有価証券報告書-第23期(令和2年10月1日-令和3年9月30日)

【提出】
2021/12/20 17:06
【資料】
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【項目】
126項目
文中の将来に関する事項は、提出日において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当社グループ(当社及び連結子会社)の業績等の概要、財政状態の状況、キャッシュ・フローの状況(以下、「経営成績等」という。)の概要は次のとおりです。
なお、新型コロナウイルス感染症の蔓延が当社グループに与える影響は「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 経営環境」や「2 事業等のリスク (1)事業環境に関する事項 ④感染症のまん延について」にも記載のとおり、足許で限定的であり、同様に財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に与える影響も提出日現在において限定的であると考えております。そのため当社グループの経営戦略に変更はございませんが、今後、当社グループへの経営戦略に影響を及ぼす事項の発生に留意し、引続き財政状況等について注視してまいります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済環境は、新型コロナウイルスの断続的な感染再拡大により対面決済市場における消費動向が停滞したものの、コロナ危機下での財政出動及び金融緩和政策や、ワクチン接種の普及による重症化率の抑制などから株式市場は安定的に推移いたしました。
実体経済について、2021年4~6月の実質GDPは、第1回緊急事態宣言が発出された前年同期間との比較において、年率1.9%増と増加基調に転じておりますが、2021年1~3月の落ち込み(同4.2%減)を取り戻すには至っておらず、先行き不透明な状況が依然として継続しております。
国内クレジットカード動向についても、一時的に新型コロナウイルスの蔓延に伴う対面決済市場の消費停滞の影響を受けていると思われ、調査対象企業のクレジットカード取扱高は2020年に約63兆円(出典:経済産業省「特定サービス産業動態統計」)となっており、前年比約5%のマイナスとなっております。
このような環境の中、当社は、対面決済市場におけるシェア拡大を目指し、クレジットカード会社や銀行、並びに精算機・自動販売機・券売機製造メーカーなどのアライアンスパートナーと共に、決済端末の販売設置・稼働に注力することによって、長期化するコロナ禍においても着実に業績を拡大させることができました。具体的には、当連結会計年度における決済端末台数は前期比71.8%増、決済処理件数は同105.5%増、決済処理金額は同86.8%増となり、着実に拡大しております。
当社グループ会社のGMOカードシステム株式会社(旧グローバルカードシステム株式会社)においては、中小加盟店を主な顧客とする特性上、新型コロナウイルス蔓延に伴う緊急事態宣言の影響を受けやすく、業績拡大が限定的なものとなりました。このような状況の下、新規加盟店獲得に注力し、コロナウイルスの影響を受けづらい医療系やIoT領域(精算機・自動販売機・券売機)の加盟店開拓を進め、収益基盤の拡充を図っております。
また、2020年7月より三井住友カード株式会社と共同で提供を開始した次世代プラットフォームは2021年9月期においても順調に拡大しました。同プラットフォームの決済処理センター機能は当社グループ会社のGMOデータ株式会社にて担っており、急拡大する決済ボリュームを適切に処理できるよう体制を構築し、運営しております。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は7,089,506千円(前年同期比92.0%増)、営業利益は589,336千円(前年同期比30.1%増)、経常利益は619,341千円(前年同期比44.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は411,378千円(前年同期比41.0%増)となりました。
なお、当社グループは対面決済サービス事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
② 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は5,789,578千円となり、前連結会計年度末に比べ765,493千円増加いたしました。これは主に現金及び預金が487,592千円、販売規模の拡大に伴い売掛金が208,450千円、次期の販売に備えて商品が183,153千円増加したこと等によるものであります。
当連結会計年度末における固定資産は1,346,541千円となり、前連結会計年度末に比べ245,760千円増加いたしました。これは主にのれんが44,438千円、顧客関連資産が42,810千円、それぞれ償却により減少したものの、ソフトウエアが215,614千円、ソフトウエア仮勘定が115,349千円、それぞれ増加したこと等によるものであります。
この結果、当連結会計年度末における総資産は7,136,119千円となり、前連結会計年度末に比べ1,011,254千円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は2,719,682千円となり、前連結会計年度末に比べ672,920千円増加いたしました。これは主に買掛金が592,735千円増加したこと等によるものであります。
当連結会計年度末における固定負債は40,026千円となり、前連結会計年度末に比べ19,909千円減少いたしました。これは主に繰延税金負債が13,108千円減少したこと等によるものであります。
この結果、当連結会計年度末における負債合計は2,759,709千円となり、前連結会計年度末に比べ653,010千円増加いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は4,376,410千円となり、前連結会計年度末に比べ358,243千円増加いたしました。これは主に新株予約権の行使による株式の発行により資本金及び資本剰余金がそれぞれ72,323千円増加したこと、並びに親会社株主に帰属する当期純利益411,378千円の計上により利益剰余金が同額増加しましたが、剰余金の配当157,934千円により利益剰余金が同額減少したこと等によるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は前連結会計年度末に比べ487,592千円増加し3,433,620千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果、獲得した資金は957,075千円(前年同期は537,312千円の使用)となりました。この主な要因は、税金等調整前当期純利益618,442千円を計上し、また仕入債務が592,735千円増加したこと等により資金が増加したものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果、使用した資金は465,672千円(前年同期は336,749千円の使用)となりました。この主な要因は、無形固定資産の取得による支出442,781千円及び有形固定資産の取得による支出25,850千円等により資金が減少したものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果、使用した資金は3,810千円(前年同期は684,596千円の獲得)となりました。この主な要因は、配当金の支払いを139,040千円したものの、新株予約権の行使による株式の発行による収入144,646千円等により資金が増加したものです。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績及び受注実績
当社グループは対面決済サービス事業を行っており、提供するサービスの性格上、生産実績及び受注実績の記載になじまないため記載を省略しております。
b.販売実績
当社グループは、提供する対面決済サービスについて、サービス内容に従って「イニシャル」、「ストック」、「フィー」及び「スプレッド」の4つに売上を区分しております。
イニシャル(イニシャル売上)決済端末売上、開発受託売上、初期登録料売上等
ストック(固定費売上)カード会社や加盟店単位の月額固定売上、台数単位通信料売上等
フィー(処理料売上)決済件数に応じた処理料売上、ロール紙売上等
スプレッド(加盟店売上)決済金額に応じた手数料売上

品目別売上高は次のとおりであります。
品目第22期連結会計年度
(自 2019年10月1日
至 2020年9月30日)
第23期連結会計年度
(自 2020年10月1日
至 2021年9月30日)
金額(千円)金額(千円)前年同期比(%)
イニシャル2,236,2725,166,493231.0
ストック488,800624,493127.8
フィー305,139533,867175.0
スプレッド661,355764,652115.6
合計3,691,5677,089,506192.0

なお、当社グループは対面決済サービス事業の単一セグメントのため、セグメントごとの記載はしておりません。
主要な相手先別販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先第22期連結会計年度
(自 2019年10月1日
至 2020年9月30日)
第23期連結会計年度
(自 2020年10月1日
至 2021年9月30日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
GMOペイメント
ゲートウェイ株式会社
514,47613.9187,7642.6

(注)1.上記の金額には消費税は含まれておりません。
2.共通の外部顧客への販売について、同社を通じて受注・販売したものが大半を占めます。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積もり
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められている会計基準に基づき策定されております。これらの連結財務諸表の作成に当たっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告数値に影響を与える見積もりを必要とします。経営者は、過去の実績等を勘案して合理的な見積もりを行っておりますが、見積もり特有の不確実性があるため、実際の結果は、これらの見積もりと異なる場合があります。
なお、当社グループの連結財務諸表の作成に際して採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「(1)①経営成績の状況」、「(1)②財政状態の状況」、「(1)③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社の資本の財源及び資本の流動性につきましては、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。事業運営上必要な運転資金の需要のうち主なものは、キャッシュレス決済市場の拡大に伴い、多様化する顧客ニーズに対応するための営業人員の人件費、決済情報処理センターの安定的稼働のためのシステム人員の人件費及び、システム開発に係る費用であります。
④ 目標とする経営指標
当社グループの目標とする経営指標は、決済処理金額及び営業利益成長率になります。当社グループは、これら経営指標の拡大を通じ、対面キャッシュレス決済インフラを担う企業として、より安全で便利な決済インフラを提供し、日本のキャッシュレス決済比率向上に貢献してまいります。
第23期連結会計年度(自 2020年10月1日 至 2021年9月30日)
(決済処理金額)
当連結会計年度における決済処理金額は約1.2兆円(前年同期比86.8%)になりました。主な要因は、アライアンスパートナーを通じた決済端末の販売及び稼働が着実に進展したことにあります。
(営業利益成長率)
当連結会計年度における営業利益成長率は30.1%になりました。主な要因は、決済端末販売が好調に推移したことに加え、稼働決済端末数及び売上処理件数の増加に伴う、ストック(固定費売上)及びフィー(処理料売上)の増加にあります。
当社グループは、多様化するキャッシュレス決済ニーズに対応し、消費者と加盟店のニーズに合致した決済端末やキャッシュレス決済関連サービスを提供し、成長性と収益性を確保する方針です。
⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「2 事業等のリスク」をご参照ください。
⑥ 経営者の問題意識と今後の方針について
経営者の問題意識と今後の方針については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。
⑦ 経営成績の分析
(売上高)
新型コロナウイルス感染症による行動規制の影響により一部業種の加盟店では決済取扱高の減少がみられたものの、決済端末の販売が好調に推移したことに加え、安心な支払い手段として対面キャッシュレス決済市場の拡大が続きました。
決済端末の販売においては、2020年7月より取り扱いを開始したstera端末の販売が、当連結会計年度の期初より売上に寄与するとともに、営業や出荷等の体制整備とともに大きく伸長し、当初の計画を上回る売上高の増加を達成することができました。これは、コロナ禍においても、省人化へのセルフレジ需要など多様化する加盟店のキャッシュレス決済ニーズに確実に応えることで、加盟店の獲得が進んだものです。また、IoT領域における決済端末の販売も着実に伸ばすことができました。
加盟店開拓が進んだことを起点として、稼働端末数及び決済処理件数・金額の拡大が図られ、ストック型の売上も確実に伸長しました。
この結果、売上高は3,397,939千円増加し、7,089,506千円(前年同期比92.0%増)となりました。
(売上原価、売上総利益)
当連結会計年度における売上原価は、前連結会計年度に比べて2,995,350千円増加し5,068,985千円(前年同期比144.4%増)となりました。この主な要因は、決済端末販売の増加によるものであります。
以上の結果、当連結会計年度における売上総利益は、前連結会計年度に比べて402,588千円増加し、2,020,521千円(前年同期比24.9%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べて266,127千円増加し、1,431,185千円(前年同期比22.8%増)となりました。この主な要因は、事業拡大に伴い人員を増強したことにより、給料及び手当が119,884千円増加したこと等によるものです。
以上の結果、当連結会計年度における営業利益は、前連結会計年度に比べて136,460千円増加し、589,336千円(前年同期比30.1%増)となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は、金融機関から受取る受取利息72千円及び受取キャンセル料17,400千円、受取解約返戻金10,909千円等により30,158千円(前年同期比1,259.7%増)となりました。
当連結会計年度における営業外費用は、リース取引に伴う支払利息151千円等により153千円(前年同期比99.4%減)となりました。
以上の結果、当連結会計年度における経常利益は、前連結会計年度に比べて190,588千円増加し、619,341千円(前年同期比44.5%増)となりました。
(法人税等合計、親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における法人税等合計は、前連結会計年度に比べて73,828千円増加し、245,657千円(前年同期比43.0%増)となりました。
以上の結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べて119,519千円増加し、411,378千円(前年同期比41.0%増)となりました。

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