有価証券報告書-第10期(平成30年10月1日-令和1年9月30日)

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2019/12/26 15:00
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98項目
「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当事業年度の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準を遡って適用した後の数値で前事業年度との比較・分析を行っております。
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度におけるわが国の経済は、企業収益や雇用環境の改善に伴い、緩やかな回復基調が続く一方で、米中貿易摩擦の長期化や英国のEU離脱問題等により、海外情勢は先行き不透明な状況が続いています。
総務省「平成30年通信利用動向調査」(2019年5月公表)によると、2018年末時点でスマートフォンを保有する世帯の割合は79.2%(前年比4.1%増)に達しており、電子書籍の市場環境は、スマートフォン・タブレット端末ユーザーの増加を背景に拡大が続いております。インプレス総合研究所「電子書籍ビジネス調査報告書2019」によると、2018年度の電子書籍市場規模は2,826億円(内、当社が所属する電子コミック市場は、全体の84.5%にあたる2,387億円を占める)と推計され、2017年度の2,241億円から26.1%増加し、2023年度には2018年度の約1.5倍の4,330億円程度に拡大すると予測されています。また、2018年度の無料マンガアプリ広告収益市場規模は、167億円と推計され、2017年度の100億円から67億円(前年比67.0%増)増加しました。2019年度には、2018年度の約1.5倍の250億円程度に拡大すると予測されています。
一方で、電子書籍のビジネスモデルの多様化や成熟によって電子書籍市場が徐々に飽和していくことも想定されます。
このような市場環境の中で、当社は出版社等と協業して新作マンガを共同制作し、雑誌と「マンガBANG!」で同時配信するといった取組みによる新規ユーザーの獲得に注力するとともに、「マンガBANG!」主力コーナーであるフリーミアムモデル(注)のコーナーで、2018年10月より株式会社秋田書店、2019年1月より株式会社スクウェア・エニックスと、また、同ストアコーナーで、2019年4月より株式会社小学館と新規取引開始するなど、配信作品を増加することで他社サービスとの徹底的な差別化を進めております。
以上の結果、当事業年度における売上高は3,386,580千円(前年同期比146.2%増)となりました。利益面については、積極的な広告宣伝の実施、新規上場に伴う株式公開費用、株式交付費が発生したものの営業利益は416,148千円(前年同期比427.8%増)、経常利益は396,443千円(前年同期比412.6%増)、当期純利益は303,027千円(前年同期比219.1%増)となりました。
なお、当社はマンガアプリ事業の単一セグメントであるため、セグメント毎の記載はしておりません。
(注) フリーミアムモデル:基本的なサービスはすべて無料で提供し、一部の機能を有料で提供するビジネスモデル。
(資産の部)
当事業年度末における総資産は1,613,255千円となり、前事業年度末に比べ1,048,096千円増加いたしました。これは主に、2018年12月に当社が東京証券取引所マザーズ市場に上場したことに伴う公募増資の払込があったことや、オーバーアロットメントによる第三者割当増資の払込を受けたこと等により現金及び預金が600,606千円、売掛金が397,198千円、本社移転に伴う敷金の差入等により敷金及び保証金が41,353千円増加したことによるものであります。
(負債の部)
当事業年度末における負債合計は648,247千円となり、前事業年度末に比べ391,221千円増加いたしました。これは主に、買掛金が117,198千円、未払金が148,704千円、未払法人税等が86,525千円増加したことによるものであります。
(純資産の部)
当事業年度末における純資産は965,007千円となり、前事業年度末に比べ656,874千円増加いたしました。これは主に、増資により資本金及び資本準備金がそれぞれ177,051千円増加したこと、当期純利益の計上により利益剰余金が303,027千円増加したことによるものであります。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末に比べ600,606千円増加し、839,783千円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動の結果得られた資金は、324,928千円(前事業年度は53,988千円の収入)となりました。主な要因は、売上債権の増加397,198千円により資金が減少した一方で、税引前当期純利益の計上396,443千円、仕入債務の増加117,198千円、未払金の増加150,704千円、前受金の増加26,655千円により資金が増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動の結果使用した資金は、58,918千円(前事業年度は9,006千円の支出)となりました。主な要因は、敷金及び保証金の差入による支出52,109千円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動の結果得られた資金は、334,596千円(前事業年度は13,095千円の収入)となりました。主な要因は、当社普通株式の東京証券取引所マザーズへの上場に伴う公募増資とオーバーアロットメントによる第三者割当増資による株式の発行による収入 338,814千円であります。
③ 生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
当社で行う事業は、提供するサービスの性質上、生産実績の記載に馴染まないため、当該記載を省略しております。
b.受注実績
当社で行う事業は、提供するサービスの性質上、受注実績の記載に馴染まないため、当該記載を省略しております。
c.販売実績
当社事業はマンガアプリ事業の単一セグメントであり、当事業年度における販売実績は、次のとおりであります。
事業の名称当事業年度
(自 2018年10月1日
至 2019年9月30日)
前年同期比(%)
マンガアプリ事業(千円)3,386,580+146.2
合計(千円)3,386,580+146.2

(注) 1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりです。
なお、Apple Inc.及びGoogle Inc.に対する販売実績は、当社が同社等を介して行う課金サービスのユー
ザーに対する利用料の総額であります。
相手先前事業年度
(自 2017年10月1日
至 2018年9月30日)
当事業年度
(自 2018年10月1日
至 2019年9月30日)
販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)
Apple Inc.738,72753.71,980,33758.5
Google Inc.--361,03110.7
ユナイテッド株式会社238,28417.3339,59010.0
株式会社fluct151,94911.0--

2.前事業年度のGoogle Inc.及び当事業年度の株式会社fluctについては、当該割合が100分の10未満のため記載を省略しております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社が判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。
② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績
(売上高)
スマートフォン・タブレット端末向けを中心に、電子コミック市場は拡大する中でサービスも多様化しております。
このような事業環境のもと、当社は、マンガアプリ事業においてアプリ開発力とマネタイズ力で、事業規模を成長させるとともに、出版社及び作品著作権者との関係構築強化に努め、幅広いジャンルの優良作品を提供できました。また、ユーザー視点でのサービス・機能追加とともに積極的な広告宣伝を実施し、弊社サービスに対するユーザーのエンゲージメントを高める施策に注力して参りました。
この結果、当事業年度の売上高は、3,386,580千円(前年同期比146.2%増)となりました。
(売上原価)
売上原価は2,058,857千円(前年同期比139.2%増)となりました。これは主に、売上の伸長による版権使用料等によるものです。
(販売費及び一般管理費)
費用対効果を重視し、効果的な広告宣伝を実施した結果、広告宣伝費は669,705千円(前年同期比113.7%増)となった一方、人員の増加に伴い、役員報酬が48,300千円(前年同期比28.3%増)、給料手当が51,520千円(前年同期比81.8%増)となりました。なお、広告宣伝は、継続的に効果検証を実施し効率化を図っています。
この結果、販売費及び一般管理費合計は、911,573千円(前年同期比109.1%増)となりました。
(営業外損益)
営業外収益は、133千円となりました。これは主に、物品売却益127千円によるものです。
営業外費用は、19,838千円となりました。これは主に、株式公開費用6,938千円、株式交付費6,529千円、為替差損4,260千円によるものです。
(法人税等)
法人税等(法人税等調整額を含む)は、93,415千円(前事業年度は△17,613千円)となりました。
以上の結果、当事業年度の営業利益は416,148千円(前年同期比427.8%増)、経常利益は396,443千円(前年同期比412.6%増)、当期純利益は303,027千円(前年同期比219.1%増)となりました。
b. 財政状態
当社の財政状態につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
③ キャッシュ・フローの状況の分析
当社キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
④ 資本の財源及び資金の流動性
当社は、今後も更なる収益基盤の安定化及び持続的な成長を図るためには、収益源の多様化を実現する必要があると考えており、自社による新規事業の創出及び拡大のみならず、業務提携、M&A等の新たな事業・サービスへの提携・投資を積極的に取り組んでいく方針であります。当社の運転資金需要のうち主なものは、当社サービスを効果的に拡大していくための広告宣伝費及びサービス開発に係る人員の採用費、人件費であります。投資を目的とした資金需要は、主にM&A等によるものであります。これらの資金需要は自己資金により充当することを基本的な方針としておりますが、多額なM&A等の戦略的投資については、必要に応じて金融機関からの借入を実施いたします。
⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因
当社の経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり、様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
そのため、当社は、外部環境の変化に留意しつつ、内部管理体制を強化し、優秀な人材を確保することにより経営成績に重要な影響を与える可能性のあるリスク要因を分散、低減し、適切に対応を行ってまいります。
⑥ 経営戦略の現状と見通し
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、当社の主力サービスであるマンガアプリ「マンガBANG!」を中心に、幅広いジャンルの優良作品を提供することと、新しいマネタイズ手法を確立することで、新規顧客の掘り起こしに取り組んでいきます。
⑦ 経営者の問題認識と今後の方針について
経営者は「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載されている様々な課題に対処し、ユーザーにより良いサービスを継続的に提供していくことが必要であると認識しております。そのため、経営者は、現在の事業環境並びに入手可能な外部環境の変化に関する情報に基づき、迅速かつ最善な経営戦略の立案、経営課題に対する施策の実施に努めております。

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