訂正有価証券報告書-第15期(2024/01/01-2024/12/31)

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2025/04/08 15:17
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153項目
(1)経営成績等の状況の概要
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、引き続きロシア・ウクライナ問題や、中東問題、中国不動産問題等が存在している中で、アメリカ大統領選挙ではトランプ氏の再選が決まり、世界の潮流は大きく変化していくことが見込まれます。世界的には様々なリスクが存在する中で、日本においては、物価高の懸念や急激な為替の変動等も見られ、日銀やアメリカの中央銀行の政策方針転換なども決まる中、2025年以降に向け、経済情勢は、依然として先行き不透明な状況が続いております。
介護業界におきましては、2024年4月には3年に1度の介護報酬改定、6月には診療報酬改定が行われた中で、新たに加算を取得するなどの対応を進めてまいりました。2025年問題とも言われている高齢化がさらに進むことで介護サービスの需要は高まっております。一方で、供給面では、ホームヘルパーの有効求人倍率が過去最高となり、2024年度は介護事業者の倒産は過去最高となり、同時に訪問介護事業所も過去最高の倒産や事業所廃止件数を記録するなど、特に企業体力に制約のある中小事業者には厳しい状況が続いております。そのような中、当社では、6月から新設された「介護職員等処遇改善加算」を取得し、また会社としてのベースアップや管理職の処遇の見直しも継続して実施するなど、事業所の管理者を中心とした還元の強化と、職員からの紹介手当の拡充や自社ホームページ経由での採用強化を実施し、人材確保と定着のための環境を整備することに努め、一定の成果を出すことができております。また、従来は認められていなかった特定技能実習生の訪問介護事業所での受け入れ可能な方向性が示されるなど、今後の人材確保への追い風も出てきたことから、当社でも早ければ来年度から人材を確保するために複数のルートを確保してまいりました。当社の収益構造は、従来は訪問介護事業中心の収益構造であったところ、2023年より訪問看護事業を再開し、2024年末時点では2事業所を運営しておりますが、事業モデルが確立してきたことから、2025年からは事業の本格化に向けて進め、収益性の向上及び訪問介護や介護保険からの収益分散を進めてまいります。その他、生産性向上のために自社システムを開発し2024年に完成しました。こちらも2025年度からの本格運用に向けて準備を進めております。
当連結会計年度においては、「アンジェス宇都宮砥上」を新規開設いたしました。2024年12月末時点の運営状況につきましては、「アンジェス宇都宮砥上」が予算想定を上回るペースで立ち上がったものの、33棟1,045室(※)の全社稼働率は95.8%、オープン1年経過後拠点では稼働率が96.2%となっており、オープン1年経過後拠点の当社の稼働率目標値である97.0%を下回りました。
(※)「アンジェス彦根河瀬」「アンジェス宇都宮砥上」の訪問看護利用者を想定した医療居室部分40室については、従来からの目標である稼働率97.0%という高稼働率を前提とした事業ではないことから、当該40室を除き、全社の介護居室稼働率の計算においては1,045室を分母としております。
期首は、前連結会計年度末の年末年始の稼働率低下による影響があったものの、1年を通じて、既存拠点、オープン1年経過後拠点ともに着実な稼働数の積み上げにより、稼働率を着実に高め、売上高は前連結会計年度実績を上回って着地しました。
以上の結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
ⅰ.資産
当連結会計年度末における資産は、前連結会計年度末に比べ7億6百万円増加し、47億99百万円となりました。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末に比べ3億36百万円減少し、17億82百万円となりました。これは主として、現金及び預金の減少2億51百万円、その他流動資産の減少63百万円があったことによるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産は、前連結会計年度末に比べ10億42百万円増加し、30億17百万円となりました。これは主として、拠点増加、拠点開設用地の取得及び工事の進捗等による建物及び構築物(純額)の増加67百 万円、土地の増加6億80百万円及び建設仮勘定の増加3億18百万円があったことによるものであります。
ⅱ.負債
当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ5億87百万円増加し、34億88百万円となりました。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度末に比べ1億5百万円増加し、18億60百万円となりました。これは主として、短期借入金の増加42百万円、1年内返済予定の長期借入金の増加34百万円及びその他流動負 債の増加48百万円があったことに対し、賞与引当金の減少31百万円があったことによるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債は、前連結会計年度末に比べ4億81百万円増加し、16億28百万円となりました。これは主として、長期借入金の増加4億69百万円があったことによるものであります。
ⅲ.純資産
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ1億19百万円増加し、13億10百万円となりました。これは、主として、親会社株主に帰属する当期純利益1億13百万円の計上による利益剰余金の増加があったことによるものであります。
b.経営成績
当連結会計年度における売上高は、47億7百万円(前年同期比10.7%増)、営業利益は1億32百万円(前年同期比20.2%増)、経常利益は1億73百万円(前年同期比9.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は1億13百万円(前年同期比10.2%減)となりました。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。
ⅰ.介護事業
介護事業におきましては、前連結会計年度に新規開設した1拠点及び当連結会計年度においても「アンジェス宇都宮砥上」の1棟を新規開設したことが増収に寄与いたしました。
その結果、当連結会計年度の売上高は41億59百万円(前年同期比4億29百万円増)、セグメント利益は1億34百万円(前年同期比33百万円増)となりました。
ⅱ.不動産事業
不動産事業におきましては、請負工事については、クラシオン宮島及びアンジェス八王子の完成があったことにより、工事売上高は5億43百万円(前年同期比2億67百万円増)となりました。一方で、不動産販売については、前連結会計年度はアンジェス神照のオーナーチェンジによる売却があったことに対し、当連結会計年度の売却はなかったことから、不動産売上高は2億40百万円の減少となりました。費用については、建築原価及び人件費等の高騰等により増加しております。
その結果、当連結会計年度の売上高は5億48百万円(前年同期比24百万円増)、セグメント利益は24百万円(前年同期比9百万円減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて2億53百万円減少し、11億18百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果得られた資金は、3億4百万円(前年同期は2億38百万円の獲得)となりました。これは主として税金等調整前当期純利益1億73百万円、減価償却費1億17百万円の増加要因に対し、賞与引当金の減少額31百万円、法人税等の支払額53百万円の減少要因があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は、11億3百万円(前年同期は8億36百万円の使用)となりました。これは主として、有形固定資産の取得による支出10億85百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果得られた資金は、5億45百万円(前年同期は8億92百万円の獲得)となりました。これは主として、長期借入れによる収入6億円、短期借入金の純増減額42百万円、長期借入金の返済による支出96百万円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループでは生産活動を行っていないため、該当事項はありません。
b.受注実績
当連結会計年度の不動産事業の建築請負業務における受注実績は次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2024年1月1日
至 2024年12月31日)
受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
不動産事業467,471△17.7210,500△27.8
合計467,471△17.7210,500△27.8

(注)上記の業務以外については、受注実績の記載になじまないため、記載をしておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2024年1月1日
至 2024年12月31日)
販売高(千円)前年同期比(%)
介護事業4,159,43111.5
不動産事業548,4644.7
合計4,707,89510.7

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2023年1月1日
至 2023年12月31日)
当連結会計年度
(自 2024年1月1日
至 2024年12月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
滋賀県国民健康保険団体連合会547,28412.9608,13012.9

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、経営者の判断に基づく会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りが必要であり、これらの見積りは、合理的な基準に基づいて実施しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態に関する認識及び分析・検討内容
「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績に関する認識及び分析・検討内容
(売上高)
当連結会計年度における売上高は47億7百万円(前連結会計年度は42億53百万円)となりました。介護事業におきましては、前連結会計年度に新規開設した1拠点及び当連結会計年度においても「アンジェス宇都宮砥上」の1棟を新規開設したことが増収に寄与いたしました。
不動産事業におきましては、請負工事については、クラシオン宮島及びアンジェス八王子の完成があったことにより、工事売上高は増収となりました。一方で、不動産販売については、前連結会計年度はアンジェス神照のオーナーチェンジによる売却があったことに対し、当連結会計年度の売却はなかったことから、不動産売上高は減収となりました。
(売上原価、売上総利益)
当連結会計年度における売上原価は40億43百万円(前連結会計年度は36億6百万円)となりました。これは主に、拠点及び入居者数の増加に伴う労務費の増加等によるものであります。この結果、売上総利益は6億64百万円(前連結会計年度は6億46百万円)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は5億31百万円(前連結会計年度は5億36百万円)となりました。この結果、営業利益は1億32百万円(前連結会計年度は1億10百万円)となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は71百万円(前連結会計年度は1億6百万円)となりました。これは主に、補助金収入の減少によるものであります。営業外費用は30百万円(前連結会計年度は24百万円)となりました。この結果、経常利益は1億73百万円(前連結会計年度は1億92百万円)となりました。
(特別利益、特別損失)
当連結会計年度及び前連結会計年度において特別利益及び特別損失の計上はありませんでした。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における法人税等は59百万円(前連結会計年度は65百万円)となりました。この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は1億13百万円(前連結会計年度は1億26百万円)となりました。
c.キャッシュ・フローに関する認識及び分析・検討内容
「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
③経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照下さい。
④資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金需要の主なものは、自社保有物件の新規拠点開設時の土地・建物等取得のための設備資金、運転資金、拠点開設の際の初期費用であります。新規拠点の土地・建物等取得のための設備資金については長期借入金で、運転資金、拠点開設の際の初期費用は自己資金及び短期借入金で調達することを基本としております。運転資金のうち主なものは、売上原価に計上している拠点従業員の労務費等であります。なお、当社グループは当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は11億18百万円であり十分な資金流動性を有していると判断しております。
⑤経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の分析
当社グループは、新規開設居室数、売上高経常利益率、訪問介護の利用単価、稼働率及び人件費率を経営成績に影響を与える重要な経営指標として捉えております。
a.新規開設居室数
当連結会計年度における新規開設居室数は56室(前連結会計年度は50室)となりました。目標の新規開設居室数150室を下回ったのは、2024年、2025年の2年間は、訪問看護併設型のハイブリッドモデルの確立に注力しているためです。看護併設型の拠点は、従来のアンジェスよりも売上高や収益性が高くなり、仮に新規開設居室数が少なくなった場合にも事業成長を見込め、目標通り150室の新規開設を進めた場合は従来目標よりも高成長を狙えることから、本事業確立に注力してまいりました。
新規拠点を開設し運営居室数を増やすことが当社グループの業績拡大に重要であることから、新規開設居室数を重要な経営指標として捉えており、毎年5棟もしくは150室の開設を目標としております。なお、2025年、2026年の新規開設予定数は既に284室が決まっております。
b.売上高経常利益率
当連結会計年度における売上高経常利益率は3.7%(前連結会計年度は4.5%)となりました。介護事業は堅調に進めた一方で、不動産事業の不動産販売が0件となり、当社グループ全体として売上高経常利益率は低下したものの、概ね予算通りの着地となりました。
当社の事業は労働集約型であり、助成金等を活用した営業外収益が上がることや、連結子会社が賃貸物件を保有しており営業外費用として利息が発生していることを踏まえ、売上高経常利益率を重要な経営指標として捉えております。
c.訪問介護の利用単価
当連結会計年度における訪問介護の利用単価は175,422円(前連結会計年度は171,813円)となりました。前年同期比で単価が上昇した要因は、2024年4月の介護保険改正で、訪問介護の基本単価は減額となった中において、当社では特定事業所加算(Ⅰ)の取得を進めたことや、法改正で処遇改善加算の拡充が図られたことで、訪問介護売上単価は上昇しました。訪問介護の利用単価は、訪問介護の年間売上額÷年間の延べ賃貸借数で計算しております。
介護事業の売上の約50%が訪問介護収入であり、この売上額について、年度毎や拠点毎の単価の推移を見ていくことが当社グループにとって重要であると考えていることから、訪問介護の利用単価を重要な経営指標として捉えております。
d.稼働率
当連結会計年度における開設後1年経過した拠点の平均稼働率は96.2%(前連結会計年度末は94.1%)と、前年比で2.1ポイント改善しました。前期には一部の新規拠点の稼働の苦戦が見られ低下しておりましたが、当期は一部では解消し、残りの拠点も改善傾向にあります。当該新規拠点以外の当社の従来拠点では大きく変わらない稼働率を維持しております。理念に基づき、看取りまで行う介護運営を続け、入居者の紹介元に対して継続的にご挨拶回りを行っており、当社の特徴である営業活動の成果を図る上で重視しております。稼働率は、「賃貸借契約数÷総提供可能居室数」で算出しております。
稼働率が売上に直結し、利益を上げるための重要なポイントであることから、稼働率を重要な経営指標として捉えております。
e.人件費率
当連結会計年度における人件費率は69.4%(前連結会計年度は69.2%)と、前年比で0.2ポイント増加しております。訪問介護単価の上昇に処遇改善加算の影響があったことと連動した形での上昇となっております。介護職員処遇改善加算の制度は、会計上売上高として計上され、その後原価で賃金給料等として充当されます。粗利益額としては変わらないものの、2024年に処遇改善加算の加算率がアップしたことで、売上アップとなり、そのうち処遇改善加算による売上アップ相当分と同額程度の人件費が上昇していることで、人件費率が高まる方向に進みました。人件費率は、労務費÷介護収入(介護保険収入+サービス付き高齢者向け住宅事業の生活支援費売上)で算出しております。
当社の事業は労働集約型であり、効率的に人件費が売上を生んでいることが経営上重要であることから、人件費率を重要な経営指標として捉えております。

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