有価証券報告書-第38期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)

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2022/06/29 14:30
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
経営成績の分析
売上高
当連結会計年度の売上高は、前期比1,813百万円増加し、7,997百万円となりました。これは、施設警備分野の大幅な増収などによるものであります。また、前期より積極的な若手人材の採用を進めており、正社員数が前期末565名から当期末642名に増加したことも、前述の収益機会を捉えた要因であります。なお、受注環境が良好であることから、人員が過剰になる想定はありません。売上高の内訳の詳細については、後述の「分野別の状況」をご参照ください。
売上原価、販売費及び一般管理費
当連結会計年度の売上原価は、前期に比べ1,155百万円増加して5,745百万円となり、売上高に対する比率は前期の74.2%から71.8%に改善いたしました。この改善は、主に利益率の高い臨時警備を多く受注したことによるものであります。
販売費及び一般管理費は、前年度に比べ16百万円増加して1,280百万円となり、売上高に対する比率は20.4%から16.0%に改善いたしました。この改善は、主に売上高が大幅に増収となったものの、販売費及び一般管理費の抑制ができたことによるものであります。
営業利益
当連結会計年度の営業利益は、前期比642百万円増加し、971百万円となりました。この大幅な増益は、主に前述の増収、販売費及び一般管理費の抑制、また前期に新型コロナウイルスによる影響があったことによるものであります。
経常利益
当連結会計年度の経常利益は、前期比632百万円増加し、1,052百万円となりました。この大幅な増収は、主に前述の増益、また新型コロナウイルス感染拡大により営業自粛していた他業種企業の雇用維持のため、当該企業の社員を出向受け入れしたことによる産業安定雇用助成金の助成金収入があったことによるものであります。
税金等調整前当期純利益
当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は、前期に比べ631百万円増加し、1,050百万円となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に比べ461百万円増加し、736百万円となりました。
なお、当社グループは警備事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しておりますが、分野別の業績は以下のとおりであります。
(分野別の状況)
各分野の売上高及び売上高に占める割合は、下記のとおりです。
前連結会計年度当連結会計年度増減
売上高(千円)構成比売上高(千円)構成比増減額(千円)増減率
施設警備分野4,293,96969.4%5,872,02773.4%1,578,057136.8%
雑踏・交通誘導警備分野1,578,07525.5%1,744,60921.8%166,533110.6%
その他の分野312,2755.0%380,8914.8%68,615122.0%
合計6,184,320100.0%7,997,527100.0%1,813,206129.3%


施設警備分野
当連結会計年度の施設警備分野の売上高は、前期比1,578百万円増加し、5,872百万円となりました。この大幅な増収は、常駐契約の施設警備の増加、東京オリンピック・パラリンピック競技大会及び新型コロナウイルス関連の警備を実施したことなどによるものであります。施設警備は、大規模重要施設の施設警備などを新規開始いたしました。東京オリンピック・パラリンピック競技大会では、競技会場や選手団宿泊施設等の警備を実施いたしました。新型コロナウイルス関連としては、入国・帰国者向け待機宿泊施設や宿泊療養施設の警備を実施いたしました。
以下の表は、契約期間が1年以上の契約を常駐契約、1年未満の契約を臨時契約として分類して記載したものであります。なお、常駐契約に付随した臨時契約を常駐契約に含むなど、実態に即した分類としております。
前連結会計年度
(千円)
当連結会計年度
(千円)
増減額
(千円)
常駐契約4,122,9074,525,622402,714
臨時契約171,0621,346,4051,175,343
合計4,293,9695,872,0271,578,057

雑踏・交通誘導警備分野
当連結会計年度の雑踏・交通誘導警備分野の売上高は、前期比166百万円増加し、1,744百万円となりました。この増収は、新型コロナワクチン接種会場の警備を実施したことなどによるものであります。
前連結会計年度
(千円)
当連結会計年度
(千円)
増減額
(千円)
常駐契約469,625453,916△15,708
臨時契約1,108,4501,290,692182,241
合計1,578,0751,744,609166,533

その他の分野
当連結会計年度のその他の分野の売上高は、前期比68百万円増加し、380百万円となりました。この増収は、主にマンション代行管理の成長によるものであります。
前連結会計年度
(千円)
当連結会計年度
(千円)
増減額
(千円)
常駐契約221,589247,19925,610
臨時契約90,686133,69143,005
合計312,275380,89168,615

財政状態の分析
当連結会計年度末の財政状態につきましては、次のとおりであります。
(資産)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ990百万円(20.3%)増加し、5,865百万円となりました。これは主に、売上高の増加により現金及び預金が671百万円増加、受取手形及び売掛金が226百万円増加したことによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ360百万円(31.3%)増加し、1,512百万円となりました。これは主に、未払法人税等が220百万円増加、未払金が150百万円増加したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ629百万円(16.9%)増加し、4,352百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益により736百万円増加したこと及び配当金の支払により115百万円減少したことによるものであります。この結果、自己資本比率は74.2%(前連結会計年度末は76.4%)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ663百万円増加し、3,136百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動から得られた資金は、前期比754百万円増加し、912百万円となりました。この増加は、売上高の増加による税金等調整前当期純利益1,050百万円、売上債権の増加額226百万円などによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動に使用した資金は、前期比119百万円減少し、26百万円の支出となりました。この減少は、投資有価証券の取得による支出が16百万円となり、前年比229百万円出減少したこと及び前年に発生した保険積立金の解約187百万円による収入が当期は発生していないことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動に使用した資金は、前期比329百万円減少し、222百万円の支出となりました。この減少は、前年において発生した長期借入による収入500百万円が当期は発生していないこと及び自己株式の取得による支出が231百万円減少したことなどによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当社グループは、生産活動を行っていないため、該当事項はありません。
b. 販売実績
当連結会計年度における販売実績を分野別に示すと、次のとおりであります。なお、当社グループは警備事業の単一セグメントであります。
分野の名称第38期連結会計年度
(自 2021年4月1日
至 2022年3月31日)
前年同期比
(%)
施設警備分野(千円)5,872,027136.8
雑踏・交通誘導警備分野(千円)1,744,609110.6
その他の分野(千円)380,891122.0
合計(千円)7,997,527129.3

(注) 1.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
相手先第37期連結会計年度第38期連結会計年度
販売高
(千円)
割合
(%)
販売高
(千円)
割合
(%)
セコムジャスティック㈱620,36810.0--

2.当連結会計年度のセコムジャスティック㈱への販売高及び総販売実績に対する割合については、当該割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、前述のとおり、常駐契約の施設警備の増加、東京オリンピック・パラリンピック競技大会及び新型コロナウイルス関連の警備を実施したことなどにより、大幅な増収増益となりました。
常駐契約について
常駐契約は、安定的な収益基盤となるため、中長期の成長を見据えて受注を積み上げていく方針であります。2022年3月期においては、大規模重要施設などの施設警備が新規開始しました。当社グループは、このような年単位契約の積み上げを重視しており、例えば、工事現場における交通誘導警備では、ライフライン工事にともなう誘導業務など、年間を通じて稼働する業務を収益基盤とするよう努めております。また、常駐契約は警備員の稼働が安定することから、結果的に採用コストが抑制できることにもつながっております。なお、大規模重要施設の実績は、競争優位性を高めております。
臨時契約について
東京オリンピック・パラリンピック競技大会では、当社グループとしては過去最大の警備員を動員し、収益に大きく貢献いたしました。東京オリンピック・パラリンピック競技大会、及び後述の新型コロナウイルス関連においては、一時的に稼働率を上げる必要がありました。そのため、当社グループは、臨時スタッフとして外国語大学や体育大学の学生スタッフ、コロナ禍で営業自粛していた他業種企業からの出向社員を受け入れ、過去最大の警備員の動員に成功しました。また、例えば、外国語大生は、コロナ禍で留学できずにいたところ、当社グループでの活動経験を通じて、世界中のアスリートや関係者とコミュニケーションを取ることができ、大変意義深い経験となりました。
新型コロナウイルス関連では、当社グループ社員のほか、前述の他業種企業からの出向社員を多く動員し、収益に大きく貢献いたしました。また、入国・帰国者向け待機宿泊施設や宿泊療養施設など、突発的かつ特異的な警備の経験をしたことは、当社グループのノウハウとして蓄積されることとなりました。
また、臨時スタッフだけでなく、正社員人材の採用成果が収益に大きく貢献いたしました。当社グループでは、2021年4月付けで96名の新入社員が入社いたしました。また、期中には第二新卒・既卒を117名が入社いたしました。若手人材は将来の幹部候補生として育成していく方針ですが、現在は警備員として収益に貢献しており、そのキャリアを積み上げております。
採用環境について
2022年3月の有効求人倍率が5.89倍という厳しい環境のなか、前述のとおり、多くの若手人材が入社いたしました。当社グループは、上場会社であること(警備を主力事業とする上場会社は7社のみ)、他社が選択していない採用方法を取ることなどによって、採用を優位に進めてまいりました。
また、前述の若手人材の入社は、およそ半数が女性であります。警備業界では、女性警備員の割合が6.7%(警察庁生活安全局生活安全企画課「令和2年における警備業の概況」)と男性警備員比率が高くなっているなか、当社正社員の女性社員比率は23%であります。女性警備員は、女性視点での警備業務実施、女子便所の巡回、女性の所持品検査などが可能であるため、ユーザーから高い評価を得ております。また、2022年3月期末時点の女性管理職比率は14.6%であります。当社グループは、ダイバーシティ推進及び人材確保のため、女性の職域拡大を重要な戦略に位置づけており、当社グループの成長を通じて、ジェンダー平等に貢献してまいります。
セコム株式会社との業務・資本提携について
当社は、2020年5月より、業界最大手のセコム株式会社と業務・資本提携を行っております。営業活動としては同社からの委託等により受注が大幅に拡大しており、人材育成としては人的交流によりノウハウの共有を行っております。引き続き同社との関係を強化してまいります。
今後について
当社グループは、積極的な若手人材の採用を行ったことなどにより品質と動員力を備えており、お客さまから強い需要を受けております。このような環境下で、引き続き人材の確保に努めるとともに、品質向上に取り組んでおります。また、2022年3月期に新潟県及び広島県に新たに営業所を設置しており、常駐契約の受注に向けて営業活動に取り組んでおります。
当社グループは、競争優位性を向上させるため、"One Person, One License"から"One Person, 10 License"にキーワードをあらため、社員の資格取得により付加価値を高め、受注力を強化してまいります。また、資格取得による技術的・職業的スキルの開発を通じて社員エンゲージメントを高め、社員のキャリア形成を後押しすることなどにより、採用力の強化と離職率の低下を図ってまいります。中長期視点で常駐契約の施設警備の拡大に注力し、持続的かつ安定的な成長に取り組んでまいります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
2018年3月期2019年3月期2020年3月期2021年3月期2022年3月期
自己資本比率(%)77.8%81.7%82.1%76.4%74.2%
時価ベースの
自己資本比率(%)
-94.0%88.0%89.6%74.1%
キャッシュ・フロー対
有利子負債比率(年)
0.10.00.02.70.3
インタレスト・
カバレッジ・レシオ(倍)
681.61,814.9926.3196.5995.7

自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注) 1.いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.株式時価総額は自己株式と除く発行済株式総数をベースに計算しております。
3.キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。利払いは、連結損益計算書の支払利息を利用しております。
4.有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。
5.「時価ベースの自己資本比率」について、当社株式は2019年3月期に上場しており、2018年3月期以前は株価が存在しないため、記載しておりません。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。当社グループの連結財務諸表を作成するにあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。

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