有価証券報告書-第7期(令和2年2月1日-令和3年1月31日)

【提出】
2021/04/30 12:36
【資料】
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【項目】
103項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は、次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う外出自粛やインバウンド需要の減少などにより経済活動が停滞し、厳しい状況で推移いたしました。その後、各種政策等により、経済・社会の活動レベルを段階的に引き上げていくなかで、景気の持ち直しの動きがあるものの、再度の感染拡大や緊急事態宣言の再発令などもあり、未だ先行きが不透明な状況が続くと見込まれます。
このような経営環境のもと、当社では新型コロナウイルス感染症の蔓延による緊急事態宣言発令に起因し、MDの対面販売イベントの一部中止や縮小、経済活動そのものの低迷など市場環境の悪化があったものの、対面販売イベントの通信販売を用いたオンライン化などの対策を迅速に講じました。また、早期に在宅勤務体制に移行したことで、モバイルオンラインゲームの開発・運営に特段の影響はなく、安定して事業運営を継続することができました。さらに、2019年11月にリリースした「魔法使いの約束」が市場に浸透し、大幅に成長することができました。
その結果、当事業年度の業績につきましては、売上高6,331,634千円(前期比88.5%増)、営業利益2,071,796千円(前期比653.9%増)、経常利益2,071,054千円(前期比656.9%増)、当期純利益は1,404,870千円(前期比622.3%増)となりました。
また、当事業年度末における財政状態については次の通りであります。総資産は、現金及び預金の増加2,126,640千円、売掛金の増加280,184千円等により3,522,839千円(前期末比2,429,969千円増)となりました。負債は、未払法人税等の増加664,247千円、未払消費税等の増加223,012千円等により1,378,703千円(前期末比1,025,099千円増)となりました。純資産は当期純利益の計上による利益剰余金の増加1,404,870千円により2,144,136千円(前期末比1,404,870千円増)となりました。
なお、当社はコンテンツ事業の単一セグメントであるため、セグメント情報は記載しておりません。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末と比べ2,126,640千円増加し、2,580,222千円となりました。
営業活動の結果獲得した資金は、2,135,016千円(前事業年度は14,930千円の支出)となりました。これは主に、売上債権の増加額280,184千円などの支出があったものの、税引前当期純利益2,071,054千円、未払消費税等の増加額223,012千円などの収入があったことによるものであります。
投資活動の結果支出した資金は、2,375千円(前事業年度は75,050千円の支出)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出であります。
財務活動の結果支出した資金は、6,000千円(前事業年度は6,000千円の支出)となりました。これは、長期借入金の返済による支出であります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社が営むコンテンツ事業は、提供するサービスの関係上、生産実績の記載になじまないため、記載しておりません。
b.受注実績
当社が営むコンテンツ事業は、提供するサービスの関係上、受注実績の記載になじまないため、記載しておりません。
c.販売実績
当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当事業年度
(自 2020年2月1日
至 2021年1月31日)
前期比(%)
コンテンツ事業(千円)6,331,634+88.5
合計(千円)6,331,634+88.5

(注) 1.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
2.当社は、報告セグメントが単一のセグメントであります。
3.最近2事業年度の主な相手先別の売上高及び当該売上高の総売上高に対する割合は、次のとおりであります。
相手先前事業年度
(自 2019年2月1日
至 2020年1月31日)
当事業年度
(自 2020年2月1日
至 2021年1月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
Apple Inc.1,605,13147.83,568,77556.4
Google Inc.936,99127.91,767,97127.9

4.上記金額には消費税等は含まれておりません。
5.当社の主なサービス提供先は、ゲームの利用者 (一般ユーザー) であるため、損益計算書の売上高の10%を超える主な顧客は存在いたしません。なお、Apple Inc.及びGoogle Inc.は、プラットフォーム提供会社であり、同社に対する売上高は、当社が提供するゲーム利用者(一般ユーザー)に対する利用料等であります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。また、この財務諸表の作成に当たりましては、会計方針の選択及び適用、損益または資産の報告金額等に与える見積りを必要としております。これらの見積り及び判断につきましては、過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りと異なる場合があります。なお、当社が財務諸表の作成に際して採用している重要な会計方針につきましては「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。
なお、新型コロナウイルス感染症による影響につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 追加情報」に記載しております。
② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・結果内容
(売上高、売上原価及び売上総利益)
当事業年度の売上高は6,331,634千円(前期比88.5%増)となりました。前事業年度の第4四半期(2019年11月)にリリースした新規タイトル「魔法使いの約束」が市場に浸透し、年間を通して寄与したことでモバイルオンラインゲーム売上が大幅に増加いたしました。また、MDにおいても、自社IPを活用したグッズ販売の売上が、モバイルオンラインゲーム売上の好調に伴い増加いたしました。
売上原価は主に、モバイルオンラインゲームの売上高に応じて発生するプラットフォーム事業者等への手数料や、リリース済みタイトルの運営費用の増加を要因として3,068,374千円(前期比55.2%増)となり、その結果、売上総利益は3,263,259千円(前期比136.0%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当事業年度の販売費及び一般管理費は1,191,463千円(前期比7.5%増)となりました。既存タイトルの広告宣伝を積極的に行い増加した広告宣伝費372,978千円(前期比38.0%増)や、人員増に伴い増加した給与及び賞与180,235千円(前期比46.1%増)等により販売費及び一般管理費が増加いたしましたが、売上総利益の増加がそれを上回り、営業利益は2,071,796千円(前期比653.9%増)となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常利益)
営業外収益は主に助成金収入が増加したことにより1,117千円(前期比5,994.5%増)となり、また営業外費用は金融機関からの借入金に係る支払利息が減少した一方、為替差損が増加したために1,859千円(前期比54.1%増)となりました。結果として、経常利益は2,071,054千円(前期比656.9%増)となりました。
(特別利益、特別損失、当期純利益)
特別利益、特別損失とも発生しておらず、税引前当期純利益は2,071,054千円(前期比656.9%増)となりました。また、法人税等合計は666,183千円(前期比742.0%増)となり、その結果、当期純利益は1,404,870千円(前期比622.3%増)となりました。
上記のほか、当事業年度における経営成績の前事業年度との比較分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
③ 資本の財源及び資金の流動性
a.キャッシュ・フロー
当事業年度のキャッシュ・フロー分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載の通りであります。
b.資本の財源及び資金の流動性
当社の運転資金需要の主なものは、モバイルオンラインゲームの開発費及び広告宣伝費等の営業費用であり、営業活動によるキャッシュ・フローの枠を基本としつつ、財務安全性や調達コストを勘案の上、必要に応じて、増資や金融機関からの借入によって調達を実施いたします。
また、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は、2,580,222千円となっており、将来に対して十分な財源及び流動性を確保しております。