有価証券報告書-第16期(2025/03/01-2026/02/28)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度末における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概況は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
(財政状態の状況)
a.流動資産
当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末に比べて2,460,110千円増加し、10,539,472千円となりました。これは主に、関係会社株式の取得及び長期借入金の返済により現金及び預金が58,599千円減少した一方で、売掛金が675,403千円増加したことによるものであります。
b. 固定資産
当連結会計年度末における固定資産は、前連結会計年度末に比べて1,004,288千円増加し、5,046,704千円となりました。これは主に、M&Aにより土地が584,720千円増加、建物及び構築物が256,472千円増加したことによるものであります。
c. 負債合計
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べて1,296,517千円増加し、7,025,409千円となりました。これは主に、受託販売預り金が496,363千円減少した一方で、支払手形及び買掛金が799,940千円増加したことによるものであります。
d. 純資産
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べて2,167,882千円増加し、8,560,767千円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が1,570,933千円増加、自己株式が692,083千円減少(純資産の増加)したことによるものであります。
(経営成績の状況)
(注)1.EBITDA=営業利益+減価償却費+のれんの償却額
2.当社グループでは、2020年2月期よりのれんの償却が発生しておりますが、今後とも事業の成長加速のためM&Aを積極的に検討していく方針であり、のれんの償却が増加する可能性があります。この点を考慮し、EBITDAを参考指標として開示しております。
3.ECモール事業の受託型については販売された商品の手数料を、プラットフォーム事業についてはサービスの手数料を売上高として計上しております。
4.( )内は商品取扱高に対する割合を記載しております。
当連結会計年度におけるマクロ経済環境は、長引く物価上昇による消費者心理へのマイナス影響、米国関税政策、中東における地政学的リスクの高まり等、経済の見通し、個人消費の動向に関しましては、依然不透明な状況が続いております。そのような中、当社グループの主たる事業領域であるファッションEC市場に関しては、2024年度は前年比+4.7%、ファッション市場全体に占めるEC割合、いわゆるEC化率も23.4%まで増加し(経済産業省調べ)引き続き成長して行く市場であると見込まれています。またECだけでなく店舗や物流などあらゆる領域をデジタル化して効率化していくDX(デジタルトランスフォーメーション)需要も年々増加し、流通小売市場における国内DX投資額は2020年から30年までの10年間で5.6倍と大幅に増えて行く事が見込まれています(富士キメラ総研調べ)。
このような環境下、当社グループはECモール事業、プラットフォーム(DX)事業、ブランド事業という相互補完的かつ各々が競争優位性を有する3つの事業を展開しております。
ECモール事業における主軸のサービス「靴を買うならロコンド」でおなじみのLOCONDO.jpではウェブ広告等を通じた認知度向上とブランド数や品揃えの充実という需要供給両面での向上に引き続き努めて参りました。加えて当社グループは様々な消費者ニーズを捉えるためM&Aを通じた、多モール展開戦略を実行しておりますが、前連結会計年度より新たにMAGASEEK、d fashionが加わったことで、現在は、若年層アパレルのFASHION WALKER、サッカー専門店のSWS、海外バイヤーの販売プラットフォームであるwaja、アウトレットモールのBRANDELIも含め、合計7つのECモールを展開しております。これらのウェブサイトは全て異なるものの、その裏側であるITインフラや物流インフラは全て一元化されているため、複数のモールを効率的に運営できるのが当社グループの強みになります。なお、d fashionに関しましても、今年度上半期中にITインフラの一元化を完了いたしました。
プラットフォーム(DX)事業においては、自社公式EC運営(BOEM)、倉庫受託(e-3PL)、店舗POSレジ(LOCOPOS)、店舗欠品フォロー(LOCOCHOC)、基幹システム(LoCORE)など、ファッション業界において必要とされるITインフラと物流インフラを全て有しているため一括受託(ALL-IN-ONE)が可能である事、またe-3PLにおきましては他のEC企業ではどこも対応できていない百貨店や卸への出荷も全て対応できる事が当社グループの強みになります。さらにECモール事業における新機能がシームレスにBOEM、LOCOPOS、LOCOCHOCなどに展開される体制を敷いているため、利用企業様については低コストで最新鋭の技術を享受頂ける事も本プラットフォームサービスの強みになっております。こちらもマガシークの連結子会社化に伴い、同社のECS事業(自社公式EC運営、BOEMと同義)が加わったことで、取引ブランド層の厚みを拡張することができました。マガシークのECSをジェイドグループのシステムのBOEMへ移行・統合させて行く計画も順次、進行中で、本年度中にはほとんどが完了、一部お取引先様を残すのみとなりました。
ブランド事業においては、2020年以降、様々なインフルエンサーとコラボレーションブランド企画を展開し、売上増とジェイドグループの認知度向上の2つを実現しながらインフルエンサーマーケティングノウハウを蓄積して参りました。さらに、2022年度からは伊藤忠商事株式会社との新設子会社であるRBKJ株式会社(出資比率はジェイドグループ66%、伊藤忠商事34%)を通じてグローバルスポーツブランドのReebok国内販売権を獲得し、ReebokのEC、直営店舗、卸事業を展開して参りました。Reebok事業の展開に際しては、弊社のプラットフォーム事業の活用を軸とするPMI(Post Merger Integration: 買収後の統合)をスピーディに実行する事でスムーズな事業立ち上げを実現するとともに、ECモール事業で培ったマーケティングノウハウを活用する事でブランドの更なる知名度向上を実現してまいりました。
さらに新たなブランド事業として前連結会計年度にはFASCINATEと持分法子会社のTCBが、当連結会計年度にはブルーシンシアとマルタミ(FASCINATEと統合)が加わりました。このようなブランドのM&Aを推進し、同時にブランドの独立性とグループ融合を両立させる事を目的とし、中間持ち株会社「ANBUR LEAGUE株式会社(アンバーリーグ)」を設立いたしました。現在、ANBUR LEAGUEに所属する会社はFASCINATE、TCB、ブルーシンシアの3社になりますが、今後も拡大を目指して参ります。また、第4四半期にはロイヤルが新たなグループ企業として加わり、早速統合効果を実現しております。まさに、この統合効果のスピード実現が当社グループの強みであり、今後もこの強みを生かしたノンオーガニック成長の取り込みと、グループシナジーの実現によるオーガニック成長の同時実現を目指してまいります。
これらの結果、当連結会計年度においてはM&A効果もあり、商品取扱高は43,871,190千円(前年同期比8.9%減)、売上高は19,441,498千円(前年同期比1.1%増)となりました。売上総利益は15,154,133千円(前年同期比0.1%減)となりました。取扱高の減少は、主にマガシークのECS取引の解約による減少によるものです。販売管理費は、M&A及びロコポートⅠの稼働開始に伴う増加があったものの、物流フローの効率化やウェブ広告の効率化、各種手数料の引き下げ、本社・倉庫の集約を中心とした組織運営の効率化によって12,750,461千円(前年同期比6.5%減)となりました。
これらの結果、EBITDAは3,063,906千円(前年同期比33.9%増)、営業利益は2,403,672千円(前年同期比56.6%増)、経常利益は2,561,694千円(前年同期比65.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は昨年計上した特別損失が減少したことも加わり、1,570,933千円(前年同期比178.0%増)となりました。
各事業別の業績は以下のとおりであります。
(注)1.当社グループの事業セグメントは、靴を中心としたファッション関連商品等の販売、企画、仕入事業の単一セグメントであるため、セグメント別の販売実績の記載はしておりません。
2.「自社モール」とは、「LOCONDO.jp」「MAGASEEK」「d fashion」「FASHION WALKER」「SWS」「wajabazar」「BRANDELI」の取扱高等になります。
3.「他社モール」とは、「楽天市場」及び「Yahoo!ショッピング」など他社モールにて展開する取扱高等になります。
4.ECモール事業の受託型に係る売上高については、販売された商品の手数料を受託販売手数料として計上しております。
5.「ANBUR LEAGUE」とは、「FASCINATE」「マルタミ」「ブルーシンシア」の取扱高等になります。
6.従来は「FASCINATE」と表示しておりましたが、当連結会計年度より「ANBUR LEAGUE」に変更しております。
7.当連結会計年度より加わりました「サンキュ!」ビジネスはその他事業に含まれております。
8.当連結会計年度より加わりましたロイヤルロジスティクスの売上はプラットフォーム事業に含まれております。
a.ECモール事業
ECモール事業につきましては、複数ブランドを通販サイト経由で販売する事業で、販売在庫の中には受託型と買取型の2種類があります。一部の海外輸入ブランドや当社が自社開発しているD2Cブランドは買取型に当たります。商品取扱高は商品の販売価格を基に記載しておりますが、売上高は買取型については商品の販売価格を計上し、受託型については販売された商品の手数料を受託販売手数料として計上しております。「LOCONDO.jp」、「MAGASEEK」、「d fashion」、「FASHIONWALKER」、「SWS」、「waja bazar」、「BRANDELI」の運営、「楽天市場」、「Yahoo!ショッピング」など他社モールへの出店を行っており、当連結会計年度においては出店ブランド数は5,049となり、商品取扱高は24,053百万円(前年同期比6.0%減)、売上高は7,675百万円(前年同期比8.3%減)となりました。
b.プラットフォーム事業
プラットフォーム事業につきましては、ブランドの自社公式EC支援(BOEM、ECS)、倉庫受託(e-3PL)、店舗の欠品及び品揃え補強(LOCOCHOC)の運営等を行っております。「BOEM」「ECS」における支援ブランド数は、当連結会計年度末時点で39ブランドとなりました。これにより、当連結会計年度の商品取扱高は13,639百万円(前年同期比25.7%減)、売上高は4,471百万円(前年同期比18.1%減)となりました。
なお、倉庫受託(3PL)及びマガシークにおける受託業務に関しては、それぞれ、ユーザーへの販売を伴わない商品補充等の出荷も含まれること、現時点においては弊社システムを活用したビジネスではないことから、その出荷額は商品取扱高には含めておりません。
c.ブランド事業
ブランド事業では、当連結会計年度よりマルタミ、ブルーシンシア、ロイヤルが加わり、同3ブランド及び、REEBOK、FASCINATE、MANGOを、EC、店舗、卸売を通じて運営しております。当該事業の当連結会計年度の商品取扱高は7,793百万円(前年同期比20.8%増)、売上高は7,769百万円(前年同期比21.9%増)となりました。
d.その他事業
当連結会計年度より「サンキュ!」ビジネスが加わりました。当該事業の当連結会計年度の商品取扱高(雑誌の販売)は447百万円、売上高(サンキュ!事業全体)は447百万円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は2,934,837千円となりました。
各キャッシュ・フローの状況とその要因は以下のとおりであります。
a.営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動により得られた資金は1,763,190千円となりました。これは主に棚卸資産の減少84,581千円、税金等調整前当期純利益の計上2,551,694千円によるものであります。
b.投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動により使用した資金は1,362,848千円となりました。これは主に、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出987,546千円によるものであります。
c.財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動により使用した資金は489,767千円となりました。これは主に長期借入金の返済による支出542,280千円によるものであります。
当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、ECモール事業における買取型及び店舗・卸等事業における商品の仕入費用及び商品を販売するために投下する広告宣伝費、商品を保管する倉庫の賃借料等の販売費、一般管理費があります。また、設備投資資金需要として倉庫の設備増強及びEC基幹システムへの投資等があります。
加えて、当社グループは、競争が激化するファッションEC市場において、既存サービス等との相乗効果が期待できる場合や、新サービスを導入することにより将来的な事業展開につながる可能性があると判断した場合には、事業提携やM&A等について積極的に検討をしていく方針であり、これらの施策のための資金需要があります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
b.受注実績
当社グループは受注生産を行っておりませんので、該当事項はありません。
c.販売実績
販売実績については、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(2)経営者の視点による経営成績の状況に関する分析・検討の内容
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
②経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、当社グループは「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、市場の動向等、様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
当連結会計年度末における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概況は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
(財政状態の状況)
a.流動資産
当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末に比べて2,460,110千円増加し、10,539,472千円となりました。これは主に、関係会社株式の取得及び長期借入金の返済により現金及び預金が58,599千円減少した一方で、売掛金が675,403千円増加したことによるものであります。
b. 固定資産
当連結会計年度末における固定資産は、前連結会計年度末に比べて1,004,288千円増加し、5,046,704千円となりました。これは主に、M&Aにより土地が584,720千円増加、建物及び構築物が256,472千円増加したことによるものであります。
c. 負債合計
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べて1,296,517千円増加し、7,025,409千円となりました。これは主に、受託販売預り金が496,363千円減少した一方で、支払手形及び買掛金が799,940千円増加したことによるものであります。
d. 純資産
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べて2,167,882千円増加し、8,560,767千円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が1,570,933千円増加、自己株式が692,083千円減少(純資産の増加)したことによるものであります。
(経営成績の状況)
| (単位:千円) | |||||
| 前連結会計年度 (自 2024年3月1日 至 2025年2月28日) | 当連結会計年度 (自 2025年3月1日 至 2026年2月28日) | 対前年 増減率 | |||
| 商品取扱高 | 48,157,658 | (100.0%) | 43,871,190 | (100.0%) | △8.9% |
| 売上高(注)3 | 19,231,316 | (39.9%) | 19,441,498 | (44.3%) | 1.1% |
| 売上総利益 | 15,174,547 | (31.5%) | 15,154,133 | (34.5%) | △0.1% |
| EBITDA(注)1、2 | 2,288,746 | (4.8%) | 3,063,906 | (7.0%) | 33.9% |
| 営業利益 | 1,535,039 | (3.2%) | 2,403,672 | (5.5%) | 56.6% |
| 経常利益 | 1,551,117 | (3.2%) | 2,561,694 | (5.8%) | 65.2% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 565,050 | (1.2%) | 1,570,933 | (3.6%) | 178.0% |
(注)1.EBITDA=営業利益+減価償却費+のれんの償却額
2.当社グループでは、2020年2月期よりのれんの償却が発生しておりますが、今後とも事業の成長加速のためM&Aを積極的に検討していく方針であり、のれんの償却が増加する可能性があります。この点を考慮し、EBITDAを参考指標として開示しております。
3.ECモール事業の受託型については販売された商品の手数料を、プラットフォーム事業についてはサービスの手数料を売上高として計上しております。
4.( )内は商品取扱高に対する割合を記載しております。
当連結会計年度におけるマクロ経済環境は、長引く物価上昇による消費者心理へのマイナス影響、米国関税政策、中東における地政学的リスクの高まり等、経済の見通し、個人消費の動向に関しましては、依然不透明な状況が続いております。そのような中、当社グループの主たる事業領域であるファッションEC市場に関しては、2024年度は前年比+4.7%、ファッション市場全体に占めるEC割合、いわゆるEC化率も23.4%まで増加し(経済産業省調べ)引き続き成長して行く市場であると見込まれています。またECだけでなく店舗や物流などあらゆる領域をデジタル化して効率化していくDX(デジタルトランスフォーメーション)需要も年々増加し、流通小売市場における国内DX投資額は2020年から30年までの10年間で5.6倍と大幅に増えて行く事が見込まれています(富士キメラ総研調べ)。
このような環境下、当社グループはECモール事業、プラットフォーム(DX)事業、ブランド事業という相互補完的かつ各々が競争優位性を有する3つの事業を展開しております。
ECモール事業における主軸のサービス「靴を買うならロコンド」でおなじみのLOCONDO.jpではウェブ広告等を通じた認知度向上とブランド数や品揃えの充実という需要供給両面での向上に引き続き努めて参りました。加えて当社グループは様々な消費者ニーズを捉えるためM&Aを通じた、多モール展開戦略を実行しておりますが、前連結会計年度より新たにMAGASEEK、d fashionが加わったことで、現在は、若年層アパレルのFASHION WALKER、サッカー専門店のSWS、海外バイヤーの販売プラットフォームであるwaja、アウトレットモールのBRANDELIも含め、合計7つのECモールを展開しております。これらのウェブサイトは全て異なるものの、その裏側であるITインフラや物流インフラは全て一元化されているため、複数のモールを効率的に運営できるのが当社グループの強みになります。なお、d fashionに関しましても、今年度上半期中にITインフラの一元化を完了いたしました。
プラットフォーム(DX)事業においては、自社公式EC運営(BOEM)、倉庫受託(e-3PL)、店舗POSレジ(LOCOPOS)、店舗欠品フォロー(LOCOCHOC)、基幹システム(LoCORE)など、ファッション業界において必要とされるITインフラと物流インフラを全て有しているため一括受託(ALL-IN-ONE)が可能である事、またe-3PLにおきましては他のEC企業ではどこも対応できていない百貨店や卸への出荷も全て対応できる事が当社グループの強みになります。さらにECモール事業における新機能がシームレスにBOEM、LOCOPOS、LOCOCHOCなどに展開される体制を敷いているため、利用企業様については低コストで最新鋭の技術を享受頂ける事も本プラットフォームサービスの強みになっております。こちらもマガシークの連結子会社化に伴い、同社のECS事業(自社公式EC運営、BOEMと同義)が加わったことで、取引ブランド層の厚みを拡張することができました。マガシークのECSをジェイドグループのシステムのBOEMへ移行・統合させて行く計画も順次、進行中で、本年度中にはほとんどが完了、一部お取引先様を残すのみとなりました。
ブランド事業においては、2020年以降、様々なインフルエンサーとコラボレーションブランド企画を展開し、売上増とジェイドグループの認知度向上の2つを実現しながらインフルエンサーマーケティングノウハウを蓄積して参りました。さらに、2022年度からは伊藤忠商事株式会社との新設子会社であるRBKJ株式会社(出資比率はジェイドグループ66%、伊藤忠商事34%)を通じてグローバルスポーツブランドのReebok国内販売権を獲得し、ReebokのEC、直営店舗、卸事業を展開して参りました。Reebok事業の展開に際しては、弊社のプラットフォーム事業の活用を軸とするPMI(Post Merger Integration: 買収後の統合)をスピーディに実行する事でスムーズな事業立ち上げを実現するとともに、ECモール事業で培ったマーケティングノウハウを活用する事でブランドの更なる知名度向上を実現してまいりました。
さらに新たなブランド事業として前連結会計年度にはFASCINATEと持分法子会社のTCBが、当連結会計年度にはブルーシンシアとマルタミ(FASCINATEと統合)が加わりました。このようなブランドのM&Aを推進し、同時にブランドの独立性とグループ融合を両立させる事を目的とし、中間持ち株会社「ANBUR LEAGUE株式会社(アンバーリーグ)」を設立いたしました。現在、ANBUR LEAGUEに所属する会社はFASCINATE、TCB、ブルーシンシアの3社になりますが、今後も拡大を目指して参ります。また、第4四半期にはロイヤルが新たなグループ企業として加わり、早速統合効果を実現しております。まさに、この統合効果のスピード実現が当社グループの強みであり、今後もこの強みを生かしたノンオーガニック成長の取り込みと、グループシナジーの実現によるオーガニック成長の同時実現を目指してまいります。
これらの結果、当連結会計年度においてはM&A効果もあり、商品取扱高は43,871,190千円(前年同期比8.9%減)、売上高は19,441,498千円(前年同期比1.1%増)となりました。売上総利益は15,154,133千円(前年同期比0.1%減)となりました。取扱高の減少は、主にマガシークのECS取引の解約による減少によるものです。販売管理費は、M&A及びロコポートⅠの稼働開始に伴う増加があったものの、物流フローの効率化やウェブ広告の効率化、各種手数料の引き下げ、本社・倉庫の集約を中心とした組織運営の効率化によって12,750,461千円(前年同期比6.5%減)となりました。
これらの結果、EBITDAは3,063,906千円(前年同期比33.9%増)、営業利益は2,403,672千円(前年同期比56.6%増)、経常利益は2,561,694千円(前年同期比65.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は昨年計上した特別損失が減少したことも加わり、1,570,933千円(前年同期比178.0%増)となりました。
各事業別の業績は以下のとおりであります。
| 事業別 | 前連結会計年度 (自 2024年3月1日 至 2025年2月28日) | 当連結会計年度 (自 2025年3月1日 至 2026年2月28日) | 取扱高 対前年 増減率 (%) | 売上高 対前年 増減率 (%) | ||||
| 取扱高 (百万円) | 構成比 (%) | 売上 (百万円) | 取扱高 (百万円) | 構成比 (%) | 売上 (百万円) | |||
| ECモール事業 | 25,581 | 50.8 | 8,374 | 24,053 | 52.4 | 7,675 | △6.0 | △8.3 |
| うち、自社モール | 23,428 | 46.5 | - | 22,009 | 47.9 | - | △6.1 | - |
| うち、他社モール | 2,153 | 4.3 | - | 2,044 | 4.5 | - | △5.1 | - |
| プラットフォーム事業 | 18,365 | 36.4 | 5,457 | 13,639 | 29.7 | 4,471 | △25.7 | △18.1 |
| うち、BOEM / ECS | 17,348 | 34.4 | - | 12,885 | 28.1 | - | △25.7 | - |
| うち、e3PL | 0 | 0.0 | - | - | - | - | - | - |
| うち、ロコチョク等 | 1,017 | 2.0 | - | 754 | 1.6 | - | △25.9 | - |
| ブランド事業 | 6,453 | 12.8 | 6,374 | 7,793 | 17.0 | 7,769 | 20.8 | 21.9 |
| うち、REEBOK | 5,378 | 10.7 | - | 4,364 | 9.5 | - | △18.8 | - |
| うち、ANBUR LEAGUE | 876 | 1.7 | - | 1,781 | 3.9 | - | 103.2 | - |
| うち、ROYAL | - | - | - | 1,427 | 3.1 | - | - | - |
| うち、MANGO他 | 198 | 0.4 | - | 220 | 0.5 | - | 11.2 | - |
| その他事業 | - | - | - | 447 | 1.0 | 447 | - | - |
| 合計 | 50,401 | 100.0 | 20,206 | 45,934 | 100.0 | 20,363 | △8.9 | 0.8 |
| 相殺消去 | 2,243 | - | 974 | 2,063 | - | 922 | - | - |
| 相殺後 | 48,157 | - | 19,231 | 43,871 | - | 19,441 | △8.9 | 1.1 |
(注)1.当社グループの事業セグメントは、靴を中心としたファッション関連商品等の販売、企画、仕入事業の単一セグメントであるため、セグメント別の販売実績の記載はしておりません。
2.「自社モール」とは、「LOCONDO.jp」「MAGASEEK」「d fashion」「FASHION WALKER」「SWS」「wajabazar」「BRANDELI」の取扱高等になります。
3.「他社モール」とは、「楽天市場」及び「Yahoo!ショッピング」など他社モールにて展開する取扱高等になります。
4.ECモール事業の受託型に係る売上高については、販売された商品の手数料を受託販売手数料として計上しております。
5.「ANBUR LEAGUE」とは、「FASCINATE」「マルタミ」「ブルーシンシア」の取扱高等になります。
6.従来は「FASCINATE」と表示しておりましたが、当連結会計年度より「ANBUR LEAGUE」に変更しております。
7.当連結会計年度より加わりました「サンキュ!」ビジネスはその他事業に含まれております。
8.当連結会計年度より加わりましたロイヤルロジスティクスの売上はプラットフォーム事業に含まれております。
a.ECモール事業
ECモール事業につきましては、複数ブランドを通販サイト経由で販売する事業で、販売在庫の中には受託型と買取型の2種類があります。一部の海外輸入ブランドや当社が自社開発しているD2Cブランドは買取型に当たります。商品取扱高は商品の販売価格を基に記載しておりますが、売上高は買取型については商品の販売価格を計上し、受託型については販売された商品の手数料を受託販売手数料として計上しております。「LOCONDO.jp」、「MAGASEEK」、「d fashion」、「FASHIONWALKER」、「SWS」、「waja bazar」、「BRANDELI」の運営、「楽天市場」、「Yahoo!ショッピング」など他社モールへの出店を行っており、当連結会計年度においては出店ブランド数は5,049となり、商品取扱高は24,053百万円(前年同期比6.0%減)、売上高は7,675百万円(前年同期比8.3%減)となりました。
b.プラットフォーム事業
プラットフォーム事業につきましては、ブランドの自社公式EC支援(BOEM、ECS)、倉庫受託(e-3PL)、店舗の欠品及び品揃え補強(LOCOCHOC)の運営等を行っております。「BOEM」「ECS」における支援ブランド数は、当連結会計年度末時点で39ブランドとなりました。これにより、当連結会計年度の商品取扱高は13,639百万円(前年同期比25.7%減)、売上高は4,471百万円(前年同期比18.1%減)となりました。
なお、倉庫受託(3PL)及びマガシークにおける受託業務に関しては、それぞれ、ユーザーへの販売を伴わない商品補充等の出荷も含まれること、現時点においては弊社システムを活用したビジネスではないことから、その出荷額は商品取扱高には含めておりません。
c.ブランド事業
ブランド事業では、当連結会計年度よりマルタミ、ブルーシンシア、ロイヤルが加わり、同3ブランド及び、REEBOK、FASCINATE、MANGOを、EC、店舗、卸売を通じて運営しております。当該事業の当連結会計年度の商品取扱高は7,793百万円(前年同期比20.8%増)、売上高は7,769百万円(前年同期比21.9%増)となりました。
d.その他事業
当連結会計年度より「サンキュ!」ビジネスが加わりました。当該事業の当連結会計年度の商品取扱高(雑誌の販売)は447百万円、売上高(サンキュ!事業全体)は447百万円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は2,934,837千円となりました。
各キャッシュ・フローの状況とその要因は以下のとおりであります。
a.営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動により得られた資金は1,763,190千円となりました。これは主に棚卸資産の減少84,581千円、税金等調整前当期純利益の計上2,551,694千円によるものであります。
b.投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動により使用した資金は1,362,848千円となりました。これは主に、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出987,546千円によるものであります。
c.財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動により使用した資金は489,767千円となりました。これは主に長期借入金の返済による支出542,280千円によるものであります。
当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、ECモール事業における買取型及び店舗・卸等事業における商品の仕入費用及び商品を販売するために投下する広告宣伝費、商品を保管する倉庫の賃借料等の販売費、一般管理費があります。また、設備投資資金需要として倉庫の設備増強及びEC基幹システムへの投資等があります。
加えて、当社グループは、競争が激化するファッションEC市場において、既存サービス等との相乗効果が期待できる場合や、新サービスを導入することにより将来的な事業展開につながる可能性があると判断した場合には、事業提携やM&A等について積極的に検討をしていく方針であり、これらの施策のための資金需要があります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
b.受注実績
当社グループは受注生産を行っておりませんので、該当事項はありません。
c.販売実績
販売実績については、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(2)経営者の視点による経営成績の状況に関する分析・検討の内容
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
②経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、当社グループは「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、市場の動向等、様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。