有価証券報告書-第37期(平成31年1月1日-令和1年12月31日)

【提出】
2020/03/26 14:47
【資料】
PDFをみる
【項目】
142項目
(1)経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、米中間の貿易摩擦や欧州政治問題、中東情勢等により不透明感が増しているものの、米国では株価の上昇と良好な雇用環境を背景に個人消費は好調を維持しており、欧州においては、製造業の低迷が長期化しつつあるものの良好な所得・雇用環境を受けて個人消費は堅調に推移いたしました。新興国においては、雇用・所得環境は総じて安定しているものの、世界経済の成長鈍化の影響等により成長率が緩やかに低下しており、個人消費にも減速が見られました。
我が国経済は、雇用環境は引続き堅調なものの、消費税増税や輸出の低迷等の影響もあり先行き不透明な状況となりました。
当社グループが属する音楽用電子機器業界におきましては、世界最大の市場である米国においては引続き緩やかな成長が続いており、また、アジアの新興国においても中間所得層の増加により市場が拡大しており、総じて好調な事業環境となりました。このような状況の中、当社グループでは、引続き新製品の開発日程の遵守と新しい販売チャンネルの開拓、及びWebマーケティングの強化に努めてまいりましたが、一部の新製品については予定したスケジュールから開発が遅延したことによる販売機会損失が生じました。
以上の結果、2018年6月30日からMogar Music S.p.A.を連結子会社としたこともあり、当社グループの当連結会計年度の売上高は8,608,373千円(前期比11.7%増)、営業利益は291,105千円(前期比11.8%増)となりましたが、為替差損を33,221千円計上したこと等により、経常利益は318,958千円(前期比7.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は250,971千円(前期比21.3%減)となりました。
当社グループは音楽用電子機器事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。製品カテゴリー別の説明は以下のとおりであります。
(ハンディオーディオレコーダー)
ハンディオーディオレコーダーは、楽器店以外の販路の拡大及び楽器を演奏するアーティスト以外の映像や放送分野等のクリエーターへの当社ブランドの浸透により、主力であるH6の販売が好調を継続した一方で、H1nについては一部の海外販売代理店の在庫調整の影響を受け販売数量が前連結会計年度に比べ減少いたしました。この結果、ハンディオーディオレコーダーの売上高は、前連結会計年度から0.5%減少し、4,052,970千円となりました。
(マルチエフェクター)
マルチエフェクターは、当連結会計年度1月にG1FOURとG1XFOURを、4月にB1FOURとB1XFOURを、8月にA1FOURとA1XFOURを、10月にV6を販売開始いたしました。この結果、マルチエフェクターの売上高は、前連結会計年度から25.4%増加し、1,048,320千円となりました。
(デジタルミキサー/マルチトラックレコーダー)
デジタルミキサー/マルチトラックレコーダーは、L-12については前連結会計年度における新製品効果の反動により販売数量が減少したものの、当連結会計年度7月に販売を開始したL-20R、10月に販売を開始したL-8の新製品効果により、前連結会計年度に比べて売上が増加しました。この結果、デジタルミキサー/マルチトラックレコーダーの売上高は、前連結会計年度から2.3%増加し、654,351千円となりました。
(プロフェッショナルフィールドレコーダー)
プロフェッショナルフィールドレコーダーは、当連結会計年度9月に新製品F6を販売開始した一方、前連結会計年度におけるF1の新製品効果の反動があったため、前連結会計年度に比べて売上が僅かながら減少いたしました。この結果、プロフェッショナルフィールドレコーダーの売上高は、前連結会計年度から0.5%減少し、588,551千円となりました。
(ハンディビデオレコーダー)
ハンディビデオレコーダーは、前連結会計年度11月に販売を開始した新製品Q2n-4Kが好調を維持いたしました。この結果、ハンディビデオレコーダーの売上高は、前連結会計年度から32.1%増加し、472,892千円となりました。
(オーディオインターフェース)
オーディオインターフェースは、新製品GCE-3を当連結会計年度2月に販売開始いたしました。この結果、オーディオインターフェースの売上高は、前連結会計年度から8.2%増加し、112,108千円となりました。
(モバイルデバイスアクセサリ)
モバイルデバイスアクセサリは、新製品を投入しなかったこと等により、販売数量が減少いたしました。この結果、モバイルデバイスアクセサリの売上高は、前連結会計年度から10.2%減少し、89,313千円となりました。
(ARQリズムトラック)
ARQリズムトラックは、市場の認知度を高めることができず販売が伸び悩みました。この結果、ARQリズムトラックの売上高は、前連結会計年度から74.7%減少し、2,398千円となりました。
(Mogar取扱いブランド)
前連結会計年度の7月からMogar Music S.p.A.の損益計算書を連結したことから、同社が取扱う当社以外のブランドの製品について、前連結会計年度においては6カ月間の売上高、当連結会計年度においては12カ月間の売上高が集計されております。これにより、Mogar取扱いブランドの売上高は、前連結会計年度から90.3%増加し、1,294,295千円となりました。
また、財政状態については、当連結会計年度末の資産合計は7,855,496千円となり、前連結会計年度末と比べ79,000千円減少しました。これは主に、固定資産が229,098千円増加した一方、流動資産が308,099千円減少したことによるものであります。
企業の安全性を示す自己資本比率は前連結会計年度59.6%に対し、当連結会計年度は61.9%と2.3ポイント増加しております。
(流動資産)
当連結会計年度末の流動資産は、前連結会計年度末に比べ308,099千円減少し、6,591,193千円となりました。これは主に、関係会社への貸付により短期貸付金が206,162千円、売掛金が184,678千円増加した一方、これらの増加及び買掛金の減少の影響等により現金及び預金が598,244千円減少したことによるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末の固定資産は、前連結会計年度末に比べ229,098千円増加し、1,264,302千円となりました。これは主に、金型への投資及び子会社でのリース会計基準の適用等により有形固定資産が253,183千円増加したことによるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末の流動負債は、前連結会計年度末に比べ282,501千円減少し、2,770,325千円となりました。これは主に、買掛金が400,776千円減少したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べて142,514千円増加し、4,875,181千円となりました。これは主に、剰余金の配当が98,035千円であった一方、親会社株主に帰属する当期純利益を250,971千円計上したことによるものであります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ600,647千円減少し、当連結会計年度末に2,312,710千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動により減少した資金は53,518千円(前連結会計年度は151,800千円の減少)となりました。資金の主な減少要因は、税金等調整前当期純利益を318,958千円及び減価償却費を136,456千円計上した一方、仕入債務の減少額が388,745千円、売上債権の増加額が199,211千円、持分法による投資利益が152,897千円あったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動により減少した資金は456,464千円(前連結会計年度は380,747千円の減少)となりました。資金の主な減少要因は、金型の購入を主とした有形固定資産の取得による支出268,257千円及び関連会社への貸付けによる支出206,000千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動により減少した資金は31,425千円(前連結会計年度は11,148千円の増加)となりました。資金の主な減少要因は、短期借入金の純増額96,299千円があった一方、配当金の支払額が92,713千円、長期借入金の返済による支出が29,345千円あったことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
イ. 生産実績
当社グループは、外部に製造を委託しており生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
ロ. 製品仕入実績
当連結会計年度における製品カテゴリー別の仕入実績は次のとおりであります。
製品カテゴリーの名称当連結会計年度
(自 2019年1月1日
至 2019年12月31日)
仕入高 (千円)前年同期比 (%)
ハンディオーディオレコーダー2,315,718105.0
マルチエフェクター549,814108.5
デジタルミキサー/マルチトラックレコーダー364,70867.3
プロフェッショナルフィールドレコーダー263,94586.2
ハンディビデオレコーダー263,699123.4
オーディオインターフェース95,397258.5
モバイルデバイスアクセサリ41,71564.2
ARQリズムトラック--
Mogar取扱いブランド924,182157.3
その他386,88188.8
連結消去額△156,57363.5
合計5,049,489108.4

(注) 1.金額は、仕入価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.当社グループの製品は、すべて生産委託しております。
4.前連結会計年度の7月からMogar Music S.p.A.の損益計算書を連結したことから、Mogar取扱いブランドについては前連結会計年度は6カ月間、当連結会計年度は12カ月間の仕入高が集計されております。
ハ. 受注実績
当社グループは、需要予測による見込で販売数量を決定しており、受注生産の形態を採っておりません。
二. 販売実績
当連結会計年度における製品カテゴリー別の販売実績は次のとおりであります。
製品カテゴリーの名称当連結会計年度
(自 2019年1月1日
至 2019年12月31日)
販売高(千円)前年同期比 (%)
ハンディオーディオレコーダー4,052,97099.5
マルチエフェクター1,048,320125.4
デジタルミキサー/マルチトラックレコーダー654,351102.3
プロフェッショナルフィールドレコーダー588,55199.5
ハンディビデオレコーダー472,892132.1
オーディオインターフェース112,108108.2
モバイルデバイスアクセサリ89,31389.8
ARQリズムトラック2,39825.3
Mogar取扱いブランド1,294,295190.3
その他293,17094.4
合計8,608,373111.7

(注) 1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度
(自 2018年1月1日
至 2018年12月31日)
当連結会計年度
(自 2019年1月1日
至 2019年12月31日)
販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)
ZOOM North America LLC2,431,83631.62,420,78628.1
Sound Service Musikanlagen-
Vertriebsgesellschaft mbH
886,45711.5736,1888.6

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.前連結会計年度の7月からMogar Music S.p.A.の損益計算書を連結したことから、Mogar取扱いブランドについては前連結会計年度は6カ月間、当連結会計年度は12カ月間の販売高が集計されております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討結果は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、当社グループの連結財務諸表の作成に際して採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすものと考えております。
イ. たな卸資産
当社グループは、たな卸資産の保有期間及び将来の需要予測に基づき検討した結果、正味売却価額が帳簿価額を下回るものについては商品評価損を計上しておりますが、想定よりも実際の市況が悪化した場合は追加の評価減が必要となる可能性があります。
ロ.貸倒引当金
当社グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、回収不能見込額を貸倒引当金として計上しておりますが、取引先の財務状況が悪化しその支払い能力が低下した場合又は債権が回収不能となった場合、追加の引当又は損失の計上が必要となる可能性があります。
ハ. 繰延税金資産
繰延税金資産については、将来の利益計画に基づく課税所得の十分性を慎重に検討し、回収可能性を判断した上で計上しております。繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積り額が減少した場合は、繰延税金資産が減額され、税金費用が計上される可能性があります。
ニ.のれん
当社グループは、のれんに関して効果の発現する期間を見積り、その期間で定額法により償却しておりますが、その資産性の評価について検討した結果、当初想定したキャッシュ・フローが見込めなくなった場合に、評価の切り下げを行う可能性があります。
② 経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、前期比11.7%増の8,608,373千円となりました。
これは主に、Mogar Music S.p.A.の損益計算書を通年で連結したこと、マルチエフェクター及びハンディビデオレコーダーの販売が好調であったことによるものであります。
(売上総利益)
売上総利益は、前期比16.6%増の3,061,235千円となり、売上総利益率は1.5ポイント改善し35.6%となりました。これは主に、一部製品の販売価格の値上げしたこと、及び減価償却方法と耐用年数の変更により減価償却費が減少したことによるものであります。
(営業利益)
販売費及び一般管理費は、前期比17.1%増の2,770,129千円となりました。これは主に、研究開発費が78,823千円増加したこと及びMogar Music S.p.A.を通年で連結したことによるものであります。
以上の結果、営業利益は291,105千円(前期比11.8%増)となりました。
(経常利益)
営業外収益は、前期比2.2%増の190,078千円となりました。また、営業外費用は前期比62.0%増の162,226千円となりました。これは主に、為替の変動により為替差損が前期比26,141千円増加するとともに、Mogar Music S.p.A.を通年で連結したことにより売上割引が14,513千円増加したこと、さらには和解金の計上が20,000千円あったことによるものであります。その結果、経常利益は318,958千円(前期比7.9%減)となりました。
(税金等調整前当期純利益)
税金等調整前当期純利益は、318,958千円(前期比7.6%減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、非支配株主に帰属する当期純利益を7,791千円計上したこともあり、250,971千円(前期比21.3%減)となりました。
(経営上の目標達成状況)
中期経営計画「第2次中期経営計画 2018-2020 ZOOM 5.0」の2年目である当連結会計年度は、売上高8,017百万円、営業利益579百万円及び株主資本利益率(ROE)8.9%を目標としておりました。実績は、売上高は8,608百万円と目標比7.4%増となりましたが、製品原価の低減による売上総利益率の改善が達成できなかったこと等により売上総利率が2.8ポイント計画より下回ったこと、及び研究開発費が予想を上回ったこと等による販売費及び一般管理費の増加により、営業利益は291百万円と目標比49.8%減、ROEは5.2%と目標比3.7ポイント減となりました。当社グループは、中期経営計画の達成に向けて、「第2 事業の状況 1経営方針・経営環境及び対処すべき課題等」に記載した課題に取り組むとともに、M&Aや事業提携等を有効に利用することによる成長の実現を目指してまいります。
③ 資本の財源及び資金の流動性に関する情報
当社グループの主な資金需要は、製品の仕入れ、人件費や外注先への支払等の営業費用及び金型等の設備投資であります。これらの資金需要は自己資金を充当し、不足が生じる場合は金融機関からの借入で調達を行っております。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。