有価証券報告書-第70期(平成29年10月1日-平成30年9月30日)

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2018/12/26 10:13
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(1)経営成績等の状況
①経営成績の状況
当事業年度の我が国経済は、企業の設備投資が拡大傾向を続け、個人消費もまず順調に推移したことから全体としては緩やかな回復基調が続きました。その中で、新設住宅着工戸数が前年同月を下回る時期が続いた住宅投資はマイナス成長となり、当社にとってはセグメントごとに異なった景気の影響を受けることとなりました。
そうした中、当社のストックビジネスと位置づけるプロフェッショナルセグメントは、インテリア事業部門、畳事業部門ともに、住宅投資低迷の影響を受けることとなりました。当社のフロービジネスと位置づける二つのセグメントのうち、コンシューマセグメントでは、再生可能エネルギー固定価格買取制度での太陽光発電電力の買い取り価格引き下げにより、ソーラー発電システムの販売環境に厳しさが増しました。インダストリーセグメントは、企業の二次電池製造設備の投資が活発に推移したことや、フードサービス業界で人手不足に対応した省力化投資が一層拡大したことにより、当社の機器販売も好調に推移いたしました。
その結果、当事業年度の業績は、売上高は9,014百万円(前年同期比1.4%増)となりました。損益面では上場関連の一時費用の発生から、営業利益423百万円(前年同期比1.9%減)、経常利益381百万円(前年同期比2.0%減)となり、当期純利益は303百万円(前年同期比24.0%増)となりました。
セグメント別の経営成績は以下のとおりであります。
イ.プロフェッショナルセグメント
プロフェッショナルセグメントは、インテリア内装施工機器・工具・副資材を主力商材とするインテリア事業部門と、畳製造装置を主力商材とする畳事業部門等で構成しております。ともに成熟した市場を対象とした事業であるため、エンドユーザー数の増加による市場の拡大を期待することは難しい反面、当社のブランド力を活かして、安定した消耗品需要や機器買い換え需要等を取り込むとともに、特にインテリア事業部門の商品につきましては、近接市場での販売を推進しております。当事業年度の売上高は6,514百万円(前年同期比1.7%減)、営業利益は121百万円(前年同期比47.8%減)となりました。各部門の主な内訳は以下のとおりです。
a.インテリア事業部門
前事業年度は販売開始45周年モデルが好調であった主力製品の自動壁紙糊付機が、前事業年度ほどの買い換え需要を掘り起こせなかったことなどから、機器の売上が伸び悩みました。一方、プロ向けホームセンターの新規出店が続き同ルートの売上が増加したことや、副資材の主力商品である壁紙施工用の下敷テープが、ハウスメーカー指定資材となるなど好調な受注を続け、工具・副資材は売上が増加しましたが、インテリア事業部門全体では、機器の伸び悩みが影響し売上高は5,578百万円(前年同期比0.2%減)となりました。
b.畳事業部門
機器購入を計画中の多くの畳店が2018年2月28日に中小企業庁より公募開始が発表された平成29年度補正予算「ものづくり・商業・サービス経営力向上支援補助金」の利用を申請され、2018年6月29日に結果が公表されるまで、畳製造装置市場がやや停滞いたしました。採択結果の公表後は、畳製造装置市場が活性化しましたが、当社決算期末までの期間ではすべての受注に対応することができませんでした。また、市場停滞の影響もあって、当社機器を活用して営業と生産の近代化を図る構造改革提案による他社機ユーザーの新規開拓も低調に推移し、畳事業部門の売上は907百万円(前年同期比11.4%減)となりましたた。
c.その他
上記2事業部門の他に、インテリア事業部門及び畳事業部門の取引先に対するコンピュータシステム及び関連資材等の販売につきましては、売上高は28百万円(前年同期比71.2%増)となりました。
ロ.コンシューマセグメント
コンシューマセグメントは、特殊機能畳等の商品販売及び畳替え仲介のサービス事業を主力とするコンシューマ事業部門と、産業用、一般住宅用等のソーラー発電システムの販売施工を主力とするソーラー・エネルギー事業部門及び売電事業で構成しております。
当事業年度の売上高は938百万円(前年同期比17.5%減)、営業利益は25百万円(前年同期比66.4%減)となりました。
a.コンシューマ事業部門
葬祭用畳等を販売する葬祭向けルート、個人向け特殊機能畳、柔道畳、お風呂用畳等の法人向け特殊機能畳を販売する消費者ルート、各地のJA、ホームセンターを窓口に畳工事を受注するネットビジネスルートと複数の販売ルートを持っております。当期は葬祭向けルートの競争が厳しくなったことなどから、売上高は570百万円(前年同期比1.8%減)となりました。
b.ソーラー・エネルギー事業部門
電力買取価格引き下げが続き大型ソーラー発電システム案件の受注が困難になる環境下で、小規模産業用ソーラー設置による遊休不動産の活用提案や、蓄電池やIH等の周辺設備の販売に注力いたしましたが、売上高は313百万円(前年同期比37.8%減)となりました。
その他、兵庫県佐用郡佐用町の自社所有地にメガソーラー発電所「三日月サンシャインパーク」を設置しております。三日月サンシャインパークをはじめとする売電事業は、売上高は54百万円(前年同期比3.3%増)となりました。
ハ.インダストリーセグメント
インダストリーセグメントは、畳製造装置やインテリア内装施工機器の開発製造で培った当社のコア技術(「裁断」「検尺」「塗布」「縫製」「剥離」「折畳」「測定」)を活用したオーダーメイド産業用機器を主力商品とし、産業機器事業部門と食品機器事業部門で構成しております。当事業年度の売上高は1,561百万円(前年同期比38.8%増)、営業利益は276百万円(前年同期比123.9%増)となりました。
a.産業機器事業部門
大企業のハイテク関連の設備投資需要が拡大傾向を続け、中でも大手エンジニアリング会社からの二次電池製造装置の受注が好調で、売上高は1,131百万円(前年同期比36.4%増)となりました。
b.食品機器事業部門
人手不足による厨房設備の省力化ニーズの高まりを背景に、大手フードサービスチェーンから主力製品のマルチディスペンサーの受注が好調に推移し、売上高は429百万円(前年同期比45.6%増)となりました。
②財政状態の分析
イ.資産の部
当事業年度末の資産につきましては、前事業年度末に比べ451百万円増加し、7,962百万円となりました。資産のうち、流動資産は、受取手形が104百万円減少、仕掛品が96百万円減少、原材料及び貯蔵品が49百万円減少しましたが、現金及び預金が205百万円増加、売掛金が269百万円増加したこと等により、308百万円の増加となりました。固定資産につきましては、有形固定資産が76百万円増加、無形固定資産及び投資その他の資産が67百万円増加したことにより、143百万円の増加となりました。
ロ.負債の部
当事業年度末の負債につきましては、前事業年度末に比べ、買掛金が31百万円増加、未払金が28百万円増加しましたが、支払手形が32百万円減少、電子記録債務が82百万円減少、短期借入金が151百万円減少、長期借入金が74百万円減少したこと等により、215百万円減少し、5,388百万円となりました。
ハ.純資産の部
当事業年度末の純資産につきましては、前事業年度末に比べ、株式上場に伴い公募増資をしたことから資本金及び資本準備金がそれぞれ186百万円増加したほか、利益剰余金が282百万円増加したこと等により667百万円増加し、2,573百万円となりました。
この結果、自己資本比率は32.3%(前事業年度末は25.4%)となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末と比較し210百万円増加し、1,189百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度の営業活動の結果、資金は341百万円増加(前事業年度は431百万円の増加)いたしました。これは主に税引前当期純利益381百万円、減価償却費141百万円及びたな卸資産の減少131百万円などの資金増加要因が、売上債権の増加238百万円、仕入債務の減少83百万円等の資金減少要因を上回ったためであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度の投資活動の結果、資金は233百万円減少(前事業年度は112百万円の減少)いたしました。これは主に、有形固定資産の取得による支出197百万円、無形固定資産の取得による支出13百万円などの資金減少要因が資金増加要因を上回ったためであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度の財務活動の結果、資金は102百万円増加(前事業年度は422百万円の減少)いたしました。これは主に、株式の発行による収入372百万円などの資金増加要因が、短期借入金の返済による支出201百万円、長期借入金の返済による支出174百万円及びリース債務の返済による支出23百万円の資金減少要因を上回ったためであります。
④生産、受注及び販売の実績
イ.生産実績
当事業年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当事業年度
(自 平成29年10月1日
至 平成30年9月30日)
金額(千円)前年同期比(%)
プロフェッショナル1,568,30392.4
コンシューマ379,454100.1
インダストリー1,090,069131.8
合計3,037,827104.6

(注)1.金額は製造原価によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
ロ.商品仕入実績
当事業年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当事業年度
(自 平成29年10月1日
至 平成30年9月30日)
金額(千円)前年同期比(%)
プロフェッショナル2,902,193103.1
コンシューマ41,085108.6
インダストリー930127.4
合計2,944,209103.2

(注)1.金額は仕入価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
ハ.受注実績
当事業年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当事業年度
(自 平成29年10月1日
至 平成30年9月30日)
受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
インダストリー1,540,376152.0505,99996.0
合計1,540,376152.0505,99996.0

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
ニ.販売実績
当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当事業年度
(自 平成29年10月1日
至 平成30年9月30日)
金額(千円)前年同期比(%)
プロフェッショナル
製品
商品
2,543,732
3,970,852
93.5
101.6
6,514,58498.3
コンシューマ
製品
商品
806,762
131,871
79.9
102.5
938,63482.5
インダストリー
製品
商品
1,543,613
17,811
140.6
67.4
1,561,424138.8
合計9,014,643101.4

(注)1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前事業年度
(自 平成28年10月1日
至 平成29年9月30日)
当事業年度
(自 平成29年10月1日
至 平成30年9月30日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
東レエンジニアリング株式会社--1,019,01011.3

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.前事業年度の東レエンジニアリング株式会社に対する販売実績は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満のため記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
本項に記載した将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。
この財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。
財務諸表作成にあたっては、当社が採用しております重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。
②経営成績の分析
イ.売上高
当事業年度は、9,014百万円となり、前事業年度に比べ123百万円増加いたしました。主力事業であるプロフェッショナルセグメント(インテリア事業部門、畳事業部門)が113百万円減少し、コンシューマセグメント(コンシューマ事業部門、ソーラー・エネルギー事業部門)が199百万円減少しましたが、インダストリーセグメント(産業機器事業部門、食品機器事業部門)が436百万円増加いたしました。
ロ.売上原価
当事業年度は、6,226百万円となり、前事業年度に比べ59百万円増加いたしました。粗利率の高いオリジナル製品の売上高の増加により、売上高の増加額に比べて売上原価の増加額は緩やかな増加となりしました。
ハ.差引売上総利益
上記の結果、差引売上総利益は、2,792百万円となり、前事業年度に比べ61百万円増加いたしました。
ニ.販売費及び一般管理費
当事業年度は、2,369百万円となり、前事業年度に比べ70百万円増加いたしました。これは主に人件費、上場関連一時費用、東京支社移転費用等の増加によるものであります。
ホ.営業利益
上記の結果、423百万円となり、前事業年度に比べ営業利益は8百万円減少いたしました。
ヘ.営業外・特別損益
当事業年度の営業外損益は42百万円の損失(前事業年度は42百万円の損失)となりました。
③資本財源及び資金の流動性
当社の運転資金需要のうち主なものは、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。
当社は、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
運転資金の調達につきましては、自己資金及び金融機関からの借入を基本としております。
当社の当事業年度末における設備の新設、改修等に係る投資予定金額とその資金調達については、「第3 設備の状況 3.設備の新設、除去等の計画」に記載のとおりであります。
なお、当事業年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は2,311百万円となっております。また、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は1,189百万円となっております。
④経営戦略の現状と見通し
イ.プロフェッショナルセグメント(インテリア事業部門、畳事業部門)
自社の開発力と、IoT等の技術発展を結びつけた革新的な機械の開発や、東西3拠点の配送センター、全国9箇所の営業拠点に加え、持ち前のIT技術で開発したEDIシステムの活用や、顧客向けクラウドシステムの新規開発等により、大手代理店はじめ主要代理店との関係を一層強化してまいります。また、畳業界とインテリア内装業界、サイン・展示装飾業界とインテリア内装業界など融合が加速されると思われる業界における生き残り・発展のための戦略と機器・商品を、流通・小売・工事の各業者に対してタイムリーに提案してまいります。
ロ.コンシューマセグメント(コンシューマ事業部門、ソーラー・エネルギー事業部門)
デジタルコンテンツ商品「いろはな」を中心とした和テイストのコンテンツビジネスと関連商品の開発や、畳店、インテリア代理店ルート、更にインターネットを活用して、柔道畳等の特殊機能畳の販売に加え、畳店ルートを活用して畳、襖他、クロス・カーテンまで含む内装リフォームの受注・施工ビジネスを推進してまいります。また、ソーラー発電システムを核としてホームエネルギーマネジメントシステム等の販売を推進してまいります。
ハ.インダストリーセグメント(産業機器事業部門、食品機器事業部門)
関西バッテリーベイに近接する立地を活かしたリチウムイオン電池等の二次電池の製造設備、環境・エネルギー等の分野においてコア技術を活かした産業機器の受注を促進してまいります。また、省力化設備として外食業界で高く注目されるようになったマルチディスペンサーを、大手フードサービスチェーンのほか海外市場も含めて推進してまいります。
⑤経営成績に重要な影響を与える要因について
プロフェッショナルセグメントを取り巻く経営環境は、少子高齢化による新設住宅需要の減少や住宅環境の洋風化による和室の減少等から、住宅用畳や住宅内装工事の需要が減少していくことが予想されます。これに対して住宅リフォーム需要等の新設住宅に代わる畳・内装工事の需要が増加しない場合、当社機器のユーザーである畳店、内装工事店の主たる販売市場が縮小し、当社の畳製造装置やインテリア内装施工機器等プロフェッショナルセグメントの受注に影響を与える可能性があります。
コンシューマセグメントは、葬祭用畳、柔道畳、お風呂用畳等の特殊機能畳等を取り扱っており、新設住宅の増減にはさほど影響されませんが、特殊機能畳の代替商品が出現した場合やインテリア内装用品でイ草商品のニーズが低下した場合、当社商品の受注に影響を与える可能性があります。
インダストリーセグメントは、主に顧客仕様による産業用製造機器の設計製造を受注しております。現在好調な受注を続けている二次電池製造装置等大手メーカーの設備投資が減少した場合、当社の業績に影響を与える可能性があります。
⑥経営者の問題認識と今後の方針について
当社の経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案するよう努めております。

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