有価証券報告書-第8期(2023/01/01-2023/12/31)

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2024/03/27 16:07
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154項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度の末日時点において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績等の状況
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は3,596,496千円となり、前連結会計年度末に比べ688,140千円増加となりました。これは主に、現金及び預金が552,018千円、受取手形及び売掛金が104,431千円増加したことによるものであります。固定資産は2,038,983千円となり、前連結会計年度末に比べ668,735千円増加となりました。これは主にのれんが476,769千円、敷金が164,618千円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は5,638,206千円となり、前連結会計年度末に比べ1,352,354千円増加となりました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は1,205,021千円となり、前連結会計年度末に比べ237,063千円増加となりました。これは主に、1年内に返済予定の長期借入金が323,681千円増加したことによるものであります。固定負債は1,780,652千円となり、前連結会計年度末に比べ1,268,561千円増加となりました。これは主に、長期借入金が1,289,778千円増加したことによるものであります。
この結果、負債合計は2,985,673千円となり、前連結会計年度末に比べ1,505,625千円増加となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は2,652,532千円となり、前連結会計年度末に比べ153,270千円減少となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益を587,853千円計上した一方、自己株式の取得等により756,970千円減少したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は46.9%(前連結会計年度末は65.1%)となりました。
② 経営成績の状況
当連結会計年度(2023年1月1日~2023年12月31日)における我が国の経済情勢は、ウクライナ及びロシア情勢や原材料価格の上昇、円安の進行等により企業を取り巻く環境の先行きは不透明な状況が続いておりますが、各種政策の効果や個人消費の回復などにより緩やかに持ち直していくことが期待されております。このような状況下、日本企業は更なる付加価値の向上やビジネス機会の創出、生産性の向上、それらを実現するテクノロジーの活用などに積極的に取り組んでおり、デジタルを活用した事業戦略の策定や実行、改善といった「デジタルトランスフォーメーション(DX)」のニーズは今後さらに高まっていくものと推察されます。
そうした中、当社グループは様々な業界の主要企業に対し、新規事業の開発や既存業務の変革からデジタルマーケティング、UI/UXの改善まで一連のDX支援サービスを提供できる強みを持って、ソリューション横断での案件を多数受注し、コンサルタントによる顧客企業の事業推進を手掛けてまいりました。また、2022年4月より新たに「DX×HR事業」、2022年10月からは「DX×テクノロジー事業」を展開し、それぞれ人材採用・組織構築及びシステム開発の領域に支援サービスを拡充しております。当連結会計年度には、産業医のマッチングサービスを主軸に企業の人事労務部門に豊富な顧客・案件ネットワークを保有する株式会社Dr.健康経営と、エンジニア派遣事業を営む株式会社アルトワイズがМ&Aにより当社グループに加わり、DX×HR事業・DX×テクノロジー事業の更なる強化を図ってまいりました。
なお、適時開示にて公表しております2023年9月8日付「代表取締役の異動(辞任)に関するお知らせ」及び同年9月13日付「代表取締役および取締役の異動(辞任)に関する経過報告」のとおり、当連結会計年度において当社共同創業者であり前代表取締役副社長グループCOOの伊藤翔太氏が辞任しており、既に前代表取締役副社長との業務上の関係は絶っております。前代表取締役副社長は主に投資・М&Aの領域を担当しておりましたため、今回の辞任による既存事業の顧客への大きな影響はありませんが、不祥事による代表者の辞任を招いた組織への不信感を主因とする従業員の離職が一定数発生したことが、短期的には業績の押し下げ要因として影響するものと考えております。
以上の結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高は6,283,785千円(前年同期比44.4%増)、営業利益は857,537千円(前年同期比10.5%減)、経常利益は836,879千円(前年同期比11.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は587,853千円(前年同期比13.1%減)となりました。
各セグメントの経営成績は、以下のとおりです。
(デジタルトランスフォーメーション事業)
「デジタルトランスフォーメーション事業」においては、事業会社における新規事業開発や既存業務の変革などを支援する「コンサルティングサービス」、広告代理店と事業会社の間に立ち、デジタルマーケティングの全体戦略の策定や実行推進を支援する「マーケティングサービス」、自社モニターを活用したユーザーテストソリューション「UIscope」によるスマートフォンアプリやWebページのUI/UX評価を行う「UIscopeサービス」を提供しております。
過去の支援実績、業務品質を評価いただけている既存クライアントからの追加発注と同時に、新規クライアントの獲得にも成功している状況です。また、クライアントがDXの特定領域にのみ課題を抱えることは少ないと当社グループは認識しており、例えば入り口はUI/UXについてのご相談であっても、結果的に領域をまたがるDXの課題解決のためのより本質的な提案を行う余地があるケースも多いことから、新規クライアントについても領域横断での提案を行うことによって、顧客単価向上により一層の売上高を拡大させる余地があると判断しております。当社グループの提供サービスの性質上、一度受注すれば中長期的に継続支援させていただくことが多く、当連結会計年度の売上に占めるストック売上(6か月以上の連続受注を獲得したクライアントからの売上のうち、スポットの性質が強い広告出稿やユーザーテスト等を除いたもの)の比率は93.1%となりました。
他方、中長期的な事業成長にはコンサルタント数の拡大が主要なドライバーとなる認識を踏まえ、当連結会計年度には新卒社員を約40名採用(前年度は6名)し、その育成・立ち上げに取り組んでまいりました。第2四半期連結会計期間の時点では立ち上げ進捗が想定を下回ったことを主因に業績予想を下方修正いたしましたが、その後育成への注力施策が奏功し当連結会計年度末においては概ね想定どおりの育成状況となっております。
これらの結果、当連結会計年度の「デジタルトランスフォーメーション事業」におけるサービスごとの売上高は、コンサルティングサービスが3,944,385千円(前年同期比25.4%増)、マーケティングサービスが590,956千円(前年同期比20.2%減)、UIscopeサービスが87,941千円(前年同期比33.4%減)の計4,623,283千円(前年同期比15.0%増)となり、セグメント利益は1,601,979千円(前年同期比23.6%増)となりました。
(DX×テクノロジー事業)
「DX×テクノロジー事業」においては、IT企業などに対し、プログラミングスキルを有するエンジニア人材が顧客企業に常駐し、システム開発業務やソフトウエアテスト業務を提供する「テクノロジーサービス」を提供しております。顧客企業のエンジニア人材に対するニーズは引き続き強いと認識しておりますが、一部短期案件の終了やМ&A後のPMIの過程における離職の発生等を要因として当事業の売上高は減少傾向にて推移しました。一方、デジタルトランスフォーメーション事業と連携した商流の上位化などによる高収益案件が増加しており、利益率は向上しております。
この結果、当連結会計年度の「DX×テクノロジー事業」における売上高は、1,204,012千円(前年同期比472.0%増)となり、セグメント利益は42,999千円(前年同期比620.9%増)となりました。なお、当連結会計年度に株式会社アルトワイズを株式取得により連結子会社化したため、第2四半期連結会計期間より連結の範囲に含めております。
(DX×HR事業)
「DX×HR事業」においては、テクノロジー領域を中心として、クライアントのニーズに応じた採用代行や人事評価制度コンサルティングなどの「HRソリューションサービス」及び、産業医のマッチングサービスを主軸に企業の健康経営を支援する「ヘルスケアサービス」を提供しております。テクノロジー領域の企業の人材採用等の動きは引き続き活発であること、ストレスチェック制度の義務化や働き方改革関連法の施行といった法整備などを受け、当社グループの提供するHRソリューションサービス及びヘルスケアサービスに対するニーズは強く、当事業の売上高は成長を維持している状況です。
この結果、当連結会計年度の「DX×HR事業」におけるサービスごとの売上高は、HRソリューションサービスが366,672千円(前年同期比199.0%増)、ヘルスケアサービスが89,816千円(前年同期は連結開始前)の計456,489千円(前年同期比272.2%増)となり、セグメント利益は103,995千円(前年同期比181.8%増)となりました。なお、当連結会計年度に株式会社Dr.健康経営を株式取得により連結子会社化したため、第2四半期連結会計期間より連結の範囲に含めております。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ552,018千円増加し、2,772,342千円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の増加は452,530千円(前期は782,657千円の増加)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上による835,411千円の増加要因と法人税等の支払額514,356千円の減少要因によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は706,682千円(前期は1,218,189千円の減少)となりました。これは主に、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出506,510千円、敷金の差入による支出229,530千円等の減少要因によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の増加は730,526千円(前期は407,808千円の増加)となりました。これは主に、長期借入れによる収入1,740,000千円の増加要因と自己株式の取得による支出833,950千円の減少要因によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
イ.生産実績及び受注実績
当社グループの主たる事業においては、DXの推進支援を行っており、受注生産体制をとっていないため、生産実績及び受注実績の記載を省略しております。
ロ.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(千円)前期比(%)
デジタルトランスフォーメーション事業4,623,28315.0
DX×テクノロジー事業1,204,012472.0
DX×HR事業456,489272.2
合計6,283,78544.4

(注) 1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2022年1月1日
至 2022年12月31日)
当連結会計年度
(自 2023年1月1日
至 2023年12月31日)
金額
(千円)
割合
(%)
金額
(千円)
割合
(%)
株式会社NTTデータ グループ802,39018.41,258,59019.3
SBIホールディングス株式会社
グループ
500,53611.5851,30513.0

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、経営者による会計方針の選択と適用を前提とし、資産・負債及び収益・費用の報告額並びに開示に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いております。経営者は、これらの見積り及び過程について過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる可能性があります。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用しております重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。また、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高)
当連結会計年度において、売上高は6,283,785千円となり、前連結会計年度に比べ1,931,366千円増加(前年同期比44.4%増)となりました。顧客のDXを幅広く一気通貫で支援することのできる強みをもとに、ソリューション横断でのDX案件の受注が寄与し、安定的な売上拡大を実現しております。
(営業利益)
当連結会計年度において、販売費及び一般管理費は1,556,642千円となり、前連結会計年度に比べ672,888千円増加(前年同期比76.1%増)となりました。組織拡大を意図しての人員拡大・体制構築に関する費用及びオフィス移転に伴う地代家賃が増加しております。
この結果、営業利益は857,537千円となり、前連結会計年度に比べ100,695千円減少(前年同期比10.5%減)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度において、営業外収益が4,396千円、営業外費用を25,055千円計上いたしました。
この結果、経常利益は836,879千円となり、前連結会計年度に比べ111,848千円減少(前年同期比11.8%減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度において、特別利益が2,935千円、特別損失が4,403千円、法人税等合計を247,557千円計上いたしました。
この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は587,853千円となり、前連結会計年度に比べ88,956千円減少(前年同期比13.1%減)となりました。
③ キャッシュ・フローの分析
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
④ 資本の財源及び資金の流動性について
当社グループは、持続的な成長のために従業員等の採用に係る費用、人件費等の販売費及び一般管理費等の営業費用への資金需要があります。
当社グループの運転資金及び設備資金等の財源については、自己資金及び金融機関からの借入れによって賄っております。当連結会計年度末における現金及び預金は2,772,342千円であり、十分な流動性を確保しております。
⑤ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
客観的な経営指標として、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4) 目標とする経営指標」に記載のとおり、中核事業であるデジタルトランスフォーメーション事業に従事する従業員数、及びその先行指標として「新卒・中途社員の採用(入社)数」及び「育成を担うマネージャー人材数」、及び「離職率」を重視しております。
⑥ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの将来の財政状態及び経営成績に重要な影響を与えるリスク要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
⑦ 経営者の問題認識と今後の方針について
経営者の問題認識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

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