを行う取り組みである「開発販売スキーム」も良好に進捗しました。
当連結会計年度の開発状況及び開発進捗度を表す指標である開発プロジェクト総額見込及び開発残高の状況につきましては、下表のとおりとなります。
(単位:千円)
| 開発プロジェクト総額見込※3、6 | 開発残高※4、5 | |||
| 平成30年11月期 期末時点 | 1,770,309 | 平成30年11月期 | 759,252 | |
| 平成29年11月期 期末時点 | 1,056,266 | 平成29年11月期 | 752,987 | |
※3 開発プロジェクト総額見込とは、「開発販売スキーム」において用地取得契約後プロジェクトを開始した空中店舗フィル・パークの、上記時点における土地及び建物の完成にかかる見込額の合計(将来の売上原価見込金額)となります。
※4 開発残高とは、「開発販売スキーム」において用地取得契約後プロジェクトを開始した空中店舗フィル・パークの土地及び建物に対する既支出額のうち、上記時点における売却前の残高合計(簿価ベース)となります。
※5 開発残高には当第2四半期末まで土地取得(決済)が完了していないものは含めておりませんでしたが、開発プロジェクトが用地取得契約後に開始されることを考慮し、当第3四半期末から土地取得(決済)が完了していないものを含めた数値となっております。なお、平成29年11月期期末時点の開発残高には用地取得契約後から土地取得(決済)までに支出した金額はありませんでしたので、数値に変更はありません。
※6 これまで「開発販売スキーム」の開発状況を表す指標として開発高を記載していましたが、開発高はプロジェクトの当連結会計年度における既支出額のみの記載となるため、プロジェクト全体の規模が不透明でした。そのため、当連結会計年度から「開発販売スキーム」全体の状況をより適切に開示することを目的に、開発高に代えて上述の開発プロジェクト総額見込という新たな指標を記載することといたしました。
当連結会計年度における用地取得契約件数は10件、当連結会計年度末時点における開発プロジェクト総額見込の件数は8件となりました。
当社グループでは、「請負受注スキーム」及び「開発販売スキーム」の両側面から空中店舗フィル・パーク事業を安定的に拡大し、かつ、企業価値の向上を図るべく各種企業との連携による取り組みを積極的に推進しております。当連結会計年度における主な取り組み内容とその目的及び進捗状況は以下のとおりです。
| 取り組み内容 (当社ホームページに おけるリリース日) | 主な目的 | 進捗状況 |
| 日本郵政キャピタル株式会社との資本業務提携 (平成29年11月7日) | 当社グループの信用力や財務基盤の強化並びに日本郵政グループとの業務提携による事業への直接的な寄与が期待されるため | 最優先事項として協業実績の成立のため、日本郵政グループの保有する土地の企画・提案を開始。また、日本郵政グループ保有資産の開発を効率的に進めるために新規設立された日本郵政不動産株式会社と今後の取り組みについて協議を開始。 |
| いちご株式会社との資本業務提携 (平成29年11月7日) | いちごグループの信用力や情報収集力と当社の企画力・設計力の相乗効果によって、競争力のある土地仕入・開発を行っていくため | 当連結会計年度において「開発販売スキーム」については6案件、「請負受注スキーム」については1案件の合計7件の協業実績 |
| 当社では件数の少なかった中規模のフィル・パーク開発及び運用を合弁会社で行うことで、フィル・パーク事業を更に拡大していくため | いちご株式会社のグループ会社である株式会社セントロとの間で、平成30年10月17日付で合弁会社・株式会社Trophyを設立 | |
| 株式会社バリュープランニングとの資本業務提携 (平成29年12月14日) | 1階にガレージ、2階に居住空間を備えた賃貸物件「プレミアムガレージハウス」の企画・提案が可能となり、フィル・パークの適さない商業地域以外の住居エリアにおいてもフィル・パーク事業の展開が図れるため | 平成30年12月に協業実績第1号案件として、賃貸物件「プレミアムガレージハウス」の請負契約を締結 |
| 株式会社favyとの資本業務提携 (平成29年12月25日) | 外食特化分散型メディアとして成長中であり、実店舗運営実績のあるfavyと連携してフィル・パーク専用の飲食業態を開発・展開していくため | 飲食業態のテナントが協業実績第1号案件として平成30年1月に、第2号案件として平成30年3月にオープン |
| あどばるグループとの資本業務提携 (平成30年5月31日) | シェアリングエコノミー市場が拡大していく中、シェアスペース利用に対する消費者ニーズの多様化に対応するため | 協業実績第1号案件として、平成30年10月に竣工した物件にレンタルスペース業態のテナントが入居 |
なお、財政状態につきましては、「第2[事業の状況]3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 c.財政状態の分析」をご参照ください。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末より238,632千円増加し、2,108,446千円となりました。各キャッシュ・フローの状況とその要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動により得られた資金は1,031,513千円となりました。この主な要因は、税金等調整前当期純利益が615,782千円となるとともに、前受金が637,782千円増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動により使用した資金は391,733千円となりました。この主な要因は、投資有価証券の取得による支出332,191千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動により使用した資金は401,148千円となりました。この主な要因は、短期借入金の減少357,500千円、長期借入金の返済による支出63,360千円によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループは、単一セグメントであるため、生産実績及び受注実績については、スキームごとの実績を記載しております。
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績については、土地の購入及び空中店舗フィル・パークの開発から販売までを行う取り組みである「開発販売スキーム(不動産投資家向けサービス)」の開発プロジェクト総額見込及び開発残高を記載しております。
| 開発プロジェクト 総額見込(注)1.3 (千円) | 前年同期比 (%) | 開発残高(注)2 (千円) | 前年同期比 (%) | |
| 開発販売スキーム | 1,770,309 | 167.6 | 759,252 | 100.8 |
(注) 1.開発プロジェクト総額見込とは、「開発販売スキーム」において用地取得契約後プロジェクトを開始した空中店舗フィル・パークの、当連結会計年度末時点における土地及び建物の完成にかかる見込額の合計(将来の売上原価見込金額)となります。
2.開発残高とは、「開発販売スキーム」において用地取得契約後プロジェクトを開始した空中店舗フィル・パークの土地及び建物に対する既支出額のうち、当連結会計年度末時点における売却前の残高合計(簿価ベース)となります。
3.前連結会計年度まで「開発販売スキーム」の開発状況を表す指標として開発高を記載していましたが、開発高はプロジェクトの当連結会計年度における既支出額のみの記載となるため、プロジェクト全体の規模が不透明でした。そのため、当連結会計年度から「開発販売スキーム」全体の状況をより適切に開示することを目的に、開発高に代えて上述の開発プロジェクト総額見込という新たな指標を記載することといたしました。
b. 受注実績
当連結会計年度における受注実績については、「請負受注スキーム(既存土地オーナー向けサービス)」の受注高及び受注残高を記載しております。
| 受注高(注)2 (千円) | 前年同期比 (%) | 受注残高(注)3 (千円) | 前年同期比 (%) | |
| 請負受注スキーム | 4,060,581 | 166.8 | 2,793,195 | 181.5 |
(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.受注高とは、当連結会計年度における空中店舗フィル・パーク事業「請負受注スキーム」(内装工事等の追加工事の受注含む)の新規受注金額の合計(売価ベース)となります。
3.受注残高とは、当連結会計年度末時点における空中店舗フィル・パーク事業「請負受注スキーム」(内装工事等の追加工事の受注含む)の竣工引渡前の受注金額の残高合計(将来の売上見込金額)となります。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績については、空中店舗フィル・パーク事業の単一セグメントであるため、次のとおりであります。
| 金額(千円) | 前年同期比(%) | |
| 空中店舗フィル・パーク事業 | 4,739,078 | 160.6 |
| 合計 | 4,739,078 | 160.6 |
(注) 1.主要な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 平成28年12月1日 至 平成29年11月30日) | 当連結会計年度 (自 平成29年12月1日 至 平成30年11月30日) | ||
| 販売高(千円) | 割合(%) | 販売高(千円) | 割合(%) | |
| アドニス株式会社 | ― | ― | 494,997 | 10.4 |
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.最近2連結会計年度の主要な相手先別の販売実績のうち、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満の相手先につきましては記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、資産及び負債又は損益の状況に影響を与える会計上の見積りは、過去の実績等作成時に入手可能な情報に基づき合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、当社グループの連結財務諸表を作成するにあたって採用している重要な会計方針は、「第5[経理の状況]1[連結財務諸表等](1) [連結財務諸表][注記事項](連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は4,739,078千円(前期比60.6%増)となりました。これは主に、空中店舗フィル・パーク事業が順調に推移したことによるものであります。
(営業利益)
販売費及び一般管理費580,449千円の計上により、当連結会計年度における営業利益は637,128千円(前期比115.0%増)となりました。販売費及び一般管理費の主な内訳は、広告宣伝費36,005千円、役員報酬131,490千円、給料及び手当135,916千円であります。
(経常利益)
営業外収益1,150千円、営業外費用22,496千円の計上により、当連結会計年度における経常利益は615,782千円(前期比102.1%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における税金等調整前当期純利益は615,782千円となり、法人税、住民税及び事業税並びに法人税等調整額を加減した、親会社株主に帰属する当期純利益は415,076千円(前期比121.2%増)となりました。
b. 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因としては、経済情勢の変動や各種法規制等による影響、自然災害の発生などが外的要因として挙げられます。また、内的要因としては、物件の竣工引渡時期の変動や、組織体制の充実に充分な対応ができない場合の事業展開への影響などが挙げられます。詳細については、「第2[事業の状況]2[事業等のリスク]」をご参照ください。
c. 財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べて770,629千円増加し、4,114,694千円になりました。これは主として、現金及び預金が238,632千円、未成業務支出金が124,292千円、投資有価証券が332,191千円増加したことによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べて331,522千円増加し、2,118,929千円になりました。これは主として、短期借入金が357,500千円減少し、前受金が637,782千円増加したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べて439,106千円増加し、1,995,764千円になりました。これは主として、親会社株主に帰属する当期純利益を計上したことにより利益剰余金が415,076千円増加したことによるものであります。
d. 資本の財源及び資金の流動性について
当社グループは資金計画に基づき、必要な運転資金や事業資金は銀行借入及び新株の発行により調達しております。また、資金運用に関しては、短期的な預金等に限定し、資金の流動性の確保に努めております。
e. 経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、連結経常利益を経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等とし、目標数値を設定しております。
当連結会計年度におきましては、連結経常利益目標500,000千円に対し、615,782千円の実績となりました。目標に対して115,782千円上回っており、フィル・パーク事業は順調に推移しております。
今後も当指標を目標として経営を行うことにより、当社グループの企業価値の向上を図ってまいります。なお、詳細については、「第2[事業の状況]1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等](2)目標とする経営指標」をご参照ください。