有価証券報告書-第5期(平成31年1月1日-令和1年12月31日)

【提出】
2020/03/27 11:30
【資料】
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【項目】
79項目
(1)経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
当社グループは、眼科領域に特化しグローバルに医療用医薬品、医療機器の研究開発を行う眼科医療ソリューション・カンパニーです。
当連結会計年度におけるパイプラインの研究開発の進捗状況は以下のとおりです。
[低分子化合物]
エミクススタト塩酸塩については、2018年11月に開始したスターガルト病を対象とする第3相臨床試験を継続して実施しました。当該臨床試験は、世界10か国、30施設において、約160名の被験者をランダムに10mgのエミクススタト投与群とプラセボ群に2対1で割り当て、1日1回の経口投与にて24ヶ月間実施するものです。スターガルト病は希少疾病であるため、一般的な疾患に比べて被験者登録に時間を要しますが、2019年末現在で約半数の被験者登録が完了しました。
なお、エミクススタト塩酸塩は、スターガルト病の新規治療薬候補として、2017年1月にFDA(米国食品医薬品局)、2019年6月にEMA(欧州医薬品庁)よりオーファンドラッグ指定を受けています。
エミクススタト塩酸塩は、スターガルト病の他にも増殖糖尿病網膜症を対象とする第2相臨床試験を2017年度に実施しております。当該臨床試験の解析の結果、エミクススタト塩酸塩が黄斑浮腫を改善する可能性が示唆されましたが、第3相臨床試験は規模も大きく、多額の研究開発資金が必要になると見込まれることから、当社グループ単独で進めることは難しいと考え、パートナー企業との共同開発の可能性を模索しております。そのために必要な追加的な臨床データの解析、客観的な専門家のレビューを経た論文発表などを行いました。
[医療機器]
在宅で網膜の状態の測定を可能にする遠隔眼科医療モニタリングデバイス「PBOS (Patient Based Ophthalmology Suite)」については、2018年に米国で実施した臨床試験において良好な結果が得られたことから、量産型試作機の開発を進めました。
また、当社グループはNASA(米国航空宇宙局)のディープスペースミッションに向けて、2019年3月に米国のTRISH(Translational Research Institute for Space and Health: NASAとの共同契約を通じた提携により、NASAのディープスペースミッションにおける、宇宙飛行士の精神的、身体的健康を保護、維持するための革新的な技術に資金供与を行うコンソーシアム)と小型OCT(光干渉断層計)の開発受託契約を締結しました。当該契約に基づき、当社グループは有人火星探査に携行可能な超小型眼科診断装置の開発を進めております。なお、開発に要する費用はTRISHを通じて助成されます。
[遺伝子治療]
遺伝子治療については、遺伝性網膜疾患である網膜色素変性を対象として、プロモーター及びカプシドの改良、導入遺伝子の改変といった前臨床研究を継続しました。
a.経営成績
(研究開発費)
当連結会計年度の研究開発費は2,756百万円となり、前連結会計年度と比較して、277百万円(前年度比11.2%)の増加となりました。これは、人員削減やコスト削減の諸施策の効果により研究開発に関わる人件費、諸経費は減少したものの、エミクススタト塩酸塩のスターガルト病を対象とする臨床試験費、遠隔眼科医療モニタリングデバイス「PBOS」の開発費等が増加したことが主な要因です。
(単位:%を除き、千円)
2018年12月期2019年12月期増減額増減率(%)
研究開発費2,479,3732,756,331276,95811.2

(一般管理費)
当連結会計年度の一般管理費は532百万円となり、前連結会計年度と比較して、262百万円(前年度比33.0%)の減少となりました。これは、人員削減やコスト削減の諸施策の効果により人件費、諸経費が減少したことが主な要因です。
(単位:%を除き千円)
2018年12月期2019年12月期増減額増減率(%)
一般管理費794,481532,076△262,405△33.0

b.財政状態
(流動資産)
当連結会計年度末の流動資産は、前連結会計年度末と比べて3,000百万円減少し、8,177百万円となりました。これは、現金及び現金同等物が1,607百万円増加した一方で、満期を迎えたその他の金融資産が4,576百万円減少したことが主な要因です。
(非流動資産)
当連結会計年度末の非流動資産は、前連結会計年度末と比べて450百万円増加し、563百万円となりました。これは、その他の金融資産が増加したことが主な要因です。
(流動負債)
当連結会計年度末の流動負債は、前連結会計年度末と比べて156百万円減少し、505百万円となりました。これは、IFRS第16号「リース」(2016年1月公表、以下「IFRS第16号」という。)を適用したことによりリース負債を計上した一方で、未払債務、未払報酬が減少したことが主な要因です。
(非流動負債)
当連結会計年度末の非流動負債は、前連結会計年度末と比べて73百万円増加し、158百万円となりました。これは、IFRS第16号を適用したことによりリース負債を計上したことが主な要因です。
(資本)
当連結会計年度末の資本は、前連結会計年度末と比べて2,466百万円減少し、8,077百万円となりました。これは、新株予約権の権利行使に伴い資本金、資本剰余金が増加した一方で、当期損失の計上により繰越損失(利益剰余金のマイナス)が拡大したことが主な要因です。
② キャッシュ・フローの状況
現金及び現金同等物は、取得日後3か月以内に満期が到来する短期の流動性の高いすべての投資を含み、現金同等物はマネー・マーケット・ファンドで構成されております。取得日現在の満期が3か月から1年の間である投資は、短期投資に分類されます。短期投資は社債、コマーシャル・ペーパー、米国政府機関債及び譲渡性預金から構成されております。
当社グループが保有する現金、現金同等物及び短期・長期の金融商品は、前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、それぞれ10,939百万円及び8,458百万円でありました。第三者金融機関への預金額は、連邦預金保険公社及び証券投資家保護公社の適用ある保証上限を超える可能性があります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
前連結会計年度及び当連結会計年度における営業活動に使用した現金及び現金同等物(以下、資金)は、それぞれ2,563百万円及び3,418百万円となりました。使用した資金が855百万円増加した主な要因は、研究開発費等の営業費用の支払いの増加及び未払債務が減少したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
前連結会計年度及び当連結会計年度における投資活動により得られた資金は、それぞれ3,280百万円及び4,594百万円となりました。得られた資金が1,314百万円増加した主な要因は、満期を迎えたその他の金融資産への再投資を抑制したことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
前連結会計年度及び当連結会計年度における財務活動により得られた資金は、それぞれ722百万円及び463百万円となりました。得られた資金が減少した主な要因は、IFRS第16号の適用によりリース負債の返済による支出が当期より発生したことによります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは、生産活動を行っていないため、該当事項はありません。
b.受注実績
当社グループは、受注活動を行っていないため、該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度において、事業収益の計上はありません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、IFRSを適用しております。重要な会計方針、重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断については、本報告書「第一部 企業情報 第5 経理の状況」に記載のとおりであります。
当社経営陣は連結財務諸表及び添付の注記で報告された数値に影響を与える見積り及び仮定を行わなければなりません。実際の結果はこれらの見積りと相違する場合があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」及び「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
また、経営成績に重要な影響を与える要因については、本報告書「第一部 企業情報 第1 企業の概況 3 事業の内容 (3)パイプライン」をご参照ください。
(3)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金需要は、研究開発投資が中心となります。当社グループでは流動資産が流動負債を大きく上回っており、資金の源泉については内部資金の充当を基本と致しますが、市場環境を考慮して株式市場からも機動的に資金調達するとともに、パートナー企業との提携を通じた資金確保も検討し、財務の健全性や安全性の確保を目指してまいります。
当連結会計年度末の流動資産が8,177百万円(うち、現金及び現金同等物は4,192百万円、その他の金融資産は3,778百万円)がある一方で、流動負債は505百万円であり、本報告書提出日時点において必要な流動性は十分に満たしていると認識しています。

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