有価証券報告書-第10期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)

【提出】
2021/03/29 13:03
【資料】
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【項目】
104項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態の状況
(資産)
当事業年度末における流動資産は1,402,765千円となり、前事業年度末に比べ707,560千円増加いたしました。
これは主に、現金及び預金が703,166千円増加したことによるものであります。固定資産は420,172千円となり、前事業年度末に比べ220,685千円増加いたしました。これは主に、ソフトウエア仮勘定が156,740千円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は1,822,938千円となり、前事業年度末に比べ928,246千円増加いたしました。
(負債)
当事業年度末における流動負債は383,483千円となり、前事業年度末に比べ226,278千円増加いたしました。
これは主に、1年内返済予定の長期借入金が169,570千円増加したことによるものであります。固定負債は291,009千円となり、前事業年度末に比べ47,788千円増加いたしました。これは主に、長期借入金が77,788千円増加したことによるものであります。
この結果、負債合計は674,492千円となり、前事業年度末に比べ274,066千円増加いたしました。
(純資産)
当事業年度末における純資産合計は1,148,445千円となり、前事業年度末に比べ654,179千円増加いたしました。
これは主に、新規上場に伴う公募増資等により、資本金及び資本剰余金がそれぞれ262,499千円増加したこと並びに利益剰余金が130,035千円増加したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は62.8%(前事業年度末は54.9%)となりました。
②経営成績の状況
当事業年度(2020年1月1日~2020年12月31日)における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、個人消費や企業業績が低迷し、極めて厳しい状況で推移しました。各種政策の効果等により一部回復の兆しがみられたものの、新型コロナウイルス感染症の再拡大に加え、世界経済情勢においても、米国政権交代の影響や米中貿易摩擦による通商問題等、景気の先行きは不透明な状況となっております。
消費者向け電子商取引(BtoC-EC)市場は、経済産業省による2019年の調査「令和元年度内外一体の経済成長戦略構築にかかる国際経済調査事業(電子商取引に関する市場調査)報告書」によりますと、前年比7.65%増の19.3兆円となり、依然として高い成長率を維持しております。一方、クレジットカード番号等の情報を盗まれ不正に使われる「番号盗用被害」が急増しており、一般社団法人日本クレジット協会による「日本のクレジット統計2019年版」によりますと、2019年の番号盗用被害額は前年比約19%増の約223億円となり、2014年の約3.3倍に達しております。
このような状況を受け、改正割賦販売法においては、クレジットカード番号等の不正な利用を防止するために必要な措置を講じることが義務化され、また、その実務上の指針となる、「クレジットカード・セキュリティガイドライン1.0版(クレジット取引セキュリティ協議会)」においては、非対面取引におけるクレジットカードの不正利用対策として、加盟店において「属性・行動分析(不正検知システム)」等の方策をリスク状況に応じて導入することが求められるなど、不正対策に対する社会的要請はますます高まっております。
このような事業環境のもとで、当社は「未来のゲームチェンジャーの『まずやってみよう』をカタチに」という経営ビジョンを掲げ、当社の有するデータサイエンスの技術とノウハウをもとに、アルゴリズム及びソフトウェアを開発・提供することで、企業の課題解決やチャレンジを支援する「SaaS型アルゴリズム提供事業」を展開してまいりました。
不正検知サービスにおいては、不正注文検知サービス「O-PLUX」について、ECパッケージ・ショッピングカートベンダーとのシステム連携を引き続き進めるとともに、オウンドメディアの拡充及びオンラインセミナーの積極的な開催による認知度向上及び新規顧客開拓に努めた結果、新型コロナウィルス感染症の影響による巣ごもり需要を契機としたECサービスの利用拡大の後押しもあり、当事業年度の「O-PLUX」のストック収益額(定額課金である月額料金と審査件数に応じた従量課金である審査料金の合計額)は594,709千円(前年同期比13.5%増)に拡大いたしました。また、不正アクセス検知サービス「O-MOTION」について、日本ヒューレット・パッカード株式会社の提供する多要素認証基盤IceWall MFAとの連携等、アライアンスの強化を図ることで販路開拓に取り組んでまいりました。
決済コンサルティングサービスにおいては、システム開発案件の受注が順調に推移し、また、データサイエンスサービスにおいては、1億レコードまで30営業日で集計・解析、報告を行う新たなデータ分析サービス「さきがけKPI」の提供を開始いたしました。
以上の結果、当事業年度の売上高は831,354千円(前年同期比11.5%増)、営業利益138,120千円(前年同期比39.5%増)、経常利益115,497千円(前年同期比26.2%増)、当期純利益130,035千円(前年同期比13.6%増)となりました。
なお、当社はSaaS型アルゴリズム提供事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
③キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末に比べ703,166千円増加し、1,293,117千円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とその要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、166,755千円(前事業年度は73,548千円の収入)となりました。これは主に、税引前当期純利益115,497千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、197,669千円(前事業年度は112,221千円の支出)となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出166,021千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、734,080千円(前事業年度は110,824千円の収入)となりました。これは主に、長期借入れによる収入300,000千円及び新株の発行による収入524,998千円によるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
(a) 生産実績
当社は生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
(b) 受注実績
当社が行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
(c) 販売実績
当事業年度の販売実績は次のとおりであります。なお、当社はSaaS型アルゴリズム提供事業の単一セグメントであるため、サービス別に記載をしております。
サービスの名称当事業年度
(自 2020年1月1日
至 2020年12月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
不正検知サービス669,217113.11
決済コンサルティングサービス111,011103.90
データサイエンスサービス51,125108.39
合計831,354111.49

(注)1.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前事業年度
(自 2019年1月1日
至 2019年12月31日)
当事業年度
(自 2020年1月1日
至 2020年12月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
GMOペイメントサービス株式会社164,18222.02193,54523.28
ジャックス・ペイメント・
ソリューションズ株式会社
120,20516.12172,26220.72
株式会社ジャックス101,92013.6794,48511.37
ヤマトクレジットファイナンス株式会社77,51110.39--

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.当事業年度のヤマトクレジットファイナンス株式会社に対する販売実績は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満のため記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成に当たりまして、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りを行うにあたり、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積による不確実性のため、これらの見積りと異なる結果をもたらす場合があります。当社の財務諸表で採用する重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。
また、当社が行っております会計上の見積りのうち特に重要なものは、繰延税金資産の計上であり、当社は繰延税金資産の回収可能性について毎期検討を行っております。当社の繰延税金資産の回収可能額は、将来の課税所得の予測に大きく依存しておりますが、課税所得の予測は将来の事業環境や当社の事業活動の推移、その他の要因により変化いたします。将来、課税所得の予測に影響を与える諸要因に変化があり、当社が繰延税金資産の回収可能性がないと判断した場合には繰延税金資産を取り崩し、損益計算書の法人税等調整額が増加し、当期純利益が減少いたします。
②当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②経営成績の状況」に記載のとおりであります。
③キャッシュ・フローの状況
当事業年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
④資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社は、事業活動に必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
当社の資金需要のうち主なものは、システム運用に係る原価、販売費及び一般管理費等の営業費用であり、投資を目的とした資金需要は、システム開発への投資によるものであります。
これらの資金は、自己資金、金融機関からの借入、社債発行及び新株発行等により資金調達していくことを基本としておりますが、財政状態を勘案しつつ、資金使途及び需要額に応じて、柔軟に検討行う予定であります。
なお、当事業年度における借入金等の有利子負債の残高は510,186千円となっております。また、当事業年度における現金及び現金同等物の残高は1,293,177千円となっております。
⑤経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の進捗状況
「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、当社は経営上の目標の達成を判断するための客観的な指標として、当社主力製品である「O-PLUX」のストック収益の金額を重要な経営指標と位置づけております。
当該指標については、次表のとおり継続的に増加しており、当事業年度末の「O-PLUX」のストック収益は、前年同期比の113.5%の水準となり、順調に推移しているものと認識しております。
2018年12月期2019年12月期2020年12月期
「O-PLUX」のストック収益(千円)489,333524,092594,709

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