四半期報告書-第11期第2四半期(平成30年4月1日-平成30年6月30日)

【提出】
2018/08/14 11:29
【資料】
PDFをみる
【項目】
29項目
(重要な後発事象)
1. 米国Quartz社の買収、第三者割当による新株式発行及び新株予約権発行
当社は平成30年7月2日開催の取締役会において、米国発のクオリティ経済メディアのQuartz Media LLC(以下「Quartz社」という)の持分を100%取得し、子会社化(以下「本件買収」という。)することを決議しました。また、本件買収対価の一部とするために、第三者割当による新株式発行及び新株予約権発行について決議し、平成30年7月31日にQuartz社を子会社化しました。
(1)企業結合の概要
① 被取得企業の名称及びその事業の内容
被取得企業の名称Quartz Media LLC
事業の内容オンライン経済情報メディア

② 企業結合を行った主な理由
当社が提供するソーシャル経済メディア「NewsPicks」は、2013年にサービスを開始して以来、(1)プラットフォーム、(2)メディア、(3)コミュニティの3要素を融合するという、独自のビジネスモデルを築いてきました。また、広告収入のみに依存しがちなデジタルメディアの領域において、有料課金モデルを開拓し、広告売上と課金売上を高次元で両立させることに成功しました。
その成功を武器に、昨年、北米においてDow Jones社と合弁企業を設立し、米国市場に進出しました。2017年11月に始動した米国版NewsPicksのDAU(注1)は、日本版NewsPicksの立ち上げ時を大きく上回るペースで伸張しており、米国市場での成功の手応えを感じています。
巨大な市場を有する米国において、当社が日本で作り上げた成功モデルを実現するには、コンテンツ、テクノロジー、ビジネスに秀でたチームが必要です。モバイルに適したクオリティの高いコンテンツを提供するQuartz社は、当社が北米のみならずグローバル展開を目指す上で最適のパートナーと考え、買収することとしました。
Quartz社は2012年に設立された新しい経済メディアです。Quartz社の共同経営責任者であるJay Lauf氏及びKevin Delaney氏は米国を代表するメディア分野のプロフェッショナルです。優れた経営陣のリーダーシップの下、モバイルテクノロジーとジャーナリズムを組み合わせたメディアとして、また、優れたUI・UX・コンテンツ(注2)を有するメディアとして、高い評価を得ています。
今回のQuartz社買収により、今後、北米・世界市場において、Quartz社が抱える約2,000万人の優良読者を基盤としながら、NewsPicksが培ってきた有料課金、マルチメディア展開、コミュニティ運営の事業モデル・ノウハウを生かしていきます。それによって、世界でのNewsPicks事業拡大の成長に弾みをつけることが可能になると確信しています。
(注)1 DAU(デイリーアクティブユーザー数)とは、1日にサービスを利用したアクティブユーザー数のことです。
2 UI(ユーザーインターフェイス)とは、製品・サービスに対してユーザーが直接触れる部分(視覚情報を含む)、UX(ユーザーエクスペリエンス)とは、ユーザーが製品・サービスの利用を通じて得られる体験のことです。
③ 企業結合日
平成30年7月31日
④ 企業結合の法的形式
米国の企業再編法制に基づく逆三角合併による買収
当社の米国子会社であるUzabase USA,Incが米国に買収子会社UZ LLC(以下「UZ」という。)を設立し、UZに対して、当社の新株式の発行及び新株予約権の発行を行い、UZがQuartz社との合併に際してその合併対価として、これらの株式及び新株予約権をQuartz社の出資者に対して交付するという方式によるもので、Quartz社を存続会社とし、UZを消滅会社とする逆三角合併を行いました。
⑤ 結合後企業の名称
Quartz Media LLC
⑥ 取得した議決権比率
100%
⑦ 取得企業を決定するに至った主な根拠
当社子会社が現金、当社の株式及び当社の新株予約権を対価として株式を取得したことによるものであります。
(2)被取得企業の取得原価及び対価の種類ごとの内訳
現金(50百万米ドル相当)、当社普通株式(25百万米ドル相当)及び新株予約権をQuartz社の親会社に対価として交付しています。取得の対価には、条件付取得対価を含めておりません。条件付取得対価は、被取得企業の一定期間の将来業績に応じて支払いを行う契約となっており、現時点では確定しておりません。
第三者割当による新株式発行について
本件買収を実施するにあたり、当社は、平成30年7月2日開催の取締役会において、第三者割当による新株式発行を決議しました。
(1)払込期日平成30年7月31日
(2)発行新株式数普通株式831,295株
(3)発行価額1株につき3,207円
(4)調達資金の額2,665,963千円(当該の新株発行は、本件買収のために設立した買収子会社であるUZに対して行うものであり、払込金額は当社からUZに対して供与された資金によってなされるものであって、資金調達を目的としたものではありません。)

第三者割当による新株予約権発行について
本件買収を実施するにあたり、当社は、平成30年7月2日開催の取締役会において、第三者割当による新株予約権発行を決議しました。(「株式会社ユーザベース第18回新株予約権」)
(1)割当日平成30年7月31日
(2)新株予約権の総数862,736個
(3)発行価額1個当たり677円
(4)行使期間平成30年7月31日から平成31年12月31日まで(注)
(注)本新株予約権は、平成31年上旬以降、Quartz社の平成30年12月期に係る売上が確定した時点以降において、諸条件を満たした当該売上の金額に応じて行使可能となります。
(5)当該発行による潜在株式数最大862,736株(本新株予約権1個当たりの目的たる株式の数は1株です。本件買収実行後のQuartz社の業績達成度合いに応じて、権利行使が可能となる新株予約権に係る議決権数最大8,627個の株式数を指します。)
(6)調達資金の額584,072千円(新株予約権の払込金額の総額に新株予約権の行使に際して出資される財産の価額の合計額(行使価額に行使可能本新株予約権総数の行使によって得られる普通株式の数を乗じた金額の合計額)を合算した金額)
(当該新株予約権発行は、本件買収のためにUZに対して行うものであり、上記の払込金額は当社からUZに対して供与された資金によってなされるものであって、資金調達を目的としたものではありません。)
(7)行使価額本新株予約権の行使に際して出資される財産の価額は、当該各本新株予約権を行使することにより交付を受けることができる株式1株当たりの払込金額を1円とし、これに各本新株予約権の目的である株式の数を乗じた金額とします。

(3)主要な取得関連費用の内容及び金額
外部アドバイザーに対する報酬・手数料等は、現時点においては最終的な報酬額が確定しておりません。
(4)発生したのれんの金額、発生原因、償却方法及び償却期間
現時点では確定しておりません。
(5)企業結合契約に規定される条件付取得対価の内容及び当連結会計年度以降の会計処理方針
① 条件付取得対価の内容
企業結合後の特定のマイルストン達成に応じて、条件付取得対価を追加で支払うこととなっております。なお、条件付取得対価の内容については、Quartz社の平成30年12月期の売上高及び平成30年12月31日時点の有料課金ユーザー数が一定金額・数を超えた場合に、現金(最大10百万米ドル)を対価として追加で支払うものです。
② 当連結会計年度以降の会計処理方針
上記条件付取得対価の変動部分につきましては、米国会計基準に基づき認識します。
2.第三者割当による新株予約権の発行
当社は、平成30年7月2日開催の取締役会において、第三者割当による第19回新株予約権(以下「本新株予約権」という。)の発行を決議いたしました。その概要は以下のとおりであります。
募集又は割当方法第三者割当の方法による
新株予約権の総数20,000個(本新株予約権1個につき100株)
新株予約権の目的となる株式の種類及び数普通株式 2,000,000株
新株予約権の発行価額の総額21,580,000円(本新株予約権1個当たり1,079円)
権利行使価額平成30年8月1日以降、行使価額は、本新株予約権の各行使の効力発生日(以下「修正日」という。)の直前取引日の株式会社東京証券取引所における当社普通株式の普通取引の終値(同日に終値がない場合には、その直前の終値)(以下「東証終値」という。)の92%に相当する金額(円位未満小数第2位まで算出し、小数第2位を切り捨て)に、当該修正日以降修正されるが、かかる修正後の行使価額が3,275円(以下「下限行使価額」という。)を下回る場合には、行使価額は下限行使価額とする。
資本組入額本新株予約権の行使により株式を発行する場合において増加する資本金の額は、会社計算規則第17条に従い算出される資本金等増加限度額の2分の1の金額とし、計算の結果1円未満の端数が生じたときは、その端数を切り上げるものとする。
申込期日平成30年7月31日
払込期日平成30年7月31日
割当日平成30年7月31日
行使期間平成30年8月1日から平成32年7月31日まで
割当先及び割当新株予約権総数全ての本新株予約権をみずほ証券株式会社に割り当てる。
資金使途・Quartz社買収に係る借入れの返済のための資金
・本M&A後のNewsPicksの米国事業(Quartz社及びNewsPicks USA社)のコンテンツ制作費その他運転資金
その他の重要事項今回の資金調達は、行使期間を約2年間とする本新株予約権を、第三者割当の方法によって当社が割当予定先に対して割当て、割当予定先の裁量による本新株予約権の行使に伴って当社の資金調達及び資本増強が行われる仕組みとなっています。本新株予約権には、当社の判断により、割当予定先に対して一定期間中の本新株予約権の不行使を義務付けることが可能な停止指定条項が付与されています。
また、本新株予約権の下限行使価額は、発行決議日の直前取引日の東証終値に相当する金額を下回らないように設計されており、既存株主の利益に配慮したものとなっています。


3.多額な資金の借入
当社は、Quartz Media LLCの買収対価を一時的に調達するために、平成30年7月2日に開催の取締役会において、資金の借入を行うことを決議し、下記のとおり借入を実行しております。
借入先の名称㈱みずほ銀行
借入金額5,500,000千円
借入利率(年利)変動金利
借入の実施時期平成30年7月31日
返済期限平成32年7月31日
担保等無担保、無保証
財務制限条項連結貸借対照表上の純資産の部の金額を一定水準以上とする財務制限条項が付されております。