有価証券報告書-第43期(令和1年10月1日-令和2年9月30日)

【提出】
2020/12/28 15:49
【資料】
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【項目】
110項目

(1) 経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、新型コロナウイルス感染症の蔓延が当社に与える影響は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)経営環境」や「第2 事業の状況 2 事業等のリスク (19)新型コロナウイルス感染症について」にも記載のとおり足許では限定的な影響で収まっていることを確認しております。そのため財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に与える影響についても同様、本書提出日現在において限定的であると考えております。よって当社の経営戦略その他に変更はございませんが、引き続き新型コロナウイルス感染症が引き起こす事象に留意し、当社に与える影響を注視してまいります。
①経営成績の状況
当事業年度(2019年10月1日~2020年9月30日)における我が国経済は、企業収益や所得環境の改善に伴い緩やかな回復基調にありましたが、新型コロナウイルス感染症の拡大による経済活動の停滞により、景気は急速に減退しました。また4月の緊急事態宣言の発出がイベントの延期、移動の自粛、諸外国との出入国の制限など企業活動や個人消費に多大な影響を及ぼしましたが、その後の政府による各種の施策を受け新型コロナウイルス感染症と共存する生活が定着しつつある状況です。
歯科医療業界におきましても、2020年4月の医療保険制度の改正が実施される中、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により医院による診療患者数の制限、医院スタッフの交代制の導入、医院自体の休診など厳しい対応が求められてまいりましたが、宣言解除後は徐々に平常に戻りつつある状況です。
このような中、当社は緊急事態宣言発出の下、令和2年4月に係る医療保険制度改正作業、保険改定内容の顧客への説明に注力してまいりました。具体的には、顧客に対して行う集合研修の自粛の中、改定内容説明冊子及び説明動画を作成しこれを顧客に配布するとともに、希望する顧客に対して個別に説明を行ってまいりました。また、今回の新型コロナウイルス感染症による影響の程度を分析することを可能にする新商品のリリースや非接触型ツールの提案により、新たな顧客ニーズへの対応を重要な営業戦略として取り組んでまいりました。
販売面では、2年に一度の医療保険制度の改正へのプログラム修正対応に加え、臨時的な改正が発生したことでプログラム改定売上高は当初計画を上回る一方で、システム販売活動は新型コロナウイルス感染症による全国的な自粛ムードと顧客マインドの低下等により販売件数の減少に繋がりました。
売上原価では、システム売上高の販売件数の減少に伴う仕入原価の減少等により原価全体としては410百万円(前年同期比8.2%の減)となりました。
また販売費及び一般管理費については、営業サポート部門における業績賞与の増加により1,115百万円(前年同期比3.5%の増)となりました。
この結果、当事業年度の売上高は1,910百万円(前年同期比0.2%の増)、営業利益は384百万円(前年同期比0.7%の増)、経常利益は398百万円(前年同期比3.1%の増)、当期純利益は245百万円(前年同期比3.4%の増)となりました。
なお、当社は、「歯科医院向けシステム事業」の単一セグメントであるため、セグメント別の記載はしておりません。
②財政状態の状況
(資産)
当事業年度末における資産合計は3,084百万円となり、前事業年度末より284百万円増加いたしました。
a. 流動資産
流動資産は2,199百万円と前事業年度末より276百万円増加いたしました。主な内訳は、売掛金の減少93百万円と、利益獲得を主要因とする現金及び預金の増加361百万円であります。
b. 固定資産
固定資産は884百万円と前事業年度末より7百万円増加いたしました。主な内訳は、減価償却を主要因とする有形固定資産の減少15百万円、ソフトウェアの開発等に伴うソフトウェア仮勘定の計上12百万円、株式上場による実効税率の見直し等を要因とする繰延税金資産の増加8百万円等であります。
(負債)
当事業年度末における負債合計は438百万円となり、前事業年度末より80百万円増加いたしました。
a. 流動負債
流動負債は398百万円と前事業年度末より77百万円増加いたしました。主な内訳は、未払法人税等の増加33百万円、未払消費税の増加28百万円等であります。
b. 固定負債
固定負債は40百万円と前事業年度末より3百万円増加いたしました。退職給付引当金の増加3百万円によります。
(純資産)
当事業年度末における純資産合計は2,645百万円となり、前事業年度末より203百万円増加いたしました。主な内訳は、利益の獲得による増加と配当金の支払による減少の結果として利益剰余金が204百万円増加したことによります。
③キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は1,731百万円となり、前事業年度末より361百万円増加いたしました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によって得られた資金は430百万円(前年同期は282百万円の収入)となりました。これは主として法人税等の納付による126百万円の支出等があったものの、税引前当期純利益の獲得による398百万円の収入、減価償却費30百万円の計上、売上債権の回収による93百万円の収入、未払消費税等の増加28百万円等があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によって支払った資金は27百万円(前年同期は297百万円の収入)となりました。これは主として、有形固定資産の取得による支出11百万円、ソフトウェア仮勘定の増加等による12百万円の支出があったことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により支払った資金は41百万円(前年同期は384百万円の支出)となりました。配当金41百万円の支出によります。
④生産、受注及び販売の状況
a. 生産実績
当社で行う事業は、提供する商品の性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しておりま
す。
b. 受注実績
当事業年度におけるシステム売上高に関する受注実績は、次のとおりであります。なお他の収益形態は、その性格上、受注実績の記載になじまないため記載を省略しております。なお、当社は「歯科医院向けシステム事業」の単一セグメントであるため、地域ブロック別に記載しております。
地域ブロック別受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
九州ブロック426,60497.814,15463.7
中国ブロック473,728105.124,925151.5
関西ブロック364,978100.814,01736.1
四国ブロック197,05978.413,435217.1
関東ブロック44,94965.1--
合計1,507,32096.066,53273.1

(注) 1.地域ブロック間取引はありません。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.前年同期比における「―」は、当事業年度の受注残高がないことを意味しております。
4.受注残高における「―」は、受注残高がないことを意味しております。
c. 販売実績
当事業年度における販売実績は、次のとおりであります。
なお、当社は「歯科医院向けシステム事業」の単一セグメントであるため、収益形態別及び地域ブロック別に記載しております。
収益形態販売高(千円)前年同期比(%)
システム売上高1,531,81297.4
プログラム改定売上高305,947116.8
機器修理売上高10,01391.6
その他62,269102.0
合計1,910,043100.2

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
地域ブロック別販売高(千円)前年同期比(%)
九州ブロック543,246101.3
中国ブロック569,172101.0
関西ブロック472,804115.0
四国ブロック266,96980.8
関東ブロック57,85088.3
合計1,910,043100.2

(注) 1.地域ブロック間取引はありません。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、販売実績の総販売
実績に対する割合が10%以上の販売先がないため、省略しております。
また、ブロックごとの当社のシェアは次のとおりであります。
(2020年9月30日現在 単位:件)
地域ブロック別オンライン請求
歯科医院数
電子媒体請求
歯科医院数
小計当社顧客数当社シェア(%)
九州ブロック
(注)1
1,3155,0796,39493214.6
中国ブロック
(注)2
6972,7383,43587625.5
関西ブロック
(注)3
1,5226,0467,5687419.8
四国ブロック
(注)4
2291,1841,41352437.1
関東ブロック
(注)5
2,59010,78913,379610.5

(社会保険診療報酬支払基金 「レセプト請求別の請求状況」令和2年度9月診療分より)
(注) 1.九州ブロックは、福岡県、大分県、佐賀県、長崎県、熊本県、鹿児島県、沖縄県で構成されております。
2.中国ブロックは、岡山県、広島県、山口県、鳥取県、島根県で構成されております。
3.関西ブロックは、大阪府、兵庫県で構成されております。
4.四国ブロックは、香川県、愛媛県、高知県で構成されております。
5.関東ブロックは、東京都、神奈川県で構成されております。
6.上記データは社会保険診療報酬支払基金による「レセプト請求別の請求状況」から、2020年12月10日時点
で公表されている2020年9月30日現在における公表数値と、同じく2020年9月30日現在における当社の顧
客数を対応させて記載しております。
7.上表の「オンライン請求歯科医院数」とは、オンラインによるレセプト請求を行っている歯科医院数
です。「電子媒体請求歯科医院数」とは、電子媒体(例えばCDロム等)を提出することでレセプト請求を
行っている歯科医院数です。各ブロックで記載しているこれらの数値は、(注)1から(注)5までで
記載している当社の営業拠点が所在する都府県の歯科医院数を合計しております。
8.ブロックごとの「オンライン請求歯科医院数」と「電子媒体請求歯科医院数」の合計を分母として、ブロックごとの当社の顧客数の合計を分子として当社シェアを算定しております。
9.シェアの算定に当たって使用する当社の顧客数は、各営業拠点が管轄する顧客数であります。そのため、実際の顧客の所在地と異なっている場合があります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
①重要な会計上の見積及び当該見積に用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成されております。この財務諸表を作成するにあたり、当事業年度における資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える将来に関する見積りを実施する必要があります。これらの見積りについて、当社は当事業年度末時点において過去の実績やその他の様々な要因を勘案し、合理的な仮定等に基づき算定しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性の影響から、将来においてこれらの見積りとは異なる場合があります。
当社が財務諸表の作成にあたり採用している重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。なお当社は、次の重要な会計方針が財務諸表作成に大きな影響を及ぼすと考えております。
1.繰延税金資産
当社では、将来の課税所得を合理的に見積り、繰延税金資産の回収可能性の判断をしております。将来の課税所得に関する予測は、過去の実績や一定の仮定のもとに行っているため、経営環境等の変化により、課税所得の見積りの変更が必要となった場合には、繰延税金資産の計上額が変動し、当社の業績に影響を与える可能性があります。
2.賞与引当金
賞与引当金は、従業員に対する翌事業年度の賞与支給見込額のうち、当事業年度に対応する金額を計上しておりますが、実際の支給額は支給時点における外部環境及び当社の状況を勘案して決定されるため、実際の支給額が見積りと異なる場合には追加の費用計上が必要となる可能性があります。
②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績の分析
(売上高)
当事業年度の売上高は、1,910百万円(前年同期比100.2%)と増収となりました。
システム売上高については、世界的な新型コロナウイルス感染症の蔓延に台風や洪水といった天候要因が重なり、営業活動に影響する種々の外部的要因が発生したことで販売システム数は521件(前期は576件)と減少しました。一方で、特に感染症の蔓延を機に医院運営の見直しに対する顧客マインドが高まったことを受け、当社が提案する各種のアプリケーションの導入や非対面型機器への関心の高まりが全体としての販売単価の上昇に繋がりました。この結果、システム売上高は1,531百万円(前年同期比2.6%の減)となりました。
プログラム改定売上については、2020年4月から適用される2年に一度の医療保険制度の改正に加え、臨時的な改定が複数回発生したことから、全体として305百万円(前年同期比16.8%の増)となりました。
(売上総利益)
当事業年度の売上原価は、外注費の減少等により当期製品製造原価が22百万円減少(前年同期比14.3%の減)したことに加え、システム売上高の減少に伴う仕入原価の減少により、売上原価は全体として36百万円の減少(前年同期比8.2%の減)となりました。結果として当事業年度の売上総利益は40百万円増加し1,499百万円(前年同期比2.8%の増)となりました。
(営業利益)
当事業年度の販売費及び一般管理費は、営業サポート部門に対する業績賞与の増加により全体としては37百万円の増加となりました。この結果、営業利益は384百万円(前年同期比0.7%の増)となりました。
(経常利益)
当事業年度の営業外収益に臨時的な受取補填金10百万円が計上されたことから、経常利益は398百万円(前年同期比3.1%の増)となりました。
(当期純利益)
当事業年度の当期純利益は、特別損益項目がないこと、法人税等の計上160百万円、法人税等調整額△8百万円の計上により245百万円(前年同期比3.4%の増)となりました。
b. 財政状態の分析
当事業年度の財政状態の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。
c. キャッシュ・フローの分析
当事業年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
d. 経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
e. 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社の運転資金等については、主に自己資金により充当しております。当事業年度末の現金及び現金同等物は1,731百万円となり、将来に対して十分な財源及び流動性を確保しております。
今後の資本的支出としては、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載のとおりで、その調達源については、新規上場に伴う公募増資による調達資金及び自己資金を予定しております。
f. 経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等の分析
当社が目標とする経営指標は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)目標とする経営指標」に記載のとおりであります。
当事業年度の売上高営業利益率は20.1%(前事業年度は20.0%)と前年より若干の上昇となりました。これは主として売上総利益の増加40百万円で販売費及び一般管理費の増加37百万円をカバーしたことに起因します。今後も継続的に全社的な生産性向上に向けて、事業活動全般に対して必要な施策を行い、より収益性の高い企業を目指して取り組んでまいります。
当事業年度末における顧客数は3,134件(前事業年度末から4件増加)となっております。当期は新型コロナウイルス感染症による影響で閉院・廃院等による引退が重なったことにより80件が減少しましたが、新規顧客として84件を獲得することで、全体的な顧客数を堅持できたものと評価しております。

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