有価証券報告書-第19期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)

【提出】
2022/06/24 14:59
【資料】
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【項目】
139項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは、「21世紀の都市空間の創造をテーマに、常に住空間の新しい可能性を追求します。」という企業理念の実現に向けて、「人に優しい、生活に優しい、環境に優しい、未来に優しい」を基本コンセプトに、環境とエコに配慮した永住型マンション等の提供により企業価値の向上を目指しております。
当社グループは、かかる基本コンセプトを着実に実行し、果敢に前へ進む企業姿勢を堅持し、強固な経営基盤の形成を推進してまいります。
(2) 経営環境、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
今後の見通しといたしましては、新型コロナウイルス感染症の影響により経済活動への影響が解消されない中、感染防止策と経済活動の両立を図り、「新たな日常」の下で段階的に通常の制度に戻していくものと思われます。しかし、変異株等による感染再拡大、ウクライナ情勢の緊迫化の影響による原材料価格及びエネルギー価格の高騰、世界的な物価上昇による影響などが懸念され、依然として先行きが不透明な状況が続くことが予想されます。
当社グループが属する不動産業界につきまして、新築マンション分譲市場では、2021年の年間新規供給戸数は、コロナ禍による販売活動の自粛、それに伴う新規分譲計画の見直し等により供給が落ち込んだ2020年からの反動等や低金利政策の継続等もあり、全国の各地で堅調な動きとなりました。
このような事業環境のもと、当社グループは今後の成長に向けて、以下の事項を対処すべき課題として取り組んでまいります。
① ニーズに即した商品開発
当社グループは、このコロナ禍において、スマートフォンからの操作による非接触でのオートロックドアや各住戸玄関ドアの開錠・施錠、タッチレスエレベーターの設置、無人でクリーニング等の依頼と受け取りができる宅配ボックス・メールボックスのシステム導入、ウオークインクローゼットから在宅ワークや勉強等に利用可能な新空間「Spazio スパッツイオ」への変更対応等、新型コロナウイルス感染症予防対策マンションの開発を行ってまいりました。今後も、お客様の多様なニーズを的確に捉え、ニーズに即した商品開発に引続き取り組んでまいります。
② 安定した用地の確保
当社グループの主力事業である不動産分譲事業の根幹をなす、マンション及び戸建住宅用地の仕入につきまして、取得価格の上昇、同業他社との取得競争等により厳しさを増してきております。用地仕入において情報収集は必要不可欠であり、既存取引先を含め新規取引先の開拓を更に推進し、情報収集体制を再構築して仕入体制の強化を徹底し、安定した用地の確保を図ってまいります。
③ 首都圏における安定供給
当社グループは、首都圏第1号物件として神奈川県厚木市で分譲マンションを発売し、今年3月に竣工・引渡となりました。現在、首都圏の1都3県において第2号物件の確保に向けて準備を進めており、今後、当社グループが安定的に成長していくためにも、首都圏での安定したマンション供給が必要不可欠であり、用地仕入及び販売体制を強化して、引続きマンション開発を積極的に推進してまいります。
④ 不動産賃貸事業の安定収益確保
当社グループの不動産賃貸事業につきまして、主にサービス付き高齢者向け住宅事業に取り組んでおり、現在、当社グループで6棟の運営を行っています。新型コロナウイルス感染症予防対策を徹底して行い、安心・安全を図りながら、各種サービスの充実、イベントの開催等、入居者の更なる満足度向上に努め、同業他社との差別化を図り、稼働率を向上させて安定した収益の確保に取り組んでまいります。
⑤ 優秀な人材の採用と育成
当社グループでは、将来の担い手として期待される若手人材の採用に加え、有資格者を含めた即戦力として活躍できる人材の積極的な採用に努めております。また、教育研修制度を充実させて、当社グループが求める人材の育成、後継者の育成、人材の確保・定着に努め、持続的な会社の発展を図ってまいります。
(3) 目標とする経営指標
当社グループは、継続的な安定成長に向けた取り組みを強化しており、経営指標は売上高経常利益率を重視しております。事業環境の変化に迅速に対応しつつ、売上高経常利益率5%確保を目指します。