有価証券報告書-第25期(2022/10/01-2023/09/30)

【提出】
2023/12/18 15:14
【資料】
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【項目】
128項目
文中の将来に関する事項は、提出日において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当社グループ(当社及び連結子会社)の業績等の概要、財政状態の状況、キャッシュ・フローの状況(以下、「経営成績等」という。)の概要は次のとおりです。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済環境は、新型コロナウイルス感染症の影響が薄れ、海外からのインバウンド旅行客数の回復などリオープニングが進みました。一方、広範囲かつ、急速な物価上昇に対して多くの国が金融引き締めを実施したことに伴う株式相場の冷え込みや、為替相場の急変動、先行き景気への懸念上昇に加え、ウクライナ情勢や中東情勢の緊迫化も重なり、先行きが不透明な状況が継続しました。
当社グループが立脚する対面キャッシュレス決済市場においては、先行き不透明な状況が継続しつつも、行政による推進や決済手段の多様化も追い風として、キャッシュレス決済を導入する加盟店は順調に増加しております。先述したとおり、当連結会計年度においてはインバウンド旅行客数の回復が進んだことから、飲食や旅行・ホテル業界を中心とした決済の増加が見られ、当社グループが立脚する対面キャッシュレス決済市場は総じて新型コロナウイルス感染症からの回復が図れたと考えています。
対面キャッシュレス決済市場の大部分を占めるクレジットカード決済の動向を見ても、調査対象企業のクレジットカード取扱高は2022年度に約84兆円、年率約17.3%(出典:経済産業省「特定サービス産業動態統計」)の成長を遂げており、新型コロナウイルス感染症によるマイナス影響から脱却し、順調に回復が進んでいます。
当社グループは、対面決済市場におけるシェア拡大を目指し、クレジットカード会社や銀行、並びに精算機・自動販売機・券売機メーカーなどのアライアンスパートナーとともに、決済端末の販売設置・稼働に注力することによって、新型コロナウイルス感染症からの回復の波を着実に捉え、当連結会計年度においても業績を拡大させることができました。具体的には、当社グループが重要KPIとして位置づける①「稼働端末台数」は前連結会計年度末比1.5倍、②「決済処理件数」は同1.6倍、③「GMV(決済処理金額)」は同1.7倍となり、着実に拡大しております。
当社グループ会社のGMOカードシステム株式会社においては、リオープニング効果に加え、Withコロナ施策として実施していた新型コロナウイルスの影響を受けづらい業種・業態の新規加盟店開拓も奏功し、収益基盤の拡充を図り順調な業績拡大を継続しております。
また、三井住友カード株式会社と共同で運営する次世代プラットフォームsteraは、当連結会計年度においても順調に拡大しました。同プラットフォームsteraの決済処理センター機能は当社グループ会社のGMOデータ株式会社にて担っており、当社グループの収益性向上に寄与しております。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は15,909,069千円 (前年同期比54.5%増)、営業利益は1,120,324千円(前年同期比51.3%増)、経常利益は1,114,159千円(前年同期比49.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は746,433千円(前年同期比58.0%増)となりました。
なお、当社グループは対面決済サービス事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
② 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は7,505,209千円となり、前連結会計年度末に比べ2,489,151千円増加いたしました。これは主に現金及び預金が1,496,496千円、決済端末を今後の販売見通しに基づいて一定水準まで確保したことにより商品が889,333千円、決済端末の販売が順調に推移したことにより売掛金が289,874千円増加したこと等によるものであります。固定資産は1,757,031千円となり、前連結会計年度末に比べ135,074千円増加いたしました。これは主にのれんが44,438千円減少した一方で、繰延税金資産が99,778千円、ソフトウエアが72,792千円増加したこと等によるものであります。
この結果、資産合計は9,262,240千円となり、前連結会計年度末に比べ2,624,226千円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は2,604,857千円となり、前連結会計年度末に比べ676,072千円増加いたしました。これは主に買掛金が260,626千円、預り金が202,319千円、賞与引当金が151,260千円増加したこと等によるものであります。固定負債は1,541,587千円となり、前連結会計年度末に比べ1,503,016千円増加いたしました。これは主に長期借入金が1,500,000千円増加したこと等によるものであります。
この結果、負債合計は4,146,445千円となり、前連結会計年度末に比べ2,179,088千円増加いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は5,115,795千円となり、前連結会計年度末に比べ445,137千円増加いたしました。これは主に剰余金の配当239,539千円により利益剰余金が同額減少したことと、自己株式が120,902千円増加した一方で、親会社株主に帰属する当期純利益746,433千円の計上により利益剰余金が同額増加したこと等によるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は前連結会計年度末に比べ1,616,496千円増加し4,003,682千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果、獲得した資金は865,913千円(前年同期は212,184千円の使用)となりました。これは主に棚卸資産の増加889,293千円により資金が減少した一方で、税金等調整前当期純利益1,099,844千円を計上し、また仕入債務の増加260,626千円、預り金の増加202,319千円等により資金が増加したものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果、使用した資金は529,945千円(前年同期は531,214千円の使用)となりました。これは主に無形固定資産の取得による支出437,698千円、有形固定資産の取得による支出62,231千円等により資金が減少したものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果、獲得した資金は1,280,529千円(前年同期は303,036千円の使用)となりました。これは主に長期借入れによる収入1,500,000千円等により資金が増加したものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績及び受注実績
当社グループは対面決済サービス事業を行っており、提供するサービスの性格上、生産実績及び受注実績の記載になじまないため記載を省略しております。
b.販売実績
当社グループは、提供する対面決済サービスについて、サービス内容に従って「イニシャル」、「ストック」、「フィー」及び「スプレッド」の4つに売上を区分しております。
イニシャル決済端末売上、決済端末付属品売上、開発受託売上、初期登録料売上等
ストッククレジットカード会社や加盟店単位の月額固定売上、台数単位通信料売上等
フィークレジットカード及びデビットカード決済の処理件数に応じた処理料売上、ロール紙売上等
スプレッドGMV(決済処理金額)に応じた手数料売上

品目別売上高は次のとおりであります。
品目第24期連結会計年度
(自 2021年10月1日
至 2022年9月30日)
第25期連結会計年度
(自 2022年10月1日
至 2023年9月30日)
金額(千円)金額(千円)前年同期比(%)
イニシャル7,162,83211,116,720155.2
ストック865,5971,243,892143.7
フィー1,316,9442,396,603182.0
スプレッド950,0801,151,852121.2
合計10,295,45415,909,069154.5

なお、当社グループは対面決済サービス事業の単一セグメントのため、セグメントごとの記載はしておりません。
主要な相手先別販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先第24期連結会計年度
(自 2021年10月1日
至 2022年9月30日)
第25期連結会計年度
(自 2022年10月1日
至 2023年9月30日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
三井住友カード株式会社4,794,56746.48,576,45653.9
VJA株式会社1,968,05319.12,660,41316.7
GMOペイメント
ゲートウェイ株式会社
124,0901.2156,9821.0


(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積もり
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められている会計基準に基づき策定されております。これらの連結財務諸表の作成に当たっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告数値に影響を与える見積もりを必要とします。経営者は、過去の実績等を勘案して合理的な見積もりを行っておりますが、見積もり特有の不確実性があるため、実際の結果は、これらの見積もりと異なる場合があります。
なお、当社グループの連結財務諸表の作成に際して採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「(1)①経営成績の状況」、「(1)②財政状態の状況」、「(1)③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社の資本の財源及び資金の流動性につきましては、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。事業運営上必要な運転資金の需要のうち主なものは、キャッシュレス決済市場の拡大に伴い、多様化する顧客ニーズに対応するための営業人員の人件費、決済情報処理センターの安定的稼働のためのシステム人員の人件費及び、システム開発に係る費用であります。
④ 目標とする経営指標
当社グループの目標とする経営指標は、GMV(決済処理金額)及び営業利益成長率になります。当社グループは、これら経営指標の拡大を通じ、対面キャッシュレス決済インフラを担う企業として、より安全で便利な決済インフラを提供し、日本のキャッシュレス決済比率向上に貢献してまいります。
第25期連結会計年度(自 2022年10月1日 至 2023年9月30日)
(GMV(決済処理金額))
当連結会計年度におけるGMV(決済処理金額)は約4.1兆円(前年同期比1.7倍)になりました。主な要因は、アライアンスパートナーを通じた決済端末の販売及び稼働が着実に進展したことにあります。
(営業利益成長率)
当連結会計年度における営業利益成長率は51.3%になりました。主な要因は、決済端末販売が好調に推移したことに加え、稼働端末台数及び決済処理件数の増加に伴う、ストック及びフィーの増加にあります。
当社グループは、多様化するキャッシュレス決済ニーズに対応し、消費者と加盟店のニーズに合致した決済端末やキャッシュレス決済関連サービスを提供し、成長性と収益性を確保する方針です。
⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「3 事業等のリスク」をご参照ください。
⑥ 経営者の問題意識と今後の方針について
経営者の問題意識と今後の方針につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。
⑦ 経営成績の分析
(売上高)
新型コロナウイルス感染症の影響が薄れ、海外からのインバウンド旅行客の回復などリオープニングが進んだことに加え、当社決済端末の設置と稼働も順調に推移したことから、2023年8月9日に開示した上方修正計画を上回る売上高となりました。イニシャル売上の大部分を占める決済端末販売においては、引き続き次世代決済端末「stera」の貢献が大きく、売上を牽引いたしました。期首から継続した郵便局を中心とする大口案件対応を遅滞なく進めたほか、個店飲食やクリニック、美容サロンなどの中小案件の積み上げも貢献し、着実に売上を伸長させることができました。また、リカーリング型売上(ストック、フィー、スプレッドの合計)についても、イニシャル売上の拡大と販売端末の順調な稼働により、着実に積み上げることができました。加盟店が独自発行するポイントによる決済及びポイント付与機能の開発・導入、省人化・無人化に向けたセルフレジ導入、売上データの還元対応など多様化するキャッシュレス決済ニーズに確実に応えることで加盟店の獲得を進め、その結果として稼働端末台数及び決済処理件数・金額が順調に拡大しております。リカーリング型売上の中では相対的に伸び悩んでいたスプレッドも各種施策の実施により、前年同期比20%超の水準に回帰させることができました。
この結果、売上高は5,613,615千円増加し、15,909,069千円(前年同期比54.5%増)となりました。
(売上原価、売上総利益)
当連結会計年度における売上原価は、前連結会計年度に比べて4,476,294千円増加し、12,003,608千円(前年同期比59.5%増)となりました。この主な要因は、売上原価率が高い決済端末販売の増加によるものであります。
以上の結果、当連結会計年度における売上総利益は、前連結会計年度に比べて1,137,320千円増加し、3,905,460千円(前年同期比41.1%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べて757,523千円増加し、2,785,136千円(前年同期比37.4%増)となりました。この主な要因は、賞与引当金繰入額が151,260千円、給料及び手当が88,313千円、役員賞与引当金繰入額が48,276千円増加したこと等によるものです。
以上の結果、当連結会計年度における営業利益は、前連結会計年度に比べて379,797千円増加し、1,120,324千円(前年同期比51.3%増)となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は、前期に発生した受取解約返戻金の減少等により206千円(前年同期比96.7%減)となりました。
当連結会計年度における営業外費用は、借入に伴う支払利息の増加等により6,372千円(前年同期比612.0%増)となりました。
以上の結果、当連結会計年度における経常利益は、前連結会計年度に比べて368,328千円増加し、1,114,159千円(前年同期比49.4%増)となりました。
(法人税等合計、親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における法人税等合計は、前連結会計年度に比べて52,285千円増加し、318,156千円(前年同期比19.7%増)となりました。
以上の結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べて273,910千円増加し、746,433千円(前年同期比58.0%増)となりました。
なお、経常利益成長率との差異につきましては、賃上げ促進税制の活用により法人税等の負担が想定を下回ったことによります。

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