有価証券報告書-第9期(2024/01/01-2024/12/31)

【提出】
2025/03/27 16:29
【資料】
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【項目】
126項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
文中の将来に関する事項は、特に記載が無い限り当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。
当連結会計年度(2024年1月1日〜2024年12月31日)における我が国経済は、8月に日本の金利引き上げに伴う衝撃波が一時的にマーケットに生じたものの、一定の平静を取り戻したかのように見えます。一方で政治の世界では、中東やウクライナ情勢の緊迫や、欧米の主要国で国際協調に背を向ける政党・政権の躍進などもあり、不安定な地政学的環境が生じています。さらに、燻るインフレ、為替の不透明な状況、AIなど一部のセクターへの資金の集中などにより、市場全体の指標は好調を維持しているものの、製薬・バイオテックセクターの状況は芳しくなく、資金供給が停滞する状況が続いており、レイオフやパイプラインの整理・見直しなどが業界横断的に散見されています。
当社グループは、技術的基盤となるCRISPR-GNDM®プラットフォームを元に、世界初のCRISPRを用いた遺伝子制御治療を開発する会社として2016年の設立から9期目にいたるまで、リーディングカンパニーとして最先端の研究をリードし続けてまいりました。この成果を結実させるべく当連結会計年度は臨床試験開始に向けた取り組みを継続しております。
当社のリードプログラムであり、先天性筋ジストロフィー1a型(LAMA2-CMD)を対象としたMDL-101は、引き続き治験申請に向けてGLP毒性試験及びGMP治験薬製造の準備を進めています。5月に前臨床のデータをまとめた論文発表や後述のカンファレンス等でも報告を行っておりますが、世界各国からLAMA2-CMDに苦しむ患者やそのご家族、あるいは担当医師などから、治験参加への問い合わせを継続的に受けており、来る治験に向けた患者ネットワークとの連携が進んでおります。また、企業などからの提携の問い合わせも継続しております。
MDL-101は前年度のFDAとのpreINDミーティングで受けた課題を整理し、前臨床試験並びにGMP製造に向けた開発を実行中です。期中には資金的な問題で一時的に足踏みをする状況がありましたが、後述の資金調達によって開発資金の手当がついたことで、開発を加速することが可能になりました。こうした開発の成果については、5月の論文発表に加えて、本年度に開催された複数のミーティングで発表を行っております。細胞遺伝子治療サミット(7月8日から10日)、第5回次世代遺伝子治療免疫原性サミット(8月20日から22日)、第16回バイオプロセスサミット(8月19日から22日)、Nanoporeコミュニティーミーティング 2024(9月16日から18日)、第5回ゲノム編集治療サミット(12月3日から5日)における発表は、エピゲノム編集においてリーディングポジションを保ちながら開発している当社の成果として反響を受けております。
このMDL-101に対しては、米国食品医薬品局(FDA)からRare Pediatric Disease(RPD:希少小児疾患)指定を9月に、Orphan Drug Designation(ODD:オーファンドラッグ指定)を10月に、それぞれ受理しました。希少小児疾患指定は、米国で18歳までに発症し、患者数が20万人未満の希少疾患に対する新薬開発を促進することを目的とした制度で、開発品がFDAから製造販売承認を取得した際には、別の開発品についてFDAの優先審査を受ける権利が取得可能となります。またODD指定は、米国新薬承認申請時の申請費用の免除、臨床開発に係る連邦税の減免など、FDAからの各種薬事・研究費支援などの開発優遇・促進策が米国にて活用可能となるとともに、承認後には米国における7年間の排他的先発販売権が与えられ、希少疾患における医薬品開発を加速する上で大きな一歩となります。これらは当社の開発する遺伝子治療が医療上の必要性が高い医薬品として認められた結果だと考えております。
特許面においても本年度は進捗があり、MDL-202に関する特許出願(特願2022-518586)が9月に、年明けの2025年1月にはリードプログラムのMDL-101に関連する特許出願(特願2022-509664)がそれぞれ日本特許庁から査定の通知を受けております。
本年の4月と7月に、研究開発体制の見直しに伴って、当社米国法人の製造関連のチームを中心とした人員整理を行っております。結果的にリーンな体制で開発を進める組織にシフトし、これを維持しております。
また今後の事業を推進する目的で、第2回無担保転換社債型新株予約権付社債(転換価額修正条項付)、 第14回及び第15回新株予約権(行使価額修正条項付)を8月にEVO FUNDに対して割当を行いました。転換社債および第14回新株予約権は10月に全て転換および行使が完了し、結果的に約25.2億円の資金調達がこれまでに実現しております。また、2025年1月14日に第15回新株予約権の前倒し行使指示を行っておりますので、今後追加で資金調達を行うこととなりますが、いずれもMDL-101の前臨床試験と臨床PoCを中心とした開発に必要な当面の資金を調達する目的で行われ、結果的に当面の事業運営資金手当が実現できております。
以上の結果、事業収益は-千円(前期は事業収益-千円)、営業損失は1,337,650千円(前期は営業損失2,370,666千円)、経常損失は1,303,099千円(前期は経常損失2,351,788千円)、親会社株主に帰属する当期純損失は1,317,894千円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失2,391,821千円)となりました。
なお、当社グループは、遺伝子治療薬開発事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
(流動資産)
当連結会計期間末の流動資産の残高は、前連結会計年度末に比べて1,660,755千円増加し、3,617,079千円となりました。これは主に、現金及び預金が1,691,839千円増加したためであります。
(固定資産)
当連結会計年度末の固定資産の残高は、前連結会計年度末に比べて4,868千円増加し、74,469千円となりました。これは主に、投資その他の資産が4,868千円増加したためであります。
(流動負債)
当連結会計年度末の流動負債の残高は、前連結会計年度末に比べて80,778千円減少し、117,322千円となりました。これは主に、未払金が19,753千円、未払費用が71,481千円減少し、未払法人税等が10,523千円増加したためであります。
(固定負債)
当連結会計年度末の固定負債の残高は、前連結会計年度末に比べて421,252千円減少し、26,148千円となりました。これは主に、転換社債型新株予約権付社債が412,500千円減少したためであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べて2,167,655千円増加し、3,548,078千円となりました。これは主に、資本金が541,335千円、資本剰余金が541,335千円、及び利益剰余金が1,084,653千円増加したためであります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて1,691,839千円増加し、当連結会計年度末には3,575,277千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、使用した資金は1,432,005千円(前連結会計年度使用した資金は2,254,466千円)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失1,316,929千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は188千円(前連結会計年度獲得した資金は39,699千円)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出188千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、獲得した資金は3,044,985千円(前連結会計年度獲得した資金は1,216,451千円)となりました。これは主に、新株予約権の行使による株式の発行による収入2,384,161千円や転換社債型新株予約権付社債の発行による収入694,695千円によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは生産を行っておりませんので、記載を省略しております。
b.受注実績
当社グループの事業による共同研究は受注形態をとっておりませんので、記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績がないため、記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社が判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要とする箇所があります。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表の作成における重要な会計方針及び見積りは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 及び (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績及び財政状態の分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
④ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資金の状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループは、事業上必要な資金を手許資金で賄う方針でありますが、事業収益から得られる資金だけでなく、株式市場からの必要な資金の獲得や銀行からの融資、補助金等を通して、安定的に開発に必要な資金調達の多様化を図ってまいります。資金の流動性については、資産効率を考慮しながら、現金及び現金同等物において確保を図っております。資金需要としては、継続して企業価値を増加させるために、主に継続した研究開発や必要な設備投資資金となります。

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