当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
第4期連結会計年度(自 2019年1月1日 至 2019年12月31日)
当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得状況の改善や企業収益の継続的な堅調さを受け景気は回復基調が継続しましたが、米中間の貿易摩擦の不確実性の高まりなどにより、依然として不透明な状況が続いております。
このような状況下の中で当社グループは、「Every Life Deserves Attention(すべての命に、光を)」を経営理念として掲げ、そのほとんどが希少疾患に属する遺伝子疾患に対して画期的な新薬を提供することを目標とし、2016年の設立から4期目に当たる当期におきましても、積極的に経営を取り組んでまいりました。
技術的基盤となるCRISPR-GNDMプラットフォームの強みを生かし、「幅のある創薬」と「バリューチェーンの補完」を目指し、自社モデルパイプラインと協業モデルパイプラインを組み合わせたハイブリッドモデルにより遺伝子疾患治療薬の創出を実現すべく取り組みました。当期においては、協業モデルパイプライン4本、自社モデルパイプライン2本を進めております。その中で、パートナーと複数パイプラインの共同研究を着実に進めたことにより、2つのパイプラインで遺伝子治療薬開発のライセンス契約2本締結、また新たなパートナーと共同研究契約を締結するという経営成績を上げたことから、事業収益644,500千円(887.0%増加)となりました。
研究開発費は、順調な事業拡大に伴い人員の増加や研究部門である米国子会社の研究施設を移転・拡張等により303,680千円(39.3%増加)、販売費及び一般管理費は、株式上場準備に伴い管理部門等の充実を図ったことに伴う人件費や専門家への支払報酬の増加等により183,625千円(198.6%増加)となり、営業利益は157,194千円(前年同期は営業損失214,123千円)となりました。
営業外損益としては、株式交付費9,184千円等計上したことから、経常利益は146,351千円(前年同期は経常損失213,390千円)となりました。
この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は140,528千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失は217,909千円)となりました。
なお、当社グループは、遺伝子治療薬開発事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
(流動資産)
当連結会計年度末の流動資産の残高は、前連結会計年度末に比べて2,660,236千円増加し、3,874,974千円となりました。これは主に、現金及び預金が2,652,091千円増加したことによるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末の固定資産の残高は、前連結会計年度末に比べて53,684千円増加し、63,453千円となりました。これは主に、有形固定資産が48,196千円増加したことによるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末の流動負債の残高は、前連結会計年度末に比べて68,411千円増加し、91,140千円となりました。これは主に、その他流動負債が37,522千円増加したことによるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末の固定負債の残高は、前連結会計年度末に比べて4,744千円増加し、4,744千円となりました。これは主に、繰延税金負債が4,744千円発生したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産の残高は、前連結会計年度末に比べ2,640,763千円増加し、3,842,542千円となりました。これは主に、第三者割当増資により資本金が1,250,000千円及び資本剰余金が1,250,000千円増加したことによるものであります。
第5期第1四半期連結累計期間(自 2020年1月1日 至 2020年3月31日)
当第1四半期連結累計期間における我が国経済は、新型コロナウイルスの世界的な流行により経済活動が停滞しており、その先行きが不透明となっています。
このような状況下の中で当社グループは、「Every Life Deserves Attention(すべての命に、光を)」を経営理念として掲げ、そのほとんどが希少疾患に属する遺伝子疾患に対して画期的な新薬を提供することを目標とし、2016年の設立から5期目に当たる当期におきましても、積極的に経営を取り組んでまいりました。
技術的基盤となるCRISPR-GNDMプラットフォームの強みを生かし、「幅のある創薬」と「バリューチェーンの補完」を目指し、自社とパートナリングを組み合わせたハイブリッド型ビジネスモデルにより遺伝子疾患治療薬の創出を実現すべく取り組みました。当第1四半期連結累計期間においては、協業モデルパイプライン4本、自社モデルパイプライン2本を進めております。その中で、パートナーと複数パイプラインの共同研究を着実に進めたことにより、2つのパイプラインで共同研究のマイルストンを達成することが出来ました。
この結果、当第1四半期連結累計期間の業績は、事業収益13,000千円、営業損失116,164千円、経常損失116,924千円、親会社株主に帰属する四半期純損失118,286千円となりました。
なお、当社グループは、遺伝子治療薬開発事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
(流動資産)
当第1四半期連結会計期間末の流動資産の残高は、前連結会計年度末に比べて171,036千円減少し、3,703,938千円となりました。これは主に、現金及び預金が174,355千円減少したためであります。
(固定資産)
当第1四半期連結会計期間末の固定資産の残高は、前連結会計年度末に比べて2,510千円増加し、65,963千円となりました。これは主に、無形固定資産が5,201千円発生したためであります。
(流動負債)
当第1四半期連結会計期間末の流動負債の残高は、前連結会計年度末に比べて51,528千円減少し、39,612千円となりました。これは主に、その他流動負債が36,071千円減少したためであります。
(固定負債)
当第1四半期連結会計期間末の固定負債の残高は、前連結会計年度末に比べて1,089千円増加し、5,833千円となりました。これは、繰延税金負債が1,089千円増加したためであります。
(純資産)
当第1四半期連結会計期間末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べて118,087千円減少し、3,724,455千円となりました。これは主に、純損失発生に伴い利益剰余金が118,286千円減少したためであります。
② キャッシュ・フローの状況
第4期連結会計年度(自 2019年1月1日 至 2019年12月31日)
当連結会計年度の現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、2,652,091千円増加し、当連結会計年度末には3,857,235千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、獲得した資金は224,148千円(前連結会計年度使用した資金は212,608千円)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益146,351千円の計上によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は61,769千円(前連結会計年度使用した資金は6,996千円)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出54,284千円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、獲得した資金は2,490,603千円(前連結会計年度使用した資金は250千円)となりました。これは主に、第三者割当増資により株式の発行による収入2,490,815千円発生したことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは生産を行っておりませんので、記載を省略しております。
b.受注実績
当社グループの事業による共同研究は受注形態をとっておりませんので、記載を省略しております。
c.販売実績
第4期連結会計年度及び第5期第1四半期連結累計期間の販売実績は、次のとおりであります。なお、当社グループは、遺伝子治療薬開発事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。
セグメントの名称 | 第4期連結会計年度 (自 2019年1月1日 至 2019年12月31日) | 第5期第1四半期連結累計期間 (自 2020年1月1日 至 2020年3月31日) | |
金額(千円) | 前年同期比(%) | 金額(千円) | |
遺伝子治療薬開発事業 | 644,500 | 987.0 | 13,000 |
合計 | 644,500 | 987.0 | 13,000 |
相手先 | 第3期連結会計年度 (自 2018年1月1日 至 2018年12月31日) | 第4期連結会計年度 (自 2019年1月1日 至 2019年12月31日) | 第5期第1四半期連結累計期間 (自 2020年1月1日 至 2020年3月31日) | |||
金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
アステラス製薬株式会社 | 65,297 | 100.0 | 629,500 | 97.7 | 6,000 | 46.2 |
エーザイ株式会社 | ― | ― | ― | ― | 7,000 | 53.8 |