有価証券報告書-第38期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大、米中間の政治的対立が続く中、英国がEUを離脱し、不透明感が増しているものの、米国では経済対策による所得補填により、年末商戦は前年を上回りました。一方、欧州においては、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う活動制限により景気の回復に遅れが見られました。新興国においては、経済対策により大幅な景気の減速は回避されました。
我が国経済は、所得補填による一時的な回復はあったものの、個人消費の回復が新型コロナウイルス感染症の拡大前の水準に戻るまでには時間がかかる見通しとなりました。
当社グループが属する音楽用電子機器業界におきましては、移動制限の期間において実店舗での販売が急減したものの、eコマースが大きく伸長し、また、世界最大の市場である米国や欧州、日本においてステイホーム需要が拡大したことから、総じて好調な事業環境となりました。
このような状況の中、2020年4月1日からZOOM North America, LLC(以下「ZNA」という。)を連結子会社としたこと、及びステイホーム需要により受注が増加したこと等により、当社グループの当連結会計年度の売上高は10,419,513千円(前期比21.0%増)、営業利益は755,250千円(前期比159.4%増)となりました。一方、持分法適用関連会社であったZOOM UK Distribution LTDが、2020年5月5日付でイングランド・ウェールズ高等法院へ倒産法に基づくアドミニストレーションを申請し、これに伴う関連損失を含む持分法による投資損失240,474千円を営業外費用に計上したこと等により、経常利益は450,902千円(前期比41.4%増)、また、ZNAに対して連結子会社化する前に有していた持分を公正価値で評価したことによる段階取得に係る差益178,099千円を特別利益に計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は502,846千円(前期比100.4%増)となりました。
当社グループは音楽用電子機器事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。製品カテゴリー別の説明は以下のとおりであります。
(ハンディオーディオレコーダー)
ハンディオーディオレコーダーは、2020年7月に販売を開始したH8が順調に販売数を伸ばしていること、ZNAを同年4月1日より連結子会社化したこと等により、売上高は前連結会計年度から11.0%増加し、4,496,955千円となりました。
(デジタルミキサー/マルチトラックレコーダー)
デジタルミキサー/マルチトラックレコーダーは、ZNAの連結子会社化に加えて、2019年10月に発売を開始したL-8の新製品効果及び主として北米でのポットキャスト配信目的での需要の増加等により、売上高は前連結会計年度から109.6%増加し、1,371,302千円となりました。
(マルチエフェクター)
マルチエフェクターは、2020年4月にG11を、2020年8月にV3を、それぞれ販売開始したことによる新製品効果及びZNAを連結子会社化したこと等により、売上高は前連結会計年度から16.7%増加し、1,223,556千円となりました。
(ハンディビデオレコーダー)
ハンディビデオレコーダーは、新型コロナウイルス感染症の拡大によりステイホーム需要が増加したこと及びZNAを連結子会社化したこと等により、売上高は前連結会計年度から117.5%増加し、1,028,632千円となりました。
(プロフェッショナルフィールドレコーダー)
プロフェッショナルフィールドレコーダーは、2019年9月に販売を開始したF6の新製品効果及びZNAを連結子会社化したこと等により、売上高は前連結会計年度から15.6%増加し、680,362千円となりました。
(オーディオインターフェース)
オーディオインターフェースは、ZNAの連結子会社化に加えて、テレワークの浸透による需要の増加等により、売上高は前連結会計年度から72.7%増加し、193,643千円となりました。
(モバイルデバイスアクセサリ)
モバイルデバイスアクセサリは、2015年以降は新製品を投入していないものの、ZNAの連結子会社化に加えて、ビデオ配信やポッドキャスト配信目的での需要の増加等により、売上高は前連結会計年度から89.3%増加し、169,039千円となりました。
(Mogar取扱いブランド)
Mogar取扱いブランドは、星野楽器株式会社との販売代理店契約が終了したこと及び南ヨーロッパにおけるロックダウンにより一時小売店の営業が停止したことによる影響で、売上高は前連結会計年度から46.6%減少し、691,626千円となりました。
また、財政状態については、当連結会計年度末の資産合計は10,198,210千円となり、前連結会計年度末と比べ2,342,713千円増加しました。これは主に、ZNAを連結子会社としたことにより、流動資産が1,070,715千円、固定資産が1,271,997千円増加したことによるものであります。
企業の安全性を示す自己資本比率は前連結会計年度61.9%に対し、当連結会計年度は50.2%と11.7ポイント減少しております。
(流動資産)
当連結会計年度末の流動資産は、前連結会計年度末に比べ1,070,715千円増加し、7,661,909千円となりました。これは主に、ZNAを連結子会社としたことにより、売掛金が312,352千円、商品及び製品が453,307千円増加したこと、及び借入れの増加等により現金及び預金が386,886千円増加したことによるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末の固定資産は、前連結会計年度末に比べ1,271,997千円増加し、2,536,300千円となりました。これは主に、ZNAを連結子会社としたことにより、のれんが1,154,395千円増加したことによるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末の流動負債は、前連結会計年度末に比べ1,113,617千円増加し、3,883,943千円となりました。これは主に、ZNAを連結子会社としたことにより、買掛金が197,597千円、運転資金を金融機関から調達したことにより短期借入金が351,428千円、及び未払法人税等が144,790千円増加したことによるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末の固定負債は、前連結会計年度末に比べ967,790千円増加し、1,177,780千円となりました。これは主に、ZNAの持分追加取得資金を金融機関から調達したことにより長期借入金が990,000千円増加したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べて261,305千円増加し、5,136,486千円となりました。これは主に、為替換算調整勘定が111,444千円減少した一方、親会社株主に帰属する当期純利益を502,846千円計上したことによるものであります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ384,483千円増加し、当連結会計年度末に2,697,194千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動により増加した資金は990,097千円(前連結会計年度は53,518千円の減少)となりました。資金の主な増加要因は、税金等調整前当期純利益を628,701千円及び減価償却費を199,969千円計上したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動により減少した資金は1,269,748千円(前連結会計年度は456,464千円の減少)となりました。資金の主な減少要因は、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出1,072,705千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動により増加した資金は716,058千円(前連結会計年度は31,425千円の減少)となりました。資金の主な増加要因は、非支配株主への配当金の支払額618,622千円の支出があった一方、長期借入による収入1,200,000千円、短期借入金の純増額386,022千円があったことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
イ. 生産実績
当社グループは、外部に製造を委託しており生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
ロ. 製品仕入実績
当連結会計年度における製品カテゴリー別の仕入実績は次のとおりであります。
(注) 1.金額は、仕入価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.当社グループの製品は、すべて生産委託しております。
ハ. 受注実績
当社グループは、需要予測による見込で販売数量を決定しており、受注生産の形態を採っておりません。
二. 販売実績
当連結会計年度における製品カテゴリー別の販売実績は次のとおりであります。
(注) 1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
※1.当連結会計年度のZOOM North America, LLCに対する販売実績は、同社が2020年4月に連結子会社となったことから、2020年1月から3月までの同社への販売実績を記載しております。
2.売上高は、当該顧客と同一の企業集団に属する顧客への売上高を集約して記載しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討結果は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、当社グループの連結財務諸表の作成に際して採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすものと考えております。
イ. たな卸資産
当社グループは、たな卸資産の保有期間及び将来の需要予測に基づき検討した結果、正味売却価額が帳簿価額を下回るものについては商品評価損を計上しておりますが、想定よりも実際の市況が悪化した場合は追加の評価減が必要となる可能性があります。
ロ.貸倒引当金
当社グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、回収不能見込額を貸倒引当金として計上しておりますが、取引先の財務状況が悪化しその支払い能力が低下した場合又は債権が回収不能となった場合、追加の引当又は損失の計上が必要となる可能性があります。
ハ. 繰延税金資産
繰延税金資産については、将来の利益計画に基づく課税所得の十分性を慎重に検討し、回収可能性を判断した上で計上しております。繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積り額が減少した場合は、繰延税金資産が減額され、税金費用が計上される可能性があります。
ニ.のれん
当社グループは、のれんに関して効果の発現する期間を見積り、その期間で定額法により償却しておりますが、その資産性の評価について検討した結果、当初想定したキャッシュ・フローが見込めなくなった場合に、評価の切り下げを行う可能性があります。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響については、現在の状況が2021年夏ごろまで続き、収束するのは2021年末ごろと仮定しており、連結財務諸表作成時点で利用可能な情報に基づき、感染による影響の不確実性を考慮の上で、合理的な見積りを行っております。
② 経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、前期比21.0%増の10,419,513千円となりました。
これは主に、ZOOM North America, LLC(以下「ZNA」という。)を2020年4月1日より連結子会社化したこと及びコロナ過によるステイホーム需要により、デジタルミキサー/マルチトラックレコーダー及びハンディビデオレコーダーの販売が好調であったことによるものであります。
(売上総利益)
売上総利益は、前期比40.1%増の4,288,252千円となり、売上総利益率は5.6ポイント改善し41.2%となりました。これは主に、販売会社であるZNAを2020年4月1日より連結子会社としたことにより、第2四半期連結会計期間以降の北米地域への販売価格が、当社からZNAへの出荷価格から、ZNAから代理店又は小売店への出荷価格となったことによるものであります。
(営業利益)
販売費及び一般管理費は、前期比27.5%増の3,533,001千円となりました。これは主に、研究開発費が124,327千円増加したこと及びZNAを連結子会社としたことによるものであります。
以上の結果、営業利益は755,250千円(前期比159.4%増)となりました。
(経常利益)
営業外収益は、前期比92.7%減の13,808千円となりました。これは主に、持分法適用会社であったZNAを2020年4月1日付で連結子会社としたことにより、以降、ZNAに係る持分法投資損益が計上されなくなったことによるものであります。また、営業外費用は、前期比96.1%増の318,156千円となりました。これは主に、持分法投資損失240,474千円を計上したことによるものであります。その結果、経常利益は450,902千円(前期比41.4%増)となりました。
(税金等調整前当期純利益)
ZNAに対して連結子会社化する前に有していた持分を公正価値で評価したことによる、段階取得に係る差益178,099千円を特別利益に計上したことにより、税金等調整前当期純利益は、628,701千円(前期比97.1%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、非支配株主に帰属する当期純利益を11,708千円計上しましたが、502,846千円(前期比100.4%増)となりました。
(経営上の目標達成状況)
中期経営計画「第2次中期経営計画 2018-2020 ZOOM 5.0」の最終年度である当連結会計年度は、売上高10,007百万円、営業利益754百万円及び株主資本利益率(ROE)11.0%を目標としておりました。実績は、売上高は10,419百万円と目標比4.1%増、営業利益は755百万円とともに目標を達成した一方、持分法による投資損失を240百万円計上したこと等により、ROEは10.1%となりました。当社グループは、第3次中期経営計画の達成に向けて、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載した課題に取り組むことにより、成長の実現を目指してまいります。
③ 資本の財源及び資金の流動性に関する情報
当社グループの主な資金需要は、製品の仕入れ、人件費や外注先への支払等の営業費用及び金型等の設備投資であります。これらの資金需要は自己資金を充当し、不足が生じる場合は金融機関からの借入で調達を行っております。なお、取引金融機関との関係は良好であり、当座貸越枠を確保していることから、充分な資金流動性を確保していると考えております。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループは、「第2 事業の状況 2事業等のリスク」に記載のとおり、様々なリスクが当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると考えております。新型コロナウイルス感染拡大の影響については、ステイホーム需要による受注の増加により、当連結会計年度の当社グループの業績は堅調に推移いたしましたが、感染が沈静化した後のステイホーム需要については予測するのが困難であり、状況を注視していく必要があると考えております。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大、米中間の政治的対立が続く中、英国がEUを離脱し、不透明感が増しているものの、米国では経済対策による所得補填により、年末商戦は前年を上回りました。一方、欧州においては、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う活動制限により景気の回復に遅れが見られました。新興国においては、経済対策により大幅な景気の減速は回避されました。
我が国経済は、所得補填による一時的な回復はあったものの、個人消費の回復が新型コロナウイルス感染症の拡大前の水準に戻るまでには時間がかかる見通しとなりました。
当社グループが属する音楽用電子機器業界におきましては、移動制限の期間において実店舗での販売が急減したものの、eコマースが大きく伸長し、また、世界最大の市場である米国や欧州、日本においてステイホーム需要が拡大したことから、総じて好調な事業環境となりました。
このような状況の中、2020年4月1日からZOOM North America, LLC(以下「ZNA」という。)を連結子会社としたこと、及びステイホーム需要により受注が増加したこと等により、当社グループの当連結会計年度の売上高は10,419,513千円(前期比21.0%増)、営業利益は755,250千円(前期比159.4%増)となりました。一方、持分法適用関連会社であったZOOM UK Distribution LTDが、2020年5月5日付でイングランド・ウェールズ高等法院へ倒産法に基づくアドミニストレーションを申請し、これに伴う関連損失を含む持分法による投資損失240,474千円を営業外費用に計上したこと等により、経常利益は450,902千円(前期比41.4%増)、また、ZNAに対して連結子会社化する前に有していた持分を公正価値で評価したことによる段階取得に係る差益178,099千円を特別利益に計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は502,846千円(前期比100.4%増)となりました。
当社グループは音楽用電子機器事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。製品カテゴリー別の説明は以下のとおりであります。
(ハンディオーディオレコーダー)
ハンディオーディオレコーダーは、2020年7月に販売を開始したH8が順調に販売数を伸ばしていること、ZNAを同年4月1日より連結子会社化したこと等により、売上高は前連結会計年度から11.0%増加し、4,496,955千円となりました。
(デジタルミキサー/マルチトラックレコーダー)
デジタルミキサー/マルチトラックレコーダーは、ZNAの連結子会社化に加えて、2019年10月に発売を開始したL-8の新製品効果及び主として北米でのポットキャスト配信目的での需要の増加等により、売上高は前連結会計年度から109.6%増加し、1,371,302千円となりました。
(マルチエフェクター)
マルチエフェクターは、2020年4月にG11を、2020年8月にV3を、それぞれ販売開始したことによる新製品効果及びZNAを連結子会社化したこと等により、売上高は前連結会計年度から16.7%増加し、1,223,556千円となりました。
(ハンディビデオレコーダー)
ハンディビデオレコーダーは、新型コロナウイルス感染症の拡大によりステイホーム需要が増加したこと及びZNAを連結子会社化したこと等により、売上高は前連結会計年度から117.5%増加し、1,028,632千円となりました。
(プロフェッショナルフィールドレコーダー)
プロフェッショナルフィールドレコーダーは、2019年9月に販売を開始したF6の新製品効果及びZNAを連結子会社化したこと等により、売上高は前連結会計年度から15.6%増加し、680,362千円となりました。
(オーディオインターフェース)
オーディオインターフェースは、ZNAの連結子会社化に加えて、テレワークの浸透による需要の増加等により、売上高は前連結会計年度から72.7%増加し、193,643千円となりました。
(モバイルデバイスアクセサリ)
モバイルデバイスアクセサリは、2015年以降は新製品を投入していないものの、ZNAの連結子会社化に加えて、ビデオ配信やポッドキャスト配信目的での需要の増加等により、売上高は前連結会計年度から89.3%増加し、169,039千円となりました。
(Mogar取扱いブランド)
Mogar取扱いブランドは、星野楽器株式会社との販売代理店契約が終了したこと及び南ヨーロッパにおけるロックダウンにより一時小売店の営業が停止したことによる影響で、売上高は前連結会計年度から46.6%減少し、691,626千円となりました。
また、財政状態については、当連結会計年度末の資産合計は10,198,210千円となり、前連結会計年度末と比べ2,342,713千円増加しました。これは主に、ZNAを連結子会社としたことにより、流動資産が1,070,715千円、固定資産が1,271,997千円増加したことによるものであります。
企業の安全性を示す自己資本比率は前連結会計年度61.9%に対し、当連結会計年度は50.2%と11.7ポイント減少しております。
(流動資産)
当連結会計年度末の流動資産は、前連結会計年度末に比べ1,070,715千円増加し、7,661,909千円となりました。これは主に、ZNAを連結子会社としたことにより、売掛金が312,352千円、商品及び製品が453,307千円増加したこと、及び借入れの増加等により現金及び預金が386,886千円増加したことによるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末の固定資産は、前連結会計年度末に比べ1,271,997千円増加し、2,536,300千円となりました。これは主に、ZNAを連結子会社としたことにより、のれんが1,154,395千円増加したことによるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末の流動負債は、前連結会計年度末に比べ1,113,617千円増加し、3,883,943千円となりました。これは主に、ZNAを連結子会社としたことにより、買掛金が197,597千円、運転資金を金融機関から調達したことにより短期借入金が351,428千円、及び未払法人税等が144,790千円増加したことによるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末の固定負債は、前連結会計年度末に比べ967,790千円増加し、1,177,780千円となりました。これは主に、ZNAの持分追加取得資金を金融機関から調達したことにより長期借入金が990,000千円増加したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べて261,305千円増加し、5,136,486千円となりました。これは主に、為替換算調整勘定が111,444千円減少した一方、親会社株主に帰属する当期純利益を502,846千円計上したことによるものであります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ384,483千円増加し、当連結会計年度末に2,697,194千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動により増加した資金は990,097千円(前連結会計年度は53,518千円の減少)となりました。資金の主な増加要因は、税金等調整前当期純利益を628,701千円及び減価償却費を199,969千円計上したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動により減少した資金は1,269,748千円(前連結会計年度は456,464千円の減少)となりました。資金の主な減少要因は、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出1,072,705千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動により増加した資金は716,058千円(前連結会計年度は31,425千円の減少)となりました。資金の主な増加要因は、非支配株主への配当金の支払額618,622千円の支出があった一方、長期借入による収入1,200,000千円、短期借入金の純増額386,022千円があったことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
イ. 生産実績
当社グループは、外部に製造を委託しており生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
ロ. 製品仕入実績
当連結会計年度における製品カテゴリー別の仕入実績は次のとおりであります。
| 製品カテゴリーの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年1月1日 至 2020年12月31日) | |
| 仕入高 (千円) | 前年同期比 (%) | |
| ハンディオーディオレコーダー | 2,119,830 | 91.5 |
| デジタルミキサー/マルチトラックレコーダー | 684,990 | 187.8 |
| マルチエフェクター | 607,988 | 110.6 |
| ハンディビデオレコーダー | 416,436 | 157.9 |
| プロフェッショナルフィールドレコーダー | 316,773 | 120.0 |
| オーディオインターフェース | 64,098 | 67.2 |
| モバイルデバイスアクセサリ | 59,022 | 141.5 |
| Mogar取扱いブランド | 657,648 | 71.2 |
| その他 | 715,883 | 185.0 |
| 連結消去額 | △156,782 | 100.1 |
| 合計 | 5,485,889 | 108.6 |
(注) 1.金額は、仕入価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.当社グループの製品は、すべて生産委託しております。
ハ. 受注実績
当社グループは、需要予測による見込で販売数量を決定しており、受注生産の形態を採っておりません。
二. 販売実績
当連結会計年度における製品カテゴリー別の販売実績は次のとおりであります。
| 製品カテゴリーの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年1月1日 至 2020年12月31日) | |
| 販売高(千円) | 前年同期比 (%) | |
| ハンディオーディオレコーダー | 4,496,955 | 111.0 |
| デジタルミキサー/マルチトラックレコーダー | 1,371,302 | 209.6 |
| マルチエフェクター | 1,223,556 | 116.7 |
| ハンディビデオレコーダー | 1,028,632 | 217.5 |
| プロフェッショナルフィールドレコーダー | 680,362 | 115.6 |
| オーディオインターフェース | 193,643 | 172.7 |
| モバイルデバイスアクセサリ | 169,039 | 189.3 |
| Mogar取扱いブランド | 691,626 | 53.4 |
| その他 | 564,394 | 191.0 |
| 合計 | 10,419,513 | 121.0 |
(注) 1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2019年1月1日 至 2019年12月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年1月1日 至 2020年12月31日) | ||
| 販売高(千円) | 割合(%) | 販売高(千円) | 割合(%) | |
| ZOOM North America, LLC | 2,420,786 | 28.1 | 426,078 | 4.1 |
| Amazon.com, Inc.(※2) | 712,648 | 8.3 | 1,578,034 | 15.1 |
| Sound Service Musikanlagen- Vertriebsgesellschaft mbH | 736,188 | 8.6 | 1,344,291 | 12.9 |
※1.当連結会計年度のZOOM North America, LLCに対する販売実績は、同社が2020年4月に連結子会社となったことから、2020年1月から3月までの同社への販売実績を記載しております。
2.売上高は、当該顧客と同一の企業集団に属する顧客への売上高を集約して記載しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討結果は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、当社グループの連結財務諸表の作成に際して採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすものと考えております。
イ. たな卸資産
当社グループは、たな卸資産の保有期間及び将来の需要予測に基づき検討した結果、正味売却価額が帳簿価額を下回るものについては商品評価損を計上しておりますが、想定よりも実際の市況が悪化した場合は追加の評価減が必要となる可能性があります。
ロ.貸倒引当金
当社グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、回収不能見込額を貸倒引当金として計上しておりますが、取引先の財務状況が悪化しその支払い能力が低下した場合又は債権が回収不能となった場合、追加の引当又は損失の計上が必要となる可能性があります。
ハ. 繰延税金資産
繰延税金資産については、将来の利益計画に基づく課税所得の十分性を慎重に検討し、回収可能性を判断した上で計上しております。繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積り額が減少した場合は、繰延税金資産が減額され、税金費用が計上される可能性があります。
ニ.のれん
当社グループは、のれんに関して効果の発現する期間を見積り、その期間で定額法により償却しておりますが、その資産性の評価について検討した結果、当初想定したキャッシュ・フローが見込めなくなった場合に、評価の切り下げを行う可能性があります。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響については、現在の状況が2021年夏ごろまで続き、収束するのは2021年末ごろと仮定しており、連結財務諸表作成時点で利用可能な情報に基づき、感染による影響の不確実性を考慮の上で、合理的な見積りを行っております。
② 経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、前期比21.0%増の10,419,513千円となりました。
これは主に、ZOOM North America, LLC(以下「ZNA」という。)を2020年4月1日より連結子会社化したこと及びコロナ過によるステイホーム需要により、デジタルミキサー/マルチトラックレコーダー及びハンディビデオレコーダーの販売が好調であったことによるものであります。
(売上総利益)
売上総利益は、前期比40.1%増の4,288,252千円となり、売上総利益率は5.6ポイント改善し41.2%となりました。これは主に、販売会社であるZNAを2020年4月1日より連結子会社としたことにより、第2四半期連結会計期間以降の北米地域への販売価格が、当社からZNAへの出荷価格から、ZNAから代理店又は小売店への出荷価格となったことによるものであります。
(営業利益)
販売費及び一般管理費は、前期比27.5%増の3,533,001千円となりました。これは主に、研究開発費が124,327千円増加したこと及びZNAを連結子会社としたことによるものであります。
以上の結果、営業利益は755,250千円(前期比159.4%増)となりました。
(経常利益)
営業外収益は、前期比92.7%減の13,808千円となりました。これは主に、持分法適用会社であったZNAを2020年4月1日付で連結子会社としたことにより、以降、ZNAに係る持分法投資損益が計上されなくなったことによるものであります。また、営業外費用は、前期比96.1%増の318,156千円となりました。これは主に、持分法投資損失240,474千円を計上したことによるものであります。その結果、経常利益は450,902千円(前期比41.4%増)となりました。
(税金等調整前当期純利益)
ZNAに対して連結子会社化する前に有していた持分を公正価値で評価したことによる、段階取得に係る差益178,099千円を特別利益に計上したことにより、税金等調整前当期純利益は、628,701千円(前期比97.1%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、非支配株主に帰属する当期純利益を11,708千円計上しましたが、502,846千円(前期比100.4%増)となりました。
(経営上の目標達成状況)
中期経営計画「第2次中期経営計画 2018-2020 ZOOM 5.0」の最終年度である当連結会計年度は、売上高10,007百万円、営業利益754百万円及び株主資本利益率(ROE)11.0%を目標としておりました。実績は、売上高は10,419百万円と目標比4.1%増、営業利益は755百万円とともに目標を達成した一方、持分法による投資損失を240百万円計上したこと等により、ROEは10.1%となりました。当社グループは、第3次中期経営計画の達成に向けて、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載した課題に取り組むことにより、成長の実現を目指してまいります。
③ 資本の財源及び資金の流動性に関する情報
当社グループの主な資金需要は、製品の仕入れ、人件費や外注先への支払等の営業費用及び金型等の設備投資であります。これらの資金需要は自己資金を充当し、不足が生じる場合は金融機関からの借入で調達を行っております。なお、取引金融機関との関係は良好であり、当座貸越枠を確保していることから、充分な資金流動性を確保していると考えております。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループは、「第2 事業の状況 2事業等のリスク」に記載のとおり、様々なリスクが当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると考えております。新型コロナウイルス感染拡大の影響については、ステイホーム需要による受注の増加により、当連結会計年度の当社グループの業績は堅調に推移いたしましたが、感染が沈静化した後のステイホーム需要については予測するのが困難であり、状況を注視していく必要があると考えております。