有価証券報告書-第40期(2022/01/01-2022/12/31)
(1)経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、引続き新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受ける中、米国ではインフレや政策金利の引き上げが景気を下押ししているものの、良好な雇用・所得環境や経済対策に支えられ個人消費は引き続き堅調であります。欧州においては、ウィズコロナに伴うサービス消費の回復が一巡したことや、資源高及び高インフレによる購買力低下により、先行き不透明な状況となっております。中国ではゼロコロナ政策に基づき幅広い地域で実施されていた活動制限は解除されたものの、個人消費は引続き低迷しております。我が国経済は、景気は緩やかに持ち直しているものの、企業の景況感が特に製造業において悪化しており、個人消費では新型コロナウイルスの感染再拡大が重石となっています。
当社グループが属する楽器関連機器業界においては、コロナ禍におけるリモートワークやステイホームの浸透によるライフスタイルの変化による堅調な需要は一巡し、ロシアのウクライナ侵攻による原材料価格の高騰及びインフレの加速、半導体の供給不足や物流網の混乱が大きな下振れ要因となっており、先行き不透明な状況が続いております。
このような状況の中、連結子会社であるフックアップ社の決算日の変更に伴い当連結会計年度は同社の2021年10月1日から2022年12月31日までの15ヶ月分の損益を取り込んでいることに加え円安効果があったものの、一部販売代理店による在庫調整及び半導体不足による売れ筋製品の供給不足により、売上高は前期比で微減となりました。
更に、世界的な輸送コストの上昇や、半導体不足に対応するために一部高価な市場流通品を購入せざるを得なかったことによる売上原価の増加等により、営業利益をはじめとした各段階利益は前連結会計年度に比べ大きく減少いたしました。
以上の結果、当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高は13,235,630千円(前期比1.4%減)、営業利益は664,159千円(前期比47.2%減)、経常利益は720,183千円(前期比40.8%減)、及び親会社株主に帰属する当期純利益は377,543千円(前期比55.8%減)となりました。
当社グループは音楽用電子機器事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。製品カテゴリー別の説明は以下のとおりであります。
(ハンディオーディオレコーダー)
ハンディオーディオレコーダーは、主として欧米の販売代理店の在庫調整により出荷が減少したことにより、売上高は4,093,295千円(前期比17.0%減)となりました。
(デジタルミキサー/マルチトラックレコーダー)
デジタルミキサー/マルチトラックレコーダーは、2021年11月発売のR20の新製品効果があったものの、Pシリーズへの需要低下や、半導体不足の影響のため主としてLシリーズの生産数量が大きく落ち込んだこと等により、売上高は1,684,410千円(前期比23.5%減)となりました。
(マルチエフェクター)
マルチエフェクターは、円安及び2021年10月発売のB6や2022年12月発売のG2 FOUR及びG2X FOURの新製品効果があったことにより、売上高は1,404,732千円(前期比8.9%増)となりました。
(プロフェッショナルフィールドレコーダー)
プロフェッショナルフィールドレコーダーは、半導体不足の影響により一部の製品について十分な生産ができない状況が続いているものの、需要の多いF3を想定以上に供給できたことに加え、円安及び2022年12月発売のMシリーズの新製品効果があったこと等により、売上高は1,349,880千円(前期比39.4%増)となりました。
(ハンディビデオレコーダー)
ハンディビデオレコーダーは、2021年12月発売のQ8n-4Kの新製品効果があったものの、新型コロナウイルス感染拡大に伴うテレワークの浸透によるWEB会議目的等での需要の急増が前年にあったことによる反動減により、売上高は661,639千円(前期比19.2%減)となりました。
(マイクロフォン)
マイクロフォンは、前年にZDM-1PMP等新製品効果による販売増があったことによる反動減により、売上高は330,001千円(前期比30.8%減)となりました。
(ボーカルプロセッサー)
ボーカルプロセッサーは、製品への需要は堅調であったものの、半導体不足の影響により一部の製品について十分な生産ができなかったため、売上高は218,372千円(前期比9.7%減)となりました。
(オーディオインターフェース)
オーディオインターフェースは、円安及び2022年6月発売のAMSシリーズの新製品効果に加え、Uシリーズの出荷価格を見直したことによる販売数量の増加により、売上高は140,138千円(前期比44.0%増)となりました。
(Mogar取扱いブランド)
Mogar取扱いブランドは、円安及び南ヨーロッパにおいてコロナ禍での経済活動の正常化が進んだことにより引き続き需要が回復傾向にあることから、売上高は959,135千円(前期比15.9%増)となりました。
(フックアップ取扱いブランド)
フックアップ取扱いブランドは、前期は9ヶ月分の損益を取り込んだ一方、当期は決算日の変更に伴い15ヶ月分の損益を取り込んだことに加え、主要取扱ブランドであるUniversal Audio社のVoltシリーズの新製品効果等により、売上高は1,982,972千円(前期比80.6%増)となりました。
また、財政状態については、当連結会計年度末の資産合計は13,650,031千円となり、前連結会計年度末と比べ2,820,457千円増加しました。これは主に、流動資産が2,806,655千円増加したことによるものであります。
企業の安全性を示す自己資本比率は前連結会計年度53.9%に対し、当連結会計年度は47.5%と6.4ポイント減少しております。
(流動資産)
当連結会計年度末の流動資産は、前連結会計年度末に比べ2,806,655千円増加し、10,841,724千円となりました。これは主に、商品及び製品が1,049,363千円、収益認識に関する会計基準適用を適用したことにより原材料及び貯蔵品が1,132,289千円増加したことによるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末の固定資産は、前連結会計年度末に比べ13,801千円増加し、2,808,307千円となりました。これは主に、ZOOM North America, LLCにおいてリース会計を適用したことにより、リース資産が80,122千円増加したことによるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末の流動負債は、前連結会計年度末に比べ2,232,692千円増加し、5,907,744千円となりました。これは主に、収益認識に関する会計基準適用を適用したことにより有償支給に係る負債が1,072,906千円増加したことによるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末の固定負債は、前連結会計年度末に比べ90,377千円減少し、1,152,277千円となりました。これは主に、長期借入金が144,058千円減少したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べて678,142千円増加し、6,590,009千円となりました。これは主に、為替換算調整勘定が508,003千円増加したこと及び親会社株主に帰属する当期純利益を377,543千円計上したことによるものであります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ123,649千円増加し、当連結会計年度末に2,156,036千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動により減少した資金は586,558千円(前連結会計年度は637,058千円の増加)となりました。資金の主な減少要因は、税金等調整前当期純利益を684,567千円計上した一方、棚卸資産の増加額899,008千円及び法人税等の支払額307,816千円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動により減少した資金は175,708千円(前連結会計年度は478,302千円の減少)となりました。資金の主な減少要因は、有形固定資産の取得による支出240,874千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動により増加した資金は726,054千円(前連結会計年度は937,053千円の減少)となりました。資金の主な増加要因は、配当金の支払額217,960千円があった一方、短期借入金の純増額1,151,676千円があったことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
イ. 生産実績
当社グループは、外部に製造を委託しており生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
ロ. 製品仕入実績
当連結会計年度における製品カテゴリー別の仕入実績は次のとおりであります。
(注) 1.金額は、仕入価格によっております。
2.当社グループの製品は、全て生産委託しております。
ハ. 受注実績
当社グループは、需要予測による見込みで販売数量を決定しており、受注生産の形態を採っておりません。
二. 販売実績
当連結会計年度における製品カテゴリー別の販売実績は次のとおりであります。
(注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
※ 売上高は、当該顧客と同一の企業集団に属する顧客への売上高を集約して記載しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討結果は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、当社グループの連結財務諸表の作成に際して採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすものと考えております。
イ. 棚卸資産
当社グループは、棚卸資産の保有期間及び将来の需要予測に基づき検討した結果、正味売却価額が帳簿価額を下回るものについては商品評価損を計上しておりますが、想定よりも実際の市況が悪化した場合は追加の評価減が必要となる可能性があります。
ロ.貸倒引当金
当社グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、回収不能見込額を貸倒引当金として計上しておりますが、取引先の財務状況が悪化しその支払い能力が低下した場合又は債権が回収不能となった場合、追加の引当又は損失の計上が必要となる可能性があります。
ハ. 繰延税金資産
繰延税金資産については、将来の利益計画に基づく課税所得の十分性を慎重に検討し、回収可能性を判断した上で計上しております。繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積り額が減少した場合は、繰延税金資産が減額され、税金費用が計上される可能性があります。
ニ.のれん
当社グループは、のれんに関して効果の発現する期間を見積り、その期間で定額法により償却しておりますが、その資産性の評価について検討した結果、当初想定したキャッシュ・フローが見込めなくなった場合に、評価の切り下げを行う可能性があります。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響については、現在の状況が2023年12月期末まで継続し、半導体不足については、2023年12月期の上期は引き続き一部の部品について不足があるものの下期以降徐々に解消していくと仮定しており、連結財務諸表作成時点で利用可能な情報に基づき、これらの影響の不確実性を考慮の上で、合理的な見積りを行っております。
② 経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、前期比1.4%減の13,235,630千円となりました。これは主に、連結子会社であるフックアップ社の決算日の変更に伴い当連結会計年度は同社の2021年10月1日から2022年12月31日までの15ヶ月分の損益を取り込んでいることに加え円安効果があったものの、一部販売代理店による在庫調整及び半導体不足による売れ筋製品の供給不足があったことによるものであります。
(売上総利益)
売上総利益は、前期比8.5%減の5,221,606千円となり、売上総利益率は3.0ポイント悪化し39.5%となりました。これは主に、世界的な輸送コストの上昇や、半導体不足に対応するために一部高価な市場流通品を購入せざるを得なかったことによる売上原価の増加及び売上総利益率が相対的に低いズーム製品以外(Mogar取扱いブランド及びフックアップ取扱いブランド)のシェアが増加したことによるものであります。
(営業利益)
販売費及び一般管理費は、前期比2.5%増の4,557,446千円となりました。これは主に、フックアップ社の損益計算書を15ヶ月分(前年同期は9ヶ月分)連結したことによるものであります。
以上の結果、営業利益は664,159千円(前期比47.2%減)となりました。
(経常利益)
営業外収益は、前期比701.7%増の103,996千円となりました。これは主に、当期に保険解約返戻金を57,075千円計上したことによるものであります。また、営業外費用は、前期比12.1%減の47,972千円となりました。これは主に、前期は「収益認識に関する会計基準」を適用前であり、売上割引を16,962千円計上したことによる反動減によるものであります。その結果、経常利益は720,183千円(前期比40.8%減)となりました。
(税金等調整前当期純利益)
税金等調整前当期純利益は、経常利益の減少により684,567千円(前期比43.7%減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、非支配株主に帰属する当期純利益を16,892千円計上しましたが、377,543千円(前期比55.8%減)となりました。
(経営上の目標達成状況)
中期経営計画「第3次中期経営計画 2021-2023」において、2023年度の売上高を150億円、営業利益を12億円としております。中期経営計画の2年目にあたる当連結会計年度においては、半導体不足の影響等により売上高は132億円、営業利益は6.6億円にとどまっており、また、2023年度についても半導体の供給を含め不透明な状況であるものの、Sound Service社の連結効果もあり、(連結初年度の一時費用の影響を除くと)2023年度の数値目標は達成できるものと考えております。なお、当社グループは、第3次中期経営計画の達成に向けて、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載した課題に取り組むことにより、成長の実現を目指してまいります。
③ 資本の財源及び資金の流動性に関する情報
当社グループの主な資金需要は、製品の仕入れ、人件費や外注先への支払等の営業費用及び金型等の設備投資であります。これらの資金需要は自己資金を充当し、不足が生じる場合は金融機関からの借入で調達を行っております。なお、取引金融機関との関係は良好であり、当座貸越枠を確保していることから、充分な資金流動性を確保していると考えております。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループは、「第2 事業の状況 2事業等のリスク」に記載のとおり、様々なリスクが当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると考えております。新型コロナウイルス感染症については、ステイホーム需要により当社の業績にとっては追い風となりましたが、感染が沈静化した後についても、リモートワークやステイホームの浸透によるライフスタイルの変化は継続すると考えており、当社グループの業績に大きな影響は与えないと考えております。一方、半導体供給不足や物量網の混乱は、当社グループの業績への大きな下振れリスクとなっており、状況を注視していく必要があると考えております。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、引続き新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受ける中、米国ではインフレや政策金利の引き上げが景気を下押ししているものの、良好な雇用・所得環境や経済対策に支えられ個人消費は引き続き堅調であります。欧州においては、ウィズコロナに伴うサービス消費の回復が一巡したことや、資源高及び高インフレによる購買力低下により、先行き不透明な状況となっております。中国ではゼロコロナ政策に基づき幅広い地域で実施されていた活動制限は解除されたものの、個人消費は引続き低迷しております。我が国経済は、景気は緩やかに持ち直しているものの、企業の景況感が特に製造業において悪化しており、個人消費では新型コロナウイルスの感染再拡大が重石となっています。
当社グループが属する楽器関連機器業界においては、コロナ禍におけるリモートワークやステイホームの浸透によるライフスタイルの変化による堅調な需要は一巡し、ロシアのウクライナ侵攻による原材料価格の高騰及びインフレの加速、半導体の供給不足や物流網の混乱が大きな下振れ要因となっており、先行き不透明な状況が続いております。
このような状況の中、連結子会社であるフックアップ社の決算日の変更に伴い当連結会計年度は同社の2021年10月1日から2022年12月31日までの15ヶ月分の損益を取り込んでいることに加え円安効果があったものの、一部販売代理店による在庫調整及び半導体不足による売れ筋製品の供給不足により、売上高は前期比で微減となりました。
更に、世界的な輸送コストの上昇や、半導体不足に対応するために一部高価な市場流通品を購入せざるを得なかったことによる売上原価の増加等により、営業利益をはじめとした各段階利益は前連結会計年度に比べ大きく減少いたしました。
以上の結果、当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高は13,235,630千円(前期比1.4%減)、営業利益は664,159千円(前期比47.2%減)、経常利益は720,183千円(前期比40.8%減)、及び親会社株主に帰属する当期純利益は377,543千円(前期比55.8%減)となりました。
当社グループは音楽用電子機器事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。製品カテゴリー別の説明は以下のとおりであります。
(ハンディオーディオレコーダー)
ハンディオーディオレコーダーは、主として欧米の販売代理店の在庫調整により出荷が減少したことにより、売上高は4,093,295千円(前期比17.0%減)となりました。
(デジタルミキサー/マルチトラックレコーダー)
デジタルミキサー/マルチトラックレコーダーは、2021年11月発売のR20の新製品効果があったものの、Pシリーズへの需要低下や、半導体不足の影響のため主としてLシリーズの生産数量が大きく落ち込んだこと等により、売上高は1,684,410千円(前期比23.5%減)となりました。
(マルチエフェクター)
マルチエフェクターは、円安及び2021年10月発売のB6や2022年12月発売のG2 FOUR及びG2X FOURの新製品効果があったことにより、売上高は1,404,732千円(前期比8.9%増)となりました。
(プロフェッショナルフィールドレコーダー)
プロフェッショナルフィールドレコーダーは、半導体不足の影響により一部の製品について十分な生産ができない状況が続いているものの、需要の多いF3を想定以上に供給できたことに加え、円安及び2022年12月発売のMシリーズの新製品効果があったこと等により、売上高は1,349,880千円(前期比39.4%増)となりました。
(ハンディビデオレコーダー)
ハンディビデオレコーダーは、2021年12月発売のQ8n-4Kの新製品効果があったものの、新型コロナウイルス感染拡大に伴うテレワークの浸透によるWEB会議目的等での需要の急増が前年にあったことによる反動減により、売上高は661,639千円(前期比19.2%減)となりました。
(マイクロフォン)
マイクロフォンは、前年にZDM-1PMP等新製品効果による販売増があったことによる反動減により、売上高は330,001千円(前期比30.8%減)となりました。
(ボーカルプロセッサー)
ボーカルプロセッサーは、製品への需要は堅調であったものの、半導体不足の影響により一部の製品について十分な生産ができなかったため、売上高は218,372千円(前期比9.7%減)となりました。
(オーディオインターフェース)
オーディオインターフェースは、円安及び2022年6月発売のAMSシリーズの新製品効果に加え、Uシリーズの出荷価格を見直したことによる販売数量の増加により、売上高は140,138千円(前期比44.0%増)となりました。
(Mogar取扱いブランド)
Mogar取扱いブランドは、円安及び南ヨーロッパにおいてコロナ禍での経済活動の正常化が進んだことにより引き続き需要が回復傾向にあることから、売上高は959,135千円(前期比15.9%増)となりました。
(フックアップ取扱いブランド)
フックアップ取扱いブランドは、前期は9ヶ月分の損益を取り込んだ一方、当期は決算日の変更に伴い15ヶ月分の損益を取り込んだことに加え、主要取扱ブランドであるUniversal Audio社のVoltシリーズの新製品効果等により、売上高は1,982,972千円(前期比80.6%増)となりました。
また、財政状態については、当連結会計年度末の資産合計は13,650,031千円となり、前連結会計年度末と比べ2,820,457千円増加しました。これは主に、流動資産が2,806,655千円増加したことによるものであります。
企業の安全性を示す自己資本比率は前連結会計年度53.9%に対し、当連結会計年度は47.5%と6.4ポイント減少しております。
(流動資産)
当連結会計年度末の流動資産は、前連結会計年度末に比べ2,806,655千円増加し、10,841,724千円となりました。これは主に、商品及び製品が1,049,363千円、収益認識に関する会計基準適用を適用したことにより原材料及び貯蔵品が1,132,289千円増加したことによるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末の固定資産は、前連結会計年度末に比べ13,801千円増加し、2,808,307千円となりました。これは主に、ZOOM North America, LLCにおいてリース会計を適用したことにより、リース資産が80,122千円増加したことによるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末の流動負債は、前連結会計年度末に比べ2,232,692千円増加し、5,907,744千円となりました。これは主に、収益認識に関する会計基準適用を適用したことにより有償支給に係る負債が1,072,906千円増加したことによるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末の固定負債は、前連結会計年度末に比べ90,377千円減少し、1,152,277千円となりました。これは主に、長期借入金が144,058千円減少したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べて678,142千円増加し、6,590,009千円となりました。これは主に、為替換算調整勘定が508,003千円増加したこと及び親会社株主に帰属する当期純利益を377,543千円計上したことによるものであります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ123,649千円増加し、当連結会計年度末に2,156,036千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動により減少した資金は586,558千円(前連結会計年度は637,058千円の増加)となりました。資金の主な減少要因は、税金等調整前当期純利益を684,567千円計上した一方、棚卸資産の増加額899,008千円及び法人税等の支払額307,816千円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動により減少した資金は175,708千円(前連結会計年度は478,302千円の減少)となりました。資金の主な減少要因は、有形固定資産の取得による支出240,874千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動により増加した資金は726,054千円(前連結会計年度は937,053千円の減少)となりました。資金の主な増加要因は、配当金の支払額217,960千円があった一方、短期借入金の純増額1,151,676千円があったことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
イ. 生産実績
当社グループは、外部に製造を委託しており生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
ロ. 製品仕入実績
当連結会計年度における製品カテゴリー別の仕入実績は次のとおりであります。
| 製品カテゴリーの名称 | 当連結会計年度 (自 2022年1月1日 至 2022年12月31日) | |
| 仕入高 (千円) | 前年同期比 (%) | |
| ハンディオーディオレコーダー | 1,751,035 | 92.7 |
| デジタルミキサー/マルチトラックレコーダー | 967,933 | 101.4 |
| マルチエフェクター | 621,749 | 96.7 |
| プロフェッショナルフィールドレコーダー | 619,015 | 237.4 |
| ハンディビデオレコーダー | 427,966 | 88.0 |
| マイクロフォン | 131,837 | 35.9 |
| ボーカルプロセッサー | 100,334 | 155.6 |
| オーディオインターフェース | 94,410 | 124.4 |
| Mogar取扱いブランド | 900,650 | 141.2 |
| フックアップ取扱いブランド | 1,442,894 | 183.3 |
| その他 | 1,468,306 | 165.9 |
| 連結消去額 | △184,169 | ― |
| 合計 | 8,341,966 | 122.6 |
(注) 1.金額は、仕入価格によっております。
2.当社グループの製品は、全て生産委託しております。
ハ. 受注実績
当社グループは、需要予測による見込みで販売数量を決定しており、受注生産の形態を採っておりません。
二. 販売実績
当連結会計年度における製品カテゴリー別の販売実績は次のとおりであります。
| 製品カテゴリーの名称 | 当連結会計年度 (自 2022年1月1日 至 2022年12月31日) | |
| 販売高(千円) | 前年同期比 (%) | |
| ハンディオーディオレコーダー | 4,093,295 | 83.0 |
| デジタルミキサー/マルチトラックレコーダー | 1,684,410 | 76.5 |
| マルチエフェクター | 1,404,732 | 108.9 |
| プロフェッショナルフィールドレコーダー | 1,349,880 | 139.4 |
| ハンディビデオレコーダー | 661,639 | 80.8 |
| マイクロフォン | 330,001 | 69.2 |
| ボーカルプロセッサー | 218,372 | 90.3 |
| オーディオインターフェース | 140,138 | 144.0 |
| Mogar取扱いブランド | 959,135 | 115.9 |
| フックアップ取扱いブランド | 1,982,972 | 180.6 |
| その他 | 411,053 | 89.0 |
| 合計 | 13,235,630 | 98.6 |
(注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2021年1月1日 至 2021年12月31日) | 当連結会計年度 (自 2022年1月1日 至 2022年12月31日) | ||
| 販売高(千円) | 割合(%) | 販売高(千円) | 割合(%) | |
| Amazon.com, Inc.(※) | 2,520,746 | 18.8 | 2,655,971 | 20.1 |
| Sound-Service Musikanlagen- Vertriebsgesellschaft mbH | 1,945,124 | 14.5 | 1,428,058 | 10.8 |
※ 売上高は、当該顧客と同一の企業集団に属する顧客への売上高を集約して記載しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討結果は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、当社グループの連結財務諸表の作成に際して採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすものと考えております。
イ. 棚卸資産
当社グループは、棚卸資産の保有期間及び将来の需要予測に基づき検討した結果、正味売却価額が帳簿価額を下回るものについては商品評価損を計上しておりますが、想定よりも実際の市況が悪化した場合は追加の評価減が必要となる可能性があります。
ロ.貸倒引当金
当社グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、回収不能見込額を貸倒引当金として計上しておりますが、取引先の財務状況が悪化しその支払い能力が低下した場合又は債権が回収不能となった場合、追加の引当又は損失の計上が必要となる可能性があります。
ハ. 繰延税金資産
繰延税金資産については、将来の利益計画に基づく課税所得の十分性を慎重に検討し、回収可能性を判断した上で計上しております。繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積り額が減少した場合は、繰延税金資産が減額され、税金費用が計上される可能性があります。
ニ.のれん
当社グループは、のれんに関して効果の発現する期間を見積り、その期間で定額法により償却しておりますが、その資産性の評価について検討した結果、当初想定したキャッシュ・フローが見込めなくなった場合に、評価の切り下げを行う可能性があります。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響については、現在の状況が2023年12月期末まで継続し、半導体不足については、2023年12月期の上期は引き続き一部の部品について不足があるものの下期以降徐々に解消していくと仮定しており、連結財務諸表作成時点で利用可能な情報に基づき、これらの影響の不確実性を考慮の上で、合理的な見積りを行っております。
② 経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、前期比1.4%減の13,235,630千円となりました。これは主に、連結子会社であるフックアップ社の決算日の変更に伴い当連結会計年度は同社の2021年10月1日から2022年12月31日までの15ヶ月分の損益を取り込んでいることに加え円安効果があったものの、一部販売代理店による在庫調整及び半導体不足による売れ筋製品の供給不足があったことによるものであります。
(売上総利益)
売上総利益は、前期比8.5%減の5,221,606千円となり、売上総利益率は3.0ポイント悪化し39.5%となりました。これは主に、世界的な輸送コストの上昇や、半導体不足に対応するために一部高価な市場流通品を購入せざるを得なかったことによる売上原価の増加及び売上総利益率が相対的に低いズーム製品以外(Mogar取扱いブランド及びフックアップ取扱いブランド)のシェアが増加したことによるものであります。
(営業利益)
販売費及び一般管理費は、前期比2.5%増の4,557,446千円となりました。これは主に、フックアップ社の損益計算書を15ヶ月分(前年同期は9ヶ月分)連結したことによるものであります。
以上の結果、営業利益は664,159千円(前期比47.2%減)となりました。
(経常利益)
営業外収益は、前期比701.7%増の103,996千円となりました。これは主に、当期に保険解約返戻金を57,075千円計上したことによるものであります。また、営業外費用は、前期比12.1%減の47,972千円となりました。これは主に、前期は「収益認識に関する会計基準」を適用前であり、売上割引を16,962千円計上したことによる反動減によるものであります。その結果、経常利益は720,183千円(前期比40.8%減)となりました。
(税金等調整前当期純利益)
税金等調整前当期純利益は、経常利益の減少により684,567千円(前期比43.7%減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、非支配株主に帰属する当期純利益を16,892千円計上しましたが、377,543千円(前期比55.8%減)となりました。
(経営上の目標達成状況)
中期経営計画「第3次中期経営計画 2021-2023」において、2023年度の売上高を150億円、営業利益を12億円としております。中期経営計画の2年目にあたる当連結会計年度においては、半導体不足の影響等により売上高は132億円、営業利益は6.6億円にとどまっており、また、2023年度についても半導体の供給を含め不透明な状況であるものの、Sound Service社の連結効果もあり、(連結初年度の一時費用の影響を除くと)2023年度の数値目標は達成できるものと考えております。なお、当社グループは、第3次中期経営計画の達成に向けて、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載した課題に取り組むことにより、成長の実現を目指してまいります。
③ 資本の財源及び資金の流動性に関する情報
当社グループの主な資金需要は、製品の仕入れ、人件費や外注先への支払等の営業費用及び金型等の設備投資であります。これらの資金需要は自己資金を充当し、不足が生じる場合は金融機関からの借入で調達を行っております。なお、取引金融機関との関係は良好であり、当座貸越枠を確保していることから、充分な資金流動性を確保していると考えております。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループは、「第2 事業の状況 2事業等のリスク」に記載のとおり、様々なリスクが当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると考えております。新型コロナウイルス感染症については、ステイホーム需要により当社の業績にとっては追い風となりましたが、感染が沈静化した後についても、リモートワークやステイホームの浸透によるライフスタイルの変化は継続すると考えており、当社グループの業績に大きな影響は与えないと考えております。一方、半導体供給不足や物量網の混乱は、当社グループの業績への大きな下振れリスクとなっており、状況を注視していく必要があると考えております。