有価証券報告書-第23期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/22 14:34
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概況は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、米国の通商政策による輸出・企業収益への影響や、中東情勢等の地政学的リスク、金融資本市場の変動、食料品等を中心とした物価上昇を背景に、先行き不透明な状況の中、インバウンド需要の拡大、DX関連の設備投資の継続等により、全体として緩やかな回復基調で推移いたしました。また、企業における人手不足への対応、業務効率化及び生産性向上を目的とするソフトウェア投資やクラウド活用が進展しており、情報通信・ソフトウェアサービス業界においては、需要面では堅調な推移が見込まれる状況にある一方、生成AIの普及に伴い、音声・対話・CRM等のソフトウェアサービス領域では新たなサービスやソリューションの開発が加速しており、競争環境においては国内外の企業間競争が一段と激化しております。
当社グループを取り巻く環境においては、2025年12月5日付で東京証券取引所グロース市場からスタンダード市場へ市場区分を変更し、音声合成及び音声認識を中心とした音声事業とCRM事業を2軸として、経営基盤及びガバナンス体制の一層の強化を進めております。
音声事業においては、音声合成技術と音声認識技術の統合による新たな音声ソリューションの創出を目指し、2025年9月1日付で株式会社ATR-Trekを吸収合併するなど、AI音声関連技術の研究開発リソースの最適化と柔軟な開発体制の構築を図っております。
法人向け分野においては、深層学習を用いた音声合成エンジン「AITalk6」を搭載した新クラウドサービス「AITalk®声の職人クラウド版」及び「AITalk®WebAPI」の提供を開始し、従来のオンプレミス製品に加えてクラウド・SaaS型の利用環境を整備することで、法人顧客の幅広いニーズに対応できる体制を強化いたしました。
防災分野においては、防災・消防向けライセンスが引き続き堅調に推移するとともに、通信途絶環境下における災害情報収集・救助活動支援をはじめ、緊急時における厳しい環境下でも活用可能な防災ソリューションの実現を目指した技術開発を進めるなど、社会課題の解決に資する取り組みを推進しております。
また、オリジナルAI音声モデル作成サービス「AITalk® Custom Voice」においては、著名人の音声モデル作成や、発話が困難な方のコミュニケーション支援を目的とした福祉分野での活用など、引き続き多様な用途への展開に取り組んでおります。加えて、オーディオブック等音声コンテンツ作成においては、音声合成技術を活用した制作体制の強化を進めており、コンテンツ制作需要の拡大を背景に、受託案件及び制作実績が堅調に推移しております。
音声認識分野においては、音声認識システムの展開に加え、音によるAI検査ソリューション「vGate AispectTM」の普及および導入促進に取り組んでおり、製造業をはじめとする様々な現場のDX化に資するソリューションとしての活用拡大を図っております。
コンシューマー向け分野においては、個人向け音声合成スマートフォンアプリ「コエステーション」の登録ユーザー数が増加を続けており、福祉から娯楽まで幅広い分野で個人の音声合成利用が拡大しております。また、A.I.VOICEシリーズにおいては、各種コラボレーション企画の実施や関連グッズの展開が進み、キャラクターIPの価値向上とユーザー接点の拡大を図っております。
CRM事業においては、20年以上にわたり多くの企業に採用されてきたCRMサービス「Visionary®」について、顧客データの連携・活用機能を強化し、CDPツールとしてリニューアルいたしました。これにより、従来からの強みである顧客ニーズに応じた高いカスタマイズ性に加え、顧客行動の可視化やデータ活用を通じたマーケティング活動の支援が可能となり、法人顧客の多様なニーズに対応するサービス提供体制の強化を図っております。
2025年4月1日付で完全子会社化したライバーマネジメント事務所である株式会社Lapis Liveにおいては、所属ライバー数が400名を超える規模となり、IRIAMにおける年間表彰を受賞するなど躍進を続けております。
当社は、2024年10月1日に株式会社フュートレックを合併し、同社の子会社を当社の連結子会社としました。また、2025年4月1日より株式会社Lapis Liveを当社グループの連結の範囲に含めております。株式会社Lapis Liveが運営する事業を独立した報告セグメントとして開示することとしたため、当社グループの事業セグメントは「音声事業」、「CRM事業」、「ライバーマネジメント事業」、「その他事業」の4区分としています。
当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりです。株式会社フュートレックの合併等が2024年10月1日であったため、前連結会計年度の音声事業の一部、CRM事業、その他事業の売上高は、第3四半期連結会計期間以降(6ヶ月間)の売上高となっています。また、株式会社Lapis Liveの連結子会社化は2025年4月1日に行われたため、ライバーマネジメント事業の売上高は当連結会計年度より計上されています。当連結会計年度の各セグメントの売上高の増加及び利益の増減には、これらの影響が含まれています。
ⅰ.財政状態
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ411,927千円減少し、2,548,287千円となりました。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ117,330千円減少し、324,835千円となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ294,596千円減少し、2,223,451千円となりました。
ⅱ.経営成績
当連結会計年度の経営成績につきましては、売上高は1,850,060千円(前連結会計年度比24.5%増)、営業利益は100,554千円(前連結会計年度比7.8%減)、経常利益は79,331千円(前連結会計年度比39.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は110,959千円(前連結会計年度は、親会社株主に帰属する当期純損失15,689千円)となりました。
セグメントごとの当連結会計年度の売上高と営業利益につきましては、次のとおりであります。
(音声事業)
売上高は1,127,810千円(前連結会計年度比2.8%減)、営業利益は104,475千円(前連結会計年度比2.2%減)となりました。
(CRM事業)
売上高は569,751千円(前連結会計年度比97.2%増)、営業利益は15,893千円(前連結会計年度は、営業損失2,983千円)となりました。
(ライバーマネジメント事業)
売上高は68,283千円(前連結会計年度比-%)、営業損失は4,909千円(前連結会計年度比-%)となりました。
(その他事業)
売上高は84,213千円(前連結会計年度比129.7%増)、営業利益は22,338千円(前連結会計年度比329.5%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比較し、612,045千円減少し、976,906千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は76,921千円(前連結会計年度は101,734千円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は417,719千円(前連結会計年度は245,079千円の使用)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は271,246千円(前連結会計年度は382,066千円の使用)となりました。
③生産、受注及び販売の実績
ⅰ.生産実績
当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
ⅱ.受注実績
当社グループは、提供する主要なサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
ⅲ.販売実績
当連結会計年度の販売実績をサービス区分別に示すと、次のとおりであります。
サービスの名称当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
前年同期比(%)
法人向け製品 (千円)1,005,023113.5
法人向けサービス (千円)640,931155.8
コンシューマー向け製品 (千円)134,78071.3
コンシューマー向けサービス (千円)69,324-
合 計 (千円)1,850,060124.5

(注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
株式会社NTTドコモ149,06710.0208,75711.3
国立研究開発法人情報通信研究機構221,92314.977,0104.2

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、次のとおりであります。
ⅰ.財政状態
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は1,854,916千円となり、前連結会計年度末に比べ266,766千円減少いたしました。これは主に現金及び預金112,045千円及び預け金174,550千円が減少したことによるものであります。固定資産は691,683千円となり、前連結会計年度末に比べ144,483千円減少いたしました。これは主に前払金が203,634千円減少し、のれんが55,897千円増加したことによるものであります。繰延資産は1,686千円となり、前連結会計年度末に比べ677千円減少いたしました。これは社債発行費が677千円減少したことによるものであります。
この結果、総資産は、2,548,287千円となり、前連結会計年度末に比べ411,927千円減少いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は268,914千円となり、前連結会計年度末に比べ87,243千円減少いたしました。これは主に買掛金が95,656千円減少し、未払法人税等が5,163千円、契約負債が3,815千円増加したことによるものであります。固定負債は55,921千円となり、前連結会計年度末に比べ30,086千円減少いたしました。これは主に社債が30,000千円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は、324,835千円となり、前連結会計年度末に比べ117,330千円減少いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は2,223,451千円となり、前連結会計年度末に比べ294,596千円減少いたしました。これは、利益剰余金が110,959千円増加し、自己株式が225,179千円減少し、資本剰余金が475,295千円減少、非支配株主持分が155,440千円減少したことによるものです。
この結果、自己資本比率は87.0%(前連結会計年度末は79.6%)となりました。
ⅱ.経営成績
(売上高)及び(営業利益)
当連結会計年度の売上高は1,850,060千円、営業利益は100,554千円となりました。これは主に、株式会社フュートレックと合併したことによる合理化効果が当初の予定よりも前倒しとなり、前連結会計年度にセグメント損益が赤字であったCRM事業も黒字化したことによります。
(経常利益)
当連結会計年度の経常利益は79,331千円となりました。これは主に、東証スタンダード市場へ市場変更したことにより発生した上場関連費用11,538千円等によります。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は110,959千円となりました。これは主に、政策保有株式の見直しと資産の効率化及び財務体質の強化を図るために、保有する投資有価証券の全て(非上場株式1銘柄)を売却した際に発生した投資有価証券売却益50,094千円等によります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、76,921千円(前連結会計年度は101,734千円の収入)となりました。これは主な増加は、税金等調整前当期純利益が106,862千円、のれんの償却額が81,036千円、減価償却費32,601千円等、主な減少は、売上債権の増加額16,846千円、仕入債務の減少額95,656千円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は417,719千円(前連結会計年度は245,079千円の使用)となりました。これは主に、定期預金の預入による支出500,000千円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は271,246千円(前連結会計年度は382,066千円の使用)となりました。これは主に、自己株式の取得による支出81,176千円、非支配株主への配当金の支払額125,800千円等によるものであります。
(資金需要)
当社グループの運転資金需要の主なものは、多言語のライセンス使用によるロイヤリティ支払や翻訳等のカスタマイズ開発の仕入、スタジオ収録費用の支払、業務委託費の支払のほか、販売費及び一般管理費等に含まれる営業費用、研究活動における機能拡充・強化等に係る費用であります。
(財務政策)
当社グループの運転資金につきましては、手持資金(利益等の内部留保資金)で賄っております。自己資金で手当できない場合、借入による調達となりますが、借入先・借入金額・条件等は、所定の手続きにより承認後、資金調達を行うことになります。

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